あらすじ
平坦な毎日を持て余していた高1の泳は、終わらない波・ポロロッカの存在を知ってアマゾン行きを決める。たくさんの人や出来事に出会いぶつかりながら、泳は少しずつ成長していき……。読めば胸が熱くなる青春小説!
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Posted by ブクログ
よかった……
この分厚さ読めるかな?!って思ったけど、私も一緒に駆け抜けた。
坂木さんが書く青春がとてつもなくいい。
そして周りの大人も優しくて腐ってない。
青春時代を暖かく見守ってる。
あぁ、男の子になってやり直したいなぁ
Posted by ブクログ
久々に色んな感情を思い出させてくれ、生きる活力をくれるような、とても沁みる小説だった。
約700頁なうえに活字も小さく(「アンタは京極夏彦か」という感想を見て笑ってしまった)、自分の中でもトップを争う分厚さだったけれど、泳の冒険にのめり込みすぎて、休むことなく読み終えてしまった。
1人の少年が成長していく様子を丁寧に描いていてとてもいい。中高生にも出会って欲しい作品だし、大人になってからでも大事なことに気付かせてくれる一冊で、個人的お勧めしたい小説ランキングにランクインした。
色んな人(異文化という意味でも、年齢という意味でも)に会うことで刺激・学びを得られ、なんなら手助けも得られることもあるということ、そして夢ややりたいことは口に出していくと実現に向かって進んでいくということを教えてくれて、前向きになれる。
恵まれた環境で育ち金銭にも不自由せず、帰宅部で大学もエスカレーターな泳が冒頭で感じていた、何をするわけでもない日々や将来に対する漠然とした絶望感とか、楽しくもなさそうに日々働く大人に対する感情とか、親という存在をめんどくさいと思う気持ちとか、それでも何かやりたいという想いを秘めているところとか、自分の高校生時代と被りすぎて(みんなそうなのかもしれないが)、そうだよねそうだよね、と思いつつ、でもそれこそ大人って楽しいよって、そんな風に思っている現中高生たちに教えてあげたいと思った。
一方で、自分で“やりたい“と思ったことでないと一歩踏み出すことってできないだろうなと改めて感じたので、自分の子どもたちが“やりたい“ことが見つかった時に全力で応援できる体制を整えておきたいとも思った。
泳が自分の名前に意味を見出してウキウキしているところ、年相応の可愛さがあってよかったなぁ。
あとは泳と二階堂の関係は勿論、泳と山下との関係もいい。男の子のぶつかり合って仲良くなるところ痺れるし憧れる。
『何かが流れ出す。自分が動いているのか、周りが流れているのかわからない。けど、確実に何かが変わっていく。その手応えがある。水をぐんと蹴って、身体が進む感覚。それが今、俺を動かしている。』
ここがとても好き。この感覚を、感じることができる人生でありたいし、泳のように終わらない波に乗りたい。
Posted by ブクログ
「行かせてくれよ」
八田泳、高校一年生。そこそこ裕福でいわゆる幸せな家庭の息子。ーーー小さな一滴が大きな波紋を生んでいく、等身大の成長物語ーーー
思春期でくすぶってる感覚が蘇るような一冊だった。自分自身は大人側になったので、眩しく感じながら読んだ。中高生向けと思いきや、きっと「大人」にも刺さるだろうな。波がくる感覚をとらえて、その波に向けて進む勇気が大切だと教えてくれる物語だと感じた。
Posted by ブクログ
エンタメや青春小説を想像してたけど、予想してない形の大冒険だった。
過程が省略される事なく丁寧に描かれている所がとてもよかった。
坂木さんの『和菓子のアン』シリーズが好きだけど、こんな作品も書かれるんだなあとその幅の広さに驚いた。
坂木さんの他の作品を読むのも楽しみ。
Posted by ブクログ
人が成長する瞬間が鮮やかに描かれていて本当に良い。
自分にない異文化や価値観の存在を知り、それを受け入れる、そんな時に多かれ少なかれ成長するはずです。
この小説を読んで、40近い僕でも、また、そんな瞬間を迎えたくなりました。登場する、高校生の主人公の様な鮮やかな成長は出来ないかもしれませんが、明日から、色々な物を取り入れ、咀嚼し、理解し、少しづつ大人?になろう。
そんな前向きな気持ちになれる、とっても素敵な小説でした。
Posted by ブクログ
坂木さんの二作目。若返りたくて手を付けた。
長編でずっとおもしろい。
高校生に是非読んでもらいたい一冊。
自分の希望を言い続けていると夢に近づく、という明るい気持ちにしてくれる。
Posted by ブクログ
本作は、日常の探偵ではなく、純粋に小説。
733頁の分厚い1冊の中で、主人公が成長していく物語。
