深町眞理子のレビュー一覧
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ホームズの長編3作目。
今作はロンドンから離れ、ムーアと呼ばれる荒涼とした湿地が主な舞台。名家バスカヴィルの当主チャールズ・バスカヴィルが自らの屋敷近くで謎の死を遂げる。その死体のそばには巨大な犬の足跡。当主の主治医として屋敷に通っていた医師のモーティマーがホームズに調査を依頼。相続人であるチャールズの甥ヘンリー・バスカヴィルと共にロンドンのホームズのもとに訪れたモーティマーは、バスカヴィル家にまつわる奇々怪々な呪いの物語を語る……。
今作は大都会ロンドンではなく自然溢れれる田舎町がメインとなり新鮮。とある事情でホームズは最後の最後まであまり登場しないが、そのぶんワトソン君が自らの足を使っていろいろ頑張ってくれる。非科学的な怪奇伝説も入ってきて、ホームズ譚のなかでは異質な感じもするが、これがまたゾクゾクする。もちろん作中には気になる謎が散りばめられているが、謎解きの妙というよりは、作品の雰囲気に浸って楽しく読めた。 -
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イギリスの作家アガサ・クリスティの旅行記『さあ、あなたの暮らしぶりを話して クリスティーのオリエント発掘旅行記(原題:Come, Tell Me How You Live)』を読みました。
『アガサ・クリスティー99の謎』を読んで、もっとアガサ・クリスティのことを知りたくなったんですよね。
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アガサ・クリスティーの夫マックスは著名な考古学者だった。
しばしば夫婦は中東の地へ発掘旅行に出かけ、彼の地で実り多い時を過ごしている。
二人で第二次大戦前に訪れたシリアでの発掘旅行の顛末を、ユーモアと愛情に溢れた筆致で描いた旅行記にして、豊かな生活を送った夫妻の結婚記録。
(解説 深町眞理子)
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1946年(昭和21年)に刊行された作品……アガサ・クリスティ・マローワン名義で出版された、夫マックス・マローワンとの中東発掘旅行記です。
■『テルのうえにすわってた』
■まえがき
■第1章 シリアをさしていざ行かん
■第2章 予備調査の旅
■第3章 ハーブル河とジャフジャーハ河
■第4章 チャガール・バザールでの最初のシーズ
■ 第5章 シーズンの終わり
■第6章 旅の終わり
■第7章 チャガール・バザールでの生活
■第8章 チャガールとブラーク
■第9章 マックの到着
■第10章 ラッカへの道
■第11章 ブラークよさらば
■第12章 エイン・エル・アルース
■エピローグ
■解説 一九三〇年代のオリエント発掘旅行記 深町眞理子
ミステリの女王アガサ・クリスティには、もうひとつ考古学者の妻としての顔があった……14歳年下の考古学者マックス・マローワンと結婚していらい、ほぼ毎年のように彼に従って発掘旅行に出かけていたのである、、、
本書は、そうした発掘現場での暮らしぶりについて語ったもので、愛すべき旅行記であると同時に、実り多かった夫妻の結婚生活をも垣間見せてくれる……アガサ・クリスティの愛情あふれる旅行記。
ミステリ作家アガサ・クリスティではなく、考古学者マックス・マローワン夫人として、フランス支配下のシリアの発掘現場での日々の暮らしぶりを語った作品です……当時の中近東の生活ぶりがユーモアを交えて生き生きと描かれていましたね、、、
衝撃的だったのは、宿泊施設で身体の上を跳ね回る蚤たちや壁を覆うゴキブリ、そして身体だけでなく顔の上までも走り回るネズミ……うーん、これには耐えれそうにないなぁ、、、
眠れないし……トラウマにもなりそうです。
あとは、現地の人たちの命……というか人の死に対する意識についての記述が印象に残りました、、、
一家の面子や威信のための殺人であれば、それはやむを得ないことと考え、罪に問われても刑期は長くないとのこと……宗教の違い、文化の違いという面が大きいと思いますが、その価値観は理解できないなー 現代におけるテロ行為とかも同じような感覚なのかもしれませんね。 -
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【ノンシリーズ】
2025年の1冊目は大好きなクリスティーから。
1924年クリスティ34歳。
デビューから4作目のとても若々しい作品。
お転婆のアンが国際的な犯罪に立ち向かう冒険スリラー。
はい、私の苦手な分野(^_^;)
クリスティ65冊目で好きな作品はもう読んでいるので、苦手な分野でも良いので少しでもクリスティを感じたい。
主役のアンは『秘密機関』のタペンスのよう。冒険を求めて南アフリカへ向かう船に飛び乗ってしまう。
船の中は『ナイルに死す』のような高揚感も感じられるし、列車ではドキドキのシーンもある。クリスティが描く船や列車内で起きるストーリーはやはり光ってる。
船までの前半はミステリーが強くて面白いけど、船を降りてからは苦手な冒険ものとベタな恋愛ものになるので少し辛い。
男性達の言いなりの大人しい女性ではなく、好奇心の赴くままに突き進んだり、初めてのサーフィンにも挑戦して「ここでひきさがってたまるものか」と果敢に挑戦して楽しむアンの姿はクリスティーのイメージと重なる。
解説によると、作中でアンが経験したようなことをクリスティー自身もやはり実際に体験していたようだ。
そして、アレはここで最初に使われてたんだ!というサプライズもあった。
物語には全く関係ないけど、船中で出てくる〈ビーフティー〉なるものが、牛肉のお茶!?ってどんなものなのか気になって調べた。
ティーといっても茶葉は一切使わず、牛肉を入れた水を沸騰させるだけの飲み物で、英国では古くから病院食や家庭薬などで飲まれていたとのこと。
日本のお粥みたいな感覚でビーフティーを飲むとは面白い。
2025年はクリスティー作品を何冊読めるかな。◕‿◕。 -
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ネタバレ好きだなというお話と意味がわからないお話が顕著すぎた。読み終えることが目的になってしまいよくわからない作品がたくさんあった…。
・特別急行がおくれた日
あまりよく分からなかった。列車を動かしている人たちは実は列車のパーツ、擬人化みたいな話?
