作品一覧

  • 1Q84―BOOK1〈4月-6月〉前編―(新潮文庫)
    完結
    4.0
    全6巻693~825円 (税込)
    1Q84年──私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上下)合本版(新潮文庫)
    4.8
    1巻1,760円 (税込)
    高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。 ※当電子版は新潮文庫版『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』上下巻をまとめた合本版です。
  • 騎士団長殺し(第1部~第2部)合本版(新潮文庫)
    4.5
    1巻2,948円 (税込)
    一枚の絵が、秘密の扉を開ける――妻と別離し、小田原の海を望む小暗い森の山荘に暮らす36歳の孤独な画家。緑濃い谷の向かいに住む謎めいた白髪の紳士が現れ、主人公に奇妙な出来事が起こり始める。雑木林の中の祠、不思議な鈴の音、古いレコードそして「騎士団長」……想像力と暗喩が織りなす村上春樹の世界へ! ※当電子版は新潮文庫版『騎士団長殺し』第1部~第2部の全4冊をまとめた合本版です。
  • ノルウェイの森
    4.3
    1巻1,232円 (税込)
    十八年という歳月が流れ去ってしまった今でも、僕はあの草原の風景をはっきりと思い出すことができるーー。1969年、大学生の僕、死んだ友人の彼女だった直子、そして同じ学部の緑、それぞれの欠落と悲しみーー37歳になった僕は、機内に流れるビートルズのメロディーに18年前のあの日々を思い出し、激しく心をかき乱されていた。時代も国境も越えて読み継がれる世界的名作、ついに電子書籍に。
  • 世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド(上)(新潮文庫)
    完結
    4.2
    全2巻825~935円 (税込)
    高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語、〔世界の終り〕。老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉が、その回路に隠された秘密を巡って活躍する〔ハードボイルド・ワンダーランド〕。静寂な幻想世界と波瀾万丈の冒険活劇の二つの物語が同時進行して織りなす、村上春樹の不思議の国。
  • ねじまき鳥クロニクル―第1部 泥棒かささぎ編―(新潮文庫)
    完結
    4.1
    全3巻880~1,155円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より)
  • ねじまき鳥クロニクル(第1部~第3部)合本版(新潮文庫)
    4.0
    1巻2,970円 (税込)
    「人が死ぬのって、素敵よね」彼女は僕のすぐ耳もとでしゃべっていたので、その言葉はあたたかい湿った息と一緒に僕の体内にそっともぐりこんできた。「どうして?」と僕は訊いた。娘はまるで封をするように僕の唇の上に指を一本置いた。「質問はしないで」と彼女は言った。「それから目も開けないでね。わかった?」僕は彼女の声と同じくらい小さくうなずいた。(本文より) ※当電子版は新潮文庫版『ねじまき鳥クロニクル』第1部~第3部の全3巻をまとめた合本版です。
  • 海辺のカフカ(上下)合本版(新潮文庫)
    4.8
    1巻2,145円 (税込)
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。 ※当電子版は新潮文庫版『海辺のカフカ』上下巻をまとめた合本版です。
  • 草の竪琴
    5.0
    1巻2,695円 (税込)
    1940年代アラバマ州の田舎町。母を亡くした少年コリンは遠縁にあたるドリーとヴェリーナの老姉妹に引き取られる。ドリーは妹との諍いを機に、コリンとメイドのキャサリンを連れてツリー・ハウスで暮らし始めるのだが……。初期の名作「草の竪琴」のほか、「最後のドアを閉めろ」「ミリアム」「夜の樹」の短篇3作を収録。
  • 街とその不確かな壁(上下)合本版(新潮文庫)
    5.0
    1巻1,925円 (税込)
    十七歳と十六歳の夏の夕暮れ、きみは川べりに腰を下ろし、“街”について語り出す――それが物語の始まりだった。高い壁と望楼に囲まれた遥か遠くの謎めいた街。そこに“本当のきみ”がいるという。〈古い夢〉が並ぶ図書館、石造りの三つの橋、針のない時計台、金雀児(えにしだ)の葉、角笛と金色の獣たち。だが、その街では人々は影を持たない……村上春樹が封印してきた「物語」の扉が、いま開かれる。 ※当電子版は新潮文庫版『街とその不確かな壁』上下巻をまとめた合本版です。
