【感想・ネタバレ】新世界より(下)のレビュー

あらすじ

夏祭りの夜に起きた大殺戮。悲鳴と嗚咽に包まれた町を後にして、選ばれし者は目的の地へと急ぐ。それが何よりも残酷であろうとも、真実に近付くために。流血で塗り固められた大地の上でもなお、人類は生き抜かなければならない。構想30年、想像力の限りを尽くして描かれた五感と魂を揺さぶる記念碑的大傑作! PLAYBOYミステリー大賞2008年 第1位、ベストSF2008(国内篇) (講談社文庫)

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「人間とは、いったい何なのか」という問いを徹底的に突きつける、名作SFファンタジー!
舞台は、1000年後の遠未来・日本。人間は、呪力と呼ばれる念動力を持ち、バケネズミという異類に”神様”として崇められていた。主人公・渡辺早季(わたなべさき)は、自然豊かな神栖(かみす)66町でのびやかに育った少女。全人学級と呼ばれる学校で念動力を磨く彼女は、ある日、友達とともにこの世界に隠された「ある秘密」を知ってしまう。それは、先史文明(つまり過去の日本)が、1000年間のうちにたどった血塗られた歴史だった……。
誰にでも、空を飛べたら、と夢想したことがあるだろう。空を飛べるようになったら、歩かなくていいし、電車運賃を払わなくても遠くに行ける。でも、実際にそんな力を手にした「特別な人間」が生まれたとき、人間社会がどうなってしまうのか、ということまで考えた人はあまりいないのではないか。
病的に美しいディストピアとなった日本。ある日突然消えてしまう子供たち。謎に覆われた生まれ故郷。人間と異類……。その謎が解き明かされるとき、読者はいつのまにか最後まで読み進めてしまうだろう。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

未来の話なのですが、呪力を使えること以外は遠い過去の日本の田舎風景を想像しました。スターウォーズの逆の発想ですね。
内容も面白く、ページ数も多いですが、あっという間に読み終えてしまいました。最後の最後まで目が離せない展開に読み終わった後は読みきった感と満足感で脱帽でした。

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2025年12月06日

Posted by ブクログ

何食ったらこんな話思いつくねん。
上から下まであっという間に読んでしまった。
まだまだ未知の素敵な本は沢山ある。有難いことだ……。

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2025年12月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

確かに「新世界より」って話だった。
今の文明が滅んだのちのユートピア風ディストピアで設定も雰囲気もすごく良かった。
超能力を持っても人は平和に暮らすことができないんだなと、人が人であることを辞めないと、戦争やら差別は無くならないんだなと思った。
被差別階級とパワーエリートの差は遺伝的差異と生殖隔離によって完成した。
残念ながら、こうなってしまっては化けネズミにクーデターのチャンスはないね。

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2025年11月18日

Posted by ブクログ

とんでもなく面白かった。

最初から読んでいて途中、世界観を伝えるための脱線ストーリーかと思っていた内容もすべて最終章に必要な前置きだったことが分かり、ストーリー展開から世界観作り、作品の流れまで素晴らしかった。

最後は衝撃的でどう終わるのだろうと思っていた内容はある程度想像がついていたが、世界の真実が驚愕だった。

同じような作品は他に出会ったことがないので、読み終わるのが寂しいくらいに引き込まれた。

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2025年11月11日

Posted by ブクログ

オーディブル視聴。
最初はどういう世界観なんだろ…?と訝しがりながら読み進めたんだけれど、だんだんとこの主人公たちが生きる世界の歪さやグロテスクな成り立ちが浮き彫りになってくる。
主人公は私たちから見るとかなり未来の世界を生きているけれど、主人公もまた千年先の未来に期待をこめる。すごい。先が気になりすぎて上中下巻一気読みでした。
今まで読んできた貴志先生の作品とはちょっと違う感じだな〜と思っていたけれど、割ときっちりグロ描写もあるのでニッコリ?しました! 

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

いや〜、面白かった!久々に寝る間を惜しんでのめり込んでしまった。世界観の作り込みが凄過ぎるわ…。
※ちょっと思ったこと:某場面「えっ、守は!?」と思った。その扱いは可哀想だろ!!

