中田考のレビュー一覧
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電車は時間通りに運行することが常識だったり、マナーに外れた人へのまなざしだったり、実はイスラムの戒律より日本の文化の方が厳しいのではないかという指摘は、まさにそうかも知れないなと思った。豚肉が食べられないのだって、そう言う文化がなくて国内では売ってないので、我慢している訳ではない。これは考えてみると日本人が犬を食べないのと同じことかな。韓国では、たしか来年から法律で禁止されるらしいけど。。。
吝嗇は最大の恥である。遊牧民族と農耕民族の文化の違いが、宗教や文化的な考え方にも影響している。アメリカのグローバリズムとイスラム文化圏の対立の話など、想像以上に面白いしスケールが大きい話だった。
イスラム文化圏の話って、今までほとんど情報を入れてこなかったので知れば知るほど、目から鱗が剥がれていく感覚があって気持ち良い。 -
Posted by ブクログ
独特の言葉遣いや形式が読みにくく、本を通して伝えたいメッセージのようなものも分かりにくかったのですが、イスラム教に基づいた筆者なりの人生論と言うあたりは理解できました。
確かに一神教を信じていると視線が神様の方に向きますから、他人がどうこうと言うよりも、自分がどうしたいか?=神様がどうしろと言っているか?と言う気持ちになることの方が多いです。
自由や平等の概念がある時には不自由や不平等と言う前提があると言う事は改めて重要な視点になりました。
自由にしても平等にしても、その人が所属する共同体の規範の中だけと言うことなど簡単に分かりそうなのに、どうしてそんなに皆さんそんなに空飛ぶピータパンのように自由に振舞って良いと思うのか理解に苦しんでいるのですが、そのあたりを乱暴にバカと言わないでもう少し教えてもらえると良かったです。
ただ、アメリカが言う自由の例にもありましたが、権力を持つ側が組織や共同体の中で自由や平等を弄ぶ場合があり、そんなものに縛られない生き方をしている人を見るとたまに羨ましくもあります。 -
Posted by ブクログ
世界三代宗教といえばキリスト教、イスラム教、仏教であり、更に二つ、ヒンドゥー教とユダヤ教を加えると五大宗教となる。これらは世界的に見て信者数が多い事からも世界に与える影響も大きく、世界で起きている戦争や各国の政策根拠を宗教に求めることも多くの場合に可能であるとも言える。厳密にいえば宗教以外の各国の思惑が様々あるのかも知れないが、その中に確実に宗教の影響力が及んでいると感じる事は多数あるだろう。トランプを支援した福音派しかり、イスラエルのガザ侵攻しかり、イスラム教過激派による活動しかり。宗教は世界を動かしている要因の一つである事は間違いない。
その様な宗教の中から、最大の勢力といえばキリスト教とイスラム教である。それぞれ信者数はキリスト教23.8億人、イスラム教20億人前後と、3番目に多いヒンドゥー教の11億人を圧倒する(仏教5.2億人、ユダヤ教は約1700万人)。そしてキリスト教、イスラム教、ユダヤ教は何も聖地にイエルサレムを抱えており、アブラハムの宗教として同じ起源を有している。
本書の内容はその二大国家宗教であるキリスト教とイスラム教のそれぞれの研究の第一人者である、西欧思想および社会学者の橋爪大三郎氏とイスラーム学者で自らもイスラム教徒の中田考氏の対談形式となっている。それぞれの宗教における戦争感の違いから、国家のあり方ネーションステイト、更には互いが矛を交えた戦争の歴史から、なぜキリスト教は戦争に強い宗教となったのか、各宗教の起源やその後の発展の歴史による考え方の違いなどを比較していく。それぞれ同じ起源でありながら、長い年月を経て全く相容れない思想へと変化していく様、そして現代にまで続く慣習や考え方の違いを知る事は、現代を生きる我々にとっても二つの宗教に帰依する人々との対話の仕方にも参考になるものだ。現在もなお記憶に新しいアメリカ同時多発テロであるが、対立が表面化した事象だけを見て、それぞれの宗教を評価してしまうのは間違えている。イスラム教が殲滅戦的な争いを避け、平和を望む宗教である事は、それらテロとテロを報じるキリスト教国のメディアからは正確には伝わってこない。キリスト教フィルターを外した実態としてのイスラム教を捉える事は非常に重要であるし、今後世界人口に占める割合で言えば「産めよ増せよ」のイスラム教が最大勢力になるのは目に見えている。だからこそ、キリスト教との比較によるイスラム教の姿を捉える本書は、非常にわかりやすく役に立つ内容だと感じる。是非手に取って一読して欲しい書籍だ。 -
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無理解と誤解ばかりのイスラームのこと。
日本人のムスリムとして生きるハサン中田考先生のお話をマンガを交えて具体的に教えてくれる。
相変わらず誤解と無理解ばかりの報道に踊らされずに真にお互いを理解する、本当の意味での共生社会が生まれるために、こういった読み易くて中身のしっかりとした本はもっと沢山あっても良いと思う。
全ての宗教が内蔵する平和への希望と危険性。誰かの都合の良いように加工された知識だけを頼りにしないで多面的に考える大切さ。
知らない世界の話を知る楽しみはこういうところにあるのかも。
付)
受け狙いの一方的で過激な内容の本が書店の売り上げNo. 1の札と共に山積みされていたりするが、流されやすい日本人の一人として、一抹の不安を禁じ得ない。 -
Posted by ブクログ
最近読んだイスラム教関係の本の中では、一番分かりやすく「イスラム教とは何か」を説明している本だった。
イスラム共同体の思想の中には「良いな」と思える点はいくつもあるけれど、実際にイスラム教徒(がつくったイスラム共同体)とそれ以外が共存するとなったとき、果たして社会はうまく回るのかというのは私にはまだ分からない。
ただ、宗教が違えどお互いに信じたいものを信じて、お互いのことをリスペクトし合う社会が実現されればそれはとても素敵だと思う。
トルコ人の知り合いがインフレの影響もあってトルコでは金預金かドル預金をする人が多いと言っていたけれど、イスラム教において金貨・銀貨が正貨とされるのと関係しているのかもしれない。