南條竹則のレビュー一覧

  • 秘書綺譚~ブラックウッド幻想怪奇傑作集~

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    全編面白かった!
    100年前の作品なのに、全てやりきっている。ジム・ショートハウスを主人公とした短編が全て入っていたのがありがたい。この本には収録されていないが、ジョン・サイレンスを主人公にした作品の方が有名らしいので、それも読んでみたいと思った。
    が、果たして翻訳されてるのか…?

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    2012年09月29日
  • 新アラビア夜話

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    ネタバレ

    理由なき自殺願望者が集う、ロンドンの街。ボヘミアの王子フロリゼルは、悪の正体をつかむべくロンドンの夜を奔走する。

    これも何も知らずに、文庫裏のあらすじだけ見てふっと借りた本(私はそれまで、スティーヴンソンは一冊も読んだことがなかった)。
    で、すっかりハマってしまった。
    とうにかく私は、こういう話が好きなんである。人間的な感情よりもむしろ、物語としての魅力が詰まった、軽妙だけど割りとこってり系の本が。
    この本も読んでいて、会話や文章どころか、行間からも(!)物語の匂いがぷんぷんして、もう堪まらなかった。うーん、最高。物語の香りに酔えた一冊。

    でも、多くの人が言っているように、最後がちょっとい

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    2011年07月03日
  • 木曜日だった男 一つの悪夢

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    「木曜日だった男」というタイトルからしてすごいと思うのだが、ストーリも奇想天外!面白かった。表現の不思議さになかなかついていけないが、読み進めていく上での障害にはならない。

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    2011年05月27日
  • 木曜日だった男 一つの悪夢

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    メンバーが七曜を名乗る無政府主義者の秘密結社に、「木曜」として潜入した詩人の活躍を描いたミステリ、の形式を借りた風刺小説。

    チェスタトンお得意の逆説や風刺、繰り返しギャグ風の展開で”正義”を笑いのめしつつ、終盤では神と対峙し世界の秘密に触れる凄まじさ。ラストの対話には恐怖すら感じる。「一つの悪夢」というサブタイトルも示唆的で興味深い。
    完全には理解できてないだろうから何年後かに読み直したいね。

    創元から出てる『木曜の男』に比べると読みやすくなってるけど、セリフ回しなんかは『木曜の男』の方が好みかな。

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    2011年02月10日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ホラー要素は今でこそありきたりな表現と感じられるがこの作品群こそがその元ネタなのだと感動した。
    海外文学故に読みづらさを感じる部分ではあるがホラーを語る上で外せない作品達だとおもう。

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    2025年10月11日
  • 怪談

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    2025年下期の朝ドラのモデルとして、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の代表作を手に取りました。

    改めて、日本の古典文学として認知されている「耳なし芳一」や「雪女」などの話を、外国人であるハーンが蒐集して公表したということに驚かされます。

    光文社古典新訳文庫のシリーズだからでしょうか、訳文も読みやすく、すらすらと読み進めることができました。中にはイマイチ理解できないストーリー展開のエピソードもありましたが、現代では不自然に思えるような展開が当時は「ありうること」「恐ろしいこと」として人々に認識されていたのだな、と昔の文化・雰囲気に触れることができる読書体験でした。

    タイトルから「ホラー話

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    2025年10月01日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    30年前に読んだ創元推理文庫版よりずっと読みやすくなってる印象。それでも、想像力を働かせないと難しいところもある。

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    2025年09月28日
  • 木曜日だった男 一つの悪夢

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    オチが良かった。
    後半から推測できてしまったけれど、、結局白昼夢っていうこと?何が夢か現実かわからない。
    なぜか、スキャナーダークリーと、πを思い出した。

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    2025年09月27日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ホラーは苦手なので読めるかなと思ったが読むことが出来た。
    読みづらさはあったが、、嫌いではない。
    異次元の色彩が1番印象に残った。
    ゾクッとさせられた。

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    2025年08月17日
  • 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    「狂気の山脈にて」読みました。

    クトゥルー神話という、作られた神話の原点となる、

    作家ラブクラフト氏による短編の傑作選です。

    「ランドルフ・カーターの陳述」

    「ピックマンのモデル」

    「エーリッヒ・ツァンの音楽」

    「猟犬」

    「ダゴン」

    「祝祭」

    「狂気の山脈にて」

    「時間からの影」

    の8作品、収録されておりまして、

    表題作でもある「狂気の山脈にて」は、南極探検に行った先で、

    人類を遥かに凌駕する文明を誇った”最先(いやさき)のもの”が、どのような

    文明を作り、そして、滅んでいったのか。その架空の文明を描いた作品でした。


    それ以外の作品も、人類が我が物顔で繫栄してい

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    2025年08月13日
  • 秘書綺譚~ブラックウッド幻想怪奇傑作集~

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    アーサー・マッケン(1863~1947)、M.R.ジェイムズ(1862~1936)らとともにイギリス三大怪奇小説作家とも言われるアルジャーノン・ブラックウッド(1869~1951)の傑作集。芥川龍之介や江戸川乱歩も影響を受けた古典的ホラーである。高校生くらいのころに創元推理文庫の『怪奇小説傑作集1』で「秘書綺譚」を読み、最近岩波文庫の『芥川龍之介選 英米怪奇・幻想譚』で「スランバブル嬢と閉所恐怖症」という作品でこの作家と再会したのを機に、この傑作集を手に取った。

