感情タグBEST3
Posted by ブクログ
シリーズ完結編では鳥井たちそれぞれの傷ついた過去が明らかになる。
人の心の傷に触れるのはやっぱり苦しい。
たとえそれが他者のものだとしても、その痛みが想像できてしまうと泣けてくる。
だからこそ日常の謎を介して自身の問題と向き合い、前に進もうとする彼らを愛おしく思えるのだろう。
坂木と鳥井。
大人になりきれない二人をいつまでも見守っていたかったなあ。
Posted by ブクログ
シリーズ三部作とは知らずに読んでしまったが充分に楽しめた。単なる謎解きだけでなく人と関わって生きていく中で考えなくてはいけないこと、本当に大切なことは何か、自分はどうあるべきか、登場人物と一緒に感情が揺れ動いた。どんなに大人になっても強く生きるって難しい。美月ちゃんのように人に嫌われることを恐れずに自分をしっかり持ちながら人の意見にもしっかり耳を傾けられる人になりたい。
Posted by ブクログ
むかつく奴が出てきてビックリしちゃった
でも二人の根幹に迫る小説だった
鳥井を突き放したのには度肝抜かされたな
成長物語だった
「僕は待ってる」は突き放すのと同時にものすごい愛の言葉だよ
はーーーーー、すごいな
Posted by ブクログ
引きこもり探偵シリーズ3作目
心の柔らかい繊細な部分の表現の仕方がすごく綺麗。
そしてホームレスの方の生活や、動物園の事情など新しいものの見方を知れてとても面白いです。
坂木と鳥井の周りに今まで出会ってきたたくさんの人が集まっているこの3作目が1番好きでした。読んでいて心がホッとする作品で何度も読み返したいです。
Posted by ブクログ
三部作の ラストです。
ひとりで 出れたんですね。
よかった。
この本の 表紙の絵が すべてを 語っていますね。
さて 次は どれを読もうかな。
Posted by ブクログ
とうとう読み終わってしまったー
シリーズ1作目は、坂木と鳥井の共依存みたいな関係がどーも受け入れられず。けどなんだかほっこり温かい雰囲気に魅了され。
シリーズラストとは、寂しいじゃないか!
最後にその後の話が書かれてて、なんだかスッキリ。
ご飯や飲み物の描写もなんだか、美味しそうで◎。
Posted by ブクログ
作中の仲間の輪に入っていたくて最終巻を先延ばしてた。「檻とは考え方の枠」「通じなくてもいい。檻に帰るが手を伸ばし続けること」終章は坂木作品の根底がある。とにかく人が好きでいたい。好かれてみたい。だからどこか檻を固めた人物が毎回出てくる。その描写や捉え方は何処かしら読み手に当てはまってしまい、苦さとともに読むことになる。思えば坂木作品はいつも自分に槍を突きたてる。作中の過剰防衛の檻はまさに私。檻から顔を出したくなる話
Posted by 読むコレ
自宅で読んでいて良かった。泣きたいときに
泣くことが出来たから。
10代の頃にいきなり観たブルーハーツの
「リンダ・リンダ」のライブビデオ...嘘臭いほどに
青臭くて、馬鹿馬鹿しいくらいに幼稚な理想論...
この3部作はそれと同じだ。
今からの自分は、まだ一歩を踏み込む勇気
があるのか? 踏み出せるのか? 間に合うのか?
後悔はないのか?
そして今でも「優しい唄が好きで、気が狂いそう」なのか??
流した涙の分くらいは...まだやれる...よな。
Posted by ブクログ
本作を読んで私が2作目で感じたもやもや感を
見事にすっきりとさせてくれました。
世間体や常識との距離の取り方
いじめ、ポイ捨てなど自分の気付かない行動で
誰かが傷つく怖さ
ハッとさせられる事の連続でした。
猫の虐待事件を通して鳥井がはなった一言に
坂木くん同様、胸が痛かった
少しの善意と思いやり、笑顔のしたにある強さ
登場人物それぞれの想いは最後まで期待を裏切らないものでした
「青空の卵」「子羊の巣」「動物園の鳥」シリーズを通して
私の感情は振り回されっぱなしでした。
でもまた彼らに会いたいなぁ〜
Posted by ブクログ
引きこもり探偵シリーズ第三弾。「自分が人の悪意から救うべき者、あるいは救えなかった贖罪として。守っているふりして相手にすがっているのだ」滝本よく言ってくれた。自分に病弱な妹がいるからわかったんだね。「僕を手放しで必要としてくれる人の手をとって。その人に支えられて。そうやって生きてきた。」青空の卵を読んだ時、引きこもりの鳥井だけじゃなく坂木も救えないと思ってたから続きを読むか迷ったのだが、読んでよかった。「外は小雨で、薄暗い。誰かに顔を見られたくない人間が出歩くには、最高の天気だ。そしてノックの音が響いた」
Posted by ブクログ
ひきこもり探偵完結編。
第一弾、第二弾はさくさくっと読みましたが、第三弾の今作は、引き込まれるように読みました。
清々しい終わり方でした。
ただ、どちらかというと自分は松谷さんタイプで…。でもここで凹んでしまってはこの本を読んだ意味がありませんよね!自分を大事に、大切な人を大事に!
