深町眞理子のレビュー一覧

  • シャイニング(下)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    下巻は怒涛の展開で、読むのがやめられない。閉鎖空間のホテルという場所で主要人物はたったの3人(プラス1人)なのに緊迫感が凄まじい。その奥にはホテルの亡霊の強烈な悪意があり、ジャックを得体の知れない存在に仕立て上げ、読者の恐怖心を膨らませる効果があった。
    ジャックが心の弱点につけこまれていく様子は他人事ではないなと思わされる。非常に巧妙な描写で、人間が追い込まれていく様子が手に取るようにわかった。
    小説を読むことのおもしろみが凝縮されていて、余すことなく堪能した。大満足。

    0
    2025年04月10日
  • シャイニング(上)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    上巻ではまだ本格的な怪異は起きていないのに、たった三人の家族の内面を順番に読んでいくだけでまったく飽きない。人間の心を深くとらえた描写が素晴らしい。ひとりひとり抱えているものが少しずつ違っていて、簡単には割り切れないところをしっかりと書き切っている。こんなに読み応えのある作品だったとは知らなかった。
    ホテルの歴史や地下室の不気味な記録や忘れ物が、嫌な空気を醸し出していて、今後起きることへの期待が膨らむ。謎の「レドラム」とやらも、トニーの警告も気になることばかりだ。トニーがあらかじめ未来を見せてくれているので、そこに向かっていくという恐怖もある。
    この家族に関してはきっと誰も悪くないのだと思った

    0
    2025年04月10日
  • シャイニング(下)

    Posted by ブクログ

    聞きしに勝る大傑作。面白さ半端なし。エンタメなのに文学。(文学が何なのかはよくわかってません)いや〜読後の余韻と興奮が納まらない。ホラーを舐めてた。モダンホラーの帝王の名は、あながち間違いではない。

    癇癪持ちの酒癖が悪い父、ジャック。
    離婚を考えるが踏み切れない母、ウェンディ。
    そんな父母を心配する、特殊能力「かがやき」を持つ5歳の息子ダニー。
    オーバールックホテルの冬の管理の仕事の為に家族で移り住むが、そこは長年の怨念が積み重なった血塗られた呪いのホテルであった。

    家族三人三様の過去、人物像、心理描写が徹底的に描かれるので、共感し没入してしまう。
    上巻はほぼ、それにページが割かれる。

    0
    2025年04月04日
  • アンネの日記 増補新訂版

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    昔児童書で読んだアンネの日記のアンネ・フランクからは迫害にも、つらい生活にもめげず最期を収容所で迎えた英雄であり聖人みたいな印象を受けた。
    それが思春期を逃げ場のない隠れ家で送ることになった普通の女の子だとガラリと変わった。
    日記が突然終わり、あとがきになったとき異様に心が重くなったし、アンネ達がいつどこの収容所でどのように死亡したかとかさらに重くなる。
    アンネたち姉妹は収容所が解放される1ヶ月前に、ペーターはわずか3日前に死亡とあってやるせない気持ちになる。

    0
    2025年03月28日
  • アンネの日記 増補新訂版

    Posted by ブクログ

    中学生の時に読んだ。
    日記なので、あまりどす黒い部分は無いような記憶。屋根裏の印象が強い。
    過酷な中でも、それを感じさせないアンネの日記。もしかしたら戦争に関わる本を読んだのはこの時が初めてかも。大勢の中の1人のアンネ。この日記をみつけた人に感謝。多くの人に読んで欲しい。今でもこの家族の名前を覚えているのが不思議。

    0
    2025年03月22日
  • アンネの日記 増補新訂版

    Posted by ブクログ

    普通に作家として凄い才能。想像していたよりも明るい内容でぐいぐい読ませる。13歳〜15歳で書いたと言うのだから、驚きでしかない。後世に残る大日記となってしまった。
    死の恐怖と闘いながらの隠れ家生活。しかも2年も。過酷だった暮らしの中で、人ととして成長していく姿に感銘を受ける。そして未来への夢を語る文章に泣いてしまった。

    「わたしの望みは、死んでからもなお生き続けること!その意味で、神様が、この才能を与えてくださったことに感謝しています。」(本文433ページより)

