【感想・ネタバレ】狐火の家のレビュー

あらすじ

長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!

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ネタバレ

防犯探偵シリーズ第二弾

全体を通してほんのりホラー風の作品。
貴志先生の得意な分野に少し傾きつつ、しっかり密室ミステリーが詰まっていて、読みごたえ抜群。

いつもは弁護士の青砥先生視点で進んでいくところ、今作では榎本視点で進んでいく物語があり、榎本の人物像がかなり読み込めてくる構成になっているのも良いなぁ。




特に印象に残ったのが2作目の黒い牙で、トリックの発想が凄く気持ち悪い(良い意味で)。
殺人と言うタブーを犯すと言う事に意識がいっているからだろうけど、実行した犯人もある意味で凄いと感心してしまった。
トリックと実行犯のある意味度胸?の二重の意味で印象的だった作品。

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2021年07月02日

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ネタバレ

長野県の田舎で起きた密室殺人を筆頭に4つの短編からなる密室専門のミステリー小説。どれもこれも本格的なトリックばかりであり、物理だけでは無く心理トリックなども駆使しながら密室を作り上げていると言うところが読者として飽きることが無く、読み進めることが出来た。最近出版されたばかりの2冊の短編集も時間を見つけて読んでいきたい。

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2021年03月26日

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ネタバレ

2011/10/1 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
2023/5/8〜5/10

約2年ぶりの貴志作品。
密室殺人を扱った4つの短編。美貌の弁護士 青砥純子と本職が泥棒?の防犯コンサルタント 榎本径の名コンビが犯人の仕掛けたトリックに挑む。いわゆる、新本格系の作家さん達とは違ったトリックで面白かった。

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2023年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

短編集だとどうしても面白みが減ってしまう気がする。
とはいえ、純子と榎本のコンビが好きになってきた。

【狐火の家】
単独犯ではなく、殺人の犯人とそれを隠蔽する父親が絡んでくるので最後まで犯人の予想すらできなかった。
一家のメンツを守るために兄妹間の殺人を隠蔽する父親の行動は、バレなければ正しいものだったのかモヤっとした。
ド田舎で起きた殺人だけに、人間関係のドロドロが絡むストーリーが見たかったけど家庭内で完結していて残念。

【黒い牙】
榎本が手動で推理していく方が好きなので、榎本が現場にも来ずに最終的に純子が結論を出したのは好みではなかった。
もしかしたら現場の密室に巨大な猛毒の蜘蛛がまだ放たれているかもしれない状況はホラーのようなドキドキがあった。
犯人じゃない方の男も癖が強くて面白い人だった。

【盤端の迷宮】
ああいう不正は本当に将棋界であるんじゃないかと、闇を見た気分。
年齢制限がある奨励会に所属している人は犯罪を起こさなくとも物凄いプレッシャーがあるのだろう。
時間の大半を将棋に捧げないと強くなれないのに、年齢制限を超えたら強制退会でいきなり社会に放り出されるのは少し残酷なのでは。

【犬のみぞ知る Dog Knows】
めちゃくちゃ犯人っぽい人が犯人だったという逆どんでん返し??笑
プロの泥棒からすれば番犬なんてどうにでもなるもんなのね笑
結局未だ榎本の正体はあかされず、彼に振り回されている純子が一方的に泥棒だの毒蜘蛛だの言っている関係性が面白い。

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2023年06月14日

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「硝子のハンマー」が面白かったので、続編にあたる本作も続けざまに読み終えました。

本作も前作同様に防犯探偵・榎本と弁護士の青砥のコンビが密室トリックに挑みます。

前作との違いは本作が4つのストーリーからなる短編物ということ。

「硝子のハンマー」という長編の後だからこそ、1話の短さが寂しさを感じる部分はあったが、短編にも関わらず、仮説を立てながら密室の謎を解明していく様はしっかりとしたリアリティを感じることが出来ました。

2冊で計5つの密室の謎が解き明かされましたが、その全てが非常にリアルに感じられるのが、このシリーズの楽しさでもあり、恐ろしさでもあります。

もしかしたら、同じことが出来るのかも...

なんて視点も楽しみ方の一つかもしれません。

ただし、なんと言っても著者の取材力の高さと主人公である榎本と青砥のキャラ設定が読者を虜にしている事は間違いのない事実。

前作が長編だったが故に短編である寂しさを感じ、辛い評価となりましたが、楽しめた一冊でした。

説明
内容紹介
『硝子のハンマー』の興奮再び! 防犯探偵・榎本が4つの密室に挑む!

長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが……(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾!月9ドラマ『鍵のかかった部屋』原作!
内容(「BOOK」データベースより)
長野県の旧家で、中学3年の長女が殺害されるという事件が発生。突き飛ばされて柱に頭をぶつけ、脳内出血を起こしたのが死因と思われた。現場は、築100年は経つ古い日本家屋。玄関は内側から鍵がかけられ、完全な密室状態。第一発見者の父が容疑者となるが…(「狐火の家」)。表題作ほか計4編を収録。防犯コンサルタント(本職は泥棒?)榎本と、美人弁護士・純子のコンビが究極の密室トリックに挑む、防犯探偵シリーズ、第2弾。
著者について
●貴志 祐介:1959年大阪生まれ。京都大学経済学部卒。96年『十三番目の人格-ISORA-』でデビュー。翌年『黒い家』で日本ホラー小説大賞を受賞、ベストセラーとなる。05年『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
貴志/祐介
1959年大阪府生まれ。京都大学経済学部卒。生命保険会社に勤務後、作家に。96年「ISOLA」が日本ホラー小説大賞長編賞佳作となり、『十三番目の人格ISOLA』と改題して角川ホラー文庫より刊行される。翌年、『黒い家』で第4回日本ホラー小説大賞を受賞、同書は100万部を超えるベストセラーとなる。2005年、『硝子のハンマー』で日本推理作家協会賞、08年『新世界より』で日本SF大賞、10年『悪の教典』で山田風太郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

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2020年12月17日

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ネタバレ

防犯探偵シリーズ第二弾は、短編集なのでテンポよく進んでいく。
一つの話をもっと深く掘り下げて知りたいのだけど、まだもうちょっと読みたいというところで切り上げて次の密室トリックへ進んでしまうので、もどかしい。
特に表題作は少しホラー要素もあり魅力的だった。

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2020年11月20日

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ネタバレ

防犯探偵シリーズ2作目。前作と違い、短編集なので読みやすい。
青砥さんのキャラがどんどん崩壊していくので、やりとりで話をつなげていこうという意図を感じた。
著者の得意分野(?)なホラー的な要素もあり、読みごたえはあった。しかしながら、どうしてもトリックありきのストーリーは否めない。トリックは良いが動機についてももう少し語ってくれた方が分かりやすいと感じた。

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2020年07月25日

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ネタバレ

硝子のハンマーの続編。
黒い牙にはなかなかぞわりとさせられました。
ドラマ化作品なので、シリーズ3作目が早めに文庫化されるのが嬉しいです。

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2025年05月28日

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