あらすじ
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!
...続きを読む感情タグBEST3
お互いにどんどん遠慮がなくなっていく純子と榎本の掛け合いが面白いです。
時々、邪魔したいのか!と思うほど相手の推理につっこみまくっている姿もなんだか笑えてしまいます。
短編集ですが、一つ一つの話が濃厚で短いと思いませんでした。トリックも、どれも予想できませんでした(><)
ハチやクモについての新しい知識も得られました。おすすめです!
Posted by ブクログ
あらゆる知識を使って多様なミステリーを作る貴志祐介さんは、やはり素晴らしいエンターテイナーだと感じた。
純子と榎本の心の距離が、『硝子のハンマー』の時よりも近づいた感じがして、ミステリーの内容だけでなく2人の関係性に対しても作品として魅力があった。
Posted by ブクログ
星は3.5くらい。四捨五入して4。
私は察しが悪いタイプで推理とか作者の意のままに踊らされる。ある意味、幸せななタイプ。
もっと推理小説に慣れてる人や察しがいい人にはライトミールに感じて食べごたえがないかもしれない。
主人公コンビに愛着があるどうかで星の数は変わるかも。
ただ最後の作品=犬のみぞ知るは、おまけ的な立ち位置ではあるのだけど、それにしても最後のオチはあまりに分かりやすく、且つ洒落っ気もなくて残念だった。
Posted by ブクログ
凄い。
色んな話を読んだはずなのに最後の話に全部もって行かれて何も覚えてない。
それくらい最後の話のインパクトが強すぎる。
もはや何も勝てない。
強い、強すぎる。
馬鹿馬鹿しさもクセの強さも全てにおいて最強すぎる。
あんなにゲラゲラ笑いながら読んだ推理小説は初めてだった。
いや、他の話もそれぞれ特徴はあったんです。
狐火の家は和風ホラー感あって怖かったし、黒い牙はアイツが嫌いな人はこの上ない恐怖を味わえるだろうし、盤端の迷宮は犯人と榎本とのやり取りが面白かったし。
でも犬のみぞ知るにはもうね、何も勝てない。
もはや榎本が本職を隠そうとしなくなったことすらも霞んでしまうほどに何も勝てない。
硝子のハンマーの時のあの人がまた出てくるんだけど、君の人生を賭けた場所がまさかここなんて……という驚きもありつつ何か馴染んでる時点でやっぱ普通の人じゃなかったのかなぁなんて思ったり。
でもこの新しい登場人物達みんな個性が大爆発しすぎてるのでまた会いたい気もします。怖いもの見たさかもしれませんが。
ていうかこんなにめちゃくちゃな人達をよく纏めてたなヘクター釜千代……。
Posted by ブクログ
中学生の時ぶりに読んでみたが強烈なトリックが多くほとんど内容を覚えていたが非常に楽しんで読めた。 ぶっ飛んだ登場人物が割といてエンターテイメントとして面白かった。
Posted by ブクログ
前作硝子のハンマーが面白かったので、二作目にも期待して読んだ。ミステリ好きにはたまらない密室ものが様々なバリエーションで出てきて、そのトリックも奇抜でありながら現実にも実行可能ではないかと思わせる絶妙なラインで面白かった。
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第二弾
全体を通してほんのりホラー風の作品。
貴志先生の得意な分野に少し傾きつつ、しっかり密室ミステリーが詰まっていて、読みごたえ抜群。
いつもは弁護士の青砥先生視点で進んでいくところ、今作では榎本視点で進んでいく物語があり、榎本の人物像がかなり読み込めてくる構成になっているのも良いなぁ。
特に印象に残ったのが2作目の黒い牙で、トリックの発想が凄く気持ち悪い(良い意味で)。
殺人と言うタブーを犯すと言う事に意識がいっているからだろうけど、実行した犯人もある意味で凄いと感心してしまった。
トリックと実行犯のある意味度胸?の二重の意味で印象的だった作品。
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第2弾!
このシリーズは、防犯ってだけあって、密室殺人ばっかり!
