坂木司のレビュー一覧
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常に悪い想像をしてしまうクセのせいで極度の怖がりである伊藤二葉。それゆえにミステリすら読めないが、断れない性格のせいで、推理小説研究会に所属することになってしまう。
うなだれている二葉の前に現れたのは、頭脳明晰でイケメンな中学生、瀬川隼人。親を納得させるために必要のない家庭教師を探している隼人は二葉に目を付けて声をかけたのであった。
二葉は半ば押し切られるように家庭教師となり、先生として勉強を見る傍ら、生徒として、ミステリについて隼人に教えてもらうこととなった。
なんの変哲もない日常を過ごす中で、隼人は持ち前の観察眼と好奇心で、ちょっとした謎を発見し、首を突っ込んでいく。二葉の特技 -
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誰かと一緒に楽しく暮らしたいのに
何か上手くいかない、アンソロジー8編
各部屋間取り付きでイメージが湧きますね
「それでは二人組を作ってください」朝井リョウ
これは「何様」に収録されていた短編ですね
ぞわり、隠しきりたい心情をえぐるタイプの
大好きなやつ。何者→何様で読んでいただけたら幸いです
「女子的生活」坂本司
これは、もしかしたら、昔NHKドラマ10で志尊淳が、めちゃかわ女装男子を演じていた原作ですかな?
意味深なストーリーへの入りも良い
吹っ切れた、女の子になって女の子と付き合いたい、今はまだ女装男子の切れ味良い攻め気味の会話がそそる
「十八階のよく飛ぶ神様」似鳥鶏
悪い神様と良 -
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家庭教師の生徒である隼人くんは、大のミステリー好き。僕にミステリーを教えてくれる先生でもある。
この可愛いコンビが日常生活の謎を解き明かしていく、平和でライトなミステリー連作集。
ホラーやグロ要素が全く無いので、そういうのが苦手な人にもおすすめできる一冊。
この隼人くん、中学生ながらにして自分で自分の魅せ方を分かっていて、登場人物みんな、そんなチャーミングな隼人くんのトリコになっている。
私もそのうちの一人なのだ。
作中で、毎回隼人くんが僕にミステリー小説をおすすめするのだけれども、それを読んでみたらこの小説の理解がよりいっそう深まるんだろうなぁ。
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あとがき正しく、闘う人の物語。トランスジェンダーである「みき」は世間の偏見や女社会の歪み合い、各種ハラスメント、そして自分の将来に対する不安など沢山のものと闘っている。芯のある考え方や正面からぶつかって行く姿が格好良くて、とても魅力的な女性だった。
そしてもう一人、良い役割をしている後藤というキャラクター。私自身、セクシャルマイノリティに対する偏見は無いけれど、無意識に差別的な表現をしていたかもしれないとドキっとした。私も物語を通して、後藤と一緒に成長できてたら嬉しいな。
ただ一つ言えるのは、海外ドラマOPさながらの朝は、女子のマジョリティでは無い。笑
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「アミの会」がなんだかわからんが、旅と、その物語のなかで出会う食べ物の短編集。
寝る前に1つづつ読むのがちょうどよかったです。
後半の話はちょっと感情移入するまで時間かかって眠くなるやつもありましたが、おおむね面白かったです。
一番印象に残ったのはサフィール踊り子に乗って下田に行く話。割と近いから私も体験できそうだからかな。現存する施設に興味を持ってWEBで調べて想像力を補完するのも楽しかったです。
オランダの揚げ物三昧の話も楽しかったです。
【下田×キンメコロッケ】 坂木司「下田にいるか」
【台湾×パイナップルケーキ】 松尾由美「情熱のパイナップルケーキ」
【オランダ×ニシン、フライドポ -