あらすじ
僕の先生は中学生! ひょんなことから大学のミス研に入った恐がりな僕は、家庭教師の生徒である隼人くんから古今東西のミステリー作品の講義を受けることに。出かけた先で遭遇する様々な「日常の謎」を2人で解決していくミステリー連作集。
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日常系ミステリ。
頭が良く骨太なミステリー作品が大好きで好奇心旺盛な中学生・瀬川隼人と、
彼の家庭教師にしてネガティブ思考でミステリーが苦手な大学生の「僕」こと伊藤二葉の二人がコンビ(ホームズとワトソン)を組んで、日常に蔓延る悪事を解明していく連作短編集。
面白かった!
登場人物も多くなく、メインである二人のキャラクターと彼らの事件に対する心持ちにだけスポットがあたっていて、テンポ良く読みやすくも、侮れないミステリー作品集になっている。
心配性で人が死ぬようなミステリー作品が苦手な伊藤二葉に対して、ミステリ好きな瀬川隼人が彼にオススメの気軽に読めるミステリー作品を紹介してくれる「ブックガイド」的側面もある。
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『人の死なないミステリーが好きなあなたのために…』
気の弱い大学1年生の『僕』と、ミステリー好きな中学1年生の『先生』の2人が、身近で起きる不思議なことを解決していく日常ミステリー。作中で紹介されているミステリー作品は、是非、読んでみたいな〜
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坂木司作品がおもしろすぎるので今は彼の小説ばかり読んでいる。
「先生と僕」はレビューが高かったりTwitterで「坂木司」を調べたらこの作品を勧めてる人が多かったから読んだ。おもしろかった!
年齢的におかしいことは分かっているのだけど、二葉さんを高本学くん、隼人くんを植田圭輔さんにあてはめて読んだ。合うんだよ~~~~すごくイメージが合うんだよ~~~~
日常ミステリ、読んでいて楽しい。
「これ、どういうこと!?どうなるの!?」って、ちゃんとハラハラさせられる。文章の書き方が好きだなぁ。
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本の中に出てくる本も読んでみたい!という人にお薦め。日常の謎解き+ミステリの先生による本の紹介(しかも殺人が起こらず、怖くないのに本格派)が絶妙。
隼人くんを黒猫に擬猫化する発想が好き。
猫をかぶった隼人くんも、素のままの隼人くんも何とも言えない可愛さがある。
巻末に『ホリデーとホテルと僕』という、ホリデーシリーズ、ホテルジューシーを読んだ人には嬉しいおまけが付いている。
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純情な大学生とミステリー大好き中学生の謎解き。
一話 先生と僕
二話 消えた歌声
三話 逃げ水のいるプール
四話 額縁の裏
五話 見えない盗品
ネガティブ思考で怖くて殺人の小説が読めない上京したての大学生・伊藤二葉は、世の中を斜に見るエリート中学生・瀬川隼人にスカウトされ、家庭教師に。
家庭教師のフリをしながら、小説の指南を受ける秘密の契約を結んだ二人が、何気ない日常のズレから、犯罪や謎に気づき、解き明かす。
キャラも良いし、設定も面白いし、ほんわか過ぎず、サクッと読めて、面白い。
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どっちが 先生だか わからない。
そこが 面白いですね。
ところで 猫は いつ 登場するのでしょうか。
続編が あるんですよね。
とても 楽しみです。
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坂木司さんらしい、登場人物が優しく、微笑ましい。出てくるミステリーを、読みたくなってしまった。周りにある?ミステリーを、自分も解決したくもなった。
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マイルドなミステリー。
キレ者の中学生と穏やかな大学生がいいコンビ。
おもしろかったけど、先生の特殊能力がちょっとずるい…。
同著者ならアンシリーズ推しです。
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5年以上前に読み、今回文庫版で再読。
やはり忘れている部分が大半で、ミステリーを教える先生が隼人くんだったかと。
結構犯罪の謎もあるけど、こういった日常の謎のジャンルは坂木さんは強いですよね。好きです。
今度隼人くんがおすすめしている本を読もうと。「配達赤ずきん」は読んでました!