ぼんやりと毎日を過ごしていた泳君が、やりたいことをみつけ、それにむかってまっすぐに、突き進んでいく。
信じていれば道が開ける。流れが自分にむかってくる。
色んな事があり、色んな人に出会う。
そして、大人に近づいていく。
泳君はえらい。その道の途中では、イヤな事も、面倒くさい事もあった。しかし、きちんと正面から立ち向かっていった。(あとから、全て正面から立ち向かう必要はない。場合によっては迂回する事も必要と、後である人から教わるんだけどね。)
読んでいて、ああ、うらやましいなぁと。こんな風に、まっすぐ突き進む為に、相手と向き合ってこられたならば、また違った人生にもなりえたのだろうか。
今からでも、遅くはないのかな。
相変わらず、人生の指標にしたくなるような生き方が書かれているのでした。
Posted by ブクログ
波の音、乗ったときの感覚、むんとした空気、忙しない船内、坂木さんの文はいつも自分がその場にいるかのような感覚にさせてくれる。偶然にもテレビで海嘯に乗る映像を見ていたから、なんとなくこの本を手にしたのは運命じゃない?とか思ってしまった。思わず一気読み。
Posted by ブクログ
今ずっと悩んでいる事にヒントを貰えた。
自分は狭い世界で生きてるなと思う。
もっと境涯を広げていかないとダメやなと。
とても大切な一冊になった。
Posted by ブクログ
久しぶりに坂木司さんの作品に触れた。
本当に素晴らしい作家さんだと思う。
その作品には必ず、人と出会い、その出会いから受けた刺激を糧に自らが自らの変化を促し、その化学変化を受け入れて、大きく成長してゆく人間の姿が描かれている。
連載作品を一冊にまとめてしまっただけあって、異様に分厚い文庫本だったが。
泳と私には少しの接点も共通点もないはずなのだが。
興奮を抑えられないくらいに共感を覚え、彼の怒りや寂しさにシンクロしてしまった。
トムソーヤの冒険…なんとなくそんな名作を思い起こした。佳作である。大人としては、若者に読んでもらいたいが、そんな大人のアドバイスに素直に従う若者には、わからないだろうと思う。
Posted by ブクログ
長編だけど、面白くてあっと言う間に読んでしまった。
ポロロッカでサーフィンをしたい…
人を突き動かすのは情熱と好奇心。
その大切さを教えてくれた作品だ。
Posted by ブクログ
青春小説
買って何年積読したんだろう。
妙に長い物語が読みたくなってやっと手に取れた。
サーフィン好きな男子高校生が、終わらない波に乗りに行く冒険もの。
かなりの分厚さながらスルスル読めて読後爽やか。
冒険に出たいとの覚悟を決めた主人公もそれを支える大人達も素敵だった。
結局は恵まれた環境に居る子だし、守られている子だから冒険という言葉は勇ましすぎないかとも思うが、頑張った事には変わりはない。
何かを踏み出す1歩はとても尊い1歩だ。
Posted by ブクログ
八田泳
高校一年生。サーフィンをしている。
八田淳一
泳の父親。社長。
八田洋子
泳の母親。
三浦
サーフショップ波乗屋のオーナー。
仙人
半端に長い髪の毛と特別長いあご髭に顔を覆われた年齢不詳の人物。
二階堂
泳のクラスメート。夏祭りでとったミシシッピアカガメを飼っている。
岡島
泳のクラスメート。二ヶ月前まで無趣味の帰宅部だったが、ネットサーフィンをして出会った自称アイドルに一目惚れ。
七尾剛
泳の叔父さん。母親の弟。ブラジルに転勤。
四方
泳、二階堂がバイトに行った引っ越し専門会社の猛獣なおっさん。班長。
馬場
引っ越し専門会社の短期社員。ドレッドヘア。
加藤
引っ越し専門会社の女性部。
高津
引っ越しのお客さん。
譲二
馬場に紹介してもらった旅行会社「南海トラベル」の社員。本名はジョージ・テン。台湾人。
工藤鮎美
泳と同じクラスの女子。
ウー
泳がバイトしてる中華料理「南仙」のコック。
エリ
南仙のホールを取り仕切ってる背の高い女性。
山下
泳と同じクラスのサッカー部。
志村
プロサーファー。
ヤマモトコージロー
泳がブラジルでせわになる。
セン
コージローの息子。
ヨシエ
コージローの妻。
ミウ
コージローの娘。泳と同じ十六歳。
ムツ
コージローの母。
ジョン・フォーナム
ポロロッカをメインにしたコマーシャル作りに来たアメリカ人の制作責任者。
フランク・クルツ
映像作家。アメリカ人。
バディ・ジュニア
サーファー。アメリカ人。
セグンド
サーファー。ブラジル人。
ドゥウェイン
ヴィンチ号の船長。
アントニオ。
船のコック。イタリア人。
システィロ
乗組員。
Posted by ブクログ
なかなか面白かった。目標を見つけて達成する高校生の話。目標を見つけるまでの葛藤や成長の過程をかなり丁寧に描いているが飽きさせず、最後まで楽しく読めた。
Posted by ブクログ
若い!青春!
