【感想・ネタバレ】夏帆―The Tale of KAHO―のレビュー

あらすじ

私はこの世界の出口を見つけなくてはならない――。女性を主人公にした初の長編小説。「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」 26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。しかしそれから彼女の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かったし、読んでいる間はいい気分になれたし、ちょっとドキッとするところもあったし、アリクイってかわいいな、とも思えました。あの尻尾がいいですよね。

個人的にはそれだけで十分に「善き物語」なんじゃないの? と思います。

ヴァルター・ベンヤミンの言葉「善き物語には、必ず何かしらの有用性が含まれている」が複数回言及されていることから、この小説に村上氏は何かしらの有用性、あるいは示唆のようなものを込めたつもりなのだろうと思うのですが、少なくとも私は、それをうまく言語化できるほどには受け取れなかったです。

これは私のアンテナが折れているのかもしれないし、それとすぐには分からないものなのかもしれないですね。

個人的には、物語に含まれる有用性には、読む前と後で目が開かれて世界の見え方が変わるような即効性のあるものもあれば、読み終わったときにはよく分からなくても、床下のアリクイのように日頃は静かにしていて、自分の中にいるのかいないのか分からないまま、何かあったときに助けてくれたり相談に乗ってくれたり、背中を押してくれたりする、遅効性ものもあるのではないかと思うんですよね。

まあ、読んでいる間は十分に気分が良かったので、そうでなくてもいいのだけれど、気に入ったこの小説が後者であればいいな、と思ったりしています。

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2026年07月04日

購入済み

春樹噺

初期の村上春樹作品ははっきりしない
終わりでもやもやしてましたが、

最近の村上春樹作品はファンタジー?
御伽話?的なはっきりしないけど
終わりは明確で今作も村上春樹噺でした

新作をありがとうございました

#エモい #シュール

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2026年07月09日

Posted by ブクログ

面白かった。全く止まることなく一気読み。
母娘というテーマが非常に新鮮だった。父ですら1Q84など一部の作品を除けば希薄な存在だというのに。
きわめてパーソナルな物語だなと意外に思いながら読んだが、著者自身が2年前に1ヶ月も入院するほどの病にかかって体重も激減したという話を今日知って、少し理由がわかったような気もした。

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2026年07月06日

Posted by ブクログ

待ちに待った村上春樹の新作長編は期待に違わずめちゃくちゃ面白かった。

邪悪ななにものかと対峙しそれを乗り越えるというのは村上春樹の物語構成として共通のものであるが、今回の夏帆もさまざまな助けを得ながら母親との確執や自身のコンプレックスを乗り越えて邪悪なものを克服していく。個人的には毎度読後にこのまま頑張ろうと勇気づけられる。ままならないことや邪悪なものに対峙したときの心持ちを教えてもらうような気がする。

邪悪なものは帝国主義的なパワーや意地悪で邪な人、自分自身のずる賢さなどさまざまなメタファーとして読める。その読み方の多様さも村上作品の醍醐味ではないかと思う。

今回の作品に登場するアリクイ夫婦やスカーレット・ヨハンソンが羊男と同じくらい魅力的なキャラクターでほっこりする。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

『人生において体験する深刻な混乱の大半は、原因と結果の間に等価性が見いだせないことによって生じるということだ』

『善き物語とは必ず何かしらの有用性を含んでいるものなのだから』

主人公の夏帆は、物語中で数々の深刻な混乱を経験し、その経験と等価の結果を得た。

____
初読みの村上春樹作品。旅先で発売当日に購入。


どんなずっしりした作品かと構えていたが、いざ読み始めてみると、次の展開が気になり、ページを捲る手が止まらなかった。

夏帆が経験したのは、非現実でありながら、れっきとした「現実」の物語であった。ありくいの夫婦、モーターバイクの男、とぎや、シロアリの女王など、ニッチな登場人物が、SFを繰り出していく。現実にはあり得ない展開ながら、地に足つけたまま読めるというなんとも不思議な読書体験。作中作品の絵本も、読み応えのある物語だった。