・河を下る旅
各々自殺した男女が、(夢の中?意識朦朧としてしいる中)河を下る中で出会い、恋に落ち、やっぱり生きたいと思うお話し。幻想的で好きだった。
・エミリーと不滅の詩人たち
アンドロイドの詩人家たちを愛する博物館勤務の女性のお話。これも好きだった。
・神風
ちょっとこれもよく分からなかったけど、昔の「お国のために死ぬ」みたいなお話し。自国の男性と敵国の女性がそれぞれ捨て身で突っ込むが、その中で出会うお話。
・たんぽぽ娘
表題のお話。他の女性には見向きもしないくらいの愛妻家の男性が、山で出会った未来から来たという女性と恋に落ちるが、それは現在の妻の若い頃であったというお話し。ちょっと違うけど、「今会いに行きます」に似ているところがあってとても好きなお話しだった。
・荒廖の地より
このお話も温かくて好きなお話だった
放浪者のローンを、裕福とは言えない心優しい家族が、寝るところを貸してあげたり食事を出してあげたり手を貸してあげる。そのお礼にとローンは働き、お金を入れたり暖炉を買い換えたり、家族とローンは次第にかげかえのない存在になっていく。仕事をクビになったタイミングで、ローンは出ていくという。家族としては、いてもらいたかったが。
ここまで書いたけどあらすじ書くの難しかったので単語で思い出せるように記録。
タイムトラベラー ある地点で忽然と消える 数年後家を建てた 地面から出土品 ちょうどローンが消えたあたり 手紙や靴下や洋服が中に入っている
・主従問題
町単位で売りに出された物件の積算にいく主人公。そこで出会った女性と犬。家から繋がる異世界。
・第一次火星ミッション
よく分からなかった。
・最後の地球人、愛を求めて彷徨す
よく分からなかった。
・11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス
よく分からなかった。
・スターファインダー
二つの神経をもつくじらを助ける話
・ジャンヌの弓
冒頭が死ぬほど読みづらい。
2人の声が聞こえる女性。潜入捜査に向かわされる男性。復讐。ハッピーエンド? -
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ネタバレクリスティーのシリア発掘調査日記。
クリスティーの再婚した相手が考古学者であり、クリスティーも夫と一緒に発掘調査に同行したことは有名だが、その様子は初めて詳しく知った。オリエントな世界に魅せられていくつかの作品を上梓したクリスティーだが、その作品の下敷きになったであろう中東への眼差しがここに現れている。
ヨーロッパと違う風土、人々。虫や小動物に悩まされたり、勝手が違うルールやマナーに呆れたり、クスリと笑える描写もある。これが当時の典型的な西洋人の中東への見方かと納得することもあり、あまりにナチュラルな上から目線は現代から考えると座りが悪い部分もある。戦時中にまとめたのだから、明らかに過去を振り返って楽しかったと回想する思い出の記ではあるが、クリスティーも異邦人生活の楽しさ(それも配慮してもらえる立場での)を教授していたのだなと。時間も空間も超えてこれを読む自分は、ひとつの旅行記としてというより、クリスティーの情報のひとつとして読んだ。 -
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【戯曲】
戯曲の短編集3作品。
ただでさえ短い戯曲なのに、233ページの中に3作品もある。サクッと読める。
短いのにひねりがあって、予想外の展開が楽しめる。
特に『患者』が面白かった。
舞台で観たらもっとドキドキして楽しめそう。
◆あらすじ
バルコニーから転落した後遺症で、口も聞けなくなった女性に医師がある実験をすると…
解説の柳原慧さんは、クリスティーで1番好きな作品は『ホロー荘の殺人』だと書いてあった。
私もちょうど前日に『ホロー荘〜』を読んでNo.1だとレビューしたので、タイミングが良くて驚いた。
『ホロー荘の殺人』は有名ではないし、そんなに1番に選ばれそうにない作品なのに、同じ気持ちの方に解説で出会えてすごく嬉しかった。 -
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【戯曲】
クリスティーの戯曲。230ページ。
二転三転して最後には驚く結末が待っている。
登場人物の心情は一切語られていないので、誰が本当のことを話しているのか全くわからない。やはり登場人物みんな怪しい。
犯人がわかってからもう一度読むと、その時のそれぞれの心情が想像できるので、2度楽しめる。
でも読み終わってしばらくしてから、真犯人は本当に真犯人なのか?とも思えてきた。
最後まで心情が描かれていないので、犯人が本当のことを言ってるのかどうかは読者にはわからない。
そう考えるとまた違うストーリーが自分の中で生まれてくる…。
★3.5
◆あらすじ
車が動かなくなり、男は近くの屋敷に救助を求めて訪れる。しかしそこには屋敷の主人の死体と、銃を持って立っている美しい夫人の姿が…