読み始めは、挫折するかも…と思ったのだが、主人公の泳がバイトを始めた辺りから楽しくなってきて、読み切った。
退屈な日々を過ごす高校生の泳が、唯一好きなサーフィン。終わらない波ポロロッカを知り、その波に乗りたいと動き始める。
あまちゃんの若者が、バイトや旅を通して成長していく姿がとても素直に描かれていて、周りの大人たちも良い感じ。
この作品を読んで改めて、子供は自分でやりたいやろうと思えば動く、逆に人から言われても動かないんだな…と痛感した。
Posted by ブクログ
2017/1/9
熱くなるねぇ。
ただ、何かやっときゃよかったと思う時点で人生のどこでもできなかったのかなと悲しくなるけど。
まず第一にどうしてもやりたいことって何?となるわけだ。
年をとるごとに本心を隠して隠して生きてるうちに自分でも本心がわからなくなってしまったような気がして焦るよ。
やりたいことをやるために、私は何が好き?と問いかけることから始めないといけないのかも。
Posted by ブクログ
なにかこう…ずるいくらいに青春!
サマー・ウォーズとかあの辺のかほり(見てないけd
ポロロッカで実写は難しそうだけど、アニメ化は向いてそー。
伯父さん主人公のストーリーも見てみたいとおもふ大人の感想なのでしたよ。メディシンハンター気になる~。
Posted by ブクログ
かっこいい。
退屈で仕方なかったサーフィン好きの泳。仙人から言われた終わらない波を求めて、泳の日常は一変。そこからの物語の展開はすごい、すごい。たくさんの人に助けてもらい、自分で世界を目の当たりにした泳は最後とてもたくましくてかっこいい男に。ま、それ以上にかっこいいのが仙人ですが。
Posted by ブクログ
高校生の少年が、夢のある目標をみつけ、自力で準備し、実践し、成長していく物語。クラスメイトとの関係や、大人との関わり方から、学ぶことがたくさん。やさしい言葉で書かれているけど、とても深い意味のあることを言っていて、ためになる。さわやか!
Posted by ブクログ
ぬるま湯のような高校生活をおくり現状になんとなく不満を抱いていた少年がボロロッカにのってみたいという思いをいだき、その実現にむけ、歩きだします。
その夢を実現するために行動していく姿をとてもていねいに描いていて少年が成長していく、また今まで気づかなかったことなどをしり、変わっていく様子にとても引き付けられます。
ブラジルでの様子では異国をとおしてのいろいろな気づきに自分自身もいろいろと考えさせられました。
ボロロッカにのって終わりかとおもいきや、その後、帰国後の話もあり、とても感慨深いなって思いました。
同時に確かに何かの思いをいだき、それを行動に移そうと思うと時はこのように次から次へと縁があり、そのチャンスをものにするかしないかはその時の本人次第だってことを改めて思いました。
Posted by ブクログ
やりたいことや好きだという気持ち全てを理屈で説明できない
自分ができるから、持っているからって、相手から奪うことは、持たざる人への侵害。
やりたいことに近い場所にいること、声に出すこと、今私がまさに実践し始めたことだったからよいタイミングで出会えた作品でした。
Posted by ブクログ
全体的に出てくる外国語のカタカナ表現がしっくりこなかった。
ブラジルの家族とか、日本のお父さんとか、コックとか、所々人物設定が馴染んでいないような。
道徳観を上段から振りかぶっても、絶妙なキャラ設定ですんなり読めるのが坂木司のイメージだったのだけど、ううむ。