あらすじ
僕、外資系の保険会社に勤める坂木司には一風変わった友人がいる。それは自称「ひきこもり」のコンピュータープログラマー、鳥井真一。複雑な生い立ちのせいで心を閉ざしがちな彼を、外出させようと僕は日夜頑張っている。料理が趣味の鳥井の食卓に僕が持ち込む、身近に起こった様々な謎。彼の鋭い観察眼は、一体そこにどんな風景を描き出すのか――。大人の視点で推理し、子供の純粋さで真実を語る鳥井。そしてそんな鳥井を支える坂木。謎を解き、人と出会うことによって次第に成長していく二人の姿を描いた感動の著者デビュー作。《ひきこもり探偵》シリーズ第一弾。
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Posted by ブクログ
読もうと思って読めていなかった、大好きな作家さんのデビュー作。もうだいぶ前に出版されたと知って驚いた。
異質で深い、坂木と鳥井の関係がとにかくよかった。知的で頭が切れる名探偵のような鳥井。どこか脆くて繊細で、自立して筋が通っていそうなのに何かに縋らないと崩れてしまいそうな鳥井。そのギャップがあまりにも好きでした。
そして坂木の人の良さ。まっすぐさ。坂木は自分のことを、あまりにも型通りで普通で空虚だと思っているのかもしれないけど、実はそうじゃない。どんなに愛を注がれて育っても、まっすぐに育たない気持ちなんていくらでもあるはずなのに、坂木にはそれが無い。
まっすぐ天に向かって伸びる大きな木と、その木陰にそっと寄り添って咲いてるタンポポみたいな、なかなか異色だけどなぜかほっこりする2人でした。
大人なのに不器用な人たちが出てくるのもいい。人間何歳になっても言葉にすることはすごく大切なんだなと思ったし、私は言葉にできない気持ちをこれからもたくさん経験していくんだろうなという、そんな気持ちです。
Posted by ブクログ
「思春期に親友だと信じていた相手が、自分から離れてゆくことに寂しさや喪失感を覚えはしないだろうか。
ああ、あいつにはもう新しい友達ができたんだな。恋人ならしょうがないか。」
思春期だけではなく、20代後半にさしかかる時期にもあてはまる。
ああ、10年来の親友も、1年ちょっと付き合った彼氏と一生を共にする決断をくだしたのかと。
離れてゆく相手にかける言葉もみあたらない。
Posted by ブクログ
大好きな作品。引きこもり探偵シリーズ。もう何回目か分からない再読だけど、いつも読み終えた後、ほっこりしてる。お互いにとって、いなくちゃならない存在なんだよね鳥井と坂木は。
坂木目線で語られる物語だけど、鳥井目線もなんとなく想像できる。弱りきった鳥井に手を伸ばしたのがたまたま自分だった、鳥井の側にいるのは本当は僕じゃなくてもよかったって思っているけど、鳥井にとっては人生のどん底で唯一自分を必要としてくれたのは坂木なんだよね。誰にも代わり得るはずがない。
2人の関係をひとことで言い表すなら「共依存」。一方が崩れたら途端に双方崩れ落ちそうな危うい関係かもしれないけど、前を向くために必死で支えあっている彼らが眩しくて愛しくて、わたしは大好き。何度読み返しても、ずっと大好きだな。
Posted by ブクログ
坂木さんのデビュー作
この本の出会いは中学生の時。
クラスに置いてあって手に取って読んでみたら
すぐに惹き込まれてシリーズを一気読みしました。
それからずっと好きな作品です。
Posted by ブクログ
なんて優しい物語なんだろう。読む手が止まらなかった。
すらすらと読めてしまう作品は大体 全体を通して削りまとめられ 心に響く文章にはなかなか出逢えない印象だが、この作品には次から次へと覚えておきたい言葉が散りばめられていて大変興奮した。
Posted by ブクログ
「先生と僕」を読んで、他の作品が読みたくなって手に取った本です。
少し考えさせられる部分もありますが、重過ぎない終わり方かな?と思いました。
続編も見たくなりました。
Posted by 読むコレ
自分にとっては本を読む事と音楽を
聴く事は殆ど同じ行為だと思っています。
例えばそれぞれの売り場に並ぶ大量の
書物やCDの中からその一つを選ぶ行為は、
自分が好き(であるだろう)という雰囲気を
察知するという事だ。
そしてその作品は、その曲のイントロの数秒を
聴いただけでで確信に変わる、凄い曲は
ド頭から凄い。NEW ORDERの「Regret」や
PILOTの「Magic」だったりする。
本も同じで自分にとって大好きな作品は
その1ページ目から、出会った!! とう事が分かる。
今作がそうなのだ。
そして、売り場に並ぶ夥しい書物の中から
自分の感覚でこの作品を手にしたという事。
まだ...自分は...大丈夫なんだと思いたい。
Posted by ブクログ
393ページ
743円
2026年3月17日〜3月24日
