山崎雅弘のレビュー一覧
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ウソと言いがかりが勝つ時代、か。。。いやな世の中になったものだ。
人はもっと誠実なもの、と信じたいが、そうでない人がどんどん世に出ている。
それを次から次へと改めて紹介しているのがこの新書。
ドナルド・トランプアメリカ大統領、立花孝志NHK党元党首。
立花氏はこの新書に書かれている内容で逮捕・起訴されたばかり。
さらに過去の戦争のきっかけになったウソ。米西戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、
(以上アメリカ)、ウクライナ戦争(プーチン)、満州事変(日本)、
ホロコースト(ナチス)、関東大震災朝鮮人虐殺、ルワンダ虐殺、
ひめゆり(西田昌司)、アイヌ民族差別、小池百合子、神谷宗幣、、
どんなウソやデマ -
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これでもかというくらい、今の日本の危うさを語る二人。
対談のはずなのだが、一人の話、として読んでいる自分がいた。
全く違和感がない。
第二次安倍政権で底が抜けた日本社会、、、
倫理のタガがはずれたのだ
以前別のコラムでも書いたが、
官僚主義を打破しようとしてた青年政治家安倍晋三には私は期待していた。
その志で首相の座を勝ち得たが、お友達内閣はわずか一年で崩壊。
民主党政権が自滅した後奇跡の再登板。
アベノミクスで縮む日本経済を打破する救世主になったかに見えたが、
選挙で勝つことがすべてと統一教会に魂を売り渡し、
国会では醜いヤジを飛ばし、
さらにはモリカケサクラを筆頭に仲間と思しき人に公金 -
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安倍政治から、最近の東京都知事選、兵庫県知事選にかけての政治の凋落と、メディアでの議論のあり方、ネットの荒れ方、そして職場での無謀な上位下達について、モヤモヤとした違和感や閉塞感を感じていたことの正体が、この書を読んでクリアになった。
こういう世の中の流れに乗りたく無いが、中々、抗えず、どうやって良識ある大人になれるかと考えていたがよくわからなかった。しかし、自身が受け入れられない人々の言動が損なっているものが、この書を読んでわかったことで、それら蔑ろにされているものを大切にしていけば、目指す良識が得られるのでは無いかと思った。
思考停止の受け身でなく自律を
データなどの客観性のみに絞らずに身 -
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中盤より一気に加速して熱中しながら読み終えました。
第一次世界大戦以降の中東の歴史を詳細な事実ととも伝えてくれる貴重な一冊。今まで読んだ歴史本の中でも最高なレベルの本です。
自分の無知のため、中東戦争の詳細な説明の部分で戸惑い時間が掛かりましたが、それ以降は自分が育った時代とも一致するので『あれはこういうことだったのかっ』と今更ながらに理解しながら読み進めることができました。
「自分が育った時代」のこととは言え、まだその頃は事件が起きる都度に報道されるニュースで断片的に知ったことばかり。
名前は知っているけれど…という中東現代史に登場する人々。とても身近になりました。
また、平和という状態が如 -
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2016年発行本なので、やや古いものだが、歴史的な事実には、古いも新しいもない。
日本会議は、日本の右派から極右にあたる保守系政治団体で、その系列である神社本庁の政治組織である神道政治連盟含め、多くの自民党政治家が名を連ねている。
この本の最大の主人公となっている、当時の安倍晋三氏は、それら政治団体の最大のスポークスマンだった。
彼らの主張は、戦前・戦中体制の復活で、その手段は憲法改正にある。
彼らに言わせれば、現行憲法は占領軍による押し付けに過ぎず、彼らの主張は「不当な神道弾圧」と「理不尽な神道指令」「主権回復後も神道指令の趣旨を埋め込まれた日本国憲法」に対する敵意と憎悪に満ち、「自分た -
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現職の強みで都知事が再選されたが、
この新書を読むにつれ、
彼女のウェブをにぎわす答弁拒否や言い換えの数々を思い出し、
落選させるべきだったと改めて実感。
政治の劣化だ。
これが始まったのは間違いなく安倍政権。
むろんそれまでの政権も完ぺきだったなんて言うつもりはない。
下品がまかり通るようになったのは安倍政権から。
反知性主義。
この新書で言う「幼稚さ」。
これが批判できないマスコミについても、著者は記者クラブを厳しく糾弾しているが、
それよりもなによりも、こんな詭弁を使う政権政党を許してきた国民が一番責められるべき。
ここにきて統一教会からの裏金と、やりたい放題やっている自民党に地方 -
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(2016/10/15)
中高生に、とあるが、我々大人が読んでも十分学べる内容。
物事の考え方を、平易なことばでみごとに説明してくれている。
小田嶋さんの成功者村上龍への食いつきは面白い。「会社員」という仕事がないと。
