坂木司のレビュー一覧

  • 大きな音が聞こえるか

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    八田泳
    高校一年生。サーフィンをしている。

    八田淳一
    泳の父親。社長。

    八田洋子
    泳の母親。

    三浦
    サーフショップ波乗屋のオーナー。

    仙人
    半端に長い髪の毛と特別長いあご髭に顔を覆われた年齢不詳の人物。

    二階堂
    泳のクラスメート。夏祭りでとったミシシッピアカガメを飼っている。

    岡島
    泳のクラスメート。二ヶ月前まで無趣味の帰宅部だったが、ネットサーフィンをして出会った自称アイドルに一目惚れ。

    七尾剛
    泳の叔父さん。母親の弟。ブラジルに転勤。

    四方
    泳、二階堂がバイトに行った引っ越し専門会社の猛獣なおっさん。班長。

    馬場
    引っ越し専門会社の短期社員。ドレッドヘア。

    加藤
    引っ越し専門会社の女性部。

    高津
    引っ越しのお客さん。

    譲二
    馬場に紹介してもらった旅行会社「南海トラベル」の社員。本名はジョージ・テン。台湾人。

    工藤鮎美
    泳と同じクラスの女子。

    ウー
    泳がバイトしてる中華料理「南仙」のコック。

    エリ
    南仙のホールを取り仕切ってる背の高い女性。

    山下
    泳と同じクラスのサッカー部。

    志村
    プロサーファー。

    ヤマモトコージロー
    泳がブラジルでせわになる。

    セン
    コージローの息子。

    ヨシエ
    コージローの妻。

    ミウ
    コージローの娘。泳と同じ十六歳。

    ムツ
    コージローの母。

    ジョン・フォーナム
    ポロロッカをメインにしたコマーシャル作りに来たアメリカ人の制作責任者。

    フランク・クルツ
    映像作家。アメリカ人。

    バディ・ジュニア
    サーファー。アメリカ人。

    セグンド
    サーファー。ブラジル人。

    ドゥウェイン
    ヴィンチ号の船長。

    アントニオ。
    船のコック。イタリア人。

    システィロ
    乗組員。









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    2023年02月09日
  • 動物園の鳥 ひきこもり探偵シリーズ3

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    引きこもり探偵鳥井と坂木の二人が日常の謎を解いていくシリーズ完結作。
    動物虐待に関する事件で最初で最後の長編でした。
    鳥井が引きこもりになるきっかけのいじめを始めた張本人が登場。とても不穏な流れでざわざわしましたが、坂木や仲間たちと一緒にその原点に向き合ったことで鳥井くんも檻の中から出て巣立っていくことが出来るのでしょう。そして坂木くんも手放すことで得るものがきっとある。
    少し寂しくも希望に溢れたラストでしたがサプライズのシークレットトラックが!
    とても優しくて読みやすい三部作でした。

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    2023年02月05日
  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    引きこもりの名探偵鳥井と、彼とは特別な依存関係で繋がっている親友の坂木。二人とその周りの人々が織りなす日常に潜むミステリー小説第二弾。
    第一弾と同様、事件を解決するだけではなく、今回も関わった人たちとの関係が優しさでどんどん連鎖していく。坂木くんにまつわる事件が多め。身近な問題で毎回考えさせられるけれど、読み終わったときには心がほわっと温かくなっています。
    少しずつだけれど鳥井くんの行動範囲が広がっていますね。次がシリーズラストとのことで少し寂しいけれどそちらも楽しみです。

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    2023年02月04日
  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    引きこもりの鳥井と保険会社営業マンの坂木司のホームズandワトソンコンビが日常のささいな事件を解決するお話。連作の2巻目です。
    あたたかい気持ちになれる不思議なミステリー。
    本作でも優しい人間関係やちょびっと美味しいご当地銘菓が登場してとても楽しめた。

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    2023年01月28日
  • ウィンター・ホリデー

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    坂木司 ホリデーシリーズ2作目

    元ヤンで元ホストの父親 大和。
    そして 母と二人で育ってきたしっかり者の息子 進。
    親子としての対面はまだまだ日が浅いけれど、
    昔のホスト仲間や宅配の「ハチさん便」の営業所の仲間たちが手助けをしながら二人の絆は強くなっていく。

    今回はウインターホリデーということで、
    年末の宅配の仕事の忙しさや失敗、そして人との交流。
    また クリスマスやバレンタインなど行事にからめながら 様々な事件がおこり、みんなで解決していく。

    坂木さんの小説は 嫌な人が出てこないから ホント
    ほんわか暖かい。
    そして 時々(う~んその通り)と妙に納得する言葉が出てきて 自分を顧みることもある。

