長岡弘樹のレビュー一覧

  • 巨鳥の影

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    八つの物語を集めた短篇集
    それぞれの最後のページを読み終えた時に
    なる程という思いだけでない何かが残っている。なに?これ

    四つ読んだところで
    何となく思い付いたのが
    物語の続きのイメージが浮かぶのだ
    それも複数
    ふーん。面白いじゃないですか☆☆

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    2025年06月23日
  • 教場0 刑事指導官・風間公親

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     ドラマは数話視聴済み。確かにスペシャルより連続ドラマ向きな内容だった。原作の方があっさりしていた。「仮面の軌跡」はトリック先行で、タブレットにサインを残すなんて理由はこじつけにしか思えなかったが、1番印象に残る。風間は初見で真相に到達しているのか。優秀すぎて恐ろしい。「三枚の画廊の絵」のように感情に揺さぶりをかけるような手法も用いることもできるなんて。冷徹なだけでなく、心の機微を知り尽くした風間に最早弱点は存在するのか。

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    2025年06月17日
  • 血縁

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    通勤電車内で読む時は、乗り過ごしに注意!

    短編小説の面白さは、手早く結果(満足感や感動、ちょとした恐怖やスッキリ感など)が得られること、それが実感できる本。
    だからこそ、ラスト近くで読み止まらない。

    この作家の短編は、小説のアイデア“そのもの”であって、描いた物語たちがキレキレなリズムに乗って一つ一つミステリーの醍醐味となって、読者を夢中にさせる。

    7つの短編は「血縁」ということに何某か関わったストーリーで、親子、兄弟姉妹のちょっとした絡みがミステリーを盛り上げる。
    (最後のお話「黄色い風船」はちょっと遠いが)

    けっこう重い話ばかりなんだけど、読後は軽い。

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    2025年06月17日
  • 球形の囁き

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    5編の連作短編集。シングルマザーの啓子と娘の菜月の物語。高校生だった菜月が大人になり新聞記者として刑事事件に関わる。母を尊敬してこれからもどんどん成長していってほしい。

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    2025年06月16日
  • 殺人者の白い檻

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    6年前に両親を殺害された脳外科医の敦也と看護師の奈々穂の兄妹の二人が主人公。そんな二人の前に犯人が患者として運ばれてきた。患者の正体を知らない敦也と正体を知る奈々穂。後半は物語が急展開する。人が生死をさまよう時に必要なのは人の温もり。二人がとった行動に感動した。

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    2025年06月12日
  • 戸惑いの捜査線 警察小説アンソロジー

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    大好きな警察小説のアンソロジー。
    新たな作家さん発掘も兼ねて。

    ①佐々木譲さん『弁解すれば』
    初めましての作家さん。
    これはシリーズ作品の1つ。
    他者の心に協調し過ぎてしまう警察官の話。
    続きが気になるので今後読む予定

    ②乃南アサさん『青い背広で』
    こちらも初めましての作家さん。
    人気シリーズ主人公の若かりし頃の話のよう。
    シリーズのファンで無いとあまりピンと来ないかも。

    ③松嶋智左さん『刑事ヤギノメ』
    こちらも初めましての作家さん。
    面白かった。けど、短編ではもったいないかも。長編で読みたい。
    今のところシリーズは無さそう。

    ④大山誠一郎さん『三十年目の自首』
    こちらも初めましての作

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    2025年05月27日
  • 巨鳥の影

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    長岡弘樹『巨鳥の影』徳間文庫。

    あの手この手で伏線を張り巡らし、結末を読んで思わず二度読みさせるようなミステリー短編の名手による8編収録の短編集。当然、当たりの短編もあれば、外れの短編もある。そういう意味で全てが当たりの短編だった『傍え聞き』は類稀なる傑作だったと言えよう。


    『巨鳥の影』。缶詰工場で発生した三百万円の盗難事件を巡るミステリー。記述されていることのどれもが伏線のようにも思える。聞き慣れない鳥の鳴き声、ギャンブル好きの先輩刑事の借金、携帯電話のブラインド・タッチ・メール。予想は半分当たり、半分外れた。なかなか見事なプロットである。