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

アニメを観てたからスムーズに読めた気がする。
最初から本だったら想像するのが多くて読むスピードは遅かったと思う。
やっぱり面白かった〜色々考えさせられるのも面白い

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

結局、人間同士の争いだったのかと恐ろしくなった。
悪鬼もどきになってしまったバケネズミに育てられた子に対して、『最期だけは人間として迎えさせてあげたかった』という主人公の言葉がものすごく怖かった。
同情的であるかのように振る舞いながら、その実
(術力を持った)人間が上だと当たり前に思い込んでいるところが。

主人公サイドでのみ語られる物語であることが、一層恐ろしさを感じる。あくまで術力がある人間の視点でのみ語られているということは、何かしらの重大な問題が隠されているんじゃないかと読み終わったあとですら感じてしまう。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

設定とかすごいし心理描写も巧みだしストーリーも惹き込まれてすごく面白いけど、人間本意の価値観みたいなものが根底に感じられてなんとも気持ち悪い。なんか薄っぺらいというか所詮エンタメ小説じゃんと思っていた。でも面白い。読むのが止まらなくなりながらも「この作者嫌い」と思って読み進んでいたら、人間本意の価値観を根底に感じていたこと自体作者の仕掛けだったっぽい、たぶん、てことが最後にわかった。
もしかしたら作者の趣味とか遊びの範疇なのかも知れずそんな大それたテーマではないかも知れないけど「これでいいのか人間」って問う意図だったのかもしれないということが読み終わってから感じられて、一杯食わされたというか、凄いなこの小説、と正直に思った。

読みながら、自分だったらそんなことするか⁉︎みたいなことが結構あって、さらに読み終わって解説も読んでこの小説が書かれた経緯とかを知ってなるほどと思ったりして、自分や作者との対話が実感できて面白かった。
上巻の文庫の背表紙の概説からはまったく想像できない体験だった。

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2025年09月15日

Posted by ブクログ

時折流れるドヴォルザークの《家路》のように、この物語はどこか懐かしい記憶を呼び起こす。神にも等しい力を得た人間は、その酩酊のなかで過ちを繰り返し、業を背負い続ける。早希は真実を知ってなお、その業を受け入れる道を選んだ。人類は進化の果てに滅亡へ至るのか、それとも乗り越えるのか――本作はその問いを突きつける、稀有にして壮大なSF大作でした。

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2025年09月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「この時の私たちはまだ知らなかった」みたいなフレーズが多くてゾクゾクした。でもあまりにも多すぎて伏線何が張ってあったか忘れちゃう。
最後にバケネズミが呪力のない元人間だとかわかった時は鳥肌がたった。悪鬼がまりあの子供だったことにも驚く。驚くことがたくさんあって全く飽きない3巻だった。
今よりも未来の話かと思っていたがどっちなんだろうか。
瞬死なないで欲しかった。あまりにも人が死にすぎてるけど、それが戦争なんだと思うと辛い。

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2025年08月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

上中下まとめての感想。
序盤は設定の説明だから正直退屈。
ただ夏季キャンプから一気に物語が進んでいきどんどん引き込まれていく。特にミノシロモドキとの出会いからが面白い。一見牧歌的で平和な世界だけどそこに潜む闇の部分が徐々に明らかになっていく感じがたまらない。一気読み必至の面白さ。
土蜘蛛からの逃避行、スクィーラとの邂逅など夏季キャンプは見どころたくさん。
その後は瞬の業魔化、真理亜と守の離脱など主要キャラが次々と離脱して驚いた。瞬の告白のシーンは震えた。
そして時間が飛んで早季と覚が大人になってからの話。どんな展開になるんだろって思ってたらまさかのバケネズミ達との戦争。悪いやつじゃないけどなんかウザいくらいに思ってたスクィーラがめちゃくちゃ怖かった。用意周到で頭脳明晰。油断し切っていた人間を見事に出し抜く手腕が凄すぎた。そこに悪鬼の出現で絶望感が凄かった。ハンターハンター のキメラアント編を思い出すような感じだった。 
そして東京への遠征。ここは終盤なのもあってトップクラスにワクワクしたしドキドキした。続きが読むのが怖いけどページを捲る手が止まらない。そしてとにかく奇狼丸が頼もしくてカッコよかった。影のMVPは奇狼丸。
そしてエピローグ。
バケネズミの正体がわかった時は鳥肌立った。そんな恐ろしい真実が隠れていたのかって唖然とした。
スクィーラが完全な悪じゃないから超スッキリとはならない結末。
正直全然書ききれないくらい面白いシーンが多かった。世界観にドップリ浸れて最高だった。
関係ないけど橋本・アッペルバウム症候群の語感が好きすぎる。

