綾辻行人、有栖川有栖、西澤保彦、貫井徳郎、法月綸太郎、東川篤哉『自薦 THE どんでん返し』双葉文庫。
6人の作家による6編収録のミステリー・アンソロジー。このアンソロジーが刊行された時に6人の作家のうち貫井徳郎以外の5人は余り読まない作家だったので、敢えて購入しなかったということを覚えている。古本屋の100円本ならと手に取ってみた。
綾辻行人、有栖川有栖、法月綸太郎の短編がまあまあ面白かった。
綾辻行人『再生』。ホラー短編。微かに記憶があると思ったら『眼球綺譚』に収録されていた1編。首の無い状態で揺り椅子に座る若い女性を目の前にして、ひたすらあることが起きるのを待ち続ける主人公。そういうどんでん返しだったか。綾辻行人は大昔に何冊か読んでいる。★★★★
有栖川有栖『書く機械』。ベストセラーを目指せと編集長に発破を掛けられた新人作家は嫌々ながらも短期間での執筆に同意するが、次第に『書く機械』に魅了され、自ら進んで『書く機械』へと変貌してしまう。どんでん返し的な展開は弱い。有名な作家だが、有栖川有栖という奇妙なふざけたような筆名に読む気にならなかった作家。★★★★
西澤保彦『アリバイ・ジ・アンビバレンス』。西澤保彦も何冊か読んでいる。明確なアリバイがあるにも関わらず殺人を自供する女子高生。その理由に終始するストーリーには面白味は無い。★★
貫井徳郎『蝶番の問題』。貫井徳郎はかなり読んでいる。貸別荘で発見された五つの死体。全員死亡しているため、誰が犯人で誰が被害者なのか不明。ノートパソコンの中に残された手記から犯人を特定しようとするが……今一つの捻りかな。★★★
法月綸太郎『カニバリズム小論』。法月綸太郎は何冊か読んでいるが、好みではない。著者が実名で小説の中に登場することにどうしても拒否反応を示してしまうのだ。物語の主人公が猟奇殺人の動機を解明すべく、法月綸太郎に頼る。大どんでん返しはラストの1行。★★★★
東川篤哉『藤枝邸の完全なる密室』。東川篤哉は読んだことが無い。独身の資産家の遺産を独り占め指しようと甥が完全犯罪を目論むが……どんでん返しは何処だ。★★
本体価格583円(古本100円)
★★★