一風変わった探偵とその助手という構図の物語。二人の成長も楽しみだが、過去も気になりつつ、続編も読んでみたい気持ちにさせられた。登場人物の周囲の人が優しい上に文体も優しく、心が温まる一冊。
Posted by ブクログ
出てくる人たちが不器用だったりどこか欠けているけど、悩みながら少しずつ前に進もうとしたり、優しさを感じられる。
優しくしてあげればいい。困ってる人に声をかけてあげればいい。声をかけようにも、断られたらどうしようと躊躇してしまうことが多いけど、この本を読んで、断られても自分が恥ずかしいだけで、周りに迷惑がかかるわけでもない。それならいつかの自分や周りの人のためと思って、声をかけてみようと思った。
Posted by ブクログ
ひきこもりの鳥井は坂木君にかなり依存しているけど、坂木君もかなり鳥井に依存している関係。お互いが傷つけられると過剰に反応したりするのはちょっとしんどい。ただ事件が解決するたびに人間関係が広がり、二人が成長していく感じは読んでいて楽しい。
Posted by ブクログ
坂木司を子どもに勧めておきながら、この作品は読んだことがなく、逆に勧められて読みました。
面白い。デビュー作と知ってびっくり。
シリーズ三作品、全部読もうと思います。
Posted by ブクログ
5年以上ぶりの再読。
やはりこの空気感好きだなぁ。鳥井は繊細であるが、坂木も感受性豊かだったなと改めて感じた。
日常の謎のジャンルが好きになったきっかけの作品。
Posted by ブクログ
坂木司さんのデビュー作。
日常に潜むミステリーを解き明かしていくのは自称ひきこもりの鳥井真一。彼を支え、同時に支えてもらっているのが純な男、坂木司。
不器用な二人の生き方と友情に惹かれる。
今回は、男を襲う通り魔の謎、視覚障害者を尾行する人の謎、若手歌舞伎役者に届けられるプレゼントの謎、迷子の少年の秘密などを鳥井達が解き明かす。理知的でぶっきらぼうな鳥井は魅力的だ。いつも本質をずばり突いている。でも、涙もろく善意の塊のような坂木がいるから、鳥井は鳥井らしくいられるのだ。
読んだ後があったかい。
Posted by ブクログ
困っている人をほっとけない坂木司が自称引きこもりの友人鳥井真一に相談しながら謎を解いて行く。女だからという理不尽で傷ついた巣田さんが今回は加害者だった夏。バイク事故で目が不自由になった塚田くんをつけていた犯人を解決した秋。冬の贈り物を栄三郎が簪に作り変えた。春の子供で親子関係を見つめ直した。和菓子のアンを読んだ時、女性だと思っていた著者。デビュー作を読んでみた。「人に話すほどのことでもない小さな不幸を溜めすぎ落ち込んでいる自分を恥じ泥沼にはまりこんでしまう」なんて繊細なんだろう。続きを読むか迷ってしまう。
うれしい
日常の謎解き系の本が好きなので、この本に出会えたことがうれしい。
シリーズのあと2冊を買わねば!
アンシリーズもお気に入り。
坂木さんの他の本にも興味が沸いてきました。
Posted by ブクログ
タイトル買いの1冊。3部作の1冊目短編集。
割とおもしろかったです。ちょっと湿度が高すぎかなーとは思ったけど、ここからどう続くのかが楽しみ。
好感の持てる登場人物も多かったかな。
木村のじーちゃん最高!
Posted by ブクログ
友達からBLっぽいとすすめてもらった作品。想像を遥かに越えたBLに戦慄しました。鳥井に執着する坂木は鳥井をなだめるために猫なで声をだし、坂木に依存する鳥井は坂木が泣くと自分も同じように泣く。一般書籍にしては濃すぎる共依存の関係。他の登場人物も大半が男同士で友情を育んでおり、唯一の女性である巣田さんは男嫌い。作品のBLっぽさを色濃くさせています。事件の発生と、その解決があっさりしすぎていて、置いてけぼりになることもありましたが、その分話のテンポは良し。続編も買おうと思います。
Posted by ブクログ
「和菓子のアン」シリーズ(未読ですが)で私は知ることになった坂木司さん、1年以上ずっーと、「坂本司さん」だと思ってました。ごめんなさい!で、作品について。推理小説だけど、のんびり読める、癒し系でした。登場人物のキャラクターが好きになる作品でした。シリーズ物とのことなので、のんびりそのうち手にとってみたいなぁと思います。
Posted by ブクログ
鳥井真一
自称「ひきこもり」のコンピュータープログラマー。複雑な生い立ちのせいで心を閉ざしがち。
坂木司
外資系の保険会社に勤める。鳥井とは中学生のときに出会う。
巣田香織
買い物をしているときに、陳列していた商品にぶつかって坂木に助けられる。百貨店勤務。美人。男嫌い。
滝本孝二
鳥井・坂木と高校で同じクラス。警察官。
小宮弘幸
滝本の後輩。警察官。児童心理学をかじっている。
塚田基
視覚障害者。安藤とバイクに乗っているときの交通事故により光を失った。
木村栄三郎
坂木の契約者。孫が生まれた。昔気質の職人。今な引退して年金暮らし。
安藤純
