貴志祐介のレビュー一覧

  • 新世界より(中)

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    ネタバレ

    中巻はさらに面白さが加速していた。
    念動力や呪力が人に宿り、個人が核爆弾に相当する危険性を秘めていたら、その脅威は強力な管理体制が敷かれる世界に繋がるだろうか。上巻で突飛に感じた呪力が、こんなにもヒトの根幹や行動心理、社会性に絡めて展開されるとは思っていなかった。ラーマン・クロギウス症候群と橋本•アッペルバウム症候群が呪力の異個体として明かされる場面は、ページを捲る手が止まらず本当に面白かった。序盤から感じていた不穏さの裏に壮大な陰謀が隠されており、徐々にその片鱗が明らかになっていく過程が緻密で類を見ない作品だと思う。下巻でここからどのように展開し収束するのか楽しみで堪らない。

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    2025年06月04日
  • 天使の囀り

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    ホラーと思って読んだところ、むしろSFとしてめちゃくちゃ楽しんだ。SF考証や周辺知識が非常に豊富で重厚。ガチで線虫講義が始まった日にゃワクワクが止まらず。
    キャラクター作りも手抜かりなし。早苗さんの医学知識や考え方も違和感ないし、よう調べてる。特に荻野君のエ○ゲやロ○画像のくだりは素晴らしい解像度。他人と思えない。
    そのしっかりとした世界観の構築があってこそ、狂気の描写が活きる。高梨さんや荻野君の独白は読んでてニヤニヤが止まらない。
    さすがの実力。新世界よりもまた読みたいね

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    2025年05月30日
  • 新世界より(上)

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    未知の世界線の年代や環境が徐々に明らかになっていく過程に生物の進化や本能、社会性など真理に近づくような要素が絡んできて面白かった。導入部分が長く感じたが、長編の始まりが丁寧だと重厚感が期待できてわくわくしながら読んだ。導入突飛で胡散臭く感じた部分も後から納得がいき、まだまだ世界の広がりが待ち受けていそうで楽しみ。様々な発想はもちろん、見たことのない生物や土地がこんなに想像し易く書けるのは凄い技術だと思う。
    先が気になるのですぐに中巻を読み始めようと思う。

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    2025年05月30日
  • 新世界より(中)

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    子供時代を終え、呪術を得た少年少女たち、
    好奇心と疑問、この世界の謎。
    少しずつ真実に近づき、更に彼らに怒涛の危機と
    運命が立ちはだかる。
    様々なバケモノたちに出会い、
    少しずつ真実の世界は広がっていく。
    後半に向かい物語はスピードアップしていく。
    一気に読み進みます。

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    2025年05月29日
  • 悪の教典(下)

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    悪に立ち向かうではなく
    最初から最後まで悪を遂行していくピカレスク小説

    蓮見聖司以外の登場人物の背景をキャラクター性と関係性を理解させる程度に留めておくことで物語に不快感を感じさせない

    むしろ爽快感さえ感じてしまう恐ろしい作品

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    2025年05月20日
  • 悪の教典(上)

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    ズルズルと学校という閉鎖社会に引き摺り込まれる感覚

    中身は知らないが映画のキャッチコピーを知ってるだけに今から下巻を読むのが恐いもとい楽しみ

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    2025年05月20日
  • 悪の教典(下)

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    上巻から感じていた違和感が加速していき、振り切ったサイコパスの正体を現す過程がその目線で進むのが新鮮で面白くない瞬間が無かった。何かを学べるわけではないが、道徳や倫理、常識そのものが機能しない中で繰り返される蛮行は痛快だった。実際に映画化しているそうだが、滞りない文章で脳内に鮮明に校舎内の映像が浮かぶようで凄い技術だと思った。

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    2025年05月16日
  • 天使の囀り

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    目黒の寄生虫博物館に行ってから、寄生虫の虜になってみつけた作品。「黒い家」と「悪の教典」も面白かったので期待大で読み始めたが、その何倍も面白かった。ヒトや他の生物と同様に寄生虫も自らの生存率を高めるために進化してきた。怖いというより、ますます寄生虫に興味が湧いた。

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    2025年05月14日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    ネタバレ

    続きはないんですか!?
    ここからじゃないのー!?笑
    冤罪についてのストーリーなので裁判とか難しいかなって思ったけど、会話文が多かったので割とスラスラ読めた。
    というか英之は結局叔父殺してるのね、、
    検察側と警察がそれはそれは腹立つ感じに描かれてて、起訴取り下げになった時はやった!って思った!
    でもその後の記者会見でまさかそこまで話しちゃうの!?って思ったし、彼女も弁護士も皆んな知ってて共謀してたってなって衝撃的だったー!
    というか謙介巻き込まれた感じが可哀想すぎる、、
    リストラ理由もそうだけど、つくづく損な役回りだなぁって思った。
    これ以上振り回されない為にも手を引いた方が良さそう笑

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    2025年05月11日
  • 悪の教典(下)

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    もし、自分が2年4組の生徒だったらと考えると怖すぎる。1つ気になったのが、蓮実が最後まで圭介殺害を自供しなかったのは、なにか理由があるんですか?

