坂木司のレビュー一覧

  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    シリーズ第2作。
    1作目同様、坂木や鳥居の周りで起こる日常のミステリー。どの話も少しの切なさ、温もりを感じることができる。

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    2022年12月06日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    キラキラ女子の生活ストーリー
    …かと思って読んでいたら、東京に上京して生活しているトランスジェンダー女子のお話でした。

    さすがミステリ作家!
    ストーリーにすぐ引き込まれた。

    性を全うし、自分らしく生きる。
    当たり前のように思えて実は難しいときもある。

    女子あるある的な話もあり、毒付くというかドス黒いというか、誰もが一度は経験がある感情や出来事。
    それを上手くかわしたり、ガツンとかましてやったり、読んでいて最高のデトックス本。

    この本は様々な刷り込みに心をすり減らしている私達の気持ちを代弁してくれるからスカッとする。毒素が抜けて自分も変われそうなそんな気持ちにまでなった。

    とても面白か

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    2022年11月27日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    坂木司の本はハズレが無い。映画「ミッドナイト・スワン」を観た時も思ったけど自分の中にある無意識の差別や偏見に気がつかされる。後藤もはじめは図々しすぎて好きになれなかったけど学習するし言わなきゃいけないことはちゃんというナイスな男。ドラマ化されたの知らなかった、観たかったなぁ。

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    2022年11月27日
  • 動物園の鳥 ひきこもり探偵シリーズ3

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    シリーズ3作目、完結編。
    事件を解決しながら、人と人との関わりや考え方について考え、坂木が鳥井を解放してお互い独り立ちしようとするまで。

    「僕の飼育係は僕だけなのだから、きちんと世話をしてやらないといけない」
    「手をのばし続けること。誰かと関わり続けること。それが、これこそが生きているということ」

    シリーズが進むにつれて色んな年代の人と友達の輪が広がり、皆あたたかく根のところでは素敵な人たちでほっこりした。
    鳥井が作る料理の数々の描写には、いつもじゅるりと涎が出そうになった。こんな友人がいたら、そりゃあいつも帰りに寄っちゃうし人も集まるよなぁ。

    人は皆自分自身の軸を持って考えたり行動した

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    2022年11月26日
  • 肉小説集

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    豚足、トンカツ、角煮、ホルモン焼き、豚のヒレ肉、ハムを中心にした物語が6篇だが、様々な食事風景が描写されており、それぞれ楽しめた.どれも旨そうな感じだが、角煮が特に賞味してみたい.フィレがヒレに変わったことを発見した「魚のヒレ」も意味深な展開が楽しめた.

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    2022年11月20日
  • 切れない糸

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    「和菓子のアン」で知った著者。この本の出発は更に前だが、ライトミステリーと言う点では変わらないんだな、と。主人公と推理をする人物が別だが、なるほど、タイトルとはこうしてリンクするんだなと気付いたのは終盤だった。ミステリーとして読むのが最適な作品、とは思わないからこそ読み始めたので、特に問題無し。

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    2022年11月13日
  • 仔羊の巣 ひきこもり探偵シリーズ2

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    シリーズ二作目。
    一作目をちょっと忘れかけているけれど…鳥井が関わる人数が少しずつ増えているような。相変わらず坂木はいい人過ぎて、こんな友人がいて良かったねと思う。年齢も関係なく、友人のように思える仲間が沢山いるのは、とても良いなぁ。

    それにしても鳥井は坂木と組んで探偵を仕事にしたらいいのでは。。笑
    幼い頃に無条件に愛を注がれるのは、とても大切なことなんだなぁ。

    次作が完結編なので、どうなるのか楽しみ。

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    2022年10月30日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    たっくさん頭の普段使わない領域を使ってSF小説を読んだ後だったので、次は何か軽く楽しく読めるものを。そう思って選んだ一冊。

    私の中で坂木さんはハズレのない作家さん。『和菓子のアン』シリーズが有名ですが、昔から穏やかで優しくて、でも少しだけほろ苦さを含んだ心理描写がとても上手な方という印象。この本はタイトルと表紙だけ見て、坂木さんの作品の中でも軽く読めそうだなと判断してまったく内容を確認せずに借りたのですが…!
    いい意味で、期待を裏切られました。

    主人公は東京のアパレル会社で働く、とても女子力の高い「みき」。ルームシェアをしていた友人に彼氏ができてシェアを解消することになり、そこに高校の友人

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    2022年10月18日
  • おいしい旅 初めて編

    購入済み

    旅に出て美味しいものを食べたい

    旅行に行きたい!
    多くの人が、そう思っているだろうな。
    観光して、美味しいもの食べて…
    そこには「人」がいる。
    コロナ禍を過ごしてきたから、その大切さが理解できる。

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    2022年10月14日
  • おやつが好き お土産つき

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    ネタバレ

    坂木さんと言えば、小説の中に出てくる食べ物がやけに美味しそうだなと思っていたけれど、おやつのエッセイ本なんて書かせたらやっぱりすごい。
    だれもが知っているような超メジャーなお菓子から、初めて聞いたような珍しいお菓子、そしてフルコースで出てくるような敷居の高いお菓子から、100円で帰るような庶民的なお菓子まで、色とりどり。そしてそのどれもがとっても美味しそうで、愛を持って描かれているなと思う。
    そして私も小学生の頃に鬼平犯科帳一気読みして、父から受け継いだ池波正太郎シリーズを本棚に大事に全巻揃えている身としては、そうそう、軍鶏なべがすっごく美味しそうだったんだよね〜と懐かしい気持ちに。
    当時はそ

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    2022年08月29日
  • この部屋で君と(新潮文庫nex)

