中田考のレビュー一覧

  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    テロ関連でお勉強。面白かった。たしかに今のグローバリズム一本化体制は少々危険でもあり、こちらのサイドからみるとカリフ性もそんなに悪いものにも見えない。

    日本の知性が今はアニメや漫画産業に吸収されているというのはなんとなく同意。一部だけどね、一部。あと信頼やコミュニティの話も結構良かった。

    もっと詳しくは中田さんの別の書を参照。

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    2015年12月03日
  • 世界はこのままイスラーム化するのか

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    頭の良い二人が入門者向けに分かりやすく教えてくれる。中田考のヤバさも最後に少しだけ見せてるしイスラーム入門にとても良いバランス。いいコンビなので続編出して深い話もして欲しい。

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    2015年11月25日
  • イスラーム 生と死と聖戦

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    イスラームは神が一人、法がひとつ、人間は法に従う。だから領域国家や統治機構は必要ない。異教徒からの攻撃にあった場合、イスラーム社会を守るための防衛がジハード。昨晩観た大河ドラマ花燃ゆで、吉田松蔭は、開国を迫る異国から日本国の独立を守りたいがために開国をすすめる老中の殺計画を企ててしまうほどの焦り高まる気持ち(至誠)が誰にも届かないことを野山獄で悲しみまだ自分の努力が足りないと叫ぶ…ドラマと本の印象がかぶっているように感じました。

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    2015年04月13日
  • 現代思想 2015年3月臨時増刊号 総特集 シャルリ・エブド襲撃/イスラム国人質事件の衝撃

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    中田考、廣瀬純、ジジェクの文章が面白かった。

    いろんな文章を読むほどに自分からそう遠い話ではないと思わざるを得ない。しかし同時に大量の文章がテロリズムについて語るほどに、自分の頭で主体的に考える機会も失われていく。研究の指針が失われていくのと、いわゆる最後の人間に自分も近づいていくことを感じる。何かの原理主義者にでもなりたい気分である。その何かは不在であるのだが。

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    2015年03月03日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    自分のフレームでの理解では、異文化を理解することはできない。イスラムを理解するには、フレームの根本を問い直すことになる。
    イスラム国を「国家」という概念では、とらえきれないのは、ここにある。

    そして、解決への道筋もこの二人の対話のような方向にあると思う。

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    2015年02月09日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    ネタバレ

    世界3大宗教でありながら、実はよく
    分かっていないイスラム教。

    ・苛烈なイメージがあるが、何故10億
     を超える信者がいるのか?
    ・何故、欧米と衝突するのか? 
    ・同じ中東の砂漠を起源とする一神教、
     ユダヤ教とキリスト教とは何が違うのか?

    こうした疑問にわかり易く答えてくれる一冊。

    特に、欧米の「領域国民国家」やアメリカの
    「グローバリズム」と根本的に相容れない
    イスラムの考え方が興味深い。

    日本人イスラム学者とユダヤ教に造詣が深い
    思想家との対話形式で読み易く、私にとって
    イスラム教の基礎知識を知ることができた
    基本書でした。

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    2015年01月17日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    日々、漠然と感じていたグローバリズムや資本主義に対する危機感への解決が、イスラム教にあったとは…。
    中東情勢なんかもあり、つい色眼鏡で見てしまいがちなイスラム教に対する見方が変わります。
    やはり、世界宗教になるだけあって深い。
    それだけに、いまの歪んだ状態がなんとかならないものかと思います。

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    2014年11月26日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    【何故読みたいか?】
    世界の情勢を知りたいから
    内田樹さんの本だから
    視点を変えて世界を観たいから

    【ファーストインスピレーション】
    読みやすい。
    世界を騒がせている、イスラームのことを知りたくて読み始めたが、グローバル資本主義が目指す世界観、それに対抗するのが「食文化」という内田さんの視点に驚く。
    金貨は貴金属だから、ある程度もっていると邪魔になる。は(笑)だけど、納得。紙幣は記号だからじゃまにならない。だから、増殖する。

    「クロスボーダ」は国家に滅ぼされる。例)東インド会社。ならば、グローバル企業もいずれは国家に滅ぼされる運命か?

    イスラーム教だから、特殊な教義があるわけじゃない。ご

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    2014年11月19日
  • 一神教と国家 イスラーム、キリスト教、ユダヤ教

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    内田樹さんと、ムスリムでイスラム学者の中田考さんの対談本。
    イスラーム文化圏のことは高校・大学でも習ったし、すでに聞き覚えのあることも少しはあったけど、中田さんご自身がムスリムというのがよかったのだろうな、新鮮でした。

    相手の人格や内面云々じゃなく、砂漠で飢えている人がいたらとにかく食べ物あげるでしょ、という感覚が面白かった。すごく生命と直結してる、生きていくための法なんだなぁ、イスラームの教えって。この人たちは政治も学問も経済も、全部神様との約束がベースなんだから、政教分離や国民国家なんてのは押しつけても仕方ないように思う。それにしても、現地の人にしてみればタリバンのが米軍よりはよかったか

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    2015年11月30日
  • 中国共産党帝国とウイグル

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    中国共産党とはなんぞや。
    新疆ウイグル自治区では何が起こっているのか。
    さらに、ここに関わる国々の、歴史や現状、関係性、価値観、思想など。
    対談形式で書かれているので極端に難しくはなく、そういうことか、と知ることが出来ました。

    が。
    この対談が行われたのは2021年の初夏。
    そこから4年。この間に、
    ロシア対ウクライナ、日本の元首相の急逝、中東地域のあれこれ、アメリカの政権交代など、中国のみならず世界はさらに、ややこしい様相を呈しています。

