深町眞理子のレビュー一覧
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名探偵コナンに登場する阿笠博士、その名の由来であるアガサ・クリスティー。
名前だけは馴染みがあったので、ミステリはほとんど読んだ経験はなかったもののワクワクしながら本を開いた。
戯曲であることも、それが何かも知らぬまま読み始め、第二幕あたりでやっと演劇がベースなのだと気付いた。無知な上に勘が悪い。
最初こそ形式に戸惑ったものの、すぐにその世界にどっぷりと浸かってしまった。推理などする余裕もなく、筆者の思うままに振り回されてあっという間に衝撃の最後を迎えた。
結末を知ってからもう一度読み返すと、心情などは一切書かれていないので「この人は一体どんな気持ちでこんなことを…」とまた違う謎が深まっ -
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ホラー系のお話は苦手なので、この作品も私の心には全く引っ掛かることのない類いのものだったけど、海外ホラー好きの妹に映画へ誘われて観に行きなかなか興味深い内容だったので原作を購入。翻訳が頭に入ってこないため海外文学には苦手意識があり、これも最初は思うように読み進めることができなくてもどかしかったけど、いつしか物語にどんどん引き込まれていって、気付いたら下巻まで一気読み。
上巻は穏やかな日常の描写が多いけど、一方で未来に確実に起きるであろう何か不吉な予感を漂わせながら進んでいく。下巻まで読み終えた今、凧揚げのシーンがひどく懐かしく、鮮やかな美しい思い出として甦り胸が締め付けられる。
ルイスは一体ど -
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翻訳物であることが影響しているのか、あるいは原文のテイスト自体がそうなのか、壮大な物語である割には、あまりに淡々と進行していく感じがして、特にジョン・ソーントンと絆を深めていくくだりなんかはもっと紙幅を使って盛り上げに掛かればいいのに…などと思ってしまうが、執筆から120年近く経った今も決して色褪せぬどころか、輝きを増しているかのような創作世界の素晴らしさと凄みは充分過ぎる。
動物好きであれば、だからこそ読んでいるのがしんどくなる苦境の描写もあるし、リアルな犬の能力を遥かに超えるブッ飛び展開もあったりするが、やはり必読の名著だろう。
時折、シートンの「狼王ロボ」や高橋よしひろ氏の「銀牙」を思い -
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彼がそれらのことをしたのではない。それらのことが彼の身に起こったのだ。
スタンリー・キューブリックの映画で見たことはありますが、原作が未読だったので読んでみました。
「かがやき」と呼ばれる読心術と千里眼、予知能力が合わさった能力を持つ子どもダニーと、アルコール依存症に苦しむ父ジャック、実の母との関係に葛藤を抱えた母ウェンディの3人が、呪われたホテル「オーバールック・ホテル」で客が来ない冬の間、管理人として生活を始めていくまでが上巻では描かれます。
「悪いことが起こるかもしれない」という予感の描写が素晴らしい。ダニーの能力はかなり万能なのですが、彼自身がまだ5歳なので、事態の打開を図ること -
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「野性の呼び声」と対をなす長編。バックが飼い犬から野性に帰る物語だったのに対して、こちらは北米の原野で生まれた1/4犬であとは狼であるホワイト・ファング(白い牙)が主人公。厳しい自然を生き抜くも、人間たちの残虐な扱いから、相当偏屈になってしまったホワイト・ファング。孤高でぶっきらぼうなホワイト・ファングを変えたのは優しいスコット。一途にスコットを慕うさまは、恋してるの?と思うほど。でも犬を飼ったことのある人ならこれが大袈裟ではないとわかる。誰にでも尻尾をふるわけではないのにご主人様の命を救うためなら命をかける。
動物が擬人化されているわけではないのがよかった。子ども向けに訳されたものが昔あった -
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ネタバレ昔、読んだことがあったなぁ、と主人公の名前を見て気づいた。大型犬のバックが主人公。うろ覚えだったため、いつ野生に戻って大暴れするのかハラハラしながら読み進めた。少し勘違いしていた。大暴れは大好きなソーントンのためだった。犬と人間の絆が、変に擬人化せずに描かれていて、我が家に犬がいた頃の感情などを思い出した。
北の国の厳しく美しい自然がすてき。また、ゴールドラッシュや犬橇、ネイティブ・アメリカンなどが普通に出てくると、こういう時代があったんだなぁ、と興味深く読んだ。
20250826再読
犬の運命は人次第だったが、バックは最後には人から離れて野生に帰る。
ソーントンとのエピソードは悲しかったが -
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ネタバレ不吉さを漂わせながら緩やかに進んだ上巻を経て、吸引力が凄い下巻。
上巻の最後で予言されていたとおり、幼い息子のゲージが亡くなります。死者の蘇りについての話である以上、この息子が生き返ることは明白なのですが、実際に生き返るのはラスト50ページ前ほど。それまでは「恐ろしいことがもうすぐ起こる」という予感だけで引っ張るのだから凄い。
上巻は「死」というものの悲しさが印象的で、涙を誘うところもありましたが、下巻は蘇りの元となる魔力の描写が圧倒的。違うジャンルを読んでいるよう。
自分にも幼い息子がいるので、他人事ではない感じで読みました。 -
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キングのホラー小説はほぼすべてジェットコースターだ。
落ちる落ちる落ちるぞ……ほら落ちたー!!と、緩急は絶妙にして盛り上げるだけ盛り上げてどん底に突き落とす、よくできた遊園地のアトラクションのような構成。
それ故に、彼の作品で恐怖を感じたことはない。
一時期ハマって読み漁ったのだが、「IT」も「シャイニング」も「呪われた町」も、モダンホラーの傑作と絶賛される完成度の高さは認めるが、お話としてはよくできてる、エンターテイメントとしては大満足、と感心しながら、真実の恐怖を味わったことはいまだない。
それよりはむしろ「刑務所のリタ・ヘイワース」や「11/22/63」のようなヒューマンドラマに重きをお -
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