Posted by ブクログ
引きこもり探偵鳥井と坂木の二人が日常の謎を解いていくシリーズ完結作。
動物虐待に関する事件で最初で最後の長編でした。
鳥井が引きこもりになるきっかけのいじめを始めた張本人が登場。とても不穏な流れでざわざわしましたが、坂木や仲間たちと一緒にその原点に向き合ったことで鳥井くんも檻の中から出て巣立っていくことが出来るのでしょう。そして坂木くんも手放すことで得るものがきっとある。
少し寂しくも希望に溢れたラストでしたがサプライズのシークレットトラックが!
とても優しくて読みやすい三部作でした。
Posted by ブクログ
シリーズ3作目、完結編。
事件を解決しながら、人と人との関わりや考え方について考え、坂木が鳥井を解放してお互い独り立ちしようとするまで。
「僕の飼育係は僕だけなのだから、きちんと世話をしてやらないといけない」
「手をのばし続けること。誰かと関わり続けること。それが、これこそが生きているということ」
シリーズが進むにつれて色んな年代の人と友達の輪が広がり、皆あたたかく根のところでは素敵な人たちでほっこりした。
鳥井が作る料理の数々の描写には、いつもじゅるりと涎が出そうになった。こんな友人がいたら、そりゃあいつも帰りに寄っちゃうし人も集まるよなぁ。
人は皆自分自身の軸を持って考えたり行動したりしなければいけないけれど、それが全員同じであることはない。それでも他の人との意見の食い違いこそがコミュニケーションの端緒であり、理解しようと手を伸ばすことが生きる醍醐味、というようなこと。
完結したけれど、鳥井のその後が気になる。続編出ないかな〜
Posted by ブクログ
松谷さんがにぼし突っ込んだシーンよかった。あと電車で鳥井が滝本のため(?)にみんなを黙らせたんだと後から気がついたときの坂木くんの心情描写も。
シリーズ全体通してここのエピソードいいなと思うところいくつかあるし、要所要所で好きだな〜と思う箇所もあるんだけど、ときどきウ〜ンと思うところもあり…という印象。
Posted by ブクログ
シリーズ完結編。
今作は動物園での野良猫虐待事件の謎を解く中で、また関わる人々がいて、そして鳥井と坂木の過去の傷が露わになる。
この作品は、傷ついた人が沢山出てくるし、鳥井は傷に水をぶっかけるような物言いだが、それによって汚れが綺麗に洗い流されて、真実が見えて治癒していくようで、本当に優しい気持ちになる。
共依存の二人が新しい世界に踏み出して、周りには仲間がいて、気持ちの良い終わりだった。(シークレットトラック含め)
Posted by ブクログ
動物園のまわりに痛めつけられた猫が多くあらわれる。
この謎を解いてほしいと頼まれた鳥井と坂木。苦手な屋外で不承不承捜査に乗り出す鳥井とその背中を支えながらある決意をかためつつある坂木、彼らをとりまく人々のお話。
鳥井と坂木の物語3部作完結編です。
ここにきてやっと思いついたんですが、「日常の小さな謎」って実は人間関係にとってはわりかし大きなコトなんじゃないかって。
自分で大きな負い目をかかえて、鳥井を最優先にする坂木と、その鋭い観察眼と推理力で物事を見透かしてしまう癖に、自分たちのことは見えていない鳥井。
解決すべき謎に関しては3部作の中で一番好みでないですが、不器用にひろげてきた鳥井を囲む人間の輪が一番好きなカンジなのが、これでした。
鳥井・・・どんな顔してたんだろう。
Posted by ブクログ
この本はもはやミステリーではない。多様性のある社会に身をおくための優しさ教授本になってる。食事の記述もさらに増加。良い小説には良い食事シーンがあるって何かで読んだような。
今回も青くて沁みる台詞が一杯出てきます。118ページ利明君のいいじゃん、意見が違ったっての先。流行やブランド、世間評価という神あたりの179ページ善悪の基準などなど。
でも、人はちょっとは変わるけど、大きくは変わらないというのが私の持論です。ひっくり返るほどの出来事ない限り。だから、私感覚だと谷越はあんなにおとなしく終わらない。
Posted by ブクログ
今まで出てきた人たちが少しずつ関わり合う所がよかったです。なんで鳥籠からでてる表紙なのかなと思うと本を読んでそういうことかと思いました。今回の涙は少し悲しい物だったけれど大切なものだったと思います。感情の繊細な表現が今回は本当によかったなと思いました。
Posted by ブクログ
ひきこもり探偵シリーズ完結編。
今回は今までのようにいろんな事件が描かれるのではなくひとつの本を通しての長編。
シリーズ読み終わってしまって寂しい。
鳥かごを開ける日がついに来た。どうなるかと思ったけどシークレットトラックでその後も知れてよかった。
守っているつもりでその相手にすがっている
そんな関係からの脱却
大人になっても、急に強くなることなんてない。1人部屋の中で涙を流すことだってある。
2013年09月20日 23:58
Posted by ブクログ
うおー!シリーズ最終巻やばかった!帰りの地下鉄で最終章を読んでいて、坂木が鳥井に「もうここには来ない」って言ったとき、自分が何を言われたわけでもないのに泣きそうになっちゃって、耐えるのが大変で鼻ズッと言わせてたよ(笑)私には鳥井も坂木もいないのに、なぜか共感。きっと自分の中の弱さが反応するんだろうな。
今回は初の長編だったけど、やはり読みやすくて、優しくて、良作だった!