  • 村上T 僕の愛したTシャツたち
    3.8
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 村上春樹の つい集まってしまったTシャツが 本になりました!       僕が人生においておこなったあらゆる投資の中で、それは間違いなく最良のものだったと言えるだろう。――「まえがき」より。 『ポパイ』連載のエッセイが一冊になりました!  ロックT /レコード系/マラソン完走Tシャツ/企業もの/ビール関係/ノヴェルティ……。村上春樹の段ボール箱で積み上がった膨大なTシャツコレクションをもとに、Tシャツをめぐる18篇のエピソードと108枚のお気に入りTシャツを掲載。また村上春樹と野村訓市によるTシャツにまつわるスペシャルインタビューも収録。写真:戎康友
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
    4.0
    1巻794円 (税込)
    多崎つくる、鉄道の駅をつくるのが仕事。名古屋での高校時代、四人の男女の親友と完璧な調和を成す関係を結んでいたが、大学時代のある日突然、四人から絶縁を申し渡された。 何の理由も告げられずに――。 死の淵を一時さ迷い、漂うように生きてきたつくるは、新しい年上の恋人・沙羅に促され、あの時なにが起きたのか探り始めるのだった。全米第一位にも輝いたベストセラー!
  • 村上春樹の「螢」・オーウェルの「一九八四年」
    3.5
    1巻1,210円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 今読むべき2篇の名作を奇跡のマンガ化――世界で愛される村上春樹の恋愛短篇「螢」と、G・オーウェルが超管理社会到来を予言したディストピア長篇「一九八四年」!解説・柴田元幸
  • 女のいない男たち
    3.8
    1巻712円 (税込)
    舞台俳優・家福をさいなみ続ける亡き妻の記憶。彼女はなぜあの男と関係したのかを追う「ドライブ・マイ・カー」。妻に去られた男は会社を辞めバーを始めたが、ある時を境に店を怪しい気配が包み謎に追いかけられる「木野」。封印されていた記憶の数々を解くには今しかない。見慣れたはずのこの世界に潜む秘密を探る6つの物語。村上春樹の最新短篇集。
  • 羊をめぐる冒険
    4.5
    1巻1,100円 (税込)
    「羊のことよ」と彼女は言った。「たくさんの羊と一頭の羊」「羊?」「そして冒険が始まるの」 故郷の街から姿を消した〈鼠〉から〈僕〉宛に、ある日突然手紙が届く。同封されていた一枚の写真が、冒険の始まりだった。『1973年のピンボール』から5年後、20代の最後に〈僕〉と〈鼠〉がたどり着いた場所は――。野間文芸新人賞受賞の「初期三部作」第三作。
  • ロング・グッドバイ
    4.2
    1巻1,152円 (税込)
    私立探偵のフィリップ・マーロウは、億万長者の娘シルヴィアの夫テリー・レノックスと知り合う。あり余る富に囲まれていながら、男はどこか暗い蔭を宿していた。何度か会って杯を重ねるうち、互いに友情を覚えはじめた二人。しかし、やがてレノックスは妻殺しの容疑をかけられ自殺を遂げてしまう。が、その裏には悲しくも奥深い真相が隠されていた……村上春樹の新訳で話題を呼んだ新時代の『長いお別れ』が文庫版で登場
  • 一人称単数
    3.6
    1巻790円 (税込)
    人生にあるいくつかの大事な分岐点。そして私は今ここにいる。 ――8作からなる短篇小説集、待望の文庫化! ビートルズのLPを抱えて高校の廊下を歩いていた少女。 同じバイト先だった女性から送られてきた歌集の、今も記憶にあるいくつかの短歌。 鄙びた温泉宿で背中を流してくれた、年老いた猿の告白。 スーツを身に纏いネクタイを結んだ姿を鏡で映したときの違和感――。 そこで何が起こり、何が起こらなかったのか? 驚きと謎を秘めた8篇。 「一人称単数」の世界にようこそ。 ※この電子書籍は2020年7月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)
    4.1
    1巻737円 (税込)
    シングル・モルトを味わうべく訪れたアイラ島。そこで授けられた「アイラ的哲学」とは? 『ユリシーズ』のごとく、奥が深いアイルランドのパブで、老人はどのようにしてタラモア・デューを飲んでいたのか? 蒸溜所をたずね、パブをはしごする。飲む、また飲む。二大聖地で出会った忘れがたきウィスキー、そして、たしかな誇りと喜びをもって生きる人々――。芳醇かつ静謐なエッセイ。
  • 猫を棄てる 父親について語るとき
    3.8