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2025年08月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

バケネズミの逆襲。上巻で出てきた時はこの世界を形作る生態系のただの1部かと思っていたけれど、こんなに大きな存在になるとは。しかも、呪力を持たない人間の成れの果てであるという真実がとても悲劇的。

下巻は冒険色強めで絶望的な状況にハラハラドキドキ。かつ残酷度も高めでどんどん人が死んでいく。主人公の頭の弱さに多少イラっとするものの、その精神力の強さと運の良さには確かに目を見張るものがある。反面奇狼丸はとてもカッコよかった。

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2025年08月23日

Posted by ブクログ

ハラハラな展開が止まらず、息つく暇なく物語が進んでいく。辛い現実を乗り越えていく登場人物たちの姿がありありと描かれており、壮絶な世界に生きていることを再度見せつけられた。
何度も繰り返し訪れる希望と絶望。どこまで読者の心を揺れ動かせば気が済むのか。そりゃあ惹き込まれるわ。
結末もなかなかのものだったが、世界観にどっぷり浸り最後の最後まで惹きつけられ、最高の読書体験を味わうことができました。
上中下とかなりボリュームのある作品だったが、手にとって良かった!

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2025年08月17日

Posted by ブクログ

めちゃくちゃ面白かった!
望んだ展開というか、最後まで緊張感もあって一瞬で読み上げました。
そして世界観にどっぷり浸れました。
読み進める中で終わってしまう寂しさを感じたのも初めてです。
個人的には文句なしの小説でした。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

異種であること以外は人間と大差ないじゃない!と、スクィーラや特にキロウマルに肩入れしそうになるけれど…たとえ知性があり心の交流ができても、外見や匂い、発する音が人間らしくないだけで、きっと現実は共感できなくなる。小説で武士的キロウマルが一番かっこいい!と思った自分の理性と感情も、実際に対峙した時に、生理的嫌悪感という本能に勝る自信はない。

生理的嫌悪感を超えられる人間がどのくらいいるのか。他者への共感の限界を突きつけられる。特に匂いが重要な気がする。

現実世界での民族差別、障害者差別、動物愛護の限界にもつながる。(熊のニュースを見てもこの小説を思い返してた)人間とは何か、他者とは何か、共存とは何かを問い続けられていて、今年読んだ小説で一番おもしろかった。

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2025年08月05日

ネタバレ 購入済み

凄く面白かった!途中でやめられず、最後まで夢中で読んでしまいました。苦手なところもありましたが、それを凌駕する面白さでした。
バケネズミの正体だけは、夏季キャンプでミノシロモドキとの会話中にピンと来ましたが、他にも再読すると「このことを言ってたのか!」と思う箇所がたくさんありました。
終盤では、スクィーラと奇狼丸の強い意志に圧倒されました。そして最後、早季がスクィーラに語りかける場面が切なかったです。

#ドキドキハラハラ #深い #怖い

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2025年01月16日

myu

購入済み

傑作

素晴らしい、と同時に怖ろしい。
絵空事とは思えない。

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2018年03月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

1000年後の世界、種の存続、戦争、共存と淘汰をテーマにした化けネズミとの争い。何年経っても結局は争いは必然的なことで、それが形を変えて繰り返される。
そもそも種の繁栄や存続を求める本能に従うことに意味があるのだろうか。求めていないが淘汰される恐ろしさからの防衛が他者から見ると制圧に見える。少しの種ごとの違いがやがて大きな歪みになり、世界の大きな流れに誰もが逆らえないことを思い知らされる。
現代から1000年後の世界観が個性的に構成されている上に、あり得る1000年後だなと感じさせるくらいの種の存続の原理原則に適った設定で壮大な作品だった。