    『死んでもいい人なんて』。何という結末なの

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    2025年05月20日
  • 傍聞き

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     人間ドラマも謎も素晴らしい。短い物語なのに、こんなにも濃密。これぞ、短編ミステリの醍醐味と言える作品集だった。

     物語の要素が極限まで削ぎ落とされて洗練されており、とても読み易かった。
     尚且つ、収録作のどれもが技巧を技巧と思わせない自然な筆致で書かれている。
     はっきり「これが伏線だな」と分かっていても、騙されてしまうのが心地良かった。

     お気に入りは「迷走」。
     救急車内の緊迫感に手に汗握った。

    「傍聞き」はシリーズ化されているみたいなので読んでみたいなと思った。

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    2025年05月13日
  • 幕間のモノローグ

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    主人公南雲はそれなりに名の通った俳優である。
    役者が探偵という設定は珍しいというほどではないが、登場人物のほぼ全てが役者またはその関連者で完結するとなると、まぁ珍しい。

    一見“連作短編集”に見えるが、読み終わるとなるほど長編だったとわかる。

    演技と自己意識の狭間、現実とフィクションの境い目、こんなところを描写するなんて、ちょっと面白いお話しでした。

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    2025年04月27日
  • 傍聞き

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    没入するのにページ数はいらない。

    短いフレーズの連続に仕込まれた数々の断片が、時には予想外のピースとなって、小気味良いほどにはまっていく。

    冷静な筆でサッと感情を揺さぶる短編ミステリーたちのおかげで、肩の凝らない読書となった。

    ちょっとクセになりそうな予感がする。

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    2025年04月23日
  • Jミステリー2025~SPRING~

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    2025.04.19
    大満足!バラエティーに富んだ作品の集まり。
    特にファンである「誉田哲也」「長岡弘樹」の作品は納得の安定感。
    他の4人の作品もそれぞれ味があり、文句なし。こういうアンソロジーは食べ比べみたいなもので新たな出会いや比較ができるからいつも好んで読んでいる。

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    2025年04月19日
  • 教場0 刑事指導官・風間公親

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    シリーズ3作目
    今回は風間公親が警察学校に来る前、刑事だった頃に新人刑事の教育をしていた話

    以下、公式のあらすじ
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    累計60万部。鬼教官誕生の前日譚!

    T県警では、各署に所属するキャリア三か月の刑事の中から一名が選ばれ、定期的に本部に送られる。「風間道場」と呼ばれる刑事育成システムだ。待ちうけるのは指導官・風間公親によるマンツーマン指導。殺人事件の現場を風間とともに捜査しながら、三か月間みっちり指導を受ける。卒業生はエース級の刑事として活躍しているが、見込みがなければ交番勤務に戻されると噂される。後のない新米刑事たちは、背水の陣で事件に臨む!
    ●第

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    2025年04月17日
  • 教場2

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    警察学校を舞台にしたお話の続編

    以下、公式のあらすじ
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    リーズ50万部!警察学校小説、最新作!

    ●第一話 創傷(そうしょう)
    初任科第百期短期課程の桐沢篤は、風間教場に編入された不運を呪っていた。医師から警察官に転職した桐沢は、ゴールデンウイーク明けに最初の洗礼を受ける。
    ●第二話 心眼
    風間教場では、備品の盗難が相次いでいた。盗まれたのは、PCのマウス、ファーストミット、マレット(木琴を叩く枹)。単独では使い道のないものばかりだ。
    ●第三話 罰則
    津木田卓は、プールでの救助訓練が嫌でたまらなかった。教官の貞方は屈強な体格のスパルタ教師で、特に潜

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    2025年04月16日
  • 教場

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    警察学校を舞台にしたお話

    以下、公式のあらすじ
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    君には、警察学校をやめてもらう。