    各紙誌で絶賛! 村上作品の原風景がここにある 村上春樹が自らのルーツを綴ったノンフィクション。中国で戦争を経験した父親の記憶を引き継いだ作家が父子の歴史と向き合う。 父の記憶、父の体験、そこから受け継いでいくもの。村上文学のルーツ。 ある夏の午後、僕は父と一緒に自転車に乗り、猫を海岸に棄てに行った。家の玄関で先回りした猫に迎えられたときは、二人で呆然とした……。 寺の次男に生まれた父は文学を愛し、家には本が溢れていた。 中国で戦争体験がある父は、毎朝小さな菩薩に向かってお経を唱えていた。 子供のころ、一緒に映画を観に行ったり、甲子園に阪神タイガースの試合を見に行ったりした。 いつからか、父との関係はすっかり疎遠になってしまった――。 村上春樹が、語られることのなかった父の経験を引き継ぎ、たどり、 自らのルーツを初めて綴った、話題の書。 イラストレーションは、台湾出身で『緑の歌―収集群風―』が話題の高妍(ガオ イェン)氏。 ※この電子書籍は2020年4月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • アフターダーク
    3.5
    1巻792円 (税込)
    「エリは今、眠っているのよ」とマリは打ち明けるように言う。「とても深く」「みんなもう眠ってるよ、今の時間は」「そうじゃなくて」とマリは言う。「あの人は目を覚まそうとしないの」真夜中から空が白むまでのあいだ、どこかでひっそりと深淵が口を開ける。4人の男女はそれぞれの場所で、夜の闇のいちばん深い部分をくぐり抜ける。村上春樹の転換点を示す長編小説。
  • 神の子どもたちはみな踊る(新潮文庫)
    3.9
    1巻693円 (税込)
    1995年1月、地震はすべてを一瞬のうちに壊滅させた。そして2月、流木が燃える冬の海岸で、あるいは、小箱を携えた男が向かった釧路で、かえるくんが地底でみみずくんと闘う東京で、世界はしずかに共振をはじめる……。大地は裂けた。神は、いないのかもしれない。でも、おそらく、あの震災のずっと前から、ぼくたちは内なる廃墟を抱えていた――。深い闇の中に光を放つ6つの黙示録。
  • ティファニーで朝食を(新潮文庫)
    4.0
    1巻737円 (税込)
    第二次大戦下のニューヨークで、居並ぶセレブの求愛をさらりとかわし、社交界を自在に泳ぐ新人女優ホリー・ゴライトリー。気まぐれで可憐、そして天真爛漫な階下の住人に近づきたい、駆け出し小説家の僕の部屋の呼び鈴を、夜更けに鳴らしたのは他ならぬホリーだった……。表題作ほか、端正な文体と魅力あふれる人物造形で著者の名声を不動のものにした作品集を、清新な新訳でおくる。
  • 走ることについて語るときに僕の語ること
    4.5
    1巻569円 (税込)
    走ることについて語りつつ、小説家としてのありよう、創作の秘密、そして「彼自身」を初めて説き明かした画期的なメモワール。
  • カンガルー日和
    3.8
    1巻748円 (税込)
    「ねえ、あの袋の中に入るって素敵だと思わない?」…表題作/「ねえ、もう一度だけ試してみよう。もし僕たち二人が本当に100パーセントの恋人同士だったなら、いつか必ずどこかでまためぐり会えるに違いない」…「4月のある晴れた日に100%の女の子に出会うことについて」村上春樹が「毎月一篇ずつ楽しんだり苦しんだりしながら産みだしてきた」、都会の片隅のささやかな18篇のメルヘン。※電子版はテキストのみです。
  • ダンス・ダンス・ダンス
    4.3
    1巻1,452円 (税込)
    『羊をめぐる冒険』から4年、激しく雪の降りしきる札幌の町から「僕」の新しい冒険が始まる。羊男、美少女、そしていくつかの殺人ーー。渋谷の雑踏からホノルルのダウンタウンまで、「僕」は奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。70年代の魂の遍歴を辿った著者が80年代を舞台に、新たな価値を求めて闇と光の交錯を鮮やかに描きあげた話題作。
  • 村上さんのところ コンプリート版 試し読み
    無料あり
    4.8
    1巻0円 (税込)
    《試し読み》は各テーマから厳選した23問を収録!村上作品に関する素朴なクエスチョンから、日常生活のお悩み、ジャズ、生き方、翻訳小説、社会問題、猫、スワローズ、そして珍名ラブホテルまで――。期間限定サイト「村上さんのところ」に寄せられた37465通の質問・相談メールに、村上春樹が3か月半にわたって続けた回答は、3716問! そのすべてを完全収録し、ウェブサイト掲載時と同様の横組みスタイルで再現。単行本8冊分の愉しみを、スマホやパソコン、タブレットや電子書籍端末にダウンロードして、手軽にたっぷり楽しめるコンプリート版!

