坂木司のレビュー一覧
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アンちゃんの和菓子シリーズ。大好き。
だけど今回はちょっとちがう……
タイトルに期待をふくらまし過ぎてしまったのかも?
(肝心のところのネタバレをふくみます)
和菓子屋さんでアルバイトをしている杏、アンちゃんが仕事をとおして、和菓子のうんちくや仕事への姿勢を学んだり、接客しながらお客さんや職場の人たちへの意識が変化していく、まいにちほんの少しの成長。
これが本人にはあまり自覚がなく、素直に喜んだりサラッとスルーしていたり、そこがまた愛おしい。
……のだが、今回は和菓子自体のお話はすくなめ。(もう前に3作も書いているからネタも尽きてきてしまうのもあるだろうな)
和菓子から視野をひろげて、菓 -
Posted by ブクログ
ネタバレ2024.04.23
まさに和菓子を扱ったほのぼのミステリーでした。
本格ミステリ好きからすると全然物足りなさを感じてしまうかもだけど、愛嬌のあるアンちゃんを始め、登場人物それぞれの魅力もさることながら、和菓子の奥深さやそれに付随する日本の伝統、古典文学など予想していた以上に和菓子からの広がりを見せる作品だった。
和菓子はそこまで好きじゃなかったのに、最寄りの和菓子やさんをネットで検索してしまうくらい、文章だけで魅了されて食べたくなった。
なかなか身近で目にすることもないので、文字からカタチや模様を想像するのが難しかったのも、より一層、実際見て食べてみたい!と意欲を掻き立てる要因となってい -
Posted by ブクログ
あとがき正しく、闘う人の物語。トランスジェンダーである「みき」は世間の偏見や女社会の歪み合い、各種ハラスメント、そして自分の将来に対する不安など沢山のものと闘っている。芯のある考え方や正面からぶつかって行く姿が格好良くて、とても魅力的な女性だった。
そしてもう一人、良い役割をしている後藤というキャラクター。私自身、セクシャルマイノリティに対する偏見は無いけれど、無意識に差別的な表現をしていたかもしれないとドキっとした。私も物語を通して、後藤と一緒に成長できてたら嬉しいな。
ただ一つ言えるのは、海外ドラマOPさながらの朝は、女子のマジョリティでは無い。笑
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Posted by ブクログ
ネタバレ性格もバラバラな4人が高校の部活を通して
お互いの個性を認め、ちょっとした
イレギュラーな日常を過ごしていく感じが
面白かったです。作中に出てくるおやつも
スーパーに売っている物をピックアップして
くれているためすごく親近感というか
身近に感じたし、学生側から見る大人が今の
自分の年代に近いのでそういった点も
あり学生時代から随分と月日が経っていて
ちょっと感覚的にどうかなと思っていたけど
思っていたより話の中に入れた気がしました。
「うまいダッツ」の意味が思っていたのと
違う展開と結末でぐっと心を掴まれて
あとはいろんなお菓子や先輩に後輩などなど
あっと言う間に読み切ってしまった。
おやつ -
Posted by ブクログ
だって謝られたら、許すしかない。
その場で怒ったり泣いたりしたらもうちょっとスッキリできたような気もする。
けど、十歳の私は平静を装って「いいよ」とか言ってしまった。
私だってもう大人なんだし、全然平気。
そんな顔をして。
すごい悲劇なわけじゃないのに、死ぬわけでもないのに、世の中にはもっとどうしようもない状況の人もいるのに、止まらないこの感情を抱えた私は、どうしようもないほど弱くて。
子供の頃は気がつかなかったあれこれに、最近は気づいてしまう。
怒るのが世間だとしたら、どうして逆はないのかな。
たぶんーほめてくれる人もいるんだと思う。
たとえばニュースのスレッドだと、そういうリプライ -
Posted by ブクログ
高校の「おやつ部」が美味しいおやつを食べながら謎を解決していく爽やかな作品!作中で出てくるおやつは実際に売っていて誰もが知っているものだから読みながら食べたくなりました。
学校で囁かれる噂を調べるためにショッピングモールに集まったり、お菓子当てクイズに参加することになったりと彼ら彼女らの毎日は忙しい!
「おやつ部」は作者の坂木さんが生み出したオリジナルの高校の部活で、「すべきことはなにも決まってない」「ただ、おやつを食べるだけ」というゆるい部活。
こんな部活があったら入りたくなる!
楽しくて読みやすかった。「おやつ部」のメンバーと同世代の学生さんに特にオススメです。