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「先生と僕」
著者 坂木司
坂木司さんも好きな作家さんです。
本棚から久しぶりに再読しました。
やっぱり愉しかったです。笑
2011年初版と少し前の作品なので、スマホではなく二つ折りの携帯電話がでてきたり、ギャル(語)が出てきたり。ちょっと懐かしい〜
人畜無害な伊藤二葉は、視界を写真を撮るように覚えることができる大学生(僕)。
ちょっと強引な友人の山田順次に誘われて『推理小説研究会』に入ることになったり、突然公園で、中学生の瀬川隼人くん(黒猫のようなミステリの“先生“)にスカウトされて家庭教師(のフリ)をすることになったり。
“押しにはとことん弱い、受け身の十八歳“です。笑
テンポのいいコミカルなやりとりは読んでいて愉しいく、くすりとしますが、内容は決して穏やかなものではありません。日常に潜む犯罪の謎を解いていく、ミステリ連作短編集と言えばよいかな、、、。
文中や各話の最後に“先生“から“僕“へ、有名なミステリ作品の紹介があります。ミステリ入門編ですね。“おまけ“のようなお楽しみが嬉しいです。
巻末よりご紹介。
【作中に登場する文庫リスト】
「挿絵と旅する男・江戸川乱歩全集第五巻」
「屋根裏の散歩者・江戸川乱歩全集第一巻」
「シャーロック・ホームズの叡智」
「ノーウッドの建築士」 コナン・ドイル
「黒後家蜘蛛の会1」アイザック・アシモフ
「猫は手掛かりを読む」リリアン•J•ブラウン
「天から降ってきた泥棒」
ドナルド•E•ウェストレイク
「六の宮の姫君」北村薫
文庫版の特典作品、『特別便 ホリデーとホテルと僕』もありますよ〜(*´ω`*)
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【補足】続編に「僕と先生 」もありますよ♪
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目次
・先生と僕
・消えた歌声
・逃げ水のいるプール
・額縁の裏
・見えない盗品
怖がりの大学生とミステリ大好き中学生のバディ物です。
家庭教師の大学生と、賢い中学生と言い換えてもよいでしょう。
でもってタイトルの先生とは、中学生の瀬川隼人の方。
注意力があって、頭の回転が速くて、物事の心理を突くような洞察力があって、見た目もよいうえに演技力もある。
大学の推理小説研究会に入ったものの、怖がりゆえ殺人事件を扱った小説は読めない伊藤二葉は、家庭教師をすることと引き換えに怖くない推理小説を紹介してもらっている。
しかしこの二人、一般的な家庭教師や教え子より頻繁に会っていませんか?
そして事件にも頻繁に遭う。
本屋さんの雑誌に貼られた付箋の謎。カラオケ店の7階にはなぜトイレがないのか。区民プールでバイトする友人の不審な行動。商店街にひっそりとあるギャラリーの展覧会で…。ネットでペット用品を買おうとすると…。
謎そのものは軽めで、全然怖くない…わけでもないな。
こころの弱っている人を巧妙に取り込もうとするやり口が恐ろしい話もあった。
けれど、二葉は怖がりだけど弱虫ではないし、隼人は出木杉君だけど根はよいこ。
隼人のお母さんも、中学生の息子に家庭教師をつけると言っても教育ママというわけではなく、おっとりとした、嫌味なく上流階級の方。
続編も出ているようなので、そのうち読んでみよう。
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タイトルから勝手に大人の先生が出て来ると思ってた笑 謎が綺麗に解決するけどマルチとか盗撮とかリアルな怖さがあった 出てくるミステリ小説も読みたい!
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読まずに停滞していたが
読み始めると面白い
隼人君という中学生に家庭教師として雇われた大学生 二葉
二葉の記憶力が優れている特技を使って小さいけどどこにでもありそうな事件の謎を解いていく隼人
名探偵コナンじゃないけど
楽しく読めた。
シリーズ物となってそうなので 次作を読んでみよう。
すいすい読めた
面白かった。
星4なのは「もっと読みたかった」から。
最後に私のお気に入りがオススメで出てきて
嬉しかったなあ。
ほかのオススメも気になってきました。
Posted by ブクログ
漱石関係の話か?と思ったら、違った。
田舎から出てきたばかりの素朴な大学生、伊藤二葉くんと、家庭教師の教え子である金持ち美少年中学生、瀬川隼人。
「先生」のはずの二葉が、ミステリーを隼人少年に「指南」される。
しかも、隼人は次々とプチ犯罪を見つけ出し、名探偵よろしくそれを解決してしまう。
けれど、二葉くんには「特殊能力」がある。
極度の怖がりの二葉くんは、人が死ぬ小説なんて読めない。
これはー私だ!
