山崎雅弘のレビュー一覧
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いつか、神風が吹くって感じの国になっているという話か。天気予報は、かなり役に立ってるんだけどね。
東大話法にわら人形論法。権力者側にとっては、祝詞でも、神風にならなきゃ、呪詛と変わらないからな。
ほとんど大本営発表のような、大手マスメディアだもんね。マスゴミなんてヌルい次元ではもうないな。
一億総、お公家さんになりたいってか。貧乏公家でもいいからっての、三十年。いや八十年かな。乳母日傘も極まれりだな。禁中並公家諸法度のような安保体制だからね。兵器の飛び交っていない、すごくソフトでゆるいガザ地区になってる感じ。
そのうち、羅生門の世界へご招待ってなことになるのか、嫌だね、こわぁ。
断言、 -
Posted by ブクログ
『第二次大戦秘史』に次いで、作者と題名に惹かれて読む。アイヒマンの生い立ちから始まりナチスでのユダヤ人排除の活動が時系列で概説されている。上位の決定者ではなく冷酷で剛腕な忖度型官僚の姿である。内面の思考にはあまり触れず、仰々しい題名の割に平板で物足りない印象の作品である。
彼はドイツ西部のゾーリンゲンで四男一女の長男として生まれ、10歳で母親に死なれ、リンツで再婚の母親と厳格で生真面目なプロテスタントの父と教会に通う普通の家庭で育つ。実技学校や専門学校を中退し仕事も続かないなか、オーストリアでナチス親衛隊の活動に生きる道を定める。
ナチスではヒムラー指揮下のハイドリッヒが本部長の保安局・情報機 -
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山崎雅弘という戦史・紛争史家の作品を初めて読みテイストが合い、考え方や内容にに共感できた。彼について、ネットやYouTubeで人となりや作品・活動を検索すると、今活躍中のリベラルな文筆家であることがわかる。『アイヒマンと日本人』『ある裁判の戦記』『歴史戦と思想戦』などの作品も読んでみたいと思う。この分野における学者ではない気鋭の研究者との遭遇は大いに嬉しいが少し不安もよぎる。面白く読み易そうで興味が唆られ、予定の読書計画との調整が悩ましい。時間は益々限られてくるのに‥‥。
この本は彼の専門とする第二次大戦時のヨーロッパ各国の詳細な実態分析である。当時の大国の動向や思惑と翻弄された周辺国群の推移 -
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アイヒマンを認識する様になったのは2013年の映画「ハンナ・アーレント」から(映画自体は観ていないのだが)
人道に対する罪が問われたアイヒマン裁判を認めるのならば、事後法という点で共通する平和に対する罪で裁かれたA級戦犯に関する極東軍事裁判も認めなければならない部分が出てくる。事後法は受け入れ難い所があり、極東軍事裁判における平和に対する罪での有罪判決は不当だと思う。
もっとも、それ以外での罪で裁かれるべきだったと思うのでA級戦犯=完全無罪とは欠片も感じないのだが。日本人も加わって最終的な裁きを下す日が訪れれば良いのだが、難しいだろうなぁ…総体的な日本人にも期待しづらいし。
永遠的命題か -
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2020年、COVID-19が席巻した世界では次々と社会の歪みが露呈した。そのコロナ期とポストコロナ期に、次世代の若者たちがどう生きるべきかを内田樹をはじめとした様々な年代の言論人たちが語る。
内田さんが声をかけて集まった様々な分野の今をときめく著名人たちがコロナとコロナ後の世界をテーマに執筆しました。内田さんのセレクトだけあってみんなけっこう尖っていて(偏っていて)どれも読み応えのある内容でした。中学生向きということで平易な文章で一編が短いのも読みやすくていいと思います。そしてみんな分野が違うので、コロナ期というものを違う角度から見ているのも面白い。また、分野が違っても結局、多くの著者が今 -
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日本や世界の歴史問題について、いわゆる左派側の目線から読み解くことが出来た。
リベラルと言えば5chの嫌儲板の住民のイメージで、ただネトウヨが嫌いな人だと思っていた。しかし本書では俯瞰して物事を見れる人が沢山いて、アカデミックな知見の概要を得ることが出来た
歴史修正 つくる会 歴史選択 読みやすさ 一般層
慰安婦問題 経済協力 独裁政治に援助 道義的解決
文化生産者と歴史学の対立
右翼 左翼どちらか片方
他の国 アジアアフリカ会議
イギリス ケニア マウマウ 未来志向のイギリスの良心
インド エリザベス 教科書 中立 選別的思考
ドイツ 西ドイツ レパレーションではなく補償 道義的責 -
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斎藤幸平さんの名前があったので読んでみた。
一番心に残ったのは平川克美さんの文章だろうか。会社勤めするようになって当たり前のように見聞きしてきた経済合理性。原価を絞り、無駄を排除して、より低価格の製品を提供する。お客様の要望に応え、お客様が期待する以上の価値を生み出すこと。製造業をはじめ、経済はそのようにして成長するものだと思っていた。
しかし、現在は総供給が総需要を上回っている状態。必要ないものを売るための広告やマーケティングなど、ブルシットジョブ(この本で言及してる人の多いこと!)が蔓延し、限られた利潤を確保するために「集中と選択」という言葉に現れるように、偏った資源配分をし、競争優位性の -
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正義とは相対的なものであり、戦争という状況下で勝ち負けはあっても善悪の分別は難しい。侵略した国された国、そこに憎悪が生まれてくるばかりで互いに歩み寄ることがなければ、解決の糸口は見出せない。互いに謙虚な姿勢は必要なのに、自己肯定で終始するなら新たな火種になる愚挙である。揚げ足を取って事実を見誤る言動を続けるなら、社会における信頼を放棄した矮小な集団の戯言でしか認識されないことを肝に銘じるべき。それでも耳を貸そうとしない意固地な理念ならば、とどのつまりこちらは憐れみを抱いてしまう。決して上からじゃないし勝ち負けを問うてない、"気付き" があるか否か、生きる価値がそこにある。
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VUCA感がめちゃ高まっている現在
今、そしてこれからの世界をどのように生きていけばよいのか。
それを自分のために、そして若い人達のために知りたい。
そのような気持ちで本書を読みました。
執筆者は、内田樹先生セレクトというバイアスはあるので、ものすごい多種多様な意見という感じではないですが、それでも幅広い年代と専門分野にわたっています。
そしてみなさん暗くなりがちな話題にも関わらず、暖かで柔らかい前向きな文章を書かれており、こちらも穏やかな気持ちでページをめくり続けることが出来ました。
全体を通してある程度共通だと感じたメッセージは
•現在や過去(大人、制度、システム)を信じすぎないでね
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Posted by ブクログ
主に戦時下において軍が一般市民を殺害した事例が7つ(ナチスの仕業と日本軍の仕業3例ずつ+広島・長崎への原爆投下)紹介されている。どの事例も読むだに、戦争的なもの、軍隊的なものって人を狂わせるなと思う。軍隊って国民を守るためでなく「国防」の名のとおり国を守るためにあるのか。そして国体を守るために、国民の命はないがしろにされる。
紹介されている事例のなかに、綿密に計画されたものというより偶然や予定外のことに端を発して起こっているのがけっこうあるのも何ともむなしい。ちょっとしたタイミングやいた場所の違いによって人の力……暴力で命が左右されるなんて。
巻末のまとめの論考では、ドイツと日本の戦後の反省の