南條竹則のレビュー一覧
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2021年の新潮文庫の100冊。3年半積んでた。
様々なゲームやアニメの下地となっているクトゥルー神話。その原点をまとめた短編集。7篇収録。→
表題作「インスマスの影」が一番好き。ホラー×サスペンス。ハラハラした後のラストにはゾクリとする。上手すぎる〜!!
「異次元の色彩」もいい。寓話感がたまらん。
「ダンウィッチの怪」や「暗闇の出没者」は怖さが半端ない。ホラー感がすごい。
途中、あまりの不気味さに一旦読むのを→
やめようかなぁ、と思ったんだけど、最後まで読んだらまだまだ続きが読みたくなった。なにこの中毒性の高い世界観(笑)
とりあえず新潮文庫から出てるラヴクラフトは次の100選になってたら買おうかな。 -
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むぎゅん
はい、オスカー・ワイルド2冊目は怪談多めの短編集『カンタヴィルの幽霊/スフィンクス』
また、出獄したワイルドを迎えた親友の女性作家エイダの佳作も収録
特に表題作『カンタヴィルの幽霊』はかなりの傑作
ほんとワイルドってひねくれ者やなー
「童話集」は悲しい死で終わるのに「怪談話」はハッピーエンドかい!っていうね
はいはい、そして翻訳の方ね
これがもうびっくりするくらい見事にぜんぜん違う
まずもうルビが多いのよね
つまり小尾芙佐さんに比べて南條竹則さんの方が圧倒的に難しい漢字を多用してるんよね
「童話」と「怪談」っていう物語性の違いだけではないと思われるほど圧倒的
それに小尾芙佐さんは『幸福な王子』を大人向けに訳したと仰っているので、「童話」だから難しい漢字を避けてるってわけではなさそうだし(事実小尾芙佐さんの他の訳でも難しい漢字は少ない)
そして小尾芙佐さんの訳に比べて、改行がめちゃくちゃ少ないのよ
そもそも英語の文章って改行が少ないんでそれをそのまま訳すと日本人にはとても読み辛い文章になるのよね
読みやすさを優先するなら適切な位置で改行を足す
原作の雰囲気を大事にするならそのまま押し通す
この辺の塩梅も翻訳者さんによって変わってくる感じです
読みやすさ重視の小尾芙佐さんと雰囲気重視の南條竹則さんていう色が出ていて、その色を踏まえて光文社がそれぞれの作品の翻訳をお願いしてる仕事の跡が見えるんよね
まぁ、ぜんぜん違うかもしれんけどw
次は『サロメ』!そもそも戯曲なんで、それだけでも、またぜんぜん違う感じになりそう
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ネタバレひとりごと
懐かしくて購入。
ラヴクラフトの日本初の全集が国書刊行会から出たのは私が学生の時。いまだに持っているが、装丁も何もかもよかった。お小遣いも少ないので親に前借りして購入したほど。
まだ荒俣宏氏も団清二というペンネームであったときのような。あの頃、紙袋二つを持ってお茶の水古本街ですれ違ったことがある。
荒俣宏氏が、海洋関係の仕事の昼休みに翻訳をしているとかいろんなことが書いてあったチラシ?みたいなもの、どこに行ったかな。
要するにまさかラヴクラフトが文庫なんて思わなかった時代である。
当時、本は文庫でいいのか!みたいな質問にいろんな作家や評論家などが書いていた小冊子もあったな。
そんなふうに思いながら、新潮文庫の100冊の栞が欲しいがために手にしてしまいました。それもまた良し。 -
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読みやすく、面白い。
解説にもあるように、ほとんどは再話文学で、またこの本によって有名になって児童向けの怪談集などに収録されているために、幼い時分に読んだ記憶のあるものだったが、出典の明示されていない「かけひき」(解説ではリラダンの影響が指摘されているが)は日本的怪奇趣味に合理主義的なオチがポンとくっついているのが面白かった。
また、後半の「虫の研究」3編はそれぞれ味わいが異なる。「蝶」は日本の蝶を愛でる感性や逸話の多くが中国由来と考えられる、とことわりを入れつつも、蝶の登場する俳句などを列挙し、その詩心を賞賛する。「蚊」では墓に供えられた水から蚊が沸いて困るが「仏教では殺生を禁じている…」(そういえばそうだと膝を打った!) 「蟻」はアリの社会性をスペンサーの社会進化論に結びつけて論じる。社会進化論は帝国主義の正当化(西洋人が未開地域の文明化を果たしてやってるのだ!という考え方)と結びつくので、今日日評価されにくい思想だけれど、日本の滅びゆく近世と心中するような文章を書いた著者の目を通してみると、社会進化論をそう読む人もいたんだ…と感心する。 -
