長岡弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
できるだけタイトルに合った季節に読みたいと思っているのにまだ春が始まったばかり。しかし6つの短編中、夏の終わりのお話は最終話だけでした。
200頁ちょいの薄さに反して内容は厚い。誰しも行動の裏には理由があるのですね。さらっとうわべを見ているだけではわからないことがある。そこに考えを及ばせたとき、本作で「何かを起こした人」それぞれの気持ちに想いを馳せると切なくなります。
生活の節約術だったり蜂避けのおまじないだったりは初耳で目からウロコ。それがまた切ない要因。
余談ですが、母が危篤状態にあります。死ぬ間際の人は嘘をつかない。もともと嘘はつかない人だけど、病床でいま言うことは本心でしょうね。 -
Posted by ブクログ
強行班の刑事羽角啓子と中学生の葉月との母子が協力して、身のまわりに起こる事件を解決する連作短編集。
このふたり『傍聞き』でも登場しているらしいが、読んだのは10年前なのですっかり忘れていた。
5編からなるが、やはり題名の「緋色の残響」が出色。
葉月が、刑事の母親顔負けのテクニックで犯人を落とす。
推理小説でのバディは、ホームズとワトソンを始めとして、大概ボケとツッコミというか推理役と聞き役と役割分担されているが、この母子コンビは二人ともそれぞれ推理力を働かせ、ライバル的な関係であることが面白い。
第2弾も刊行されているようで、『教場』のようにシリーズ化されるのだろう。 -
Posted by ブクログ
いぶし銀の技みたいなミステリー。
やけど、経験値の高い技みたいな感じなので、分かりやすいかと言われれば、…やけど。
短編集やから、ええけど、長編で、この技掛けられるとキツいかも?
そんな余韻の残る感じの短編集。
関連性は、ゼロやけど、趣向は同じような感じで、遠回しに「あっ!」ってなる。
ほんまになるか?って言うのもあるけどね。
解説にもあるように、リドルストーリーとまでは行かないが、敢えて誰の口からもはっきりとした "答え"をいわせずに物語に幕を引くという余韻を感じる手法。
個人的には、好きな感じやけど、好き嫌いがあるかも?
リドル・ストーリー (riddle story) とは、物語