長岡弘樹のレビュー一覧
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ネタバレ2014年本屋大賞
『教場』長岡弘樹 ――人を削ぎ落とし、人間を残す試練の場。
警察学校という「閉鎖空間」を舞台に、そこに集う訓練生たちが心身ともに追い詰められながら、警察官としての覚悟を問われていく。
長岡弘樹『教場』は、ミステリの形式を借りつつも、本質的には“人格の矯正装置”としての警察学校を描いた群像劇である。
本書は連作短編の形で進み、各話が一人の訓練生を主人公に据える。物語を通して、白髪の義眼を持つ教官・風間公親の存在が一貫した軸となる。彼は一見冷徹で非情な人物だが、その厳しさの根底には「命を預かる職への責任感」がある。
風間は生徒を救わない。だが、見放しもしない。ただし「生き残 -
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風間さんにまた会えました。
今回は直接の指導から一歩控えて生徒との間に助教授がいる。風と凪、今回は名前の一文字が表す雰囲気を逆にするそうだ。関係ないが、鬼滅の刃で凪の技を持っている柱がいた。静かに相手をバッサリと切る点は近いかもしれない。切れ味は未だ健在だ。
警察学校に入る前に表彰ものの活躍をした生徒。どこで確認するのか細かい情報と目の前の本人とを照合したであろう仮説。確定の判断をした根拠は風間さんでなければ起こらない発想だろう。
スポーツに長けた者の執念と浅はかさ、永年の経験から確たる意思に基づいて実行する偽り。若輩者であるが故の過ちを見逃さない隻眼。長い目でみれば優しさに満ちた処置 -
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『教場』シリーズ第6弾。
T県警警察学校教官に、捜査1課・刑事指導官・風間公親が着任した。
野心と希望に燃えて、入校した生徒たちは風間の下で、何人が生き残れるのか⁇
風間はどこまでお見通しなのか…
風間にはすべてが見えているようだ。
なぜ、風間がそれを…ということまで知っている。
まるでその場で見ていたかのように。
まるでその場で聞いていたかのように。
こんな教官だったら、心休まる時はないだろう…
そして、警察官の適性がないもの、他のことが向いていると思ったものに退校を命じる。
ほとんど残らないのでは⁇と思ったくらいだ。
相手の僅かな言動から嘘を見破る風間の観察眼は、恐ろしい程鋭い。 -
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短編集。
ミステリの短編集って、あたりはずれが大きい(と思っている)。
これはあたり。というか、長岡弘樹さんの短編ははずれなしだよね。
なんとなく違和感のある話が続き、だんだん疑惑が確信に変わっていき、最後にそういうことかと納得できる。
この本は繋がりのない短編を集めたものだけど、すべてそういうお話の構成になっている。
波形の声っていうのは、本当にそんな実験で録音再生できるのか?
最後の小学生からのメッセージは泣いた。一言だけでも、心にくるよね。
自分自身も、小学2年の時に短期間だけ(担任の妊娠出産で)臨時で来てくれてた先生いたなぁと思い出す。
名前が「みか」だから、皆「みかん先生」って呼