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  • アンダーグラウンド
    4.3
    「それらを通過する前とあととでは、日本人の意識のあり方が大きく違ってしまった」1995年に起きた阪神淡路大震災、そして地下鉄サリン事件。日本の戦後史の転換期を狙い澄ましたかのようなこの二つの悲劇は、地下--「アンダーグラウンド」から突如噴き出した、圧倒的な暴力の裏と表だった。魂の最奥部を見つめ続けてきた作家が、62人の関係者への丹念なインタビューを通じて浮かび上がらせる現代日本の、そして人間の底深い闇。強い祈りをこめた、渾身の書き下ろしノンフィクション。
  • 1Q84(BOOK1~3)合本版(新潮文庫)
    4.5
    1巻4,774円 (税込)
    1Q84年──私はこの新しい世界をそのように呼ぶことにしよう、青豆はそう決めた。Qはquestion markのQだ。疑問を背負ったもの。彼女は歩きながら一人で肯いた。好もうが好むまいが、私は今この「1Q84年」に身を置いている。私の知っていた1984年はもうどこにも存在しない。……ヤナーチェックの『シンフォニエッタ』に導かれて、主人公・青豆と天吾の不思議な物語がはじまる。 ※当電子版は新潮文庫版『1Q84』BOOK1~3の全6冊をまとめた合本版です。
  • 意味がなければスイングはない
    3.9
    1巻611円 (税込)
    音楽は書物と同じくらい人生にとって重要なものという村上春樹が、シューベルトからスタン・ゲッツ、ブルース・スプリングスティーン、Jポップのスガシカオまで、すべての音楽シーンから選りすぐった十一人の名曲を、磨き抜かれた文章とあふれるばかりの愛情を持って語りつくした、初の本格的音楽エッセイ。
  • 雨天炎天―ギリシャ・トルコ辺境紀行―
    3.9
    1巻572円 (税込)
    「女」と名のつくものはたとえ動物であろうと入れない、ギリシャ正教の聖地アトス。険しい山道にも、厳しい天候にも、粗食にも負けず、アトスの山中を修道院から修道院へひたすら歩くギリシャ編。一転、若葉マークの四駆を駆って、ボスフォラス海峡を抜け、兵隊と羊と埃がいっぱいのトルコ一周の旅へ――。雨に降られ太陽に焙られ埃にまみれつつ、タフでハードな冒険の旅は続く!
  • 海辺のカフカ(上)(新潮文庫)
    完結
    4.1
    全2巻1,045~1,100円 (税込)
    「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」――15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真……。
  • 大いなる眠り
    3.8
    1巻1,210円 (税込)
    私立探偵フィリップ・マーロウ。三十三歳。独身。命令への不服従にはいささか実績のある男。ある午後、彼は資産家の将軍に呼び出された。将軍は娘が賭場で作った借金をネタに強請られているという。解決を約束したマーロウは、犯人らしき男が経営する古書店を調べ始めた。表看板とは別にいかがわしい商売が営まれているようだ。やがて男の住処を突き止めるが、周辺を探るうちに三発の銃声が……。シリーズ第一作の新訳版
  • 小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)
    4.2
    「良き音楽」は愛と同じように、いくらたくさんあっても、多すぎるということはない――。グレン・グールド、バーンスタイン、カラヤンなど小澤征爾が巨匠たちと過ごした歳月、ベートーヴェン、ブラームス、マーラーの音楽……。マエストロと小説家はともにレコードを聴き、深い共感の中で、対話を続けた。心の響きと創造の魂に触れる、一年間にわたったロング・インタビュー。
  • 回転木馬のデッド・ヒート
    3.7
    1巻704円 (税込)
    「それはメリー・ゴーラウンドによく似ている。それは定まった 場所を定まった速度で巡回しているだけのことなのだ。どこにも行かないし、降りることも乗りかえることもできない。誰をも抜かないし、誰にも抜かれない」人生という回転木馬の上で、人は仮想の敵に向けて熾烈なデッド・ヒートをくりひろげる。事実と小説とのあわいを絶妙にすくいとった、村上春樹の8つのスケッチ。
  • 風の歌を聴け
    3.9
    1巻638円 (税込)