    アンネに伝えたい。あなたの思う通りになりましたよ。あなたの死後80年経った今でもあなたの日記は世界中の人々に読み継がれ、あなたは

    0
    2025年03月16日
  • アンネの日記 増補新訂版

    Posted by ブクログ

    100分de名著を先に読み、元の本も読みたくなり読んだ。13〜15歳の少女が書いたとは思えないほどの表現力、洞察力。私が同じ年の頃こんなこと考えてたかな?こんな文章書けたかな?無理だな…と思った。
    戦争が終わったら、という文言がたびたび登場して、そのたびに胸が締め付けられた。絶対に忘れてはいけない歴史として、これからも読み継がれていってほしい。

    0
    2025年01月31日
  • [グラフィック版]アンネの日記

    Posted by ブクログ

    原作を尊重しグラフィックをつけた絵本。

    アンネの複雑な心情や、13歳とは思えない大人びた世の中の描写に驚いた。本当の友達を求めているけど出会えない屈折した気持ちを日記にぶつけるところや、両親との心理的溝。他人であるよそよそしさと諦め。恋人と接している時に現れる第2の自分を俯瞰して見ていること。

    この日記は途中で途切れてしまう(秘密の部屋が発見されて収容所に入れられてしまうから)彼女が生きていてその先の物語が読みたかった...

    日記の中でも、アンネが繰り返し尊敬していると言っていた、大好きな父親オットーが唯一生き残り、アンネの日記を世界中で出版することに尽力している。

    0
    2024年09月27日
  • シャイニング(下)

    Posted by ブクログ

    さあ皆様、お立ち会い。
    ここに描かれるのはあるホテルでひと冬を過ごす事になった親子三人の物語だ。
    何? そんなのつまらん? そんな事言わないで。ほら、頁を開いて読んでごらん……。
    キングがキューブリック版をこき下ろしたのは有名だが、わからなくもない。ここにある親子の絆は欠片も出てこないし、ジャックはただの危ない親父で、次第に精神を狂わせていく怖さが出ていないからだ(個人的にあれはあれで悪くないし、面白いのだが)。
    ここで目を惹くのはエンターテインメントとしての構成の上手さだ。何度読んでもドキドキ、ワクワク、同じところで怖がってしまう。
    オーバールックホテルにようこそ! 入る時はニコニコ、

    0
    2024年09月24日
  • 親指のうずき

    Posted by ブクログ

    【トミー&タペンス】
    1968年クリスティー78歳。
    あんなに若々しかったトミー&タペンスが初老に。だけど気持ちは二人とも全然変わってない。
    このシリーズは、夫婦が仲良くてどんな時でもポジティブで明るいのが良い。読むほどに2人が大好きになる。

    家で待ってる奥さんではなくて、女性が歳を重ねても活躍し続けているのはクリスティー自身のよう。
    暴走し続けるタペンスを温かく見守るトミー。この夫婦はいくつになってもお互いをリスペクトしているのが最高。
    名脇役アルバートもかなり良い味出してる。

    今回は今までのトミタペにはなかった強烈な衝撃もあった。そしてあの一言が光ってる。
    クリスティー

    0
    2024年09月13日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    シャーロック・ホームズシリーズ最初の作品。ホームズとワトスンは、最初からコンビだったのですね。映画やドラマで知っているつもりになっていても、やはりちゃんと読んでおかないといけないなと思いました。

    この作品、二部構成になっており、事件のあらましやホームズの推理が、ワトスンの語りで描かれる第一部と、犯行の動機にあたる過去が描かれる第二部に分かれています。

    ミステリ慣れしていない自分のような読者からすると、第一部の高慢なホームズの態度に好感がもてなかったので、高尚な文学作品を読んでいるような錯覚を覚えるスリリングな第二部は、読み進めるほど夢中になって読むことができて良かったです。

    最後は、ワト

    0
    2024年06月02日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    初めて読んだ「シャーロック・ホームズ」シリーズ。
    起こった出来事を事実として語り、科学的・物理的根拠とホームズの推理力に基づいて、事件を解決していく作品かと思いきや、後半は息が詰まるような物語が紡がれていて驚いた。既に事件の多くは紐解かれているのに、こんなにもハラハラしながら読ませるなんて。一気読みした。

    0
    2024年05月02日
  • 親指のうずき

    Posted by ブクログ

    ポー、横溝正史ときてクリスティーです
    なんかそういう時ってある
    どういう時かっていうとそういう時だ

    トミー&タペンスのおしどり探偵も初老と言われるお年、孫もいます
    だけんども二人(特にタペンス)はまだまだ元気
    家族的には困っちゃうおじいちゃんおばあちゃんよね
    も〜いい加減落ち着いてよ〜って言われてそう
    いや実際娘に言われてたな
    そしてだいたい面と向かって言われるのはお父さんの方
    しっかり見張っててよ!とか言われる
    いやもう無理やん
    なんで無理だってことが分かっててお父さんにばっかりそういうこと言うのか!
    「旦那さんの役目でしょ!」とか言われる
    だから無理だっての!