女装や背広姿で塚田に付きまとう男。鳥井から「人魚姫」と呼ばれる。塚田とバイクに乗っているときに事故に遭い生殖機能を失う。石川助六という芸名の歌舞伎役者。
中川丈太郎
水産会社の社長。妻とし子の代筆をしていた。
中川とし子
安藤の舞台で「六ちゃん」と応援する中年の女性。安藤にプレゼントを送り続ける。
佐藤まりお
じっと立っているところを帰宅中の坂木に発見される。マリオ・佐藤。
鳥井誠一
鳥井の父親。商社マンでバンクーバーに住んでいる。
佐藤隆之
まりおの父。ルチャリブレを求めてメキシコを目指したプロレスラー。エル・ボルカン。
ペドロ
マリオの母と同じアパートに住む。マリオを連れて日本に入国した。
マリア・
隆之の妻、マリオの母。メキシコで
ウェイトレスをしていた。
Posted by ブクログ
日常の謎ものに近いけれど、内容は重め。
それぞれの登場人物の生き方を深堀りするような内容。
ひきこもり探偵は、細かい要素から真相を誰よりも早く読み解いている。
相棒であり親友は、彼が自分を必要としているかに見えて、彼を失うのを恐れている。
自分のことを個性のない人間だと思っているけれど、相棒くんだって人助けに躊躇しないし、外資系保険会社で顧客に好かれて成績出しているし、十分すごい人なんだけどな。
自分のことは正しく見えないものだ。
みんな良い人でハピエンだけど、それは個々が自分の課題と向き合っていくというハピエン。それでしか人は救われない。そのときに誰かが傍にいてくれるとすごく力になる、というお話。
Posted by ブクログ
坂木司さんのデビュー作。
日常の謎を題材にした連作短編集です。
収録作の中には、親子あるいは夫婦についての言及がありますが、何よりも目を惹くのは語り手と探偵役の特異な友人関係にあると思います。
その関係性が物語の核に据えられているので、それをどのように捉えるのかによって、評価も変わってくるような気がしました。
Posted by ブクログ
3.4
ほんの少しの会話や状況から、びっくりする程の情報を引き出していく鳥井にびっくり。とても繊細な2人の関係性が今後どうなって行くのかも気になる。あんちゃんシリーズもそうだけど、人の心の繊細部分を描くのが上手な作家さんだな。
Posted by ブクログ
穏やかな爽やかな空気感のお話。こんなに年齢も性別も職業もバラバラのバラエティ溢れる人々。共通点は温かみがあること。でも、薄いわけではなく、きっと、読み手の状態によって、響く部分が違ってくるんだろうなと思う。
Posted by ブクログ
日常ミステリー系。
引きこもり探偵の鳥井が個性的なキャラクターで引き付けられるが、それ以上に鳥井とその友人の坂木の関係性が気になって仕方がなかった。
結局のところ、坂木は、鳥井に引きこもっていて欲しいのか、それとも外出してほしいのかこういう関係をずっと続けて欲しいのかよくわからない。
共依存なのかな?
後書きを読んでも、著者の2人の関係性についての意図はよくわからなかった。
生きていく上での幸福は、誰かと分かち合う記憶の豊かさにあると僕は思う。
という坂木の言葉が深くて、私の心に刺さった。
Posted by ブクログ
ひきこもりの鳥井が人との出会いによって少しずつかわっていく姿に嬉しくもあり、坂木の気持ちを思うと切なくもあり。
そんな鳥井と坂木の友情が美しくもあり、依存している2人の今後が心配でもあり…。続編も気になります。
日常ミステリーが好きな方におすすめです。
Posted by ブクログ
大好きな坂木さんのデビュー作♬
ひきこもり探偵シリーズ第1弾!
自称ひきこもりの鳥井真一と、その友人、坂木司の2人が日常の謎に臨むストーリー♪
おぉ〜主人公の1人が坂木司さん!
時々作家さんと同名の主人公出てくる作品あるけど(道尾さんの背の眼とか)こういうのテンション上がるタイプです笑⤴︎
ちょっとした日常ミステリーって、読み応えある〜とかめっちゃ面白かった〜とまではいかないけど、ゆるっと楽しめてなんかとても良き♡
☆3だけど、好きでした\♡︎/
ゆるっと読めて、じんわり心あたたまるストーリー♪
続編も読みたい♡
Posted by ブクログ
日常の謎とても好きです。
でもなんだか心を描くシーンが重いというか引いてしまって、アンバランスに思えてしまう。
男性同士の友情って一生モノだったりしそうなのに、薄グラスみたいにちょっとしたことで壊れてもとに戻らなさそうに繊細すぎて不安な気持ちになってしまう。
硬すぎて脆い。
本当はどっちが依存しているのかとかそういう部分は痛いほど刺さる。
鳥井が坂木の優しさを利用しようとするヤツに対して遠慮なく厳しい言葉を投げるのも熱い。
でも、感動の大安売りを見たときのように心の温度が下がるシーンもある。
著者さんに本格的にハマったのが「和菓子のアン」なせいか、優しい甘さとほのぼの感と少しくらいの切なさを求めてしまっているのかもしれない。