坂木司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
デパ地下の和菓子店「みつ屋」で働き始めたアンちゃんが、お客様と和菓子にまつわる小さな謎を通して成長していく日常ミステリー。
心ほぐれる、やさしい甘さ。まるで和菓子のような日常ミステリーだった。登場人物はみんな個性豊かで、気付けば自分も「みつ屋」の常連になったような気分になっていた。身近な存在だと思っていた和菓子にも、まだ知らない世界がこんなにも広がっていたことに驚かされる。和菓子は、季節を味わい、想いを包む文化。まさに季節感を大切にする日本文化のど真ん中にあるものなのだと感じた。ロマンチックな気持ちになったり、胸が熱くなったりと、和菓子でここまで感情が動くとは思わなかった。次に和菓子を手にす -
Posted by ブクログ
面白かった~!!!
わりと最初はついていけなくて
「これはつかめないタイプの坂木氏か」
と、思ったのに、二章からはぐいぐい引き込まれて一気読み。
お菓子についてのあれこれももちろん面白いけど、高校生の日常(?)…というには深い。
今はやりの(?)言葉で言えば「多様性」が、常に著者には見え隠れするけど、こんな言葉がここまでフューチャーされるよりずっと以前から、著者はこういったテーマを優しくえがくよね…。
すごい、好き。
著者の本は、既読でも時折読み返すのがいいんやろな…。そのときどきで受け取る者がすごく変わりそう。
ひきこもり探偵シリーズを読んだのはたぶん20代やったので、こちらももう一 -
Posted by ブクログ
進と大和の出会いと夏休みを描いた「ワーキング・ホリデー」の続編!
今度は冬休みからホワイトデーあたりまでが描かれている。
この本でついに大和と由紀子が再開する。それも進とその友達の計画によって。小気味いい会話が多めでテンポよく進む話の中で、たびたび出てくるジャスミンの深い言葉が心に刺さる。
感動の家族の話が進む裏で、大和とかかわりのある人たちの人生も進んでいく。サブ的なキャラクターたちの絡み方がすごく良くて、一人一人の魅力が凄まじい
続編を買いたくて調べてみたら、スピンオフがあるみたい。さっそく買ってみよう。大和と由紀子のその後まだ描かれてないんだな。気になる -
Posted by ブクログ
読もうと思って読めていなかった、大好きな作家さんのデビュー作。もうだいぶ前に出版されたと知って驚いた。
異質で深い、坂木と鳥井の関係がとにかくよかった。知的で頭が切れる名探偵のような鳥井。どこか脆くて繊細で、自立して筋が通っていそうなのに何かに縋らないと崩れてしまいそうな鳥井。そのギャップがあまりにも好きでした。
そして坂木の人の良さ。まっすぐさ。坂木は自分のことを、あまりにも型通りで普通で空虚だと思っているのかもしれないけど、実はそうじゃない。どんなに愛を注がれて育っても、まっすぐに育たない気持ちなんていくらでもあるはずなのに、坂木にはそれが無い。
まっすぐ天に向かって伸びる大きな木と -
Posted by ブクログ
ホストクラブに勤めるヤマトの元に、息子だと名乗る進がやってくる。ヤマトが客に手を挙げ、ホストをクビになるも、オーナーであるジャスミンの粋な計らいで宅配業者のドライバーになる。(P70前後)
こういう人情の話大好き。めちゃくちゃアツい。ヤマトと一緒に「ジャスミン…!」と言ってしまう。
全編通してヤマトと進の関係に心が温まる。自分のことを思って怒ってくれることのありがたさ。子にいい所を見せようとして見栄を貼ったり、小さな嘘をついてしまう未完成な親。お互いに刺激を与え、受け取りあって少しずつ成長していく様が素敵。
ウインターホリデーも読む!!