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    2025年05月11日
  • 新世界より(中)

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    早希にイライラする所も多分にありつつ、続きが気になり過ぎて読むのが遅い私は通常文庫は2日以上かけて読み終わるのですが昼寝を挟んで1日で読み切りました。
    どうなるの早希!下巻に突入せずにはいられません。

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    2025年05月04日
  • 新世界より(中)

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    上巻読み終わった瞬間に続きが気になりすぎて読んだけど、上巻以上の爆速スピードで読み終えた
    本ッッ当に面白い 描写が細かくて引き込まれる
    あんなに死線を乗り越えてやっと5人揃ったのに、みんな散り散りに消えていくのが辛すぎる
    まだ回収されてない伏線がありそう ただ、このまま辛い展開で終わるのだけはやめてくれ、、!!

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    2025年04月29日
  • 悪の教典(下)

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    ネタバレ

    上巻はハスミンがヤバい奴だと分かる。下巻はちょっと人間味がでてくる。ラストを読んで、心神喪失か何かで世間が忘れた頃にまた何食わぬ顔で戻ってくるんだろうなぁと思った。

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    2025年04月20日
  • 天使の囀り

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    帰国後から人が変わったようになり自ら死を選ぶ。寄生虫に侵された人間の奇行が終始不気味でした。自分が感染したらどんな死に方になるのか考えてしまいます。

    0
    2025年04月18日
  • 兎は薄氷に駆ける

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    こんな弁護士、いいんかい?^_^
    けど、面白かった^_^兎は、薄氷を駆けるだろうけど、次ははまる…^_^

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    2025年04月15日
  • もの語る一手

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    (この本自体は読んでなくて『小説現代』を読んだのですが、備忘録として登録)

    将棋を観るのが好きなので読んだのだけど、どれもこれも面白くて驚いた!
    人生で読んだ短編集でベストかも。
    将棋しばりなので中には面白くないものもあってもおかしくないのに。
    理由は書き手を見れば一目瞭然で(と言っても私は知らない人もいたんだけど笑)、人気作家ばかり。
    将棋好きな作家さんて多いんですよね。観戦記を書かれてる方もいらっしゃったり。

    私は将棋はほとんど指せないので、将棋難しそう…という方でも楽しめると思います。

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    2025年04月11日
  • 天使の囀り

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    ネタバレ

    非常に読みやすい文体で、伏線回収が美しすぎると感じた作品だった。
    スピード感あるストーリー展開と、張り巡らされていた伏線が徐々に浮き彫りになっていくあまりの面白さに、とくに後半は物語にのめり込むように読み進めていた。

    恐怖心が“快楽”になる。
    精神病や、脳や認識に作用するドラッグや薬、もしくはオカルト、スピリチュアル的なものなのか?
    私が考えうる可能性らを一刀両断されるような、斬新な着眼点と“天使の囀り”の正体。

    「おめでとう。みなさん。守護天使は、みなさんの中に迎え入れられました。」


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    2025年04月08日
  • クリムゾンの迷宮

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    目覚めたら見知らぬ場所で、命をかけたサバイバルをすることになる。
    誰が敵で誰が味方か、先の展開が読めず最後までドキドキでした。意外なオチみたいなのはなく、ゲームの運営への報いなどもなくちょっとモヤモヤしました。

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    2025年04月04日
  • 黒い家

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    生命保険金を求めて起こるヒトコワなホラーミステリー。
    どちらかというとオカルトな話の方が好きなので途中ガッカリしたが、それでも楽しめる傑作。
    心理学の話も興味を引かれた。ヒロインがあんな目にあっても考えを変えない強さを持っていて好感が持てる。と同時に意思薄弱で腕を失っても他に依存しないと生きれない者の憐れさを感じた。
    保険会社でだけは働きたくないなって思ってしまった。

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    2025年04月04日
  • 新世界より(上)

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    1000年後の日本
    人類は呪力をもつ
    自然豊かで注連縄に囲まれた町で育った12歳の早季
    彼女が町の外で見たものとは…

    物語のもつパワーが凄く上巻の中盤からはのめり込むように読んだ
    他の作品で味わったことのない読書体験
    しばらくこの世界から抜け出せなさそう

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    2025年04月02日