    日本の内政への選択が迫ってきていますが、近視眼にとどまらず大局を見て考えたいと思いました。

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    2025年07月12日
  • みんなの宗教2世問題

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    編者は自身が宗教二世であることを明かしている横道氏。自身の発達障害についても触れている。

    第一章は宗教2世らの生の声。
    そして著名人らによる様々な意見。
    いろんな人の声に耳を傾けるということの大切さがよくわかる。

    後半は宗教二世を扱った作品についてデータベースのようになっている。今まで気づかなかったが、これだけ作品化されているということは、表現者がそれぞれに問題意識を持って発信しているということでもある。

    安倍元首相銃撃事件から3年経過し、改めて読んでみようと手にした一冊。

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    2025年07月11日
  • 撤退論

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    衰退する日本をいかに撤退させるかについて、多様な論者たちが論じる一冊。
    サンクコスト、責任追及、同調圧力・・・撤退判断を妨げる要因はいくらでもあるが、どこで撤退の決断に踏み切るのか。
    最後の論者である平川氏の「撤退とは、行くか戻るかの二者択一ではなく、パラダイムシフトなのだ」というメッセージが一番ささった。

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    2025年02月10日
  • ポストコロナ期を生きるきみたちへ

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    コロナ下で思う事はそれぞれの人に沢山あったなと思い出させる本。
    エッセンシャルワーカーありがとうとメディアで流しつつ、近づくなと差別する。大事といいながら低収入を改善しようとしない。ありがとうと言っておけばこき使っていいと思ってるよね。これからは少子化でエッセンシャルワーカーがますます減ってくる。その際にどうするのかな。

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    2025年01月11日
  • みんなちがって、みんなダメ

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    私の大学時代の師の本です。
    自分をヘビと勘違いしているミミズのたとえはしっくりきました。
    イスラームの話もしばしば出てきますが、そこまで宗教めいた本ではなく、語彙も内容も平易な方で読みやすいと思います。
    ただ、実践となるといきなりは多少難しいかも知れませんね。

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    2024年12月02日
  • どうせ死ぬ この世は遊び 人は皆

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    矛盾はあるけど面白かった。
    まあそんなに簡単に割り切れるものでもないけど、私は好きな考え方。
    深沢七郎の『人間滅亡的案内』に似てる

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    2024年09月01日
  • みんなの宗教2世問題

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    私も宗教2世、いや、正確には3世です。
    皆さんの体験談は、自分と重なるところも多く、改めて、自分もいろんなことを我慢してきたんだろうな、本当の自分を出すことができずに大人になったんだろうなと感じました。

    せっかくなので、私の記録も(長くなりますが)ここに残します。
    私は、父方の祖母、母方の祖父母が創価学会に入会し、父と母は子どもの頃から学会員で、学会活動の中で出会って結婚し、私が生まれました。
    父母は地元でちょっと有名な活動家だったので、その長女である私も期待されていると(勝手に)感じていました。
    小学生になる頃、母から勤行唱題を教わり、土日には未来部として会合や合唱団の活動に参加しました。

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    2024年06月21日
  • イスラームの論理と倫理

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    中田考と飯山陽による書簡での対談本。噛み合わず、スタンスも立脚点も異なるやり取りに、最終的に飯山女史が匙を投げるような寄稿をしているのが、本音ベースでとても良い。中田考も、煙に巻くような論説を意図していたかは分からないが、元来、こうした一見さんには扱い難いテーマであり、かつ、単純な人物ではないため、仕方ないとも思うが。飯山陽も、イスラム思想研究者であり、勿論、相手として不足しているわけではない。しかし、中田考はムスリムだし、飯山陽は女性だしで、やはり大きな隔たりがあるのだ。

    飯山が言うように、中田の書簡は理解が難しいし、極端に感じたり、説明を放棄しているようにさえ見えるため、イスラム初級者向

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    2024年06月09日
  • 一神教と帝国

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    どの国にも「恥ずべき過去」はある。それを認めるか認めないかで、それから後の国民たちの倫理的緊張感は変わる。「疾しさ」を抱えて生きることは辛い。けれども、それが民族差別や拝外主義の暴発を抑制している。歴史修正主義者は、国民の「疾しさ」から解き放つことで、民族差別や拝外主義といった暴力を解き放つ。

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    2024年06月03日
  • イスラームから見た西洋哲学

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    プラトン 人間の本質は人間のイデア=「存在」 
    アリストテレス イデア=物質に内在するもの 
     存在の原因となる「不動の動者」=イスラムでは アッラー (ギリシャ:多神教)
     教会:世界最古のかつ最大の官僚機構  皇帝/国家と教皇/教会の権力闘争
     
    イギリス 経験論 憲法がない 社会契約=人権
    西洋支配の二分法 キリスト教/異教徒
      →三分法へ 西洋文明国/半文明国(オスマン/中/日)/植民地 

    イスラーム 国家という法人概念はない 義務はあるが権利はない 
     神=イラーフ 崇拝されるもの 人間は必ず何かに隷属、自由人は欲望の奴隷

    無神論のマルクス(共産)主義 ↔ 資本主義  
     唯物

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    2024年06月08日
  • 13歳からの世界征服

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    宗教に全く馴染みは無いが、自己規律や世界征服の様な大きな目標には力になるのかもしれない。上手く利用するというか。

    一見馬鹿げていると感じる回答があったが、解釈によっては「あれ、確かにそうだな」と納得する事ができた。

    生きにくい世の中だと私は感じていたが、それは私自身が作り上げていた世界であって、ハードルを下げてしまえば、幾らでも逃げ道はあるし、案外どうにだってなるんだと学んだよ。

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    2024年05月20日