長岡弘樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
強行班の刑事羽角啓子と中学生の葉月との母子が協力して、身のまわりに起こる事件を解決する連作短編集。
このふたり『傍聞き』でも登場しているらしいが、読んだのは10年前なのですっかり忘れていた。
5編からなるが、やはり題名の「緋色の残響」が出色。
葉月が、刑事の母親顔負けのテクニックで犯人を落とす。
推理小説でのバディは、ホームズとワトソンを始めとして、大概ボケとツッコミというか推理役と聞き役と役割分担されているが、この母子コンビは二人ともそれぞれ推理力を働かせ、ライバル的な関係であることが面白い。
第2弾も刊行されているようで、『教場』のようにシリーズ化されるのだろう。 -
Posted by ブクログ
いぶし銀の技みたいなミステリー。
やけど、経験値の高い技みたいな感じなので、分かりやすいかと言われれば、…やけど。
短編集やから、ええけど、長編で、この技掛けられるとキツいかも?
そんな余韻の残る感じの短編集。
関連性は、ゼロやけど、趣向は同じような感じで、遠回しに「あっ!」ってなる。
ほんまになるか?って言うのもあるけどね。
解説にもあるように、リドルストーリーとまでは行かないが、敢えて誰の口からもはっきりとした "答え"をいわせずに物語に幕を引くという余韻を感じる手法。
個人的には、好きな感じやけど、好き嫌いがあるかも?
リドル・ストーリー (riddle story) とは、物語