中田考のレビュー一覧
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覚えておきたいこと。日本語はウラル・アルタイ語族でトルコと言語が同系統。
深い影響を知らないところで大陸からうけているそのことを、大陸をもう少し身近に感じて、同胞という感覚を持って問題を考えていただければと思っている〔橋爪)
日本も韓国もトルコと同じ連なりにあり繋がっていく。〔中田)
中田さんの、おわりに、のところで
カリフが納めるダール・アル=イスラーム イスラーム圏にムスリムは住むべきである。という下りが面白くて少し目から鱗である。その文章の最後は、
ウイグルが移住すべきダール・アル=イスラームはどこにも存在しないのである。となっている。
モンゴル人もチベット人もウイグル人も全て中華民族という雑な整理をして、歴史上の数々の帝国のように包摂、多様性包括という統治ではなく、多民族、漢民族以外の多様な人々の同化、人の中身を入れ替えるというやり方、という論説は実際の今の習近平体制について合理的な説明と思われる。
突き詰めれば、そういうことをやらなければ、共産党不要論、共産党は国家機関ではない単なる任意団体という公共性のなさ、そのよるべなさからの統治システムというのも興味深い。
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キリスト教徒とイスラム教の社会や政治のあり方への影響を比較しつつ、「キリスト教がなぜ戦争に強いのか?」とか、それぞれの国での政治の仕組みや、これからの戦争や世界システムについて、議論する本。
対談を本にしたものなので、スラスラと読めるかと思ったが、かなり濃縮度の高い議論で、二人の著者がそれぞれの考えを述べて、共通点を確認したり、対立したり。この議論についていくのは、わりと時間と体力を要した。
スリリンな本であるが、でも辿り着くところは、まあそうかな〜というところかな。宗教が社会に影響を与えるのもわかるけど、なんでもそれで解釈できるわけでもないだろう〜と思ったりする。
著者のひとり中田さんの本は読んだことがないのだけど、対話形式でない「おわりに」の文章を読むと、改めて彼の考えていることが一定のまとまりを持って書かれてあり、有益であった。彼の単著も読んでみたいと思った。 -
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ネタバレ「カルトの子」に衝撃を受け、何度も読んでいる身としては読まずにいられないテーマ。宗教と発達障害の関係については考えたこともなかったけど、人生がうまくいかずに宗教に助けを求めることを思えば、生きづらさを感じやすい人たちがはまってしまうのはなるほどと思う。当事者のインタビューは読みやすかったけど、専門家のところはちょっと読み飛ばすところも。信田さよ子さん、久しぶりに読んだけど、やっぱ分かりやすかった。斎藤環さんとの対談のとこも。こういう本を読むと、あの高校時代のエホバの子を思い出す。今どうしてるんだろうなぁ。エホバの個別訪問が辛い思いをさせて、コミュニティへの帰依を高めるためだという意見にはなるほどーと思った。しかし、こういうのって誰が仕組んでいくんだろうな。金なのか権力なのか性的なものなのか、絶対どこかの少数がうまい汁を吸ってると思うんだよな。
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ネタバレ宗教者、精神科医、ジャーナリストなどこの問題に向き合っている様々な専門家との対談や取材と2世当事者の声を集めた章が秀逸。
むしろそこだけでも良かったのでは、と思うくらい。
最後の方の章は著者自身の著作や宗教関連の文学や映像作品の紹介と見解が多く、興味を惹かれるものもあったが映像に関してはほとんど見ることのできないものが多いこともありちょっとうるさく感じてしまった。蛇足感がある、と言ったら言い過ぎだろうか。
p253で著者が創価学会について、エホバの証人のように2世問題を唱えてる人や宗教被害を受けたと言っている人が実数からすると多いと思えない、ゆえにエホバが2世問題を生み出しやすい宗教と言えるかも、という趣旨のことを言ってます。2世問題というくくりの中で共通する困難さや生き難さなどもあるでしょうが、宗教の中身によって確かに問題の深刻さや複雑さはかなり違うだろうと思います。
一括りでは解決できないところにどう対処していくかというところにまだまだ全然現状はたどり着いてないと思います。
鈴木エイトさんが懸念するようにこの問題がコンテンツとして消費されてもやもやと終わらされないことを願っています。
