山崎雅弘のレビュー一覧

  • 「天皇機関説」事件

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    天皇機関説事件とは、1935年に起きた政治的な弾圧事件です。
    私も高校時代に日本史で学んだ記憶があります。
    恥ずかしながら、私は本書を読むまで大きな勘違いをしていました。
    天皇機関説というのは一部の左翼学者が唱えた異端の学説で、これを不敬だとして当時の軍人や右派政治家が排撃したもの。
    と、そのように捉えていたのです。
    本書を読み、天皇機関説とは、美濃部達吉をはじめとする当時の学者が、正統的な憲法学説として唱えたものだということが分かりました。
    つまり、日本という国家を「法人(法的に擬人化した概念)」と見なし、天皇はその法人に属する「最高機関」に位置するという学説です。
    この学説は、当の天皇陛下

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    2017年08月09日
  • 戦前回帰 「大日本病」の再発

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    ほぼ知っている内容の本だったが、至極真っ当なことを直球で投げ切ったような印象で、かつとてもわかりやすく書かれており興味があれば誰でも読めてすんなりと理解できる教科書的な一冊。右左関係なく真っ新な気持ちで読むとすっと心に入ってくると思います。良著です。

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    2017年07月27日
  • 戦前回帰 「大日本病」の再発

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    1967年生まれ山﨑雅弘氏の「戦前回帰(大日本病の再発)」(2015.9)を読みました。日本の戦前・戦中と戦後、第2次安倍政権発足後の世の中の動きについて語った政治的な話で、難しい内容でした。「戦陣訓」や「教育勅語」がそのまま復活するとは思えませんし、人命を軽視したり無視したりする国家政策に変わるとも思えませんが、いつの世も「政治は国民のためにある」ものであって欲しいと思います!

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    2017年04月18日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    2016年夏は執筆活動に大忙しだったらしいウチダ先生が解き放つ憂国のオムニバス。『街場の憂国会議』『日本の反知性主義』に続く第三弾。中でも、岡田憲治の「空気」に関する一筆は必読。あるのにない、とはこういうことか。

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    2017年03月21日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    中高生ではないが読んだ。
    白井聡さんが書かれていたが、もう今の私たち大人はダメなので、若い人たちに頑張って欲しい。
    この本をどれだけの中高生が読んでくれるのか、自分の中高時代を考えると疑問だが、私たちが読んで、若い人にできるだけ伝えるということはできるかも。

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    2017年02月28日
  • [新版]中東戦争全史

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    相当な戦闘武器に関する知識を持って、中東戦争史を戦闘の詳細と共に書いてあるので、聞きなれない武器の名前が頭に入って来ず読むのに骨が折れた。しかし、軍事力の大きさが物を言う外交世界では、武器の調達がどれ程重要かが理解出来たし、なぜ建国間もないイスラエルが強かったのかも分かった。

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    2017年02月18日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    今後の参考に。

    「職に就くことは自己実現のためでも夢をかなえるためのものでもない。」

    という一言には、なるほど。とちょっとカタルシスでした。

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    2017年01月14日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    副題「中高生に伝えておきたいたいせつなこと」とあるように、中高生へのメッセージとして書かれた本。
    難しい内容でも平易な文章で書かれていて、著者が読者に伝えようという真摯な姿勢を感じた。
    高校生ごろに出会うととてもいい本のように思う。
    未来の日本を憂いて、どうにかしたいと真面目に思っている大人もいるんだよ。

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    2016年12月28日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    高校生が文章を読むに当たり、基本的な考え方をあたえてくれる、良本。
    平川克美「人口減少社会について根源的に考えてみる」ではグラフの見方とともに、当たり前のようにように言われている言説について批判的な見方を示唆する。
    仲野徹「科学者の考え方-生命科学からの私見」ではパラダイムシフト、疑う、シンプルに考えるなど科学を発展させている考えが書かれている。
    白井聡「消費社会とは何か-『お買い物』の論理を超えて」ではボードリヤールの考えを援用し、いわゆる「消費」的な感覚が政治や教育にも適用させようとする現在の社会のゆがみと弊害を述べる。
    山崎雅弘「『国を愛する』ってなんだろう」では、政治的無関心が生む危険

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    2016年12月15日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    【読書メモ】

    p185
    ・何のために勉強するのですか?
    自分の頭で考え、自分の言葉で自分の意見を言う。ただそのためだけに勉強するのです。山本義隆

    p190
    ・同じことを、違った側面から考える視点を与えてもらうためにディスカッションをするのです。当たり前のことですが、自分は自分の考えに染まりきっています。そこへ、違う刺激を与えてもらって、自分の考えを方向転換させたり、バージョンアップさせたりすることが重要なのです。

    p103
    ・科学がグローバルである最大の理由は、真実をあつかうからということです。

    …科学的な視点は予測できない社会を生きるうえでの全員にとってマストなものの見方なのかもしれ

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    2016年11月23日
  • 日本会議 戦前回帰への情念

