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春が近づくある日、鳥井真一のもとを二人の老人が訪ねてきた。僕、坂木司のお得意先であり年上の友人でもある木村栄三郎さんと、高田安次朗さんだ。高田さんがボランティアとして働く動物園で、野良猫の虐待事件が頻繁に発生しているという。野良猫の姿を見て心を痛めている、同じボランティアの女性のために、二人は鳥井のもとを訪れたのだった。さっそく動物園に向かった僕たちが掴んだ真実、そして鳥井のひきこもりの原因となった少年時代の出来事とのつながりとは――。果たして鳥井は外の世界に飛び立つことができるのか。シリーズ完結編。
...続きを読むPosted by ブクログ 2023年04月30日
シリーズ完結編では鳥井たちそれぞれの傷ついた過去が明らかになる。
人の心の傷に触れるのはやっぱり苦しい。
たとえそれが他者のものだとしても、その痛みが想像できてしまうと泣けてくる。
だからこそ日常の謎を介して自身の問題と向き合い、前に進もうとする彼らを愛おしく思えるのだろう。
坂木と鳥井。
大人にな...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年01月03日
シリーズ三部作とは知らずに読んでしまったが充分に楽しめた。単なる謎解きだけでなく人と関わって生きていく中で考えなくてはいけないこと、本当に大切なことは何か、自分はどうあるべきか、登場人物と一緒に感情が揺れ動いた。どんなに大人になっても強く生きるって難しい。美月ちゃんのように人に嫌われることを恐れずに...続きを読む
Posted by ブクログ 2020年10月01日
引きこもり探偵シリーズ3作目
心の柔らかい繊細な部分の表現の仕方がすごく綺麗。
そしてホームレスの方の生活や、動物園の事情など新しいものの見方を知れてとても面白いです。
坂木と鳥井の周りに今まで出会ってきたたくさんの人が集まっているこの3作目が1番好きでした。読んでいて心がホッとする作品で何度も読...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年05月21日
作中の仲間の輪に入っていたくて最終巻を先延ばしてた。「檻とは考え方の枠」「通じなくてもいい。檻に帰るが手を伸ばし続けること」終章は坂木作品の根底がある。とにかく人が好きでいたい。好かれてみたい。だからどこか檻を固めた人物が毎回出てくる。その描写や捉え方は何処かしら読み手に当てはまってしまい、苦さとと...続きを読む
Posted by 読むコレ 2013年01月31日
自宅で読んでいて良かった。泣きたいときに
泣くことが出来たから。
10代の頃にいきなり観たブルーハーツの
「リンダ・リンダ」のライブビデオ...嘘臭いほどに
青臭くて、馬鹿馬鹿しいくらいに幼稚な理想論...
この3部作はそれと同じだ。
今からの自分は、まだ一歩を踏み込む勇気
が...続きを読む
Posted by ブクログ 2017年09月20日
本作を読んで私が2作目で感じたもやもや感を
見事にすっきりとさせてくれました。
世間体や常識との距離の取り方
いじめ、ポイ捨てなど自分の気付かない行動で
誰かが傷つく怖さ
ハッとさせられる事の連続でした。
猫の虐待事件を通して鳥井がはなった一言に
坂木くん同様、胸が痛かった
少しの善意と思いやり...続きを読む
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