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    8つのアンソロジーからなる作品。正直アンソロジー作品は多少はハズレがあるが、この本はそれがなくどれも当たりだなと思った。朝井リョウが大好きなので気になって買ったが、他の作家も良い作品だったのでこれを機会に読んでみたいなと思う。
    各ページ冒頭の間取り図も見ていて楽しい。

    1話目
    ◎朝井リョウ「それでは2人組を作ってください」
    どうしてこんなに女子心がわかるんだろうと思うくらい、人の心の繊細さや機微を感じ取るのが上手だなと改めて感じた。『何者』を読んだことのある人だと余計楽しいと思う。朝井リョウ大好きすぎる。

    2話目
    ◎ 飛鳥井千砂「隣の空も青い」
    韓国出張に行く前と行った後の、主人公の心の変

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    2022年08月28日
  • ホリデー・イン

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    ネタバレ

    どうやらシリーズもののスピンオフ小説だったようで、それでもキャラクターたちの立ち位置や性格は、短い文章の中ですぐ分かるように書かれていて有り難かった。クラブジャスミンに関わりのある人たちの、ほんのりとした恋模様や心情の変化を、短編で上手く描ききっているのは上手いなあと思った。

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    2022年08月23日
  • 鶏小説集

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    胃もたれすると分かっているのに「あげチキ」が食べたくなってしまう。
    どの話もちょっと陰気で心がざわつく瞬間すらある。
    だけど、その先に待ち受けるのは予想外の展開と身悶えするようなラスト。
    引き込まれるのは一瞬。
    自分の想像を超える世界へと連れていってくれる小説ってホント最高。

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    2022年08月10日
  • おやつが好き お土産つき

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    たくさんのおやつについて書かれたエッセイ。
    おやつのおいしさを伝える表現がとてもうまくて、思わず食べたくなってしまう。
    おやつが好きな人も、おやつよりご飯が好きだよって人も、この本を読んだらいろんなおやつを食べてみたくなること間違いなしです。

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    2022年07月14日
  • ワーキング・ホリデー

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    坂木司さんの本を買い漁るようになり、ワーキングホリデーとウィンターホリデーを購入しました。
    昔別れた彼女との子供が大きくなって急に会いにくるというお話。
    めちゃくちゃ面白かった!とかではないけど、読みやすくてホッコリさせてくれる本でした。

    ウィンターホリデーも楽しみ!



    〜心に残ったフレーズ〜

    【優しい思い出は、心を守る武器になるんだから】

    【それは大和さんがやりたいことで、ぼくがしてほしいことじゃない】

    【不安を埋めるための行動を、俺はこいつに押しつけた】

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    2022年07月12日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    読み始めてすぐに、かつてTVドラマで放映された作品だと気がついた。
    明るい調子のドラマだったような記憶があって、だから原作もそれなりに明るくてポップな作品だろうと思いながら、流して読んでも良いかなと思っていました。
    申し訳ありませんでした。
    心と身体の不一致に悩む人々の思い、辛さ、不自由さ。けれどそんな圧にもめげずに自分らしく生きていく力。世の中と真正面に闘うだけではなく時には風に柳と受け流し、時には頭を使って立ち向かうその強さに圧倒され敬意を感じます。

    かつてのクラスメイト後藤が意外にも理解者でありミニーさんこと高山田が主人公小川によって自分自身を探り出し心を開いていくのがなんとも暖かい。

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    2022年06月26日
  • シンデレラ・ティース

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    歯医者が舞台のお仕事ミステリー。
    珍しい設定だからこそ謎が解けた時の意外性は大きい。
    歯医者の世界もなかなか興味深く、面白く読ませてもらった。
    仕事を通して成長していく咲子の姿を見守るのも楽しい。
    ここまで患者さんに寄り添ってくれるなら、私だってお世話になりたい。

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    2022年06月19日
  • 女子的生活(新潮文庫)

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    ネタバレ

    トランスジェンダーであるみきの、ストレスと闘う日常が描かれている。理不尽な攻撃や検討はずれの常識の押し付けに対して、躱したり正面から潰したりする。時には負けて泣き、翌日にはお気に入りの服を着て笑う。日常に数多く潜む敵と闘うことを楽しんでいるところが、みきを含む登場人物の魅力だった。これが女子力か。

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    2022年06月12日
  • 紙魚の手帖Vol.04

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    毎回楽しい小説あり、インタビューあり、ジャンル別の書評ありと値段以上に実り多い読書タイムを提供してもらってます。今回も楽しく読めました。連載物も面白くなってきました。欲を言えば、連載物が二つともラノベっぽいというか、若い人を主人公にした軽めのものなので、それ以外の短編はもっと重厚なミステリーとか、ゴリゴリのSFが読みたい!その点、「まるで渡り鳥のように」は大満足でした。

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    2022年06月09日
  • ウィンター・ホリデー

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    この父子にズキューンとやられました。

    これには前作『ワーキングホリデー』というのがあるのを読み始めた後知ったのですが、読む順番が逆になっても十分楽しめます。

    ホストを辞め、運送会社に勤めてからも、運送会社の仲間たち、そしてホストクラブで大和を教育し、導いてくれた人たちが、大和と息子の進のことを見守ってくれます。
    ヤマトも単細胞みたいなところがあるけれど、周りの人に影響を受けながら成長していく姿も、父親大和も息子進もお互いを必要としているのに、会って間もないのでどうやって距離を詰めようかと考える姿も、キュンキュンしてしまいます。

    寒い冬に温かな気持ちにさせてくれる、1冊でした。
    元ヤンキー

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    2022年06月06日