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    昨今の改憲議論はなぜ起きているのか、を中心に日本会議という団体の活動を通して解き明かしている本。
    かなり個人的な見解かもしれないですが、改憲派の目的は大きく2つあるように読み取れました。
    1.戦中まで政治的な力を持っていた神社の団体が、GHQによって解体され、政治権力と公金を失った神社関係者は、それを取り戻したい。
    2.GHQによって基本的人権を導入したせいで日本は堕落していると考えている政治関係者は、国家神道を国民に強制したい。
    前者はパワーを失った神社の怨念のようなもので、過去の亡霊のように思えました。
    後者は櫻井よしこなどの日本が堕落していると感じている現代の人々もいて、戦前・戦中に回帰

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    2016年11月09日
  • 日本会議 戦前回帰への情念

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    いろいろな意見や立場、考え方、信条、信じるもの
    大事に思うことやものがあると思います。だから
    否定はしませんし、声高に叫んだり攻撃をするほど
    強くもないですが。
    私はこういう団体の活動、それに賛同する人達の考え方
    には賛同できません。
    それから、政治家というのはある意味自分の信条や思考を
    政治に反映するのはいかがなものかと思ったりします。
    またマスコミも同様で、バランス感覚が崩れているような
    気がします。
    そこだけは将来この国は本当に大丈夫かと思います。
    一つだけ。。。国の首相も含めて、そういう人たちの
    顔が私には醜く映って見えてしまいます。

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    2016年10月13日
  • 転換期を生きるきみたちへ

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    年代はあるにせよ転換期ということは認識しなければいけない。
    何でも吸収できる学生時代の脳は、なくした今になってほしくなるもの。無い物ねだりです。

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    2016年08月15日
  • 戦前回帰 「大日本病」の再発

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    国民が政府の方針におとなしく従い新聞やラジオなどのメディアも政府の方針を一切批判しないのは、一見すると政府にとって「最も好ましい状態」に見えるが、歴史はそれがまったく逆であったと教えてくれる。
    歴史・紛争史研究家の著者が分析する現政権と世の中の空気は驚くほど先の大戦と似て、当時の悪夢「大日本病」に罹患した状態を再現したいかのようだ。
    それに対抗するために、私たちは客観的視点と合理的な思考を持って、謙虚な姿勢で歴史に学ばなければ。
    民主主義社会における市民=独立した思考を持つ「個人」であり続けたい。

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    2015年10月22日
  • 侵略か、解放か!? 世界は「太平洋戦争」とどう向き合ったか

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    タイトル通りの日本以外の国がどういう政策をとっていたのかという視点で書かれた本。植民地がどういう動きで独立に動いたのか良くまとめてあってよかった。

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    2014年04月03日
  • 底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?

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    ネタバレ

    50年後の日本人に向けて、ということで今を書き記されています。

    いろいろなことが起きているから、

    全然時事にも政治にもついていけなくて、

    あと追いで知ることばかりの生き方ですが、

    思いっきり立場を取って痛烈に批判しながらその議論をサポートする事実を列挙していく一人称単数で語られるものは、ニュースとかに比べて入ってきやすく、考えることにつながりやすい。そしてとても博識な著者にとっては、ここで書かれていることは考えのほんの一部に過ぎず、膨大な知識がこの議論の背景にあるのだろうと思いながら、私は表面的にだけでも、大変興味深く読みました。

    本書は、平和国家、倫理の底、そして、倫理の底が抜けた

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    2025年09月08日
  • 底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?

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    「底が抜けた状態」とは「良識や常識のレベルで機能していた社会の”自浄作用”が無い状態」、そんな状態を改めるべく何をすべきなのか。

    自分でちょっと考えてみて、まず大事なのは「関心」を持つことだと思う。関心が無ければ、考えことや、声をあげることができない。人生何事も関心をもって、熟考してなんぼだと思う。

    また著者は今の日本が「自分の頭で考えて行動する人」よりも「従順な人」が多いと考え、それでは政府の誤った判断を修正できないと憂慮しており、「自分の頭で考えて行動する人」にならなければと本書から意識させられた

    「関心」「熟考」そして「行動」、忘れないようにしなきゃ...!

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    2025年09月01日
  • 底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?

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    日本人、冷静にこれを読めるのか

    本書では、日本人が戦前を含めた過去から何も学んでいない、ある種の権威を笠に自分の妄想を押し通す。その結果を考えない、下手すれば、歪曲するという日本人の幼稚性や愚劣さ、諦め。それが太平洋戦争をはじめ、多くの痛みを受けても現実を認めない様を突きつけます。

    果たして、今や未来の日本人が、これを冷静になって読めるのか?令和になっても日本人は、昭和の政治家、軍人ばりに現実を認めない幼稚で愚かで、そこから変わろうとしない。その現実を受け入れ、前に進めるか?

    本書はそう問いかけている気がします。

    #深い #タメになる

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    2025年04月12日
  • 動乱期を生きる

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    勉強になりました。日本が今後戦争をせずに平和を、保っていけるのかが不安です。こらまでの失敗から学ぶことができるのか。またジャーナリズムは今も生きているのか。世界の紛争はなぜ続いているのか、という問いに対して端的に答えてくれている著書です。

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    2025年04月01日
  • 底が抜けた国 自浄能力を失った日本は再生できるのか?

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    封建的思想を植えつけられた私達、いざ立ち上がる時が来た! なんでも「あり」になってしまったのは、臨機応変で生き抜くのではなく、茹でガエル戦略漬けにされているからであろう。

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    2025年01月13日