貴志祐介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どちらかといえばミステリー寄りではあるが、ホラーとミステリー両方の作品を書いてきた貴志祐介だからこそ書けるホラーミステリー三編作。
どの中編も甲乙つけがたく、「皐月闇」では、後半一気にひっくり返したような作品の展開に読む手が止まらない。
「ぼくとう怪譚」は時代小説のような雰囲気があり、少々現実から逸脱したホラー要素が作風にマッチしている。
最後の「くさびら」は視点移動、叙述的要素を含んだ作品となっており、奇妙であって神秘的、そして切なく、最後を飾るにふさわしい作品。「生者と死者の別れは、生者が死者を忘れるのではなく、死者が生者を忘れることである」という一節がどことなく心に残る。 -
Posted by ブクログ
ネタバレおもしろかったーー!!
どの話も本当に面白かった。
ホラーミステリーとして最高の体験。
俳句の話は、真相が気になりすぎて遅読な私も物凄いスピードで読みました。
ミステリー感強めだけど、やっぱりそこは貴志先生。
最終的に怖っ!となれるところが痺れます。
黒い蝶の話もなんだなんだと読み進めて、えっ!?ああそういうこと!と
なんとなく想像できていた部分についても
文字で見るとやっぱり怖くて気持ち悪くて、すこし「天使の囀り」を思い出しました。
キノコの話は、びっくり。
まさか、貴志先生のホラーミステリーで泣きそうになるとは。
これも先が気になりすぎて、超スピードで読みました。
全然違うけど、アガ -
Posted by ブクログ
ネタバレ倒叙ミステリー面白すぎる!
物語は犯人である主人公目線で進むため、どんどん追い詰められていく様が目を離せず、読んでいて緊迫感が増していく。
家族を守る主人公の姿。殺人を犯して、焦り苦しむ気持ちがひしひしと伝わってきて辛かった。
倒叙ミステリーの真骨頂だと思う。
ラストは本当に切なく悲しすぎる、、、
悲しい選択なんだけど、犯行を知った家族や友人たちの寄り添い、何よりも彼女の最後の言葉には救われたのだと思う。だからこそ主人公は決意したのだろう。意表を突く結末には心が揺さぶられた…
悲しすぎる選択だったけど、主人公の正義を受け入れよう!
きっとみんなの中にも宿る。青の炎 -
Posted by ブクログ
中巻においては上巻でのこの物語との出会いによりわたしの中の「内的世界」が少しずつこの物語により広がっているので、よりこの「新世界」の世界観に浸りながら読み進めることができた。
「呪力」の存在がもたらした奇妙な未来の「新世界」は、主人公に「確かにあったはずの出来事」に歪みを生み出しこの世界の見え方を、意思を持って変更しているような展開が上巻含め少しずつなされていた。
この「新世界」における現実は果たして、虚構なのか?真実を知る存在はどこにあるのか?をワクワクしながら読み進めることでよりわたしの中でこの「新世界」のイメージが醸成されているように感じる。
子どもたちの深層心理に閉まっている「新世界の