今回は、4つの殺人事件、要は短編集。
何か、4作を通して分かったのは、青砥純子さんが、蜘蛛が苦手っこと(^O^)
重い感じのから、軽いというかコメディータッチのまで様々。
一応、コメディーっぽいのは、「黒い牙」なんやけど、部屋中に、タランチュラだらけって、逆に怖いかも(ーー;)とか、
そんな古い純日本家屋も密室になるんやと驚いたり(狐火の家)となかなか。
榎本&青砥のコンビは、掛け合いも良いし、面白いけど、密室になる度に、非合法な密室を破ってる人を弁護士が呼ぶか?とは思うな。
小説やしええかo(^_-)O
Posted by ブクログ
長野県の田舎で起きた密室殺人を筆頭に4つの短編からなる密室専門のミステリー小説。どれもこれも本格的なトリックばかりであり、物理だけでは無く心理トリックなども駆使しながら密室を作り上げていると言うところが読者として飽きることが無く、読み進めることが出来た。最近出版されたばかりの2冊の短編集も時間を見つけて読んでいきたい。
Posted by ブクログ
4つの読切が収録されていて、すべて密室に関係する事件が起こる。
コミカルな会話があって前作より軽く読めるなと思っていたら、最後にゾワっとさせられる話もあった。
Posted by ブクログ
表題作と、次の話がぞわっとくる。
おぞましい生物とサイコパスを書くのが上手。
榎本と純子のやりとりのコミカルさとのギャップがいい。
読み終わってしばらくしても心に残る。
Posted by ブクログ
2011/10/1 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2023/5/8〜5/10
約2年ぶりの貴志作品。
密室殺人を扱った4つの短編。美貌の弁護士 青砥純子と本職が泥棒?の防犯コンサルタント 榎本径の名コンビが犯人の仕掛けたトリックに挑む。いわゆる、新本格系の作家さん達とは違ったトリックで面白かった。
Posted by ブクログ
以前の硝子のハンマーの続編
榎本と青砥のコミカル?独特なやりとりが短編集となって繰り広げられている。
前回のように多く絡んでいるわけではないが、お互い持ちつ持たれつのような関係性にも見える。
特にだが狐火の家のラストはショッキングだった。まさかこんな終わり方をするとはと何とはなしにひぐらし業を思い出してしまった。
Posted by ブクログ
著者買い。読んで気付いたのがシリーズ第二弾だったということ…。しかしながら短編集なので楽しめた。3,4話になるとだんだん密室に飽きてきた自分がいた。後半の話は意外とコメディタッチなのが多く新たな著者の一面を知れた。
Posted by ブクログ
1作目の「硝子のハンマー」が
面白かった。
ちょっと短編集だったので、
えっと思ったが、やはり面白い。
よくこれだけのトリックが
考えれるな。
Posted by ブクログ
短編集だとどうしても面白みが減ってしまう気がする。
とはいえ、純子と榎本のコンビが好きになってきた。
【狐火の家】
単独犯ではなく、殺人の犯人とそれを隠蔽する父親が絡んでくるので最後まで犯人の予想すらできなかった。
一家のメンツを守るために兄妹間の殺人を隠蔽する父親の行動は、バレなければ正しいものだったのかモヤっとした。
ド田舎で起きた殺人だけに、人間関係のドロドロが絡むストーリーが見たかったけど家庭内で完結していて残念。
【黒い牙】
榎本が手動で推理していく方が好きなので、榎本が現場にも来ずに最終的に純子が結論を出したのは好みではなかった。
もしかしたら現場の密室に巨大な猛毒の蜘蛛がまだ放たれているかもしれない状況はホラーのようなドキドキがあった。
犯人じゃない方の男も癖が強くて面白い人だった。
【盤端の迷宮】
ああいう不正は本当に将棋界であるんじゃないかと、闇を見た気分。
年齢制限がある奨励会に所属している人は犯罪を起こさなくとも物凄いプレッシャーがあるのだろう。
時間の大半を将棋に捧げないと強くなれないのに、年齢制限を超えたら強制退会でいきなり社会に放り出されるのは少し残酷なのでは。
【犬のみぞ知る Dog Knows】
めちゃくちゃ犯人っぽい人が犯人だったという逆どんでん返し??笑
プロの泥棒からすれば番犬なんてどうにでもなるもんなのね笑
結局未だ榎本の正体はあかされず、彼に振り回されている純子が一方的に泥棒だの毒蜘蛛だの言っている関係性が面白い。
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第2弾にあたる4編収録の中短編集。
前作「硝子のハンマー」は600ページほどの重厚感ある推理小説だったが、本作は表題作の「狐火の家」が最も長く約110ページほど。それだけ軽快に話は進むが、前作ほど複雑な仕掛けはない。登場人物のやり取りや勘違いも所々に出てきており、ユーモアたっぷりに描かれているので、読んでいても飽きることはない。
一見密室殺人に見えるが、必ず穴はあるもの。どこが穴なのか、登場人物の言動に着目しながら推理していくのも面白い。
Posted by ブクログ
母から借りた本
・
防犯コンサルタントとは名ばかり?の泥棒?榎本と美人弁護士青砥コンビが密室トリックに挑む防犯探偵シリーズ第2弾
数年前に嵐の大野君主演でドラマ化されてますね
ドラマの方は好きだったんだけど原作はうーん…いまいち入り込めなかったなぁ
特に『黒い牙』はんなバカな!?と言いたくなるようなトリックだった
『硝子のハンマー』が良かっただけにちょっと残念
面白くないこともないんだけど…という中途半端感が残ってしまった
・
大野君、元気かなぁ
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第2巻と知らずに買ったので読むのが一苦労したけど、面白かった。