    「空家」「壁に耳あり」「スミス―下宿屋の出来事」など、古い家屋にとり憑いた霊という常套的な設定が、安定した(?)恐怖を読者に提供し

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    2025年08月10日
  • チャールズ・デクスター・ウォード事件(新潮文庫)

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    ラヴクラフトの趣味が旧大陸の様式で、アメリカ舞台に書き起こして、それによるチグハグさを感じる箇所が好き。

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    2025年05月04日
  • 孤独のレッスン(インターナショナル新書)

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    ネタバレ

    人それぞれの孤独

    17名の著者による孤独論。
    特に興味を惹かれたもの↓

    中条省平(フランス文学者)/孤独と追放――アルベール・カミュ最後の10年
    『異邦人』『ペスト』の作家という程度でしかカミュを知らなかったので…作家にここまでの重圧というのは現代では存在しないのではないかな

    奥本大三郎(フランス文学者)/永井荷風――独身者の悦びと不安
    気ままな一人暮らしが印象的でした。

    新元良一(作家)/ソロー『森の生活』が語りかける声
    この孤独、場所だけなら我が家の近所でも実践できそう。僻地じゃなかったんですね。

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    2025年04月29日
  • 狂気の山脈にて―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    気の遠くなるような時間と空間を股にかけ、精神を操りあらゆる知識を収集する偉大なる存在‥『時間からの影』の構想スケールの大きさに圧倒された。

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    2025年03月31日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    2021年の新潮文庫の100冊。3年半積んでた。
    様々なゲームやアニメの下地となっているクトゥルー神話。その原点をまとめた短編集。7篇収録。→

    表題作「インスマスの影」が一番好き。ホラー×サスペンス。ハラハラした後のラストにはゾクリとする。上手すぎる〜!!
    「異次元の色彩」もいい。寓話感がたまらん。
    「ダンウィッチの怪」や「暗闇の出没者」は怖さが半端ない。ホラー感がすごい。

    途中、あまりの不気味さに一旦読むのを→

    やめようかなぁ、と思ったんだけど、最後まで読んだらまだまだ続きが読みたくなった。なにこの中毒性の高い世界観(笑)

    とりあえず新潮文庫から出てるラヴクラフトは次の100選になっ

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    2025年01月27日
  • インスマスの影―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    クトゥルフ神話の中でも ネームバリューの高い「クトゥルフ」や「ニャルラトホテプ」が出てくる作品、他にも有名な作品が8作収録されている
    異形の描写が読んでるだけで怖気立つほど精細で鬼魅の悪さが引き立たされる
    クトゥルフデビューとしておすすめ

    シリーズの最初だからか、「ダンウィッチの怪」や表題作の「インスマスの影」とかやたら有名なやつを収録しててクトゥルフ神話に手を出したい人を惹き付けようとする努力が見えた気がした

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    2025年01月02日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    人におすすめはできないが、こう、なんというか、、
    名状しがたい独特の恐怖と、それと隣り合わせの恍惚というか。
    ラヴクラフトを読むのは初めてだったが、これはまだ優しい方らしい。
    そんなこと言われたらそそられてしまうではないか。

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    2024年12月30日
  • カンタヴィルの幽霊/スフィンクス

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    むぎゅん

    はい、オスカー・ワイルド2冊目は怪談多めの短編集『カンタヴィルの幽霊/スフィンクス』
    また、出獄したワイルドを迎えた親友の女性作家エイダの佳作も収録
    特に表題作『カンタヴィルの幽霊』はかなりの傑作

    ほんとワイルドってひねくれ者やなー

    「童話集」は悲しい死で終わるのに「怪談話」はハッピーエンドかい!っていうね

    はいはい、そして翻訳の方ね

    これがもうびっくりするくらい見事にぜんぜん違う
    まずもうルビが多いのよね
    つまり小尾芙佐さんに比べて南條竹則さんの方が圧倒的に難しい漢字を多用してるんよね
    「童話」と「怪談」っていう物語性の違いだけではないと思われるほど圧倒的
    それに小尾芙佐

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    2024年11月02日
  • 消えた心臓/マグヌス伯爵

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    ジェイムズの短編は古書収集の癖が垣間見えて面白い。「聖堂参事会員アルベリックの貼込帳」はある古書がきっかけで始まる恐怖譚。この話がお気に入り。怪異が起きると速度が加速していく。当時の教会や世相は分かりづらいが注釈で補完できる。#日本怪奇幻想読者クラブ

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    2024年10月27日
  • アウトサイダー―クトゥルー神話傑作選―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ひとりごと
    懐かしくて購入。

    ラヴクラフトの日本初の全集が国書刊行会から出たのは私が学生の時。いまだに持っているが、装丁も何もかもよかった。お小遣いも少ないので親に前借りして購入したほど。
    まだ荒俣宏氏も団清二というペンネームであったときのような。あの頃、紙袋二つを持ってお茶の水古本街ですれ違ったことがある。
    荒俣宏氏が、海洋関係の仕事の昼休みに翻訳をしているとかいろんなことが書いてあったチラシ?みたいなもの、どこに行ったかな。
    要するにまさかラヴクラフトが文庫なんて思わなかった時代である。
    当時、本は文庫でいいのか!みたいな質問にいろんな作家や評論家などが書いていた小冊子もあったな。

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    2024年07月02日