こういう人物が視点人物なので、この小説は安心して読める。
彼の存在は安心弁のようなものだ。
そうして、隼人から差し出される、「二葉さん向けミステリー」は、きっと比較的ライトなやつに違いない。
リリアン・J・ブラウンの『猫は手がかりを読む』シリーズ、読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
先生に推理小説のイロハを教えてもらう、というのだけ先に知っていたので、ナイスミドルなおじさま先生による古今東西のミステリー講座と思っていたら騙された…!(想像力が飛びすぎです。
紹介されていたミステリの8割は読んだことがあったので、むふふーな感じ。
主人公がもうちょっと鍛えられて、コアなミステリ紹介も読んでみたいところです。
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常に悪い想像をしてしまうクセのせいで極度の怖がりである伊藤二葉。それゆえにミステリすら読めないが、断れない性格のせいで、推理小説研究会に所属することになってしまう。
うなだれている二葉の前に現れたのは、頭脳明晰でイケメンな中学生、瀬川隼人。親を納得させるために必要のない家庭教師を探している隼人は二葉に目を付けて声をかけたのであった。
二葉は半ば押し切られるように家庭教師となり、先生として勉強を見る傍ら、生徒として、ミステリについて隼人に教えてもらうこととなった。
なんの変哲もない日常を過ごす中で、隼人は持ち前の観察眼と好奇心で、ちょっとした謎を発見し、首を突っ込んでいく。二葉の特技である記憶力も生かしながら、隼人を中心に謎に挑む二人。
雑誌に残された謎のメッセージ、カラオケから突如消えた客、プールに現れた怪しい男、値段のない絵の正体、消えた盗品
中学生ながらに非常に卓越した推理力を披露する隼人は、自分の容姿や人の扱いが上手く、それらを駆使して謎を解き明かす。葉は見たものを映像としてすぐさま記憶する特技を用いて隼人の推理を助ける。日常に潜む、ありえなさそうで、ありえそうな謎に凸凹コンビが挑んでいく。
先生と僕というタイトルからわかるように二人の関係はそれである。しかし、面白いのは大学生である二葉が生徒で中学生である隼人が先生であるという点である。ミステリが苦手な二葉の為に隼人が読みやすい小説を教えるのである。その甲斐があって二葉は徐々にミステリの魅力に気付く。
そして、二人の関係も、先生と生徒だけでなく年の離れた友達、もしくは兄弟のように微笑ましいものである。そして時折、達観した隼人にとっても学びになることを二葉がぽろっというのである。そんな二人の関係もあってミステリながら殺伐とした様子はなく、読みやすいのである。
読んでいて、時折、社会情勢がふるいなと思って、確認すると2011年の作品であった。ちょっと懐かしい気持ちになったのである。双葉文庫の40周年記念カバーの一冊で手を取ったため、このような作品にも出会えて感謝である。そんな、ちょっと懐かしい、軽いミステリが読みたい方にオススメの一冊です!
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家庭教師の生徒である隼人くんは、大のミステリー好き。僕にミステリーを教えてくれる先生でもある。
この可愛いコンビが日常生活の謎を解き明かしていく、平和でライトなミステリー連作集。
ホラーやグロ要素が全く無いので、そういうのが苦手な人にもおすすめできる一冊。
この隼人くん、中学生ながらにして自分で自分の魅せ方を分かっていて、登場人物みんな、そんなチャーミングな隼人くんのトリコになっている。
私もそのうちの一人なのだ。
作中で、毎回隼人くんが僕にミステリー小説をおすすめするのだけれども、それを読んでみたらこの小説の理解がよりいっそう深まるんだろうなぁ。
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久しぶりに読んだけど、やっぱりこのコンビ良かった
ちゃんと言いたいことが言えて、本気で心配していて、ちゃんと謝れる
当たり前のことをきちんと言えるって大事
あと推理力凄すぎたし、中学生としてのかわいさが若干古いけど
こういうところに出てくる小説は漏れなく読みたくなる 人に合うものを勧められる才能も素敵
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入院中に読んだ5冊目!