    「あらゆるものは通り過ぎる。誰にもそれを捉えることはできない。僕たちはそんな風に生きている」1970年8月、帰省した海辺の街。大学生の〈僕〉は、行きつけのバーで地元の友人〈鼠〉と語り明かし、女の子と知り合い、そして夏の終わりを迎える。過ぎ去りつつある青春の残照を鋭敏にとらえ群像新人賞を受賞した、村上春樹のデビュー作にして「初期三部作」第一作。
  • 哀しいカフェのバラード
    4.0
    1巻2,420円 (税込)
    さびれた南部の町で暮らすアミーリアは、言い寄る男に見向きもせず、独身で日用品店を営んでいる。ある日彼女のもとに背中の曲がった小汚い男が現われた。町中が噂するなか、どういうわけか彼女はこの小男に惚れこみ、同居してカフェを始める。そこにアミーリアの元夫が刑務所を出て帰還。奇妙な三角関係の行方は――。
  • 騎士団長殺し―第1部 顕れるイデア編(上)―(新潮文庫)
    完結
    3.7
    全4巻605~825円 (税込)
    一枚の絵が、秘密の扉を開ける――妻と別離し、小田原の海を望む小暗い森の山荘に暮らす36歳の孤独な画家。緑濃い谷の向かいに住む謎めいた白髪の紳士が現れ、主人公に奇妙な出来事が起こり始める。雑木林の中の祠、不思議な鈴の音、古いレコードそして「騎士団長」……想像力と暗喩が織りなす村上春樹の世界へ!
  • 虚言の国  アメリカ・ファンタスティカ
    3.4
    1巻3,630円 (税込)
    虚言症が蔓延するアメリカで、稀代の嘘つき男が 仕掛ける奇想天外なロードトリップ―― ピュリッツァー賞候補作家が放つ長編小説、待望の全訳!   オブライエン(著)×村上春樹(訳) ある理由で一流ジャーナリストからフェイクニュースの王に転落した中年男ボイド。 カリフォルニアの田舎町でデパートの店長をしている彼は地元銀行の窓口係アンジーに 銃をつきつけ、奪った8万1千ドルと彼女を連れ逃避行に出る。 仕切り屋で喋り通しのアンジーに閉口しつつアメリカを縦断するボイドと、 彼をとりまく大富豪、悪徳警官、美人妻、殺人者――追う者追われる者が入り乱れ、 嘘と疫病に乗って全米を疾走するが……。 ティム・オブライエン、20年ぶりの長編小説。
  • 人生のちょっとした煩い
    3.9
    1~3巻700~880円 (税込)
    村上春樹翻訳・至高の女性作家の第一作品集。アメリカ文学の伝説はここから始まった! 村上春樹と、アメリカ文学の生きた伝説、グレイス・ペイリーのコラボレーション。 「ペイリーさんの小説は、とにかくひとつ残らず自分の手で訳してみたい」と村上氏は語る。キッチン・テーブルでこつことと書き継がれた、とてつもなくタフでシャープで、しかも温かく、滋味豊かな短篇集。巻末にデビュー当時を語ったエッセイと訳者による詳細な解題付き。世紀を超えて輝く傑作10篇収録。 ※この電子書籍は2005年6月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。
  • 心は孤独な狩人(新潮文庫)
    4.4
    1巻1,155円 (税込)
    1930年代末、恐慌の嵐が吹き荒れるアメリカ。南部の町のカフェに聾唖の男シンガーが現れた。店に集う人々の痛切な告白を男は静かに聞き続ける。貧しい家庭の少女ミック。少女に想いを寄せる店主。流れ者の労働者。同胞の地位向上に燃える黒人医師――。だがシンガーの身に悲劇が起きると、報われない思いを抱えた人々はまた孤独へと帰っていくのだった。著者23歳の鮮烈なデビュー作を新訳。
  • 国境の南、太陽の西
    4.2
    1巻715円 (税込)
    あの日なら、僕はすべてを捨ててしまうことができた。仕事も家庭も金も、何もかもをあっさりと捨ててしまえた。――ジャズを流す上品なバーを経営し、妻と二人の娘に囲まれ幸せな生活を送っていた僕の前に、十二歳の頃ひそやかに心を通い合わせた同級生の女性が現れた。会うごとに僕は、謎めいた彼女に強く惹かれていってーー。日常に潜む不安と欠落、喪失そして再生を描く、心震える長編小説。
  • さよなら、愛しい人
    4.0
    1巻1,364円 (税込)
    刑務所から出所したばかりの大男へら鹿マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探して黒人街にやってきた。しかし女は見つからず激情に駆られたマロイは酒場で殺人を犯してしまう。現場に偶然居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらました大男を追って、ロサンジェルスの街を彷徨うが…。マロイの一途な愛は成就するのか?村上春樹の新訳で贈る、チャンドラーの傑作長篇。『さらば、愛しき女よ』改題。