斎藤環さんが言うように、宗教をR20にするというのはかなり名案だと思います。私自身も子供のころから親の入信した宗教に結婚後も振り回され(本書に出てくる当事者の方々とは困難さは比較になりませんが)「何故自分に意志で入信したものでない宗教にこれほど神経をすり減らされなければならないのか」とその理不尽さに怒りをずっと抱いていたので、本当にそのような法律ができてくれたらどんなにいいだろうと思いました。
…まぁ現実にはほとんど無理だとは思いますけども。 -
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内田の依頼に応じた識者たちが人口減少の日本の撤退論を語る。
それぞれある意味好き勝手に持論を書いている。
これをここでまとめても意味はなかろう。
自分の思う「撤退論」を書くことにする。
識者の意見に影響を受けつつ。
人口減少は先進国共通の現象であり、これを避けることはできない。
異次元の少子化で児童手当増額などといいながら、
扶養控除を廃止したり、社会保険料を増やそうとする政府の愚には呆れる。
彼らにこそ撤退論が必要なのだ。
高度成長時代の、人口増加時代の仕組を変えようとせずに小手先だけの政策を行う。
前例に倣うことしかできない。
更に省益優先、OBの天下り先優先で国有財産を財団法人に抱え込む。
違う仕組みが必要なのだ。1年で50万人が減る国には。
それができないのは、今の仕組のままの方が都合がいい輩が政府、財界の多数派を
占めるから。何年か何十年かは持つかもしれないが、その多数派はどんどん減る。
そして皆が貧しくなる。このままの仕組みでは。それは見えている。
だって確実に人口は減るのだから。増やすには移民しかないのに、それは拒否するのだから。
絶望しかない。
撤退論、必要だ。 -
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ネタバレロシアのウクライナ侵攻から1年以上経過するが、終わりは見えない。
これまでにウクライナ関連本を読んできたがよくわかなかった。過去にあった事件からウクライナからロシアに対する怨嗟があることは知っていた。ロシアからウクライナにはそれほど怨嗟はないだろう。しかしことはそんな単純ではない。著者はカソリック社会と正教社会、そこに割って入ったトルコ、イスラム社会があり。複雑な様相を呈する。
それがここ数百年の流れであある。ロシアはいつも西洋社会から疎んんじられ、嫌われてきた。にもかかわなず、オスマントルコの力をそぎ、ナポレオンを撃退し、ヒットラーを撃退し、9.11以後は米国追従の立場をいち早く表明した。しかし、いつまでたってもロシアは仮想敵国とされ、それだけでなく、旧社会主義陣営の国々が次々とNATO傘下に入る。
そんな状況でにっちもさっちもいかなくなってウクライナ侵攻にいたったようだ。
これってどこかで聞いたことなかったか?そう、真珠湾攻撃である。攻撃せざるを得ない状況が周りから徐々に準備されたのである。
再読が必要な本です -
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以前、立ち止まって交通整理することが必要ではないか、+はわかりやすいけど-が評価されにくくて敬遠されるというようなブログを書いていたので非常に興味深い題材でした。
いろんな人が寄稿しているので中には読みにくいものがあったり、何を言ってるのか、何が言いたいのかがよくわからない人もいたけど、いろんな考え方があって面白く、中でも青木さんや想田監督、平川さんなどは近い考えで興味を持ちました。
障害とは、健常とは、健全とは?頭が悪い、コミュ障、ノンデリ、自我の喪失、倫理観の欠落などと障害の差は?ふだん考えていたことが青木さんによって明文化されていました。
常日頃、「誰が」という点に注目が置かれ、その中身に対しては二の次三の次だと感じることがあったが、政党名の威力がわかる調査結果はわかっていたとしてもやはり衝撃だった。
私はよく岩田さんに共感することがあるんだけど、冷淡な人だと思われがちだというのを見て、自分も「冷めてるね」って言われたことを思い出した。笑
ここでもうんざりするどころか、そうだよね~って思いながら読んでいましたよ…。
アジカンのゴッチまで寄稿している幅広さにびっくり。
みんながすべきことを人に求めるんじゃなくて、1人1人がわからないなりに自分にできることを考えるのが大事だと思います。
先に目指す方向性があって、そのために何をするかって話であるので、ゴッチの考え方にもとても共感しました。
終わり方や書き方の形式も独特で面白かったw -
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ネタバレ中国人を妻に持つ中国通の社会学者・橋爪大三郎と、イスラム教に入信したイスラム学者・中田考による、ウイグル問題を端緒とした中国共産党体制をめぐる対談。
