深町眞理子のレビュー一覧

  • 野性の呼び声

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    ネタバレ

    昔、読んだことがあったなぁ、と主人公の名前を見て気づいた。大型犬のバックが主人公。うろ覚えだったため、いつ野生に戻って大暴れするのかハラハラしながら読み進めた。少し勘違いしていた。大暴れは大好きなソーントンのためだった。犬と人間の絆が、変に擬人化せずに描かれていて、我が家に犬がいた頃の感情などを思い出した。
    北の国の厳しく美しい自然がすてき。また、ゴールドラッシュや犬橇、ネイティブ・アメリカンなどが普通に出てくると、こういう時代があったんだなぁ、と興味深く読んだ。

    20250826再読
    犬の運命は人次第だったが、バックは最後には人から離れて野生に帰る。
    ソーントンとのエピソードは悲しかったが

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    2020年03月07日
  • ペット・セマタリー(下)

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    ネタバレ

    不吉さを漂わせながら緩やかに進んだ上巻を経て、吸引力が凄い下巻。

    上巻の最後で予言されていたとおり、幼い息子のゲージが亡くなります。死者の蘇りについての話である以上、この息子が生き返ることは明白なのですが、実際に生き返るのはラスト50ページ前ほど。それまでは「恐ろしいことがもうすぐ起こる」という予感だけで引っ張るのだから凄い。

    上巻は「死」というものの悲しさが印象的で、涙を誘うところもありましたが、下巻は蘇りの元となる魔力の描写が圧倒的。違うジャンルを読んでいるよう。

    自分にも幼い息子がいるので、他人事ではない感じで読みました。

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    2020年02月29日
  • 野性の呼び声

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    過酷なアラスカの自然、そこで覚醒していくバックの「野生」。大変にマッチョで、なんだかヤクザものの漫画みたいな趣もあるといえばあるのだが、それが面白いんだなあ、と発見。

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    2020年02月01日
  • シャイニング(下)

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    下巻である。
    上下巻あわせて、800ページ。読みごたえがあり、読むのにかなり時間がかかった。
    1回では理解できないところもあり、時間があればすぐにでも再読したい。

    下巻はホテルが完全に起きている。
    下巻は終始、登場人物たちは危険にさらされている。上巻でたっぷりと登場人物の内面に踏み込み、下巻でたっぷりと恐怖を味わう。

    とても内容が濃い。

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    2020年01月22日
  • シャイニング(上)

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    上巻はまだホテルは眠っている。
    これだけで、エピローグのようなものである。
    ジャック、ウェンディというのはどういった人間かを詳細に描かれている。ホテルに行くまでがとにかく長い。長いが後々これがよくきいてくる。

    上巻だけで400ページあり、読みごたえはかなりなある。読むのに時間が相当かかるし、1回だけではいまいち理解できないとこも多いかもしれない。
    話に入り込めないとまどろっこしいかもしれない。だが、話はとても興味深く引き込まれていく。

    時間があればすぐにでも読み返したくなった

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    2020年01月22日
  • 親指のうずき

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    新春気分で、のんびりおしどり探偵ぶりを楽しもうと思ったら、そんなに吞気でもなくてそれどころか結構残酷であった。

    解説が全くダメ。どんどん映画の話へとそれ、しかもトミーとタペンスからも離れて夫婦探偵映画の話になってしまって、この作品については枚数の半分も語っていない。がっかり。

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    2020年01月04日
  • ペット・セマタリー(上)

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    キングのホラー小説はほぼすべてジェットコースターだ。
    落ちる落ちる落ちるぞ……ほら落ちたー!!と、緩急は絶妙にして盛り上げるだけ盛り上げてどん底に突き落とす、よくできた遊園地のアトラクションのような構成。
    それ故に、彼の作品で恐怖を感じたことはない。
    一時期ハマって読み漁ったのだが、「IT」も「シャイニング」も「呪われた町」も、モダンホラーの傑作と絶賛される完成度の高さは認めるが、お話としてはよくできてる、エンターテイメントとしては大満足、と感心しながら、真実の恐怖を味わったことはいまだない。
    それよりはむしろ「刑務所のリタ・ヘイワース」や「11/22/63」のようなヒューマンドラマに重きをお

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    2019年12月15日
  • 緋色の研究【深町眞理子訳】

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    シャーロック・ホームズとドクターワトスンの出会いと最初の事件。二部構成で、後半唐突に語られる犯人の動機となる物語に驚いた。赤ら顔と断定するにはやや無理があるがその謎を後半に取っておくことで物語のてんまつに一層興味を抱くことで一挙に読んでしまった。
    キレキレの推理を披露しつつ推理を褒められると喜ぶなど人間味のあるホームズのキャラと読み手の代弁者であり語り部ワトスンのコンビだからこそ、ストーリーや推理の秀逸さ以前に他の作品も読みたくなる圧倒的魅力です。

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    2019年11月23日
  • シャーロック・ホームズの冒険【深町眞理子訳】

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    ミステリーの古典。クオリティは高い。意外と小粒なエピソードも多く、殺人絡みのものは少ないい。
    ホームズとワトスンの信頼関係がいいですね。
    五つのオレンジの種は大風呂敷を引いた割にあっけなく終わってしまい納得が行かない。まるでページがなくて打ち切りのよう。
    ボヘミアの醜聞は女性にしてやられるホームズが描かれいきなり1話目でこの結末とは、と驚きました。
    乗り物が馬車と鉄道というところや、ホームズが初見の依頼人を観察して推理するネタなどに時代が感じられるとともに趣きがあります。