  • 職業としての小説家(新潮文庫)
    4.2
    1巻825円 (税込)
    「村上春樹」は小説家としてどう歩んで来たか――作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。文学賞について、オリジナリティーとは何か、学校について、海外で翻訳されること、河合隼雄氏との出会い……読者の心の壁に新しい窓を開け、新鮮な空気を吹き込んできた作家の稀有な一冊。
  • スプートニクの恋人
    3.9
    1巻792円 (税込)
    「すみれがぼくにとってどれほど大事な、かけがえのない存在であったかということが、あらためて理解できた。すみれは彼女にしかできないやりかたで、ぼくをこの世につなぎ止めていたのだ」 「旅の連れ」という皮肉な名を持つ孤独な人工衛星のように、誰もが皆それぞれの軌道を描き続ける。 この広大な世界で、かわす言葉も結ぶ約束もなくすれ違い、別れ、そしてまたふとめぐりあうスプートニクの末裔たちの物語。
  • 世界で最後の花 絵のついた寓話
    4.2
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日本国際児童図書評議会「おすすめ!日本と世界の子どもの本 2025」選定図書 第十二次世界大戦が起きた世界。文明は破壊され、町も都市も、森も林も消え去った。残された人間たちは、ただそのへんに座りこむだけの存在になりはてた。ある日、ひとりの若い娘がたまたま世界に残った最後の花を見つけます。その花をひとりの若い男と一緒に育てはじめます。すると……。なぜ人間は戦争を繰り返すのか? 第二次世界大戦開戦の直前に描かれた、平和への切実な願い。世界的ロングセラーを村上春樹の新訳で復刊。
  • 1973年のピンボール
    4.0
    1巻660円 (税込)
    「電灯のスイッチを切って扉を後ろ手に閉めるまでの長い時間、僕は後ろを振り向かなかった。一度も振り向かなかった」東京で友人と小さな翻訳事務所を経営する〈僕〉と、大学をやめ故郷の街で長い時間を過ごす〈鼠〉。二人は痛みを抱えながらも、それぞれの儀式で青春に別れを告げる。『風の歌を聴け』から3年後、ひとつの季節の終焉と始まりの予感。「初期三部作」第二作。
  • 象工場のハッピーエンド(新潮文庫)
    3.9
    1巻781円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 春が来るとジョン・アプダイクを思い出す。ジョン・アプダイクを読むと1968年の春を思い出す。ほんのちょっとしたことなのだけど、われわれの人生や世界観はそのような「ほんのちょっとしたこと」で支えられているんじゃないか、という気がする……。都会的なセンチメンタリズムに充ちた13の短編と、カラフルなイラストが奏でる素敵なハーモニー。語り下ろし対談も収録した新編集版。 ※この商品は固定レイアウトで作成されており、タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
  • 高い窓
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    私立探偵フィリップ・マーロウは大邸宅に住む老女主人から呼び出される。貴重な金貨を持ち逃げした息子の嫁を探して欲しいと言うのだが……だが彼の行く手には脅迫と、そして死体が! 待望の新訳版
  • 中国行きのスロウ・ボート
    3.8
    1巻1,980円 (税込)
    夏の芝生、雨の午後。その手触りは決して褪せることがない―― 〈これが記念すべき、安西水丸さんとの初仕事〉 村上春樹の最初の短編小説集を当時の装幀のまま単行本で復刻。 復刊に寄せて、著者による序文を新たに収録。
  • TVピープル
    3.7
    1巻509円 (税込)
    ある日曜日の夕方、「僕」の部屋にTVピープルたちがテレビを持ち込んできたことで、すべては始まった――表題作「TVピープル」。男にとても犯されやすいという特性を持つ美しい女性建築家の話「加納クレタ」。17日間一睡もできず、さらに目が冴えている女「眠り」。それぞれが謎をかけてくるような、怖くて、奇妙な世界をつくりだす。作家の新しい到達点を示す、魅惑に満ちた6つの短篇を収録。