    今回も楽しく 気持ちよく読めました。おすすめ。

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    2023年01月22日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    女子的な生活をパワフルに描いた作品。
    心は女子で、性別は男子。でも恋愛対象は女子という主人公みきの話。
    辛い経験やあらゆる壁を乗り越えながら、自分らしくあることを選び、精一杯楽しんで生活するみきに、元気がもらえる。
    女子力が高くて、見習いたい、、、。
    男性がこれを読むと、女子の内心が少し理解出来るかもしれない。

    私は無知は罪であり、恥だと思っている。
    ただ、無知であるが故に、そのことにすら気づけない。子供の頃は「恥ずかしい大人」にならないために、大人が色々なことを教えてくれるけど、大人になってからは誰も教えてくれない。
    いまの時代、LGBTQという言葉が広く知られるようにはなった。ただ、頭では理解していても、セクシャルマイノリティの実態は身近に感じきれないこともあるし、セクシャルマイノリティという言い方自体が差別的な用語な気もする。
    特に日本は考え方が古いと言われる。人によって色んな性的嗜好はあるわけだし、もっと誰もが自由に、生きやすい世の中になったらいいな〜
    なんて思った。(この作品自体は軽いタッチで読みやすいです!)

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    2023年01月14日
  • 先生と僕

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    目次
    ・先生と僕
    ・消えた歌声
    ・逃げ水のいるプール
    ・額縁の裏
    ・見えない盗品

    怖がりの大学生とミステリ大好き中学生のバディ物です。
    家庭教師の大学生と、賢い中学生と言い換えてもよいでしょう。

    でもってタイトルの先生とは、中学生の瀬川隼人の方。
    注意力があって、頭の回転が速くて、物事の心理を突くような洞察力があって、見た目もよいうえに演技力もある。
    大学の推理小説研究会に入ったものの、怖がりゆえ殺人事件を扱った小説は読めない伊藤二葉は、家庭教師をすることと引き換えに怖くない推理小説を紹介してもらっている。

    しかしこの二人、一般的な家庭教師や教え子より頻繁に会っていませんか?
    そして事件にも頻繁に遭う。
    本屋さんの雑誌に貼られた付箋の謎。カラオケ店の7階にはなぜトイレがないのか。区民プールでバイトする友人の不審な行動。商店街にひっそりとあるギャラリーの展覧会で…。ネットでペット用品を買おうとすると…。

    謎そのものは軽めで、全然怖くない…わけでもないな。
    こころの弱っている人を巧妙に取り込もうとするやり口が恐ろしい話もあった。

    けれど、二葉は怖がりだけど弱虫ではないし、隼人は出木杉君だけど根はよいこ。
    隼人のお母さんも、中学生の息子に家庭教師をつけると言っても教育ママというわけではなく、おっとりとした、嫌味なく上流階級の方。
    続編も出ているようなので、そのうち読んでみよう。

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    2023年01月04日
  • ウィンター・ホリデー

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    このドタバタ感がやっぱ良い。
    喧嘩したり遠慮し合ったりで、すれ違いの絶えない大和と進。
    それでも少しずつ思い出を積み重ねて、着実に親子としての関係が形成されていく。
    由希子との今後も気になるところ。
    おせちの配達にどれほど注意が必要か、という宅配事情には驚いた。

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    2022年12月23日
  • ウィンター・ホリデー

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    ホリデーシリーズ第二作。
    人との繋がり、親子愛…。ハチさん便を通してありふれた日常の大切さに気づくお話。

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    2022年12月06日
  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    シリーズ第2作。
    1作目同様、坂木や鳥居の周りで起こる日常のミステリー。どの話も少しの切なさ、温もりを感じることができる。

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    2022年12月06日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    キラキラ女子の生活ストーリー
    …かと思って読んでいたら、東京に上京して生活しているトランスジェンダー女子のお話でした。

    さすがミステリ作家!
    ストーリーにすぐ引き込まれた。

    性を全うし、自分らしく生きる。
    当たり前のように思えて実は難しいときもある。

    女子あるある的な話もあり、毒付くというかドス黒いというか、誰もが一度は経験がある感情や出来事。
    それを上手くかわしたり、ガツンとかましてやったり、読んでいて最高のデトックス本。

    この本は様々な刷り込みに心をすり減らしている私達の気持ちを代弁してくれるからスカッとする。毒素が抜けて自分も変われそうなそんな気持ちにまでなった。

    とても面白かった!

