法月綸太郎のレビュー一覧
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「夜半のちぎり/岡崎琢磨」
シンガポールの新婚旅行で奥さんが殺される。そこで元カノも結婚していて、彼と来ている。その彼が実は今の奥さんとも付き合っていて犯人というだけの話。
「透明人間は密室に潜む/阿津川辰海」
これは力作ですね。なぜか肌が透明になる人たちが現れてきて、そうなると透明人間は不便。人とぶつかるし、食べ物は見えるし、病院で患部の診察もできない。それでメイクを施すことになる。透明であることを利用して殺人事件を試みるのが出足。倒叙ということになる。身体に吸収したものは老廃物でも透明だがそれ以外は見えてしまうので爪の間の垢、歩いた時についた泥なども危ない。人通りの少ないところを探すのに -
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ネタバレ書評を読むと賛否両論。スゲーという人と意味分からんわという人。確かにこれはオモロがる人を選ぶ小説ではある。19世紀~戦前にかけてのミステリー史とちょっと複雑めのSF理論をかじっておかないとオモロさは分からないだろう。
と言ってる俺にしたって、どっちも苦手なジャンル。残念ながら「これはスゲー」と思うことはできず、「ここをオモロいと思わそうとしているな」という雰囲気を感じるのがせいぜい。俺にはハードルが高い小説であった。
このミス1位を取ったことを嘆くレビューも多くみられるが、これを選べるのは「ミステリー賞」しかないだろうと思うし、これを選ぶ選者のいるコンテストがあることは、正しい姿勢だとも思 -
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Posted by ブクログ
ネタバレトリックは二の次、心情描写や人間を描くことに重視を置いた昨今のミステリーは置いといて、そろそろ本格ミステリーを読んでみたいと思い、「衝撃のどんでん返し」「著者の記念碑的作品」という言葉につられ読んだ本作。
久々の本格ミステリーに心躍るが、「法月綸太郎」という作者と同じ名前の素人探偵がいまひとつキャラが弱く、主人公にも魅力を感じず、結局、登場人物の誰一人として好きになれないままに終わった感じ。
肝腎の真相も、どんでん返しとうたうほどの意外感もなく、予想された範囲。なんとも残念な感じだった。
ただ、名探偵が真相を解き明かす小説の面白さは、ひとえに名探偵のキャラによるところが大きいので、探偵「法月綸