後半は手に汗握る展開となったが、最終的に、夏帆が自分を信じて行動したことで、母親との関係においても、微かながら展望がひらけていく。

奇妙な光景がありありと目に浮かぶ物語だった。


...ブラジルと夏帆を繋ぐ秘密のピットホールがどこにあったのか、気になっている。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

今までの長編と同様、村上春樹さんならではの、現実とは少し異なる世界へ入ってしまった主人公である夏帆のストーリー。冒頭から気持ちが鷲掴みされるような展開で読む手がとまらず、文章も読みやすく平易でテンポが良く無駄が一切無い、匠の技を感じました。病気で体重が激減されたとのこと、心配です。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

気がついたら不思議な世界に入り込んでいた。
「羊をめぐる冒険」に続く、不思議なハルキワールド。
ゆっくりと静かに流れる時間。
ルッキズムについての掘り下げがあるかといえばそこまではなく、わざと説教くさくならないように、そしてカッコつけた感じにならないように、物語は進んでいく。
読み終わっても、教訓めいたものは何もないけど、夢の中で長い旅をしたような読後感がある。

このところのハルキ作品の中では一番好きかも。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

「街とその不確かな壁」出版から3年ぶり、村上春樹先生の新作長編です。
新潮の連載を追いかけて「守護天使、象の卵とスカーレット・ヨハンソン」以外は既読だったけど、一冊にまとまったかたちで読むと不思議なことに点と点が繋がる箇所がたくさんあって、これはひとつの物語なんだなと心地よく読めた。

私は自分にとっての良し悪しの判別がつく読者でいたいし、盲目的な主義者ではない自負も手伝ったのか、正直連載で読んでたときは、取り立てて象徴的なエピソードも琴線に触れる描写も、テーマとしての共感もなく「ふーん」って盛り上がらず読んでました。なので「守護天使」の部も、新潮買ったはいいものの読まずに新刊を迎えるに至ってます。

そんな期待値高くない状態にも関わらず、一読したら、うまく言えないけど「わからせてくる」作品だった。

メタファーだらけで、「1Q84」や「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」のようなあちらとこちらの曖昧な横断、「海辺のカフカ」を思い出す深夜の覚醒や猫との誠実なコミュニケーション、「1Q84」の邪悪なものをアイスピックで消滅させるお払い的な行動など、村上作品読んでると彷彿とさせる仕組みが散りばめられてるのは作家好きとしてとても楽しかった。

何より読中読後に心に残ったのは「物語の有用性」って言葉。
同じ本を読んでもその物語を好む人と好まない人がいるのは、その人の世界にその物語がどれだけ「有用性」があるかというのは一つの尺度だと思う。(ヴォルター・ベンヤミンが言うように)
その物語が誰かにとって、ジャック・ケルアックス的であれスカーレット・ヨハンソン的であれ守護天使だったり、具体的に導いてくれる「とぎや」のおじいさんだったり、邪悪なものから決別するためのアイスピックであったり、そういった有用性ある味方や武器となって何か宿命を乗り越えるものになればその物語はその人にとって「有用性」があるものになるんだろうと思う。

「夏帆」は私個人にとってはこちらの世界から一歩も出ないまま楽しめる一冊だったけど、きっと母娘や家族的なもつれをもつ誰かにとってはもしかしたら守護天使やアイスピックになる物語になるかもしれないなと思った物語でした。

深読みすると上記の通りですが、やっぱり村上春樹先生の文体と言葉選び、表現や比喩は、文章として縦線で追いかけても、開いたページの面として眺めても秩序と快さがあって、心が穏やかになる読書時間でした。読めて幸せだった!
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#村上春樹 #夏帆 #harukimurakami #読書記録 #thetaleofkaho

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

なんだかんだ読ませる文体で、筆力は健在。でも、同時に村上春樹の世界もいずれ終わってしまうんだなと思った。
そして、関係ないけど、昔スカーレット・ヨハンソンを間近で見たことを思い出した。いや、ほんと関係ないんだけど。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