貴志祐介さん、サイコ寄りのホラーやミステリーだけでなくこんなコメディー要素のあるミステリーも書けるのか…と完敗した気分。
ちょっと面白みがあり癖のあるトリックがみたい人におすすめ。短編だからサクッと読めるのも凄く良い。
特に好きなのは蜘蛛のやつ。
今まで色々なミステリーみたきたけど
忘れられない謎解きの一つ。
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ2作目。前作は長編で楽しめたのだが、今回は4つの中編とあって先入観も手伝ってかドラマの原作感が拭えない。このままずっと密室縛りで展開するんだろうか。探偵役・榎本も弁護士の青砥先生もそこまで魅力的には感じられず、よほどの密室ファンでないとキツいかも。
最後を除く3作はまあまあだったが、『黒い牙』のトリックはちょっと無理がある。オチも含めてなかなか恐ろしかった。4編すべて動機がしっくりこないのが、好きになれない要因かもしれない。
Posted by ブクログ
ドラマ、鍵のかかった部屋の原作シリーズ。
これが第二弾の短編集。
嵐のリーダー大野くんと戸田恵梨香ちゃんたちが本の中でイキイキ?動き回っており、大変面白く読みました。
Posted by ブクログ
「硝子のハンマー」が面白かったので、続編にあたる本作も続けざまに読み終えました。
本作も前作同様に防犯探偵・榎本と弁護士の青砥のコンビが密室トリックに挑みます。
前作との違いは本作が4つのストーリーからなる短編物ということ。
「硝子のハンマー」という長編の後だからこそ、1話の短さが寂しさを感じる部分はあったが、短編にも関わらず、仮説を立てながら密室の謎を解明していく様はしっかりとしたリアリティを感じることが出来ました。
2冊で計5つの密室の謎が解き明かされましたが、その全てが非常にリアルに感じられるのが、このシリーズの楽しさでもあり、恐ろしさでもあります。
もしかしたら、同じことが出来るのかも...
なんて視点も楽しみ方の一つかもしれません。
ただし、なんと言っても著者の取材力の高さと主人公である榎本と青砥のキャラ設定が読者を虜にしている事は間違いのない事実。
前作が長編だったが故に短編である寂しさを感じ、辛い評価となりましたが、楽しめた一冊でした。
説明
内容紹介
『硝子のハンマー』の興奮再び! 防犯探偵・榎本が4つの密室に挑む!
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!月9ドラマ『鍵のかかった部屋』原作!
内容(「BOOK」データベースより)
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが…(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾。
著者について
●貴志 祐介:1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
貴志/祐介
1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。生命保険会社に勤務後、作家に。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格ISOLA』と改題して角川ホラー文庫より刊行される。翌年、『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞を受賞、同書は100万部を超えるベストセラーとなる。2005年、『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ第二弾は、短編集なのでテンポよく進んでいく。
一つの話をもっと深く掘り下げて知りたいのだけど、まだもうちょっと読みたいというところで切り上げて次の密室トリックへ進んでしまうので、もどかしい。
特に表題作は少しホラー要素もあり魅力的だった。
Posted by ブクログ
防犯探偵シリーズ2作目。前作と違い、短編集なので読みやすい。
青砥さんのキャラがどんどん崩壊していくので、やりとりで話をつなげていこうという意図を感じた。
著者の得意分野(?)なホラー的な要素もあり、読みごたえはあった。しかしながら、どうしてもトリックありきのストーリーは否めない。トリックは良いが動機についてももう少し語ってくれた方が分かりやすいと感じた。
Posted by ブクログ
短編四篇。「狐火の家」はシリアスミステリー。犯人を狂わせたのは狂気を孕んだ家族愛?「黒い牙」どんなに裕福でもこんな趣味の旦那は無理。耐えられない。「盤端の迷宮」殺人は許されないけど、被害者も加害者を殺したも同然。「犬のみぞ知る」ずいぶん趣が変わって、ユーモアミステリー?
Posted by ブクログ
硝子のハンマーの続編。
黒い牙にはなかなかぞわりとさせられました。
ドラマ化作品なので、シリーズ3作目が早めに文庫化されるのが嬉しいです。
Posted by ブクログ
ちょっと前、朝日の夕刊に『鍵のかかった部屋』の発刊にあわせたインタビュー記事が載っていたのを思い出し、丁度文庫になったこちらの本を買ってみる。『硝子のハンマー』に続いて防犯コンサルトの榎本と弁護士の純子が探偵役のお話ね。
4つの密室トリックを描くこの本、本格的なのはお話が二転三転する「狐火の家」くらい。それ以外はトリックそのものよりもどちらかと言えばトリックの鍵となる蜘蛛や将棋に関する話のほうが興味深いかも。
将棋連盟の米長会長が将棋ソフト「ボンクラーズ」と対戦することになったけど、近年、実力が上がっている将棋ソフトが公の場で男性のプロ棋士に勝てるかなんてニュースとシンクロしながら読むと楽しい。
最後の話はかなり大雑把で、これも芸の内なんだろうけど、かなり脱力。