    この教官に睨まれたら、終わりだ。全部見抜かれる。誰も逃げられない。
    警察学校初任科第九十八期短期課程の生徒たちは、「落ち度があれば退校」という極限状態の中、異色の教官・風間公親に導かれ、覚醒してゆく。
    必要な人材を育てる前に、不要な人材をはじきだすための篩、それが警察学校だ。
    週刊文春「2013年ミステリーベスト10」国内部門第1位、
    宝島社「このミステリーがすごい! 2014年版」国内編第2位、
    2014年本屋大賞第6位に輝き、
    80以上のメディアに取り上げられ

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    2025年04月15日
  • 教場X 刑事指導官・風間公親

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    長岡弘樹の人気作品「教場」シリーズ。本作は現役刑事時代の風間を描いた「教場0」の続編。
    この後、風間は警察学校へ赴任するのだが、その経緯が描かれておりシリーズ全ての話が繋がる。

    風間の厳しくも独特なOJTでの教育方法は「風間道場」と呼ばれる刑事育成プログラムの中で行われるが、これは何も刑事に限った内容ではないと感じた。どの仕事にも共通する「よく観察して」「よく考える」「すぐに実行する」ことが重要で、これを出来るかどうかが仕事が出来るかどうかだと思う。
    私も部下に対して同じような主旨の指導をするが、風間のように「交番に戻るか」的な事を言うと今時はすぐに「パワハラだ」と騒がれる。そこだけは風間が

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    2025年02月25日
  • 夏の終わりの時間割

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    「救い」
    それも小さな、でも大切な救い

    短いお話が六つ
    肩の力を抜いて読んでほしい。

    それにしても、カバーの絵が良いなー
    これだけで読む前から物語が始まって、最後の「夏の終わりの時間割」まで気持ちが続く。

    良かったです。

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    2025年02月24日
  • 教場2

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    警察学校での切れ者教官、風間と生徒達のの物語。前作を読んだのは相当前なので雰囲気だけしか思い出せないので関連があるのかは不明。
    警察学校はここまで厳しいものなのかと思うが現実を基づくものなのかが読んでいて感じる最大の疑問でした。
    確かに警察官は厳しい職場だと認識しており、実際の警察官も折り目の正しい対応をされるのではと感じていますが。
    物語にでてくる護身術や生理学、洞察力などは普段の生活にも活かせそうなもので参考になりました。第五話、机上が一番楽しめた印象。

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    2025年01月19日
  • 教場

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    ドラマを見た後だったので、風間教官は完全に木村拓哉さんを思い浮かべていました。ドラマにはなかったであろう出来事などもあり、楽しめました。日本の治安を守ってくださっている警察官の方々への敬意がより大きくなりました。

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    2024年12月29日
  • 教場

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     様々な人間の集まる警察学校の風間学級、そこで起きる想像を絶するような事件の数々――一風変わった視点から警察官の卵たちの裏側を垣間見る一冊です。

     落ち度があれば退学、そのような極限の中で警察学校初任科第九十八期短期過程の生徒たちは自らを鍛え、精神を鍛え、忍耐を鍛え、自分というものに向き合っていく。短編オムニバス形式で続いていく物語は、ひとりひとりの物語であると同時に第九十八期の『風間学級』の物語とも言える。過剰なまでのしごき、いじめ、スケープゴート、意地と見栄と信頼と裏切り。閉じられた空間だからこそ加速するそれらは、不適格者を篩から落とすためのものなのか、見込みのある者を残すためのものなの

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    2024年11月16日
  • 猫ミス!

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    今まで4作品くらい"猫のアンソロジー"を読んでいるけど一番面白かったかも。

    ただ、
    ミステリーというよりイヤミスっぽかったり、
    ホラー要素もある作品もあるので、表紙のポップさには似つかわしくないかな。

    後半の作品が特に楽しかった。
    個人的には、『オッドアイ』が好きかな。
    『呪い』の嫌な後味の終わり方も好き。

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    ↓以下、大まかなあらすじ。

    ●新井素子『黒猫ナイトの冒険』
    ⇒日常ほんわか系。
    まだ子猫で元野良、黒猫(ナイト)目線の話。
    カラス(キング)との戦い。

    ●秋吉理香子『呪い』
    ⇒日常~イヤミスへ。
    猫好きな大学生…ぼ

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    2024年11月12日