優れた物語は読者をして「これは私の物語だ」と確信せしめ、読者ごとの多様な解釈を導く。
自分も優れた物語に導かれ、自分なりの解釈を行ってみたい。

村上春樹は、フェミニズムのいうシスターフッドを信じない。
何の根拠もなく、ギブもなく、女だからというだけで互いにエンパワーできるような、都合のよい関係性は存在しない。守護天使は女性にとってほとんど目一杯不快かつ危険な男であり、母親とシロアリの女王の「女子寮の女友達」のような親密な関係は、母親の生命を蝕む。

そして、人は幼年時代を葬らずに大人になることはできない。
母親に愛されなかったこと、母親を愛していないこと。母親との間に親密なものがなかったこと。
そういった親ガチャ、独親のようなものに縛られている限り、大人にはなれない。
そういう親のクソな部分(子から見てクソでない親はいない)を自分とは全く別の存在の一側面と見て、憎むでもなく受け入れるでもなく、フラットに把握すること。それが親の影響下から脱することであり、親離れすることである。
夏帆が母親を刺すのは、幼年期の夏帆にとっての悪しき母親像を抹消し、母親を純粋な他者として捉え直すプロセスに他ならない。

そういうしんどい経験を通じてしか、人は大人になれない。
繰り返すが、互いが互いをなんの犠牲も必要とせず無限にエンパワーするようなシスターフッドの楽園は、存在しない。
では村上はアンチフェミニストなのか?
否。
村上の物語では、シスターフッドは成立しないが、ホモソーシャルな関係もまた必ず崩壊する。
ネズミ、五反田君、キズキ、免色。
男同士の、根拠なく心を開き合える関係は、一旦成立してから必ず終わる。
村上にとっては、損なわれる可能性を常に孕んだ他者、自分と異なる理解できない存在との関係性だけが、永続する可能性を与えられる。
損なわれうる可能性に耐えろ。理解できない絶望を乗り越えろ。不安や不快を克服することでしか、人は他者と共存し得ない。そういうことのできる大人になるしか、生き延びる道はない。

これが村上のある種の長編で繰り返し暗示されるメッセージだと考える。
たまたま村上が異性愛を書いているだけで、仮にも村神が同性愛を書くとすれば、やはり理解し難い他者との間の損なわれうる関係性だけが、永続する可能性という特権を与えられることになるだろう。

夏帆も、母親を刺すことで、母親をそのような存在として新たに捉え直す。
そうすることで、夏帆と母親との関係性が続く可能性が確保されたことが示唆される。
異性間か同性間かは問題でない。
共生とは、互いに涙と血を流しながら、身体から流出する体液の分量を最小限に抑える試みに他ならない。
人生が、あなたに要求するだけのタフネスを身につけ、大人になって、生き延びてくれ。
それが、村上が本能的に読者に伝えたい彼なりの愛のこもったメッセージである。

とワイは思ったで。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

高校1年の時に学校の図書室で「羊をめぐる冒険」を読んでから著者の小説はすべて読んできました。

それから約30年、こうして著者の新刊を読めることが先ず何より幸福なことだと感じます。

これまでの著者の小説やインタビューに登場してきた小道具から、これまでの著者の作品を多数思い出しました。

「海辺のカフカ」「1Q84」「騎士団長殺し」「木野」「蜂蜜パイ」「日々移動する腎臓のかたちをした石」「品川猿」「街とその不確かな壁」など。

「あちら側」と「こちら側」
「善きもの」と「悪しきもの」
「そうであったかもしれない可能性」
「地下二階」
「物語」
「総合小説」

女性が主人公であることで、これまでになかった「弱さ」と「強さ」の角度が新鮮な視点だった。そして母親と家族も。

換骨奪胎と言ってしまえばそれまでだけれど、多かれ少なかれ物語は「どのように語るか」の方が大切なのだ。

夏帆は著者であり、私であり、あなたでもあるかもしれない。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

本書は村上春樹さんの新作です!
内容は、とても摩訶不思議でケッタイな感じでした……

でも、村上春樹さんらしい文体とリズムにすすめられ、一気読みしてしまいました。

最後の方は、頁をめくるのが、もったいなくなり、あー春樹ワールドが終わるーという感じになりました。

やっぱり村上春樹さんは最高ですね!

