貴志祐介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
おもしろい!ディストピアの真相が徐々に明らかになってくる。
疑わしきは罰する!ふと冤罪を描いた太田愛さんの幻夏の一節を思い出す。刑事裁判の原則を示す法格言には、このような言葉があるとあった。
「十人の真犯人を逃すとも、一人の無辜を罰することなかれ」たとえ犯人を逃しても、無辜を罰しない!
人権を尊重した法治国家の中の危うさ描いた作品。
そして「新世界より」は無辜を守るために社会が崩壊した過去を教訓に、「無辜を罰することも辞さない」体制へとシフトし、徹底管理社会で人権とは?が問われる作品。
どうも自分は今、社会の在り方を問う作品がブームみたい。
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Posted by ブクログ
ネタバレ「ラスト25ページのどんでん返しは、まさに予測不能!」
そんな帯文に惹かれて、思わず購入してしまった。
つい先日『十三番目の人格』を読んだばかりだったが、余韻が冷めぬうちに、またも貴志先生の作品に手を伸ばしてしまった。
ホラー小説というと、話の整合性が曖昧だったり、途中で退屈してしまうことも多い。だが、貴志先生の文章はとにかく巧妙。専門知識が散りばめられていても不思議と「もっと先を読みたい」という気持ちに駆られる。
本作では、雀蜂の生態や毒性など、昆虫に関する知識が豊富に登場する。まるで専門書のような精密さを感じながらも、「結末が知りたい」「止まれない」という熱に押されて、夢中で読み進めた。
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Posted by ブクログ
『密室は解かれました』
が名台詞となっているドラマの原作にあたる本作。
‘密室’で起こる事件ばかりではあるが、「そんなトリックありか!?」なんて言ってしまいたいくらい、読者を困らせる(もちろん良い意味で)作品である。
本作は、弁護士の青砥純子と、防犯スペシャリストの榎本珪の二人が密室で起こった数々の事件を解き明かすという作品。
密室に特化した作品なだけあり、仕掛けは二重、三重、いやそれ以上に組み込まれている。
そのトリックを防犯スペシャリストの榎本が解読していく訳だが、ヒントの見つけ方といい、謎の解き方といい、「寧ろ榎本が犯人なんじゃないか?」なんて思ってしまったほど、するすると解決してし