坂木司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『和菓子のアン』を読んで:
五感と心で味わう「和」のミステリー
------------
1.物語
デパ地下にある和菓子店「みつ屋」を舞台にしたこの物語は、甘いお菓子の香りと共に、日常に潜む小さな謎を解き明かしていく、とても温かな連作短編集です。
------------
2.「居場所」を見つけたアンちゃんの成長
進路に悩み、焦る気持ちに蓋をしてデパート巡りをしていたアンちゃんが、ひょんなことから「みつ屋」でアルバイトを始めます。
何気ない日常が、働くことや人との出会いを通じて色づき始める様子がリアルに伝わってきます。
読み手も背中を押されるような気持ちになります。
------------ -
Posted by ブクログ
進と大和の出会いと夏休みを描いた「ワーキング・ホリデー」の続編!
今度は冬休みからホワイトデーあたりまでが描かれている。
この本でついに大和と由紀子が再開する。それも進とその友達の計画によって。小気味いい会話が多めでテンポよく進む話の中で、たびたび出てくるジャスミンの深い言葉が心に刺さる。
感動の家族の話が進む裏で、大和とかかわりのある人たちの人生も進んでいく。サブ的なキャラクターたちの絡み方がすごく良くて、一人一人の魅力が凄まじい
続編を買いたくて調べてみたら、スピンオフがあるみたい。さっそく買ってみよう。大和と由紀子のその後まだ描かれてないんだな。気になる -
Posted by ブクログ
読もうと思って読めていなかった、大好きな作家さんのデビュー作。もうだいぶ前に出版されたと知って驚いた。
異質で深い、坂木と鳥井の関係がとにかくよかった。知的で頭が切れる名探偵のような鳥井。どこか脆くて繊細で、自立して筋が通っていそうなのに何かに縋らないと崩れてしまいそうな鳥井。そのギャップがあまりにも好きでした。
そして坂木の人の良さ。まっすぐさ。坂木は自分のことを、あまりにも型通りで普通で空虚だと思っているのかもしれないけど、実はそうじゃない。どんなに愛を注がれて育っても、まっすぐに育たない気持ちなんていくらでもあるはずなのに、坂木にはそれが無い。
まっすぐ天に向かって伸びる大きな木と -
Posted by ブクログ
ホストクラブに勤めるヤマトの元に、息子だと名乗る進がやってくる。ヤマトが客に手を挙げ、ホストをクビになるも、オーナーであるジャスミンの粋な計らいで宅配業者のドライバーになる。(P70前後)
こういう人情の話大好き。めちゃくちゃアツい。ヤマトと一緒に「ジャスミン…!」と言ってしまう。
全編通してヤマトと進の関係に心が温まる。自分のことを思って怒ってくれることのありがたさ。子にいい所を見せようとして見栄を貼ったり、小さな嘘をついてしまう未完成な親。お互いに刺激を与え、受け取りあって少しずつ成長していく様が素敵。
ウインターホリデーも読む!! -
Posted by ブクログ
読んでいて心が和らぐような、めっちゃ素敵なお話。
私はずっと洋菓子派で、和菓子は地味だしだいたい味も一緒だし、とか思ってた。
けど最近運動するようになって、甘いものを食べたいときは洋菓子より和菓子の方がなんか良いらしいと知り、コンビニで選ぶのもお団子とかどら焼きとかになってきたこの頃、今こそ読むべきと思って買った本。
読んだら和菓子への興味がめちゃくちゃ湧いた。
デパートの和菓子屋さんに足を運んでみたくなった。
描写が上手すぎて、実際にこの目でそのお菓子を見てみたい!食べてみたい!てなった。
日本人ってほんと昔から駄洒落好きなんだなぁ。
ちょっとした謎が次々出てきて次々解決されるテンポの良い展 -
Posted by ブクログ
坂木司さんの作品はいずれも大好きで、かなり読んでいるほうです。
誰にでも起こりそうな日常の謎への、読中の没入感と
読後の爽快感とほっこり感。
これを体感したくてこの本を手に取ったんですよー!
と、毎作感謝です。もちろん今作も。
自分が学生の時にこの本があって、出会えていたら、
他人から見たら全く特別には見えなくても、
今、いい時間の中にいるよ、
と自分で自分を肯定してあげられただろうなぁと思いました。
そして、今の自分の子どもがまさに『いい時間』にいるんだという事を、気づかせてくれて、ありがとうございます。
おかげで、
最近の若者は!
って言う大人にならなくてすみそうです。