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

昨日届いて、夜から読み始めたった今読み終えた
久しぶりの村上春樹ワールド堪能しました
やっぱり村上春樹ワールド、引き込まれました

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最高だった。
新作を読む度にいつもの村上春樹なのにどこかアップデートを感じる。自分が1番好きだから感じるところもあるが、村上春樹の本はどこか遠くに自分を連れて行ってくれる。
初の長編での女性の主人公とのことだが、村上春樹にとっての主人公はあくまでも受け皿のようなもの、何かしらのフォーマットのようなものであって、男性、女性は関係がないのかしれない、と思った。いつもさらっとぶち込まれる受動的な性的な行為のシーンがないだけで相変わらずサンドイッチを作って食べて電話にも出ていたし。
武蔵境に関してはタヌキが出るとか、辺境の地だとか何の用事もないだとか無茶苦茶な書かれ方をしていた。何の恨みがあるねん。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一言でまとめるならば夏帆が母親について振り返り、母親に対する想いを確認する話だったように思う。シロアリの女王と武蔵境で対面した夏帆は、母親に対する疑念が強まっていて嘘の言葉をほとんど鵜呑みにしてしまった。なんと悲しい。シロアリの女王が棲まうのはお話しの世界だけでは無いよなあ、と思った。悪い行いをする善き者はかなり多く存在するのだ。
物語にピストルが登場するなら、それは必ず発射されなくてはならない。今回もそうで、とくべつな刃物で、無事にシロアリの女王を撃退する。翌朝目覚めた母親は初めて夏帆に親密な言葉をかける、これはどうしてなのだろう。武蔵境に来たことは忘れていても、母親は夏帆が自身を救ったことに気づいていたのだろう、と考えた。
守護天使ってなんだ。そしてこいつはかなりいけすかない男だな。水平対向エンジンがなんだ。
ありくいの奥さんはとてもキュート。後半もいいのだけれどありくいの奥さんがナビゲーターとなって話が進んでいく序盤が好きだった。
ミソラの物語は悲しい。ぺちゃんこになってしまうなんて可哀想に、そしてそれまでやりたくもなかったドッヂボールもやるようになるのか、どうしてこんな結末に?ぺちゃんこになることは夏帆が胸を突き刺すことの示唆なのかな?ミソラが変わったように、母親もシロアリの女王と分離するだけでなく何かが変わったのだろうか。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

春樹くん初の女性主人公、ということで少し身構えていた気持ちもあったが、なんというかいい意味で女性目線の描写みたいなのがあまりなく、安心して読み進められた(性描写もほぼない!)。
要は女性が主人公ではあるけどいつも通りの村上春樹だった。いつもの春樹作品のようにするする読めて楽しかった。

ただ、あまりにもするすると読めてしまい(半日で読み終わった)、ねじまき鳥クロニクルのような歴史に裏打ちされた壮大さや、国境の南太陽の西のような心を深く抉る繊細さはない。出てくるものはどれも身近、悪く言えば卑近で、こじんまりとまとまっている。でも、彼が母娘の確執を描いているのは当然初めてだし、「母親殺し」のモチーフは私は初めてな気がして、興味深かった。
何よりも、77歳にもなって新しいものを生み出していること、書くことに情熱を持ち続けていることに心から敬服するしありがとうと思う。気力と情熱を絶やさないで変わらぬパワーを注ぎ続けること、これってとても難しいことなのだと、自分も一生懸命仕事をするようになってから分かるようになったから、そのすごさは並大抵のものではないと思う。

私は母との距離がとても近いけど、母親との間に他人のような距離感があると生きづらいだろうな。夏帆がそれを乗り越えるための物語だったんだな。
なんで村上春樹がこのタイミングでそういう物語を創り出したのか、とても不思議で面白く、彼の心の中をのぞいてみたい。

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2026年07月06日

Posted by ブクログ

2026.42

生まれて初めて村上春樹の新作を発売日に買った。

アリクイ、シロアリ、ジャガー、猫。

P139「この世界はもともとずいぶんと奇妙な場所なのです」

かえるくん、世界を救う を思い出した。
するする読める不思議なお話だった。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

