貴志祐介のレビュー一覧
-
購入済み
新世界より
今まで読んだ中で一番くらいに面白く、また新鮮で斬新でした。
小説は自分なりに登場人物や情景などを想像しながら読み進めると思いますが、ここまで頭を使ったのは初めてでした、
何度もページを戻したりしながら、丁寧に書かれている奇怪な未来の人物描写を自分なりに具現化して登場させたり、不思議な世界を想像しながら読み進めていました。
途中アニメ化していると知り、頷けました。
いつかアニメでも見て、自分の想像と比べてみたいです。
SFのハラハラ感の中で、登場人物の真っ直ぐさに読んでいる私もいつの間にか物語の中で心を重ねていました。
こちらの小説に感激し、貴志祐介さんの「黒い家」を次は読むつもりです。 -
Posted by ブクログ
前々から気になっていた本だったのでついに読めてとても嬉しかったです。なぜ興味深かったかというと、私自身がHSPであり物事に対して過敏なところがあるので主人公が持つエンパスと似たようなところがあるような気がしたから気になり読んでみました。
エンパスの能力で街を歩いていても人の心の声が読み取れてしまい一気に沢山の情報量が押し寄せて来る為薬を服用したりしてとても大変だろうなと思いました。
その主人公が相手をする千尋は多重人格であり1人の人間の中に13人もの人格が住んでいて一日のうちに何回も入れ替わりそれもまた大変そうだと思いました。
そして何よりも幽体離脱可能であるISORAがとてつもなく怖かったで -
ネタバレ 購入済み
実験的ともいえる創作
アニメも原作も履修しました。
そして現在も続編というかこの作品に連なる物語を待ち望んでおります。
超能力を扱った創作は、それはもう昔からいろいろと手を替え品を替え作られてきて、これからもそうなるだろうと思いますが、この作品は超能力…呪力と呼ばれてます…が、社会や地球やそこに生きる生物、つまり環境に影響を与えつづけるのではないかという仮説も盛り込んだことが特に興味深かったと思います。
私たちは常に環境に影響を受け続けている存在ですが、私たちが現在人口といういわば数による暴力で地球環境に絶大な変化をもたらしてしまっていることは明らかになっています。
超能力も私たちが発信しているものととらえれば長 -
Posted by ブクログ
ある方と話をしていて、この本が話題にあがり、気になったので読むことに。
防犯探偵・榎本シリーズの第3弾。中には、短編が4話入っている。葬儀屋の社長が山荘で自殺をする話、甥が練炭自殺をする話、欠陥住宅で施工業社の社長が事故死する話、劇団の開演中に劇団員が何者かに殺害される話の4話。どれも密室での出来事で、防犯コンサルタントの榎本と弁護士の純子が、これらを殺人事件と疑い、犯人に迫っていく。
密室のトリックはどれも分からず完敗だが、気楽に読めた。やや動機が弱いからか、犯人に汲むべき事情は無いように感じた。
第1弾はどんな感じなのか気になる。また、ドラマ化されているようで、映像だとどうなるのか気 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読後感スッキリとまではいかないが、これまで読んだ著者作品からすると、らしい読後感だろうか。賛否両論あるようだが、私は大好きだし非常に面白かった。『ライアーゲーム』好きな人はハマれそう。結末に誰もが納得いくオチや鮮やかなすべての伏線回収を求める人には合わないだろう。
主人公の性格が生み出した究極の現実逃避であるが、永遠に安らぎを得ることができないのは憐れかつ自業自得なのか。梓が諸悪の根源なのにお咎めなしなのが腹立たしい。
貴志作品他も読んでみたいが、ホラー苦手なので角川ホラー文庫になかなか手を出せない。あらすじを見る限り、いけそうな気もするが…。『クリムゾンの迷宮』が読めたら他も読めるのか -
Posted by ブクログ
貴志祐介の我々は、みな孤独であるを読みました。
ちいさな探偵事務所を経営する茶畑は、クライアントの正木から自分の前世で自分を殺害した犯人を探してほしいという奇妙な依頼を受けます。
そこにサイコパスの暴力団組長の丹野やヒスパニック系のマフィアなどが絡んできて物語は暴力的な様相を呈してきます。
輪廻転生をからませた物語の真相はどこにあるのか、クトゥルフ的な結末になるのかな、と読んでいきました。
フレドリックブラウンの短編が引用されたところで、SFファンタジー的な結末なのかなと思っていたのですが、当たらずとも遠からずでした。
konnokは面白く読みましたが、天使の囀りのような比較的合理的な結 -
購入済み
しゃれた構成のアンソロジー
煙草をテーマに有名作家の有名小説の番外編ばかりを集めたという大変にしゃれた構成のアンソロジー。
もとの小説を読んでいれば読み返したくなるし、読んでいなければ読みたくなるという、出版社 作家の術中にはまってしまうたちの悪い本。
番外編ではあるが元の本の色合い香りを程よく保った佳作が多い。 -
ネタバレ 購入済み
ぞわぞわしまくりです
めちゃめちゃ怖くて先が気になって一気に読みました。読後の一番の感想は寄生虫無理!!ですね。ちょっと想像しただけでももう無理です。なんか頭蓋骨の内側がぞわぞわしちゃうような気持ちになります。あと蜘蛛もほんと無理!!。それと主人公の男運のなさが可哀想すぎでした。
-
購入済み
ほんと嫌な怖さ
読みたいなと思いつつ今まで機会がなかったのですが、夏なので怖い話を読みたくなってトライしてみました。ああーそういう怖さなんだ、確かにめちゃめちゃ怖い!という感想です。人間のもつ怖さとか嫌なところ満載でした。あと保険屋さんの社員さんは大変だなあとしみじみ思いました。