ミステリが苦手な主人公・伊藤二葉と
ミステリ大好き中学生・隼人くんのお話。
怖いもの苦手な二葉のために隼人くんが優しいミステリを勧めてくれるのだが、そもそも"先生と僕"が優しいミステリという劇中劇のような構成になっている。
中学生の隼人くんの推理発表を二葉が代行する部分は名探偵○ナンを彷彿とさせる。
心ざわめかないライトなミステリーを読みたい人におすすめ。
坂木司先生らしい穏やかなミステリーでした。
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頭脳明晰な中学生と特殊な記憶力を持つ大学生の二人のやり取りは、何故かほっこりします。
日常に潜む事件を面白可笑しく、且つ世の中の闇の部分を描いており、ミステリーとして楽しむ事が出来ました。
Posted by ブクログ
皆様、ミステリはお好きですか?
今作の主人公は伊藤二葉、十八歳。
人が殺される小説は読めない、極度の怖がり。
しかし、友人山田の誘いで推理小説研究会へ入部することとなる。
そんなある日公園のベンチで本を読もうとしていると、ある男に声を掛けられた。
「こんばんは」「大学生?」「よかったらバイトしない?」そんな怪しい言葉に逃げようと立ち上がった二葉。
そこであることに気がつく。彼は、少年だったのだ。
家庭教師を探しているという少年、瀬川隼人。
勉強も運動もよくできる模範的な生徒の隼人に二葉が教えることはない。そう思い断ろうとするが、前半は自習、後半は二葉のミステリ講義という案に落ち着いた。
そんな2人の周りで起こる「?」を解決していく。
本屋の雑誌に貼られた謎の付箋、
カラオケ店から消えた二人組、
個展のギャラリーに誘う女性…
もちろん殺人などの物騒な事件ではない。
隼人の行動にはかなり振り回されるが、推理力と年相応の笑顔にも救われる二葉。
お互いが生徒で先生という不思議な関係が微笑ましい。
坂木先生の作品は相変わらず読みやすいし、入りやすい。
本が苦手な人、ミステリが苦手な人が坂木先生の作品と出会って何かが変わるきっかけになればと思う。
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人が死なないミステリーで日常の謎を探る系。物理トリックではなく、人間の思い込みや誤解で謎が生まれてしまう心理トリック的なミステリー。
第1話の「書店の付箋」は、なるほどと思える心理トリックで面白かった。第4話のギャラリーの勧誘も現代的な謎で、今こそ「あるある」な感じ。
種を知ってしまうと大した謎でもないのだが、たしかに日常にこの種の違和感は溢れている。まあいいか、で流してしまうことが多いのだが、探っていくときっとこの本のような事情があるのだろう。
第1話:先生と僕
本屋の雑誌の中に電話番号が書かれた付箋が…
第2話:消えた歌声
雑居ビルのカラオケ店で火事が起きるが、避難した女子高生の姿が見当たらなくて…
第3話:逃げ水のいるプール
区民プールに不思議な係員がいて…
第4話:額縁の裏
先生はギャラリーで店員と親しくなるが、絵を買うような金はなく…
第5話:見えない盗品
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大学生の二葉がひょんなことから推理研究会に入り、ひょんなことからミステリー好きの先生、
中学生の隼人と出会う。
二葉は隼人の家庭教師となり隼人にミステリーを教えてもらうという話の連作短編集。
巻末に特別便という素敵なお話もあり、
坂木司ファンとしては嬉しい登場人物が出て来て思わずにやけてしまいました。楽しい一冊でした。
Posted by ブクログ
男子大学生と男子中学生が日常の謎を解き明かすべく奮闘するコージーミステリー。
コミカルな二人の掛け合いが微笑ましい。
また、本書で紹介されるミステリー作品にも興味がそそられる。
そのうち読んでみよう。
序盤で登場する『ミステリー作品ばかりが並べられた隼人君の本棚』がめちゃくちゃ気になる。
Posted by ブクログ
個人的に隼人君を「都会の猫」と表していたのが印象的でした。
隼人君のイメージとピッタリ!!
話の中で、キャラクターのブレもなくて、読みやすかったです。
私自身、ミステリ小説はあまり読まないのですが私も読んでみようかな??と思いました!
短編というのもあって、隙間時間にさら〜っと読めるのもいいところだと思います!!
Posted by ブクログ
日常ミステリーの書き手、坂木司氏による、ミステリーガイドとしての役割も果たすミステリー作品。
何とも頼りない大学生二葉と、どこか達観している中学生隼人の掛け合いが面白い。
見ていると現実の犯罪って確かにロマンはないよね、とは思う笑