すぐこの世界に入り込めた。
村上春樹さんワールド。

この本について何の情報も持っていなかったから、始まりの文章からして、酷い男性が出てきたもんだと思ったけど、全然別世界に連れ込まれた。

購入迷ったけど買って良かった本。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

村上春樹らしい静かな空気感が心地よい一冊でした。

旅先で感じるような余白や、答えを求めすぎない時間を味わえる作品。個人的には圧倒されるほどではありませんでしたが、静かな余韻が残るのは村上春樹ならではの魅力だと感じました。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

中央線文学やんけ!とわくわくで読んでいたら武蔵境がぼろくそけなされていて面白かった。
過去作のメタファーが(毎度そうだけど)頻出していて、今回とかだと腎臓に似た胡桃っぽいやつとかなんかありそうだなと思った。
全体の見立てとしては三宅香帆『娘が母を殺すには?』が参考図書になりそう。

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

発売日を楽しみにしていた。村上春樹の新作をリアルタイムで読めるだけでありがたい。相変わらずスルスルと読める文体。数時間、現実を忘れて、別の世界に入り込む。現実と非現実。内面。ちょっとあっさりしてたかな。もう少しドロドロとした戦いも見たかった。でも満足です。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

そうか…あの人シロアリの女王に侵食させれいたのか。もしかしたら自分の近くの人も、いや自分自身、気付かぬうちに脳や身体を侵食されてるかもしれない。
初めて読みましたが、文体が江戸川乱歩みを感じました。内容は海外の児童書読んでる感じです。
主人公の「夏帆」はとてもユニークな性格です。
ある男と会った事をきっかけに、身の回りに変なことが起きていきます。ありくいさんと会話したり、ジャガーと戦ったり、シロアリの女王が家族の中に紛れていたりと、これが村上春樹か!と妙に納得しました。
最初の絵本のお話がとってもよかったので、
誰か作って欲しい!と切実に願う。
不思議な事がたくさん起こるけれど
夏帆は芯がぶれないので、真っ直ぐ前に進んでいきます。現実にはアリクイさんと話す事はないけど、子どもの成長や恋人の変化(何かが消えていく)ってなんか寂しくもあるよなと、最後の部分で感じました。
因み初心者向けではないです。
読書始めたいと思ったら、他の作家を経由して村上春樹に来るのが良いと思います。

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2026年07月06日

Posted by ブクログ

まさかアリクイやシロアリの女王が出てくるとは

不思議な話なのに、違和感なく読めてしまうのが村上作品らしい

テーマは母娘関係の修復
揉めたわけではなく、距離を取ってしまった関係だからこそ、その溝を埋める難しさが伝わってくる

流れに身を任せることの大切さや、見た目に惑わされずに誰が本当は正しいのかを見極める難しさを考えさせられた

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2026年07月05日

Posted by ブクログ

村上春樹さんの久しぶりの長編

このところ何だか心が不調で読書というものに没頭できずにいたけれど (本の情報にさえ追いついていない‥)
新聞の下段広告を見て焦った
村上春樹さんの新刊出てる!
慌てて部屋着のままコンビニに買い求めに行ったら 見事に新刊コーナーに並んでいた


前半 かなりワクワクしながら読んだ
後半 やや期待に背くストリート展開となったが
ラストは村上春樹さんらしさを感じたので星は3つ



以下 引用


◯『町田さんはそのへんのことを心得ていて、夏帆のためにブラインド・デートをセッティングしてくれたのだ。』
(本文より)


〜ブラインド・デートって言葉知らなかった‥
確かに 内容的には大流行してる
用語のインプット


◯『「〜しかし、病んでいるというのは考えようによっては、心愉しいことでもある。病んでいる人間にはね、病んでいる人間だけが愉しめる特別な場所があるんだ。病んでいる人間のためにこしらえられたディズニーランドみたいなところがね。〜」』
(佐原の言葉)