ユーザーレビュー

  • 1973年のピンボール

    Posted by ブクログ

    迷わずにfive stars
    短い小説ではあるが、付箋だらけになった。

    ノルウェイの森と鼠三部作の関連性ははっきり言及されていないと思うが、先に読んだノルウェイの森の直子と本作品の直子がどうしても重なってしまう。直子と井戸について同時に言及されているので、尚更そう感じる。

    倉庫の中での「スペースシップ」との再会と別れは、語り手が手放せずにいた直子の死や過ぎ去った過去(人、街、文化)に別れを告げたことを象徴するのではないか。
    そしてその別れと共に、語り手の時間は少し動き出したような気がした。
    けれどそれは成長というよりは、生きている限り、時間は進み、同じ場所に留まることはできないということな

    0
    2026年02月07日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

    Posted by ブクログ

    前に読んだのは中学生、かっこつけて読んだ1Q84だった。その頃から、勝手に読みにくい作家として覚えていたけれど、久しぶりに読んだら表現がとても好みで成長したな〜

    0
    2026年02月07日
  • もし僕らのことばがウィスキーであったなら(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     奥様が撮られた写真と村上春樹のエッセイでしか読めない言葉遣い。
     私は著者の奥様でしか語れないことや距離感が好きである。星野道夫の奥様が出された本も好きだったが、村上春樹の奥さんの写真も素晴らしい。特に春樹さん(と呼びたくなる)のカットは、奥様でしか撮れない特別な距離感が現れている。旅もウィスキーもいいが、ほんとうにいいのは奥様がそばにいてくれることなのでは?と思わずにはいられない。

    0
    2026年02月06日
  • 色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    いろいろな人の視点、考えや気持ちが伝わってきつつも、すべてつくる視点であり全部が語られてない点、こっちに考える余地があるところが面白かった。

    暗く黒い海を渡れるか。差し出されている手に気づけるか。
    つくるには見えないクロとシロの関係性。シロがクロに求めていたこと。クロがシロがいてできたことと、できなかったこと。
    アオの覚悟・決断とその道。アカの孤独。
    (たぶんあの年上の女は既婚者だと思う・・!のは自分だけ?笑)

    10代の自分が読んだらどんな解釈を持っただろうか。
    30を超えたらまた読みたい。

    感想を話し合えたこともいい時間だった。思い出の一冊。

    0
    2026年02月05日
  • 1Q84―BOOK3〈10月-12月〉後編―(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

     読書によってこんな体験ができるのか…。   
     私は、フカエリやその他の強制性交を天皇制を軸とした侵略戦争による日本人としての傷みと捉えて読んだ。そういった傷みを見つめることが、新しい通路を開く。「声を聞く」なんて玉音放送みたいじゃないか。
     しかし、この作品はそのような歴史的視点の導入だけで安易に読み解かれるものではない。核心的な部分はここだ。
     「心という作用が、時間をどれほど相対的なものに変えてしまえるかを、その光の下で天吾はあらためて痛感する。」
     時間は乗り越えられる。心という作用によって。
     ここに文学作品の必要性と人間が持ちうる資質への言及がある。苦しみを乗り越える資質を、私

    0
    2026年02月04日

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