坂木司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
面白かった~!!!
わりと最初はついていけなくて
「これはつかめないタイプの坂木氏か」
と、思ったのに、二章からはぐいぐい引き込まれて一気読み。
お菓子についてのあれこれももちろん面白いけど、高校生の日常(?)…というには深い。
今はやりの(?)言葉で言えば「多様性」が、常に著者には見え隠れするけど、こんな言葉がここまでフューチャーされるよりずっと以前から、著者はこういったテーマを優しくえがくよね…。
すごい、好き。
著者の本は、既読でも時折読み返すのがいいんやろな…。そのときどきで受け取る者がすごく変わりそう。
ひきこもり探偵シリーズを読んだのはたぶん20代やったので、こちらももう一度読み返してみようかな。
当時は、わたしはもっととがっていて、いうたらわりと他者を排除し歩いてたと思う。
他者の「好き」をいちいち否定することについての定義がズバンと書かれていてめちゃくちゃ唸った。
確かにそう。なんとなくわかってるけど、それを言語化されるとすごく刺さる。
一言でいうなら「妬み」やね。それはそう。
「自分の」(←ここが大事)「好き」な気持ちを思い切り出せる、また、そうまでできる「好き」に出会えることがうらやましい。
「うらやましい」という気持ちがねじれて、そうやって「好き」を追求している人を馬鹿にして下に見ることで安心する。そういうムーブは、著者いわく「概念のおっさん」らしいよ。
わたしはそういうことをするタイプではないけど、ときおりそういう気持ちは出る…。
やっぱり他者をねたむときって、ひまなんよね。ひま。(他者への気持ちに対して)こねくりまわした理由をつけたがるけど、そんなこねくりも含めて、ひま。ひまやねん。
もうほんま、他者を妬むひまがあるんやったら自分のことに忙しくしよう、って反省する。
とはいえ、その「忙しくする」の対象が、若いころは仕事でよかったけど、50才になった今、仕事で忙しくしているだけではいかん、と、思っているのも前述の通り。
(そこでSNSでは筋トレを勧めるよね。わかる。でもわたしは筋トレが好きではない。笑)
悲しいかな、手の届くような「熱中できるもの」が、ない…。
ないわけではないけど、仕事と生活と「熱中できるもの」の、バランス? 体力分布? これが下手。
仕事や生活にマックス(体力等を)かけすぎて、いざ休みの日に何かしようという気になれない。
ここらへん、もうすこし仕事や生活への比重を軽くして、個人的な熱中できるものにまわしていかんとな…。
そうでないと、わたしのなかにも「概念のおっさん」ができてしまう~!
わたしの場合、同年代や若い子に対して「概念のおっさん」はでないけど、わたしより上世代にめっちゃ出そう。あかんあかん。
あとどうでもいいけどすごい新しいハードカバーやったので、ページがキリッとしてていい匂いすぎて最高やった。
何回か本の匂いを吸ってしまいました。すいません。 -
Posted by ブクログ
進と大和の出会いと夏休みを描いた「ワーキング・ホリデー」の続編!
今度は冬休みからホワイトデーあたりまでが描かれている。
この本でついに大和と由紀子が再開する。それも進とその友達の計画によって。小気味いい会話が多めでテンポよく進む話の中で、たびたび出てくるジャスミンの深い言葉が心に刺さる。
感動の家族の話が進む裏で、大和とかかわりのある人たちの人生も進んでいく。サブ的なキャラクターたちの絡み方がすごく良くて、一人一人の魅力が凄まじい
続編を買いたくて調べてみたら、スピンオフがあるみたい。さっそく買ってみよう。大和と由紀子のその後まだ描かれてないんだな。気になる -
Posted by ブクログ
読もうと思って読めていなかった、大好きな作家さんのデビュー作。もうだいぶ前に出版されたと知って驚いた。
異質で深い、坂木と鳥井の関係がとにかくよかった。知的で頭が切れる名探偵のような鳥井。どこか脆くて繊細で、自立して筋が通っていそうなのに何かに縋らないと崩れてしまいそうな鳥井。そのギャップがあまりにも好きでした。
そして坂木の人の良さ。まっすぐさ。坂木は自分のことを、あまりにも型通りで普通で空虚だと思っているのかもしれないけど、実はそうじゃない。どんなに愛を注がれて育っても、まっすぐに育たない気持ちなんていくらでもあるはずなのに、坂木にはそれが無い。
まっすぐ天に向かって伸びる大きな木と、その木陰にそっと寄り添って咲いてるタンポポみたいな、なかなか異色だけどなぜかほっこりする2人でした。
大人なのに不器用な人たちが出てくるのもいい。人間何歳になっても言葉にすることはすごく大切なんだなと思ったし、私は言葉にできない気持ちをこれからもたくさん経験していくんだろうなという、そんな気持ちです。 -
Posted by ブクログ
ホストクラブに勤めるヤマトの元に、息子だと名乗る進がやってくる。ヤマトが客に手を挙げ、ホストをクビになるも、オーナーであるジャスミンの粋な計らいで宅配業者のドライバーになる。(P70前後)
こういう人情の話大好き。めちゃくちゃアツい。ヤマトと一緒に「ジャスミン…!」と言ってしまう。
全編通してヤマトと進の関係に心が温まる。自分のことを思って怒ってくれることのありがたさ。子にいい所を見せようとして見栄を貼ったり、小さな嘘をついてしまう未完成な親。お互いに刺激を与え、受け取りあって少しずつ成長していく様が素敵。
ウインターホリデーも読む!! -
Posted by ブクログ
坂木司さんの作品はいずれも大好きで、かなり読んでいるほうです。
誰にでも起こりそうな日常の謎への、読中の没入感と
読後の爽快感とほっこり感。
これを体感したくてこの本を手に取ったんですよー!
と、毎作感謝です。もちろん今作も。
自分が学生の時にこの本があって、出会えていたら、
他人から見たら全く特別には見えなくても、
今、いい時間の中にいるよ、
と自分で自分を肯定してあげられただろうなぁと思いました。
そして、今の自分の子どもがまさに『いい時間』にいるんだという事を、気づかせてくれて、ありがとうございます。
おかげで、
最近の若者は!
って言う大人にならなくてすみそうです。