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ネタバレラヴクラフト作品は初めて読んだ。
人類誕生よりもはるか昔にかなり高度な文明を築いた存在がいた、という話だったのは初めて知った。名前は知っていたものの前情報無しで読んだので、一体どんな展開になるんだ?とワクワクしながら読めた。
現代の作品と比べると語り手の独白がかなり多いので読みづらさもあるけど、語り手の思考とシンクロして少しずつ恐怖を感じていく体験ができてよかった。
SF大好きなのでラヴクラフト作品はまた読みたい!けどおそらくどの話も同じ神話という設定らしいから展開は似てると思われるので、一気に読むと胸焼けしそうなので他の本を読みつつ合間で読みたい。 -
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コツコツ光文社古典新訳文庫の時間です
『ブラウン神父シリーズ』で有名なチェスタトンの著作
もちろん『ブラウン神父シリーズ』は全て持ってました
古典ミステリオタクの本棚に『ブラウン神父シリーズ』が並んでないなんて有り得ない
すごく面白かったけど、すごく難しかった記憶がうっすらと…
で、本作です
読んだこともあるような気がするんですが、ちょっと思い出せんかったな
内容的には全く意味わからんかった
意味分からんかったけど面白かった
なんで?(知らんわ!)
結局キリスト教的世界観みたいなんを理解するのって無理なんだと思うんよね
完全に諦めちゃってる極東の島国の人間に「面白かった」と感じさせる
なんか良く分からんけどやっぱチェスタトンてすごい
追記)先日おびーが読んでいたクトゥルフも同じ南條竹則さん訳だった
通ずるところがあるようなないような(どっちやねん!) -
Posted by ブクログ
西洋ホラーの伝説的な作品、クトゥルフ神話の物語。
作者のラブクラフトは当時はあまり評価されなかったようだが、亡くなった後に再評価された作家。
それが今現在まで名作として残り続けているので、生きている間に評価されていればと思わないではない。
内容は前半の5作は数ページ~数10ページの短編になっており、クトゥルフ神話とは関係ない物語もしくは繋がりの薄い作品になっている。
どちらかと言えば悪魔や悪霊の話だ。
しかし後半の狂気の山脈と時間からの影はそれまでの作品とは全く異なる冒険譚となっている。
この2作品は難解ではあるものの、どんな展開になるのだろうと次が楽しみになる作品だった。
壮大なスケールの話であり、作者は明晰な頭脳を持っていたのだろうと想像させられる。
本シリーズがホラーかどうかは微妙な所ではあるが、西洋のホラーと日本のホラーの違いが良くわかる。
そういう意味でも面白い本だった。 -
Posted by ブクログ
初心者が噂のクトゥルーを読んでみるぞ2冊目!
おどろおどろしくて不気味で冒涜的寄りな短編と、ちょっと冒険要素の入った長編二作。
どちらもどちらで面白い!
第一集『インスマスの影』収録のは前者寄りが多かったのかな。サクッと読めるけど、不気味さは格別。
表題作「狂気の山脈にて」は面白かったけど前半苦戦。
「名状しがたい」を事細かに描写するとこうなるのね…。
南極の地理、地形やあれこれの描写は、ファンアートのイラストなどのお手伝いが必要ですた。
「古きものども」「偉大なる種族」視点のサイドストーリーがとても読んでみたい。名状しがたくて冒涜的だけど、キャラがたってていいぞ!
やはり面白い。怖いだけじゃなくて、冒険的な要素も楽しかった!
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Posted by ブクログ
怪異譚と銘打ってあるけど、南條先生のエッセイが半分を占めている。
とはいえ、紹介する作品についての知識や時代背景、作者などにも言及していて、また背景を知らないと南のこっちゃ!という作品もあるので、勉強にもなった。
キリスト教世界に身をおかない日本人にはわかりにくいところもやはりあるので…。
詩やバラッドだと怪異と一見結び付かんですし。
古い古いケルトやらの雰囲気を匂わせた幻想的なものや、死のにおいが色濃い陰鬱なもの、霊的なものを証明するために集めた実話怪談など、いろいろな怪異譚も楽しめて、南條先生のエッセイ・解説付きというお得な一冊?
個人的なお気に入りは「地獄の門」と「老水夫行」。