    女子的生活は以前NHKの全4話ドラマで放送したことがあったそう。主人公役には志尊淳。

    今回もまた素敵な本との出会いがありました。

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    2022年11月27日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    坂木司の本はハズレが無い。映画「ミッドナイト・スワン」を観た時も思ったけど自分の中にある無意識の差別や偏見に気がつかされる。後藤もはじめは図々しすぎて好きになれなかったけど学習するし言わなきゃいけないことはちゃんというナイスな男。ドラマ化されたの知らなかった、観たかったなぁ。

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    2022年11月27日
  • 動物園の鳥 ひきこもり探偵シリーズ3

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    シリーズ3作目、完結編。
    事件を解決しながら、人と人との関わりや考え方について考え、坂木が鳥井を解放してお互い独り立ちしようとするまで。

    「僕の飼育係は僕だけなのだから、きちんと世話をしてやらないといけない」
    「手をのばし続けること。誰かと関わり続けること。それが、これこそが生きているということ」

    シリーズが進むにつれて色んな年代の人と友達の輪が広がり、皆あたたかく根のところでは素敵な人たちでほっこりした。
    鳥井が作る料理の数々の描写には、いつもじゅるりと涎が出そうになった。こんな友人がいたら、そりゃあいつも帰りに寄っちゃうし人も集まるよなぁ。

    人は皆自分自身の軸を持って考えたり行動したりしなければいけないけれど、それが全員同じであることはない。それでも他の人との意見の食い違いこそがコミュニケーションの端緒であり、理解しようと手を伸ばすことが生きる醍醐味、というようなこと。
    完結したけれど、鳥井のその後が気になる。続編出ないかな〜

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    2022年11月26日
  • 肉小説集

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    豚足、トンカツ、角煮、ホルモン焼き、豚のヒレ肉、ハムを中心にした物語が6篇だが、様々な食事風景が描写されており、それぞれ楽しめた.どれも旨そうな感じだが、角煮が特に賞味してみたい.フィレがヒレに変わったことを発見した「魚のヒレ」も意味深な展開が楽しめた.

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    2022年11月20日
  • 切れない糸

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    「和菓子のアン」で知った著者。この本の出発は更に前だが、ライトミステリーと言う点では変わらないんだな、と。主人公と推理をする人物が別だが、なるほど、タイトルとはこうしてリンクするんだなと気付いたのは終盤だった。ミステリーとして読むのが最適な作品、とは思わないからこそ読み始めたので、特に問題無し。

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    2022年11月13日
  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    シリーズ二作目。
    一作目をちょっと忘れかけているけれど…鳥井が関わる人数が少しずつ増えているような。相変わらず坂木はいい人過ぎて、こんな友人がいて良かったねと思う。年齢も関係なく、友人のように思える仲間が沢山いるのは、とても良いなぁ。

    それにしても鳥井は坂木と組んで探偵を仕事にしたらいいのでは。。笑
    幼い頃に無条件に愛を注がれるのは、とても大切なことなんだなぁ。

    次作が完結編なので、どうなるのか楽しみ。

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    2022年10月30日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    たっくさん頭の普段使わない領域を使ってSF小説を読んだ後だったので、次は何か軽く楽しく読めるものを。そう思って選んだ一冊。

    私の中で坂木さんはハズレのない作家さん。『和菓子のアン』シリーズが有名ですが、昔から穏やかで優しくて、でも少しだけほろ苦さを含んだ心理描写がとても上手な方という印象。この本はタイトルと表紙だけ見て、坂木さんの作品の中でも軽く読めそうだなと判断してまったく内容を確認せずに借りたのですが…!
    いい意味で、期待を裏切られました。

    主人公は東京のアパレル会社で働く、とても女子力の高い「みき」。ルームシェアをしていた友人に彼氏ができてシェアを解消することになり、そこに高校の友人だった後藤(♂)が転がり込んできて今度は後藤とルームシェアをすることになる。

    ここまでで「ん?」と思った方。みきは別に身持ちの軽い女なわけではありませんよ〜。
    「彼女」はかつては幹生という名前の「彼」であり、気持ちは女子、そして恋愛対象も女の子なトランスジェンダーなのです。

    後藤と暮らすようになってからみきは、いろんな面倒くさい人と出会う。
    それは合コンでマウンティングしてくる女子だったり、今のみきを「バケモノ」と下に見たくて会いに来た元同級生だったり。

    普通なら面倒すぎて関わりたくなくてスルーするような人たちなんですが、みきは正面からぶつかる。これは別にトランスジェンダーというみきの個性は関係なく、みきがなんだかんだ優しくておせっかいな性格をしていて、後は自分の人生をすごく前向きに生きているから。

    そしてその面倒くさい人たちを「論破」どころか力技で「突破」します。そのあたりはトランスジェンダーならではのやり方で。

    いやまさか、口説き落として✕✕したり、〇〇させて夜の町を散歩したりなんて思いつきも実行もできないですもんね。

    単純な意味で「男性」でも「女性」でもないからこそ、フラットな目で両方を見ているみきはすごく魅力的。友達になりたいなぁ。

    特に、若さにあぐらをかいてたあの頃(遠い目)とかにガンガン突っ込んでほしかった…!