    今回もタペンス暴走、トミ

    0
    2024年04月27日
  • 茶色の服の男

    Posted by ブクログ

     クリスティの冒険ミステリー。主人公アンの冒険譚。当時の女性の生き方や考え方、社会的な通念をベースにしながら、主人公アンが生き生きと躍動する作品。イギリスから南アフリカへの船旅や謎の殺人事件の真相を巡る旅。

    クリスティの初期に当たる作品の様だが、沢山の作品を読んだ後でも遜色無く楽しめる作品で、正しく「冒険活劇」に相応しい作品だ。
     主人公がとても魅力的で、感情移入しやすく、スリリングなアンの行動を楽しむ事が出来る。物語は主人公であるアンの目線と、登場人物であるユースタス・ペドラーの手記という形で進行される。アンが発表する冒険譚にペドラーが手記を提供した形になる。各々、全く別の目線から今回の冒

    0
    2024年04月14日
  • 四人の署名【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    おどろおどろしい事件と謎解き、スリリングな捕物劇が次々に展開され飽きさせません。

    ホームズの推理の冴えはもちろん見どころだけど、ワトソンの鬱々とした葛藤やラブロマンスもいい味出してます。

    コカインにはじまりコカインに終わったり、植民地が当たり前にでてきたり、ナチュラルに人種差別的な表現がでてきたり、今読むと驚くことも多いですが、当時のイギリスの「かんじ」を知ることができるのもホームズの面白いところかもしれませんね。

    0
    2024年02月21日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    シャーロックホームズの"短編"シリーズ第1作

    「シャーロックホームズを読んでみたい」と思った人にまずオススメしたい1冊

    ホームズの元へ持ち込まれる様々な事件を、相棒ワトソンと共に解決していく短編小説
    短めの1話読切形式の話なので非常に読みやすいし、その1話1話が全ておもしろく、読み応えがある

    最初の話で早速、初めて読む人にとっては良い意味での裏切りがありこのシリーズの面白さにのめり込めた

    ミステリー、海外小説どちらもそんなに手を出して来なかった人にこそ勧めたい、出会いの1作
    新しい世界が広がること間違い無しの傑作

    0
    2023年10月22日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    NHKの『100分で名著』をみて、小学生以来の再読。当時のイギリスの時代背景を理解して読むと面白さが増しますね。謎解きだけではなく、キャラクターの魅力や人間社会の奇妙さが浮かび上がってきて短いストーリーでも満足感が高い。世界で愛され続けるのも頷けます。引き続きシリーズをいろいろ読んでみたいです。

    0
    2023年09月23日
  • 招かれざる客

    Posted by ブクログ

    小学生の時に読んで、そして誰もいなくなったよりも最初にアガサクリスティにハマった本。
    舞台上で繰り広げられる独特な世界観に引き込まれて、小学生だった私は、なんだこの本は!とそこから何度も読み返した。

    0
    2023年07月16日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    僕の演繹的推理でわかったことが一つだけある。
    ホームズは童貞だと言うことだ。
    だってこんなに推理するやつEDにきまってる。
    陰茎に血液が回りにくいんだよ。
    脳ばっかに血がいっちゃってさ。
    かわいそうに

    0
    2023年06月09日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

    Posted by ブクログ

    ロンドンの地理や文化に明るくないと読み解けない文章。
    ホームズといえば小学生の頃読んだ気もするけど、こんなに複雑な文章では無かった気がする。完全に大人向けの文章、そして難解だが的確な日本語表現をしており、大人になってからも知らない言葉や漢字の勉強になる文章であった。

    iPadで本を読みながら、同じ画面で地図で土地や漢字を調べられ、モルモン教について学べて、便利な時代になったと思う。

    0
    2023年05月17日