坂木司のレビュー一覧
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幼き頃にあった活気のある商店街、よくオマケもらったり、味見させてもらったりしたなぁ。おばあちゃんとクリーニング屋さんの御用聞きさんとののんびりした世間話。思わずそんなあれこれを思い出しながら、ほんわりしたミステリーに、和也と沢田君の関係性。とても穏やかな心持ちで読み終えました。
特に沢田君の言葉のチョイスがいい!
お気に入りは、「おほめいただき光栄の行ったり来たり」
「愛されていたという記憶さえあれば、人は一人になっても生きていける。大切にされた命だとわかっていれば、暗い道で迷うこともない」
続編があればぜひ読みたい、そんな物語でした。 -
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ネタバレ和菓子のアン第三弾。
成人式を迎えたアンちゃん。
着物は和菓子以上に日本文化の「いろいろ」がある世界なので、
楽しく着ることができて良かった。
そうそう、色合わせの感覚が洋服とは全然違うんだよね。
前作の京都旅行の次は今回は金沢旅行。
三人旅でもそれぞれ個人行動するとは、
なんだか大人になった感じ。
でもまさか、
前作で洋菓子屋の柏木さんと出会った時の感じの悪い客が、
柏木さんのお兄さんだったとは。
空港店から催事の応援に来た同い年の桐生さんと
お互いに接客について学びあって成長したと思ったら、
慕っていた店長が異動になってしまった。 -
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個人的再読シリーズ
元ヤンホストのヤマトの前に突然息子と名乗る小学生が現れる
お客様に手を上げてしまった大和(ヤマト)はクビになり、アルバイトの宅配便ドライバーに転職する
口は悪いが真っ直ぐな大和と家事全般得意なお母さんのような出来すぎた息子の進
ぶつかって期待して傷付いて、泣いて笑って、濃くて短い一夏が過ぎていく
2人を取り囲む面々、ホストクラブオーナーのジャスミン、ジャスミンの同級生にして営業所のボス、冷静沈着な仕事仲間のリカさんも温かく心強い
特にジャスミンは、家出同然の大和を拾って教養を叩き込んでくれた大恩人、お客様のために手を上げたヤマトにケジメをつけさせ自身が関わっている宅配ド -
Posted by ブクログ
ネタバレ久々に色んな感情を思い出させてくれ、生きる活力をくれるような、とても沁みる小説だった。
約700頁なうえに活字も小さく(「アンタは京極夏彦か」という感想を見て笑ってしまった)、自分の中でもトップを争う分厚さだったけれど、泳の冒険にのめり込みすぎて、休むことなく読み終えてしまった。
1人の少年が成長していく様子を丁寧に描いていてとてもいい。中高生にも出会って欲しい作品だし、大人になってからでも大事なことに気付かせてくれる一冊で、個人的お勧めしたい小説ランキングにランクインした。
色んな人(異文化という意味でも、年齢という意味でも)に会うことで刺激・学びを得られ、なんなら手助けも得られることも