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2025年11月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

物語は、守と真理亜が“2人で生きていく”という手紙を残して姿を消してから、十数年後から始まる。
早季と覚は大人になり、それぞれ役所で働いていた。表面上は平和な社会――だが、バケネズミたちの世界では、静かに反乱の兆しが広がっていた。

スクィーラは、これまで絶対的な支配者だった“女王”にロボトミー手術を施し、支配構造そのものを覆した。これに反対するオオスズメバチコロニーのキロウマルは、最初こそ人間の味方として戦うが、次第に戦いの中で信念を削られていく。
そして、バケネズミ同士の戦争は一気に拡大。圧倒的な力を持つはずのスズメバチコロニーは壊滅し、スクィーラたちはついに“人間への反逆”を始めた。

その中心にいたのは――かつて早季たちの仲間だった、守と真理亜の子ども。
“悪鬼”として育てられたその子は、無自覚に呪力を暴走させ、人間の街を次々と焼き尽くす。
人間たちは総力をあげて抵抗するが、ほとんどが惨殺され、社会は崩壊寸前に。
早季と覚は“切り札”を求めて東京へ向かうが、それすらも通じず、最終的にはキロウマルの自己犠牲によって、“悪鬼”に自滅のトリガーを与えることで決着を迎える。

戦いののち、スクィーラは捕らえられ、処刑される。
だが、そこで明かされる真実――バケネズミは、人間が呪力を持たない者たちを改造して作った種族だった。
支配する者と支配される者。その境界は、もともと同じ“人間”だった。
早季はその事実に打ちのめされながらも、「それでも生きていくしかない」と静かに受け入れる。
物語は、長い人間の歴史の“ひとつの円環”として幕を閉じる。



感想文

上巻から感じていた「理想の世界の裏にある違和感」。それがすべて繋がった下巻だった。
人間とバケネズミの関係が、実は“同じ種”から生まれていたという事実には本当に衝撃を受けた。
スクィーラがやってきたことは、確かに人間から見れば反逆であり、残虐な行為かもしれない。
けれど、バケネズミの視点で見れば、それは“自由を求めた革命”だったのかもしれない。
どちらも正義で、どちらも間違っている――その曖昧さこそが、この作品の本質だと思う。

特に印象に残ったのは、キロウマルの最期。
理性と忠誠の象徴のような存在だった彼が、最後に自らの命を賭けて人間を救う姿には胸を打たれた。
そして、早季が世界の残酷さを受け入れながらも、希望を捨てずに未来へ歩き出すラストがとても印象的だった。

『新世界より』というタイトルが、最後になってようやく腑に落ちた。
この物語は、“旧世界の罪”と“新しい人間の形”の物語なんだと思う。

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2025年10月09日

Posted by ブクログ

噂に違わぬ面白さ!上中下3巻のボリュームに尻込みしてなかなか読めずにいましたが、読み始めたら最後まで止まりませんでした。読んでよかった。

まず、これだけ綿密な世界観をつくり上げたのがすごいですね。SF・ファンタジーとして設定の完成度が群を抜いていると感じましたし、恐怖や興奮を煽るのも非常に上手く、ページを捲る手が止まりませんでした。このあたりはさすが貴志祐介先生といった感じでしょうか。

物語としては、「人間とはなにか」という問いが一本の柱になっているのかなと感じました。超能力が使える主人公たち、一部の機能が欠如した結果排除された悪鬼や業魔、そして人間でありながら姿形を変えられ使役されるバケネズミたち。物語は超能力が使える主人公早季の視点で進むので、どうしても彼女たちに感情移入するようにできていますが、果たして彼女たちのあり方は正しいものなのか。人間を殺せないはずの彼女たちが、バケネズミたちを殺してしまえることをどう考えればいいのか。姿形が異なれば、それはもう人間と呼べないのか。なんて色々考えるとモヤモヤした感情が残ってしまいますが、こうやって読み終わったあとも物語に思いをはせられることも名作ゆえなのかもしれません。

※個人的に、最後は完全にスクィーラと奇狼丸に感情移入してしまっていたので、かなりやるせなかったです。特にスクィーラの最後の咆哮はやるせない。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