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    2019年11月13日
  • NかMか

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    2019/9/18

    シンプルで読みやすくて面白かった。半分くらいで犯人が1人わかったんだけどみんなそんな感じなのかな?それとも刑事ドラマの見過ぎなのかな。 犯人探しというよりかはタペンスとトミーの2人が素敵な夫婦が主軸となってる感じだった〜

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    2019年09月19日
  • たんぽぽ娘

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    青春SFを書かせたら世界一のヤング先生による名短編集。こういう心温まるどんでん返しが得意な作家は、たまにシリアスなの書いてくるからギャップがまた素晴らしい。

    生死観を交えた話もあれば、「最後の地球人、愛を求めて彷徨す」のようにディックっぽい話も収録されているのでバラエティ豊かな一冊だと思う。

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    2019年05月11日
  • NかMか

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    アガサクリスティーの作品で、大好きなシリーズ。巻末の評論家さんが書いているように、「ガチガチの本格派」ではないところが良い。また、トミーとタペンス夫妻が、作品ごとに年老いていくのに、いつも素敵すぎる。

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    2019年05月06日
  • 野性の呼び声

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    100年以上前の作品ながら、ストーリー展開や戦いの描写に引き込まれて、登場人物(犬物)も魅力的で面白かった
    最強的わんこの物語
    ジャック・ロンドンのほかの書物も読みたいと思った

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    2019年04月08日
  • シャイニング(上)

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    スティーブンキング原作の映画「it」「スタンディングバイミー」の2作を見て、スティーブンキングの小説に興味を持ち、読みはじめた。
    なんとなく「it」に近いような、人間的な怖さをじわじわと感じるような作品だった。
    ジャック達が感じる恐れの描写があまりにも長くて、少し冗長に感じてしまった。 下巻が楽しみ。

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    2019年02月07日
  • たんぽぽ娘

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    SF成分の摂取。飯田橋の書店のフェアで見つけたのだっけな。
    初めての著者だったけど表題「たんぽぽ娘」「11世紀エネルギー補給ステーションのロマンス」「ジャンヌの弓」あたりが好きだったな。ロマンスの方がうまくまとまってる気がするんだよなぁ。いやオチがつきやすいからすっと入ってくるという話かもしれない。
    そうか。全編訳者の厳選した傑作だから、どれもしっかりまとまってるんだ。一定の完成度が担保ぽされてる。実際どれも読んで面白かったし、ギミックや世界観に唸った。ただやはり短編だから、「こじんまり」綺麗にまとまってる感もあって。物足りない感もあったのかな。その中でスパイス的にハッピーなロマンス要素がある

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    2018年10月26日
  • シャイニング(下)

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    映画とは結末が全然違う!

    映画では男の子の特殊な能力が全く活躍していないし、核心である家族の物語を省いている。代わりに鮮烈な映像の数々を見ることができるが。

    結末に近づくにつれて、緊張感がどんどん増して途中で止められなかった。

    悪意、殺意のどす黒い心の動きや混乱した意識を描ききっているところが作者の真髄と思った。
    汚い言葉=悪という位置づけか。

    『IT』なども読みたい。

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    2018年05月08日
  • シャーロック・ホームズの事件簿(新版)【深町眞理子訳】

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    玉石入り混じる感じ。
    ガリデブでワトスンが撃たれた時のホームズのうろたえぶりとかイイ。
    マザリンの宝石、何か芸風違う。ホントにドイルの書いたもの?

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    2018年03月09日
  • 四人の署名【深町眞理子訳】

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    ネタバレ

    コカインの描写ではじまり、コカインの描写でおわります。退屈な世界で、頭脳労働にたずさわっていないと生きていけないというホームズ。人間としてコカインはよくないのかもしれませんが、日常に飽き飽きしてしまうほどの頭脳を持つというホームズの非凡さを感じるようで、名探偵としては魅力的な要素にも思えてしまいました。

    事件は、モースタン嬢がホームズの元に相談にやって来ることではじまります。彼女の父モースタン大尉は、十年前、イギリスに戻ったという電報の後、消息を絶ちました。そして、六年ほど前、≪タイムズ≫にミス・メアリー・モースタンの現住所を知りたいという〈尋ね人〉の広告があってから、毎年おなじ日に真珠が一

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    2018年02月23日
  • ペット・セマタリー(下)

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    複数巻の長編を平行に読破しよう月間。ほぼ消化。

    上巻でほのめかされたとおり、2歳の息子が家の前の道路でトラックに撥ねられて亡くなってしまったルイス。頭にあるのは、猫のチャーチが謎の復活をしたペット霊園の奥のミクマク族の隠された丘の上…。

    結構意外に思えるのが、下巻の大半は葛藤を描くことで費やされるのだ。もっと早く埋めて、家族の破滅でも来るのかと思いきや、驚くほどに焦らされる。それが良い意味で意外であった。

    だいたい下巻(と言うか全編)を読んだ人の8割方は、悪魔と化したゲージとの死闘を記憶するのであろう。しかし、この本の面白さはそこではないと思うのだ。

    自分でコントロールできる生き死に。

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    2017年10月17日
  • シャーロック・ホームズ最後の挨拶【深町眞理子訳】

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    収録は、

    ・〈ウィステリア荘〉
    ・ボール箱
    ・赤い輪
    ・ブルース=パーティントン設計書
    ・瀕死の探偵
    ・レイディー・フランシス・カーファクスの失踪
    ・悪魔の足
    ・シャーロック・ホームズ最後の挨拶

    割と小粒かも。
    でも、時々ミステリで使われるネタ多数。
    やっぱすごい。

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    2017年09月11日