長岡弘樹のレビュー一覧
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『傍聞き』と『教場』を合わせたような連作短編集。『声色』『符丁』『伏線』『同房』『投薬』『予兆』『残心(前編・後編)』の8編を収録。
余り多くのことは描かず、読者が自らの想像力でその隙間を埋めるといった趣きの連作短編集である。一つひとつの短編も見事なミステリーの仕掛けと意外な犯人の正体に唸らされた。そして、最終話で気付く全編に亘って仕組まれた壮大なミステリーに驚愕した。
警察学校時代から警察官になっても競い続ける戸柏耕史と陶山史香の二人を主人公に描かれ身近な事件とミステリー。全ての短編がひとつの物語として繋がっており、全編を通した時間経過にも驚かされる。 -
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警察官という職業を選ぶ人に対して、人間的にある種の理想みたいなものがあると思う。正義感が強くて、優しくて、きっと良い人に違いないという理想。
ところがこの本に出てくる警察学校の教官や生徒ときたら。
これが物語ということはわかっているけれど、警察学校の中ってこんなに体罰とか犯罪が横行してるの?リアリィ?
普通の会社で普通に会社員をやっていると、なんとかハラスメントにならないよう皆んなが気をつけている昨今、あまりにも世界が違うことに驚く。命が掛かってるから体罰ありなの?わからないでもないけど、すごく嫌だ。違反をしてまで何かを調達するとか、相手を傷つけるとか、ほぼ刑務所だな。
一方で、話は面白かった -
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ネタバレついに友人に借りた教場シリーズ7冊読み終えた!
…と、感動していたらまだ続きがあるそうですね(苦笑)
でもこのシリーズは面白いので大歓迎です!
友人も
「文庫になるのを待ってるの」
と言っていたのでこの続きを読めるのは数年後なのだぞ!と、自分に言い聞かせております。笑
この巻で最も恐ろしいと思ったのは
『不作為の鏡』
でした。
当人の患っている病気に気づかせないようにする…。
そんなひとが身近にいたら…と考えると怖いです。
映画はついに観ることができそうにないのですが、小説と違うのだろうなと思われるのでそちらも配信されるのご待ち遠しいです。 -
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最近、山火事や民家が焼ける火災など火事の事件が多いなと感じているが、そんな火事やレスキュー、救助に活躍する消防署員をフィーチャーした作品が本作です。
この小説は全9編の短編から成っていますが、消防士や救急隊員の活躍や苦悩、そこにある人間ドラマが描かれている数少ない消防ミステリーのひとつだと思います。警察小説は有名な作品が多いのに消防をテーマにした作品が少ないのは扱う現場の違いに拠るものなのかもしれません。警察は起きた事件を捜査するが、消防の現場仕事は火災であれ、急病人であれ現在進行形の事案が多いと解説でも説かれています。
それは火災の凄惨な現場から鎮火作業は元より巻き込まれた要救助者を救うこと -
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ネタバレ■第一話 職質
宮坂定(みやさかさだむ)
平田和道(ひらたかずみち)
「いつ辞めるんだって訊いてんだよ。明日か、今日か。いまでもいいぞ。お前には無理だから。警察官なんて絶対に無理。これからすぐに退校の手続きをとってやる。どうだ。ん?」(P.11・植松教官)
成績の悪い平田と、平田を庇うように成績の悪いふりをする宮坂。過去平田の父親に命を助けられた宮坂は、平田のことが放っておけなかった。しかし平田は宮坂がわざと成績の悪いふりをしていることに気づいていた。見下されていると感じた平田は、入浴剤とトイレの洗剤で宮坂を巻き込み自殺を試みる。
■第二話 牢問
楠本しのぶ(くすもとしのぶ)女子の中で最 -
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ネタバレ風間と十崎の最初の出会いが書かれている。十崎との因縁はここから始まったのか…と思うも、風間の片目喪失事件について最早読んだのがだいぶ前のため、忘れている。教場シリーズも随分出たことだし、いつかまとめて一気に再読したい。
若かりし日の風間、やっぱり優秀だった。人の傷跡や服装など些細なことでも決して見逃さず、捜査の取っ掛かりとなる情報をどんどん掴んでいく。
コンビをくんだ石貫、偉い。風間と組んだ時点で、普通の人間だったら劣等感に押しつぶされるだろう。
十崎がとんでもなく頭の良い人間で、体術にも優れていると知ったとき、これはもう対峙できるのは風間しかいないだろうと思った(実際そうなった)。
複数 -
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十崎が逮捕された?義眼のパワハラ講師。教壇に立つに至るキッカケになった犯行はドラマで何度も拝見した。その犯人が逮捕に至った経緯を期待した。
会意文字、知らなかった。日本で誕生した漢字。情景を表す文字の組み合わせは意味を知っている文字同士であれば自然と意味が通じる。名前でも会意を意図する親御さんも多いことであろう。
警察学校とはいえ男女が同じ敷地内の施設で過ごせば互いを深く知りたい欲が芽生えるのは自然なことだ。相手を欲する気持ちが幾重にも重なるのも不思議ではない。行く末に嫉妬が生じるのも必然かもしれない。だが、一線を超える決断は隻眼の奥から見透かされてしまう。
深い思慮が作り出す展開に興