バケネズミと人間の戦争。人間は人間を殺すなんてとんでもない!なんでそんなことするの!と憤りと憎悪を膨らませる人間たちと、生きるか死ぬかは人間次第で奴隷、獣としか扱われない自分たちの不安定な生活を守るために立ち上がったバケネズミたち。どちらも立場が違えば悪にも正義にもなる。業魔や悪鬼、バケネズミも全ては人間が作り出したもので、好き勝手してきたしっぺ返しと考えると怖くなる部分がある。

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2025年09月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

⭐︎3.9
夏祭りの夜、野狐丸(スクィーラ)率いるバケネズミの逆襲から始まり、悪鬼(と思われた赤髪の少年)の大殺戮……。手に汗握る展開で、主人公達と共に恐怖に慄き、どっぷりと物語に浸かることができた。
SFが苦手な私でもあっという間の上下巻1200ページだった気がする。SF・ホラー・ミステリー・恋愛などなど色んなジャンルが楽しめて、現実とはかけ離れた非日常の世界観に没入できて、楽しかった!

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2025年08月28日

Posted by ブクログ

おもしろかった!!
丁寧に描写されてるから想像力掻き立てられてよかった
オチ?については、何となくそうだよなあ……という気持ち
とりあえず早希ちゃんと覚くんが生きててよかった
早希ちゃん、事ある毎に前文明は野蛮で怖いみたいなこと言うけど、念動力で簡単に命を奪う君らも怖いよ……
あと、上巻で捨てたお守りは結局なんだったんだろう?

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2025年08月22日

Posted by ブクログ

Audible!!

『クリムゾンの迷宮』に続き2作目の貴志さん作品!

今回はとにかくスケールが壮大。
舞台設定がとても細かくて想像だけでこんなん書けたらそれこそ化け物だと思ったw
Hunter Hunterのキメラアント的な世界を文字だけで再現してる感じかな〜凄すぎ!

んで今回も貴志さんお得意?の無敵の化け物が大暴れで素敵でした。
けどバトルだけじゃなくて人権とは的なことをさり気なく考えさせてくれる辺り、、脱帽です!

スクイーラ君を推しにして聴いていたら、めっちゃ色んな顔を持っているとっても愛おしいキャラでした。目利き力ありかなw

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み終えて、改めて「悪鬼」「愧死機構」「攻撃抑制」という設定がとても良くできていて、面白くストーリーに絡んできて良かった。
平凡にも思えた小さなコミュニティーが実は残忍な人種の末裔であったという認識がぐるりと変わる恐ろしさや、PKの出現、それによる社会体制の変化による歴史の業の深さ、力に溺れることの残酷さを感じられた。
最初から最後まで瞬と奇狼丸が素敵だった。
文章は読みやすく、登場人物もそれぞれがキャラクターが立っていて素晴らしいと思った。

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2025年08月09日

Posted by ブクログ

続きが気になって一気読み。
戦いの終焉は納得、すっきりできる展開だった。
でもその後の話はあっさりしすぎ感。
時間が飛んでしまって、もうちょっと細かく知りたかったかも。
早季と覚は、瞬への気持ちはもう心から吹っ切れたのかな。

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2025年08月05日

Posted by ブクログ

おもしろかったー! そして疲れた。 疲れきってレビュー忘れてた。 中巻以降は息つく暇もない怒涛の展開だから文量どれだけあっても全然苦じゃないけど、足りない頭フル回転で読んでたし、ちょっと気抜くと置いていかれる。 頭の中で早季たちの世界を少しずつ思い浮かべて、どんどん想像を広げていって、気分的にはあさのあつこさんのNo.6を読んだときみたいな。 読み終わってしばらくたったけどまだ頭のなかにちゃんとあるんだよね、みんなの世界の風景が。 こういうのが本当に楽しいから、本読むの好きでよかったなあとつくづく思う。

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2025年08月13日

Posted by 読むコレ

電子書籍だったので、本の厚みは分からなかったけど、一日一冊しか読めなかったところを考えると、それなりに厚い本だったんでしょう。けど、その時間が過ぎるのはあっという間でした。
自分は生来根気強いタイプではなく、長編を読み切る力に乏しい。なので、これまでの読書歴も、一冊ものか、どこで区切っても「まぁいいか」な連載物が主でした。
そういう意味では、一ページ目から結末までの伏線をしっかり張った長編を読むことの良さを教えてくれた、意義深い作品に出合えたような気がします。
とにかく、夢中で読んだ。面白かったです。
敢えて言うなら、読み始めに煽られ、期待してしまった結末とはちょっと異なり、惜しい! という気持ちになってしまった感は否めませんが・・だからこそ、次の本を探す原動力にもなろうというものです。
ありがとう!