坂木さんのほかの作品も読んでみたい!ぜひ!
Posted by ブクログ
引きこもり探偵シリーズ最終巻。中学生の鳥井君は同年代の中で浮くよなぁ~。しかも「協調」という名の同調圧力に屈しないからいじめられちゃうよなぁ。滝本さんにこんな家庭事情があったとは。家が居心地悪い、て辛いよね。誰も悪くないのに。寺田さんも一緒なら家族との付き合い方に変化が出てうまくいきそう。ついに引きこもり脱出の鳥井君。坂木君の家まで来てすぐ自分の家に連れていくのは彼らしい。これで最後は寂しい。時がたった登場人物たちを読みたいな。
Posted by ブクログ
引きこもり探偵第三弾シリーズ完結巻シリーズ初長編。主人公の一人引きこもりの鳥井は読者には不快に受け取られることが多いと前回のあとがきであったが、私には不快どころか親近感を覚える。なぜなのか、それはあまりにも自分に似通った部分があるからである。心の弱さも他人対する接し方も。だからこの作品が面白かったのであろう。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
春の近づくある日、僕・坂木司と鳥井真一のもとを二人の老人が訪ねてきた。僕らの年上の友人でもある木村栄三郎さんと、その幼馴染みの高田安次朗さんだ。高田さんがボランティアとして働く動物園で、野良猫の虐待事件が頻発しているという。動物園で鳥井が掴んだ真実は、自身がひきこもりとなった出来事とどうつながるのか――。はたして鳥井は外の世界に飛び立てるのか、感動のシリーズ完結編。鳥井家を彩る数々の家庭料理をご自宅で作れる、簡単レシピ集「鳥井家の食卓」など、文庫版おまけ付き。
【感想】
Posted by ブクログ
お土産をくれる人がいて嬉しい。お土産をあげる人がいて、もっと嬉しい。とてもステキなフレーズで、キャッチコピーのような優しくもストンと心の隙間に落ちてくるような鋭さを供えた言葉。人が死なないミステリーもいいなあ。坂木司も、この道を突き詰めていけば、オンリーワンの小説家になるんだろうなあ。最初は食べにくかったメニューも、食傷気味の添え物も、今ではすっきりとオススメになっている。敢えて言えば、鳥井が引きこもっていた事実は、このシリーズでは重要なファクターであった。物語の締めとして、鳥井を部屋から引っ張り出すのではなく、やはりその物語の流れの中で必然性をもって引っ張り出して欲しかったなー。ま、どっちでもいいか。
Posted by ブクログ
完結編は短編形式ではなく
長編形式。
語り手・坂木司が現在の性格となった
理由がなんとなく説明されて、
なんとなく納得。
(納得しきれないところもあるけれど)
自身の判断基準を持てなかったり、
世間体や道徳観念にとらわれすぎるといったことは
誰でも少なからず陥りがちなことだと思う。
かといって必要以上の情報が見えてしまう
現代において、周りに流されっぱなしだと
いつか個人単位で破綻、もしくは何も残らなさそう。
トリックとか謎解きの部分とは別のところで
考えさせられるミステリ三部作だった。
Posted by ブクログ
著者さんご自身でも文庫化時に振り返っておられましたが、「青臭い」という印象がありました。読んだ順番のせいかもしれません(坂木さん作品は和菓子のアンから入門しました)
読み終わってから表紙を見るとエモいなぁと思いました。
Posted by ブクログ
坂木司と鳥井シリーズの最終巻。
動物園野良猫虐待事件を解決するストーリー。
関係者から話を聞いていく中、
鳥井を学生時代にいじめていた相手に
遭遇してしまう。
たった3巻で終わってしまうのが寂しい、
最後まで楽しい連作だった。
Posted by ブクログ
青空の卵、子羊の巣と続いたひきこもり探偵シリーズ完結編。この本で印象に残ったフレーズは幼い鳥井が教師に向かって言った「協調性って嫌でも皆と一緒にいることですか」うーん、違うって言いたいんだけど合ってるような気もして協調性って本当に難しいなぁとなんか考え込んでしまった。
しかし、完結編というだけあって鳥井が1人で家から出て坂木の家に来られたことが表す2人の関係性の変化、鳥井の家に沢山の人が集まって談笑している光景で終わることによって、これからもこの物語は続いていくんだなと思える安心感や嬉しさ。
まさに終わりは始まりだ。