    坂木作品の中ではおそらくかなり攻めた一冊、そしてすごーく面白い一冊でした。

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    2022年10月18日
  • おいしい旅 初めて編

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    旅に出て美味しいものを食べたい

    旅行に行きたい!
    多くの人が、そう思っているだろうな。
    観光して、美味しいもの食べて…
    そこには「人」がいる。
    コロナ禍を過ごしてきたから、その大切さが理解できる。

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    2022年10月14日
  • おやつが好き お土産つき

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    ネタバレ

    坂木さんと言えば、小説の中に出てくる食べ物がやけに美味しそうだなと思っていたけれど、おやつのエッセイ本なんて書かせたらやっぱりすごい。
    だれもが知っているような超メジャーなお菓子から、初めて聞いたような珍しいお菓子、そしてフルコースで出てくるような敷居の高いお菓子から、100円で帰るような庶民的なお菓子まで、色とりどり。そしてそのどれもがとっても美味しそうで、愛を持って描かれているなと思う。
    そして私も小学生の頃に鬼平犯科帳一気読みして、父から受け継いだ池波正太郎シリーズを本棚に大事に全巻揃えている身としては、そうそう、軍鶏なべがすっごく美味しそうだったんだよね〜と懐かしい気持ちに。
    当時はそんな目で見たことなかったけど、食べ物観点で再読してみるのもありだな、なんて思ってみたりした。

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    2022年08月29日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    8つのアンソロジーからなる作品。正直アンソロジー作品は多少はハズレがあるが、この本はそれがなくどれも当たりだなと思った。朝井リョウが大好きなので気になって買ったが、他の作家も良い作品だったのでこれを機会に読んでみたいなと思う。
    各ページ冒頭の間取り図も見ていて楽しい。

    1話目
    ◎朝井リョウ「それでは2人組を作ってください」
    どうしてこんなに女子心がわかるんだろうと思うくらい、人の心の繊細さや機微を感じ取るのが上手だなと改めて感じた。『何者』を読んだことのある人だと余計楽しいと思う。朝井リョウ大好きすぎる。

    2話目
    ◎ 飛鳥井千砂「隣の空も青い」
    韓国出張に行く前と行った後の、主人公の心の変化がポジティブな形で細かく描かれていて良かった。高畑は帰国後、香奈とともに過ごしていくこの先の未来のために、同棲やお互いの国に対する考え方や抱えている思いを話し合うんだろうなと明るい気持ちになった。

    3話目
    ○越谷オサム「シャイニングニー」
    夢を追う男女が最後自分の道のために別れてしまうのはよくある設定だが、それが爽やかでお互い明るく吹っ切れたラストだったのが良かった。

    4話目
    ◎ 坂木司「女子的生活」
    小川さん(くん)が自分の性に対して自信と誇りをもって楽しく生きている姿が素敵だったし、部屋に転がり込むことになった後藤くんもいい意味で気を遣わなく気が回らないので、この2人なら自分たちらしく生活していくんだろうなと思った。小川さんが後藤くんに文句を言いつつも、後藤くんが気にしないで「でもこれも良いじゃん?」と笑顔で言ったことに「まぁしょうがないこれも良しか」となってる未来が見えて微笑ましく思った。

    5話目
    △徳永圭「鳥かごの中身」
    これが一番平凡だったかも。多少抱いた同情で、隣のよく知らない子どもを無責任に勝手に預かって世話をするのはどうかと思った。よくあるテーマ説定感が否めなかった、、ななかちゃんは素直でいい子なんだと思った。

    6話目 
    ○似鳥鶏「十八階のよく飛ぶ神様」
    SFと神話を盛り込んであるのに、厨二感がなくサラッと楽しく読めた。ミニどんでん返しがあるのも良かった。

    7話目
    ○ 三上述「月の砂漠を」
    戦争や昭和の文化観を感じながら読んだ。亡くなった大事な人が同じ男女が共に、そのつらさや思いを抱えて支え合って生きていくためには、時間と深い愛情と話し合うことが必要なんだと思った。

    8話目
    ◎ 吉川トリコ「冷やし中華にマヨネーズ」
    毎日一緒に過ごし、特別なことはしない。だらだらとつき合っているが、無意識化でかけがえのない存在だと感じる。結果的には別々の道を歩むことになったが大丈夫、やっていけるはずだと思った。リアリティがあって良かった。

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    2022年08月28日