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2013年12月19日

Posted by 読むコレ

「新世界より」の最終巻。時系列は一気に飛び、渡辺早季が26歳の時の出来事が綴られる。

最終巻ではこれまで人間に従っていたバケネズミが一気に反乱を起こす。同時に悪鬼も出現し、派手な戦火が描かれることになるのだけれども、本質的にはバトルシーンはおまけな気がする。

映像映えしそうなシーンは多いけれども、見どころは心理戦というか、それまでに綴られてきた物語を踏まえた上での心の揺れ動きこそが、愉しみどころであり、真実を知った時の何とも言えぬ想いをより深くするのだと思う。

とはいえ、貴志祐介氏の「クリムゾンの迷宮」を読んだ時にも思ったのだが、少しオチが弱い気がするのだ。特に詳細は省くが悪鬼との決着法など、ネタばらしを先にしてしまっているので、読んでいるとあっけなく感じてしまう。

ただ、それも納得ではあるのだ。なにせこの作品は渡辺早季の手記という形式を取っている。記録として綴ったものなので、エンターテインメント作品ではないし、そもそも「作品」ですらないのだ。(誰かに感情移入しやすいようにも書かれていない)

それどころか、この渡辺早季という人間は「信用できる語り手」なのかすら怪しく思えてくる。記述された出来事は本当にあったことなのか。この物語の世界こそが渡辺早季の想像により創造されたものなのではないか。

最後の一行を読み終わって、そんなことを考えてしまうのだった。

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2013年04月08日

Posted by ブクログ

海底2万マイルみたいなイメージがたくさん広がる物語だった。
背景の想像に労力持っていかれて、心情に入り込み切れなかったな…

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2025年11月03日

Posted by ブクログ

オーディブルで聴きました。
貴志祐介氏の作品の中で上位のおすすめ本+未来ものということで。キモグロシーン満載で好みではないけれど、面白くて一気に最後まで聴きました。

これはアニメ向けだなと思ったら、すでにアニメになっていた。そしてものすごくクオリティの低い作品にされてしまっていた。残念。

少しググって出てきた画像を見ても、アニメーター志望の小学生5年生が描きためていたノートか!くらい、ひどい。。。誰か作り直してーー。

それにしてもグロい文章を書くときにはその場面をリアルに想像すると思うのだが、貴志氏は嫌にならないのだろうか。ならないからここまでの作家になったのだろうけど。

グロい殺され方を想像されるかも。。と思うと、お近づきにはなりたくない。(たとえ願ったとして近づけないけど。)

ボーイズ(ガールズ)ラブシーンは必要だったのか?私はいらなかったと思う。

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2025年10月05日

Posted by ブクログ

オーディブルにて。
ずっとハマらないまま惰性で下巻。バケネズミの正体のオチもまあ予想通りだった。
ボノボのような平和な社会を築く、そのために人権を持たせる年齢を引き上げるなどの発想は面白かった。が、全体的にそこまで面白くないので読まなくても良かったなあ。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

日本なんだけど、異世界過ぎてなかなかついていけなかった。
読み終わってからは、奥深い物語で面白かったな、と思ったけど、
SFや異世界ものに馴染みのない私にはすこし難しかったです。
けっこうはっきりとした性的描写があるので、苦手な方は控えた方がいいと思います。

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2025年08月05日

購入済み

あれれ

おもしろかったと言えばおもしろかった!

けれど、上中とかなり楽しく読めて期待してたのだけれど、ちょっとダレてしまった…
同じ様なグロテスクな場面や緊張感のある場面が続き、途中で読むのをやめてしまいそうになった(°_°)
上中とすごく好きな感じだっただけに残念。

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2013年10月22日

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