村上龍は成功しているから会社員をはずしていると。
確かに、13歳のハローワークに上がっている仕事で食っていける人はごくわずか。
みな「会社員」として何とか生きている。
白井さんの「意味」には際限はない、というのはなるほど。
本能的欲求は限度があるが、誰も持っていないものを持つ、という欲求には切りがない。
そこにはまったら最後だな。
戦争中における「国」とは、国民でなく国体 -
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(2022/1/8)
2020年、まだコロナ第2波くらい、オリンピック延期、という段階で書かれたアンソロジー。
日本の知性が集結している。多くの方が参加している。
読み始めたとき、それぞれのお名前の横に簡単な肩書しか書かれておらず、
もう少し人物紹介すればいいのに、、、と思ったのだが、巻末にまとめて紹介されていた。
この本は中高生向きなので、それぞれの著者を知らない可能性が高く、人物紹介が長いとかえって予断を持って読み始めてしまうので、避けたのかな、と推察。
私は彼らの著作を結構読んでいるので、背景を知って読むとより立体的に読めた気がする。
一つ一つのコラムにコメントをするのは野暮 -
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「ポーランドの歴史を知らずして第二次世界大戦を語るべからず」って本当のことです。私たち日本人は第二次世界大戦の勃発については、太平洋戦争ばかりに目がいっていて、ヨーロッパで始まった大戦の経緯についてはあまり知らないのだと思います。ヒトラーというおかしなオッサンがいて、ユダヤ人を虐殺しまくるという異常さについて、あまりに異常なので思考停止してしまうのです。
でもよく考えるとなんでアウシュビッツってドイツではなくポーランドにあるの?ドイツ内のユダヤ人よりもポーランド内のユダヤ人が大量に殺されているのはなぜ?ヨーロッパ中のユダヤ人600万人が殺されたが、そのうち約半分はユダヤ系ポーランド人だった -
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第二次世界大戦下、アウシュヴィッツなどの殺害を目的とした強制収容所へのユダヤ人の大量移送という職務を通じて、国家間同士の戦争とは全く異なる次元で600万人もの特定の民族を殺戮したナチスの幹部アドルフ・アイヒマン。彼の生い立ちから死刑までを総ざらいし、最終章で、戦後彼が法廷で繰り返した「私は上司の命令に従っただけで」「組織の人間として他に選択の余地はなく」「したがって私に責任はない」という態度から、「アイヒマン的な思考」=「組織人の詭弁」を読み取り、それは少なくない日本人にとって共感を寄せやすい考え方ではないだろうか、という論考である。組織全体の目的が犯罪行為であれ、自分の直接の職務の範囲だけ切
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書店の売り場に「中国・韓国の反日攻勢」「南京大虐殺の嘘」「慰安婦問題のデタラメ」「あの戦争は日本の侵略ではなかった」「自虐史観の洗脳からの脱却」などの歴史修正主義に関する書籍に目が行き、つい手を伸ばして購入したことはないだろうか?最近では、安倍元総理の銃撃事件に端を発し、国葬問題や統一協会問題、東京五輪不正など綴じ蓋が弾けた様な報道に、歴史修正主義者と歴史や事実の積み重ねによる研究書籍など、両論の書籍を並べる書店をSNS等で多数見かけるようになり、読者の目が片方に向かないようになってきているのを肌で感じる。
本書は、歴史修正主義者が「歴史戦」と称して、歴史の一部分をあたかも全体であるかのよ -
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今回のロシアの暴挙に触れて、という訳ではなく、もともと読むつもりだったもの。だけどたまたま、タイミングもバッチリということになってしまったけど。本書を読み進めると、プーチンが目指している国家像が、この時代にあるのだということがよく分かる。ただ、本書の中心は独ソなど主たる参戦国でなく、好むと好まざると巻き込まれた周辺国。各国ごとに纏められているんだけど、その順序が実に秀逸で、読者の理解を大いに助ける。またときには、一次大戦とか、あるいはもっと前まで歴史が紐解かれ、各国が置かれた立場も分かりやすく示される。一般の倍くらいの分量だし、あまり掘り下げて勉強したこともない分野だから、正直読めるかなって心
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内田樹さんんが呼びかけて「中高生向き」に書いてもらった,オムニバス本。わたしが知っていた人は6~7人だが,それぞれの呼びかけが面白かった。
本書のメッセージは,30代~70代の年代別に分かれていて,70代なんて,中高生が大人になった頃はほとんど現役ではないわけで,だからこそ,なにを呼びかけているのかが,気になる。
新型コロナによって暴き出された現代社会の矛盾は,コロナ禍が過ぎ去ったとしても,なんらかの修正を迫られるはずだ。会社に行かなくても仕事ができる…と分かったからには,満員電車に乗って会社へ行くこと自体が,すでに「必要なこと」ではなくなってしまった。密を避けることは,過疎地域では当た