中田氏がカリフ制復興を提唱していること、ヨーロッパ・キリスト教に端を発する価値観やアメリカに対して(歴史的経緯を踏まえたうえで)批判的なのが印象的(特に「あとがき」で爆発している)。
以下、印象に残った点。
なぜイスラム諸国がウイグル問題に介入しないのかというのは、イスラム諸国同士で対立していてまとまることができないから。トルコはアメリカやEUとの関係が悪化し、経済状況も厳しくなって、中国への依存が強まっている。そして、現在のムスリムはイスラムの教えから逸脱している。また、ムスリム世界ではパレスチナ問題ほど関心を引かないとも。
(自分は今まで思い至らなかったが、ムスリムは横のつながりが強いことを考えると介入しても不思議ではない)
イスラム学者から見ると、マルクス・レーニン主義もアメリカの自由主義も、どちらも広い意味でヨーロッパ・キリスト教の思想であるというふうに見える。
中国共産党の目的は抹殺でなく思想改造である。新疆ウイグルがウイグル人の土地で、ウイグル人が中国人だから、新疆ウイグルが中国であるという主張を正当化するために絶滅することはせず、生かしたまま言語・思想・信仰を抜き取る同化政策を採っている。このようなプロジェクトは内モンゴルでも並行して行われている。このプロジェクトは台湾の解放でピリオドを打つ。
中田氏は、多民族・多宗教が共存し、仁政・徳治による本来の中華帝国に中国を戻すことを解決策として挙げている。
「ここが肝心なのですが、この国家安全維持法がうまく施行されているということは、共産党の一党支配が正当であることの証明に成功していないということなのです。成功しているなら、香港もウイグルも、弾圧する必要がない。論争すればいいわけだから。論争しないで弾圧しているということは、その正当性に問題があるということ。それを中国共産党自身が自覚しているという意味です。」(橋爪 p.102)
改革開放以後、中国共産党は経済成長を自身の正当性の根拠にしてきたが、成長を続けるのが難しくなるとその正当性が揺らいでしまう。そこで中国共産党は、漢民族に各少数民族も含めた「中華民族」というナショナリズムを創り出し、その根拠に加えようとしている。(共産主義は普遍主義なので、ナショナリズムとは真逆)
「政府のほかに中国共産党がある。そして中国共産党が政府を指導している。どこにその根拠があるのか。階級闘争も革命もないのに、なぜ中国共産党が存在するのか。ちゃんと答えられないからこそ、共産党は腕ずくで、文句あるかと脅すしかないのですね。それが国家安全維持法の正体です。」(橋爪 p.141)
アメリカやヨーロッパ諸国が自分たちの都合で人権概念を第三世界に問答無用で力ずくで押し付けることは、ある意味では自分たちだけが真理を独占しているので独裁が許されると考える中国共産党と同じであり、人権問題で中国を攻撃することに疑問を呈する中田氏。それに対して橋爪氏は、あくまでも国際社会のルールとして人権概念以外に有効な方法はなく、国際社会が団結して中国と対峙すべきだと考える。
「本来、中国文明が非常に優れていたのに、世界の国々はどこもそう思ってくれていない。つまり、この偉大な国に、それ相応の尊敬が与えられていないと思っている。そしてこの状態を、これは相手が悪いんだ、自分は悪くないんだと思い続けることによって、非常に尊大なプライドが形成されてくるのです。それを他者に理解させる唯一の方法は、中国が世界でいちばんだということをみんなが認めること。それが『中国の夢』だと思う。」(橋爪 p.205)
日本にはまともな中国研究機関はおろか、アメリカの研究機関すらない。まず日本はアメリカ研究、中国研究を早急に始めるべき。
香港、チベット、内モンゴル、新疆ウイグルについては、具体的にとれる行動は限られている。まだ選択肢が多い台湾を守ることで、それらの地域によい影響があるかもしれない。 -
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面白え。
中田先生っちゅうのは、イスラム研究の第一人者としての地位にある方らしい。
こいつ、気持ち悪い。
この本は、同じテーマについて、飯山先生と中田先生がそれぞれ論ずる形を取っている。まあ、本の半分が飯山先生で、半分が中田先生なのだが、この中田部分が気色悪い。
全くの論点ずらし、訳のわからんグダグダな語りで何言ってるかわからん上に、我こそ絶対正義、立場の違う奴は愚民と言い切ってしまう。
飯山先生の論が、ことの正否はともかくスッキリ判りやすいのと全く色を分ける。にで、飯山先生の方が、真っ当だと考えるわけだ。
世に、イスラムこそが現代社会を越える、優しい、理論だと考える奴が多い(?)のだけど、これ読んでからの方が良いと思う。
ぶっちゃけ、飯山パートはしっかり読んだが、中田パートは、落書きだと思っていいわ。