〜なんか 今の私には沁みる
そういう特別な場所があるような気もするし
そんなのない という気もする


◯『夢ーいや、正確に言えばそれを夢と呼ぶことはできないだろう。
〜中略〜
それはあくまで明瞭な現実の一部のように感じられた。何かの作用を受けて一時的に質感を変更された現実の一部。』
(本文より)


やっぱり 村上春樹さんは表現の天才だと思う
これ以上の忠実な表現はできない


◯『「慈悲も偏見も予断もなく、一気に刺し殺すのです」』(本文より)


「とぎや」の店主が作った特別な刃物は1Q84に出てきた青豆さんが使ったアイスピックを思い起こさせる
青豆さん どうしてるかな‥


◯『黒い秒針が音もなくするすると、すべるように文字盤の上を回転していた。一周するのにちょうど六十秒かかる。当たり前の話だ。しかしそれが間違いなく正確に六十秒なのかどうか怪しいものだと夏帆は思った。時計に限らず、この店の中に置かれているすべての物が、巧妙に彼女を出し抜こうとしているみたいに感じられた。』
(本文より)


この 感覚を得る時がある
夏帆のこの時の感覚が手に取るようにわかる


◯『「〜で、まあそれはともかく、ベンヤミンはたしかにこう言っていたと思う。本当の物語とは,目に見えるかたちであれ、隠されたかたちであれ、必ず何かしら有用性を含んでいるものである、と。つまり実益のない物語なんてしょうもない、つまらん、価値がない、ということだよな、きっと。おれが思うに。」』
(本文より)


〜有用性を含んだ物語‥まさにこの物語?

終盤に夏帆の母親が言う

『「ねえ、みんなそうやっていつかはいなくなってしまうのよ」』
(本文より)

これが この物語全体を回想させる
回想することと未来が常に現在に変わっていく一秒一秒
それらが並行して進みゆく現在を生きている私

現在を生きるとは‥と考えさせるあたりが
この物語の有用性なのかもしれない









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2026年07月04日

Posted by ブクログ

※初めて村上春樹氏の長編作品を読んだ人間の感想です。

現実(日常パート)とファンタジーの境界が凄く曖昧だからこそ不思議な感覚になる作品。
現実世界の話の様に感じていると突然ファンタジーの世界にぶち込まれる。
3時間程度で読めるくらいの軽い作品でした。(350ページ程)

読書家の母がとにかく村上春樹氏を毛嫌いしていたこともあり、我が家では村上春樹作品は禁書のようになっていました。(母の地元が映画ノルウェイの森のロケ地になっていたことを知った時はブチギレてました…)
そんな中、たまたま本屋に行くと山積みになっていたので、食わず嫌いも良くないよなぁと購入。
正直、村上春樹作品は高校の教科書で読んだ事がある程度でした。(氷男みたいなタイトルの作品)
その時も「なんだこれ…」と思ったくらいで特に刺さらず。
今回初めて作者の長編作品に触れました。

ファンタジーはファンタジーでも、ファンタジーに極振りした感じでもない。
最初に書いたように、日常パートとファンタジーが絶妙に絡まり合ってる。
だからこそ飛躍した場面や設定もあり、腑に落ちない事も多々ある。
爽やかな読後感というわけでもないが、不快でもない。
ハッピーエンドでもなければバッドエンドでもない。
感情移入もしづらい。

読み終わった後に残るのは、ただただ自分の住む世界は正常なのか、今いるこの世界と別の世界(異世界?)の境界線はどこにあるんだろうかとふと周りを見渡してみたくなるという感情。
逆に言えばそのくらいのことしか残らない。
自分が主人公になった気もしないし、心踊りもしない。

その世界観の創り上げ方には感服するが、やはり難しい…

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

村上春樹と分かる作品だけど、読みやすい。
ファンタジーと現実。現実はファンタジーで、ファンタジーも現実。
村上春樹を読んだことがない人も挫折しなくて済むと思う。

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

今までよりファンタジー要素が強め?な気がする。
だけれど抽象度は比較的落ちたというか(住所や名前など)、地に足ついた物語だったとも思う。

前回の街とその不確かな壁の主人公がほぼ村上春樹と同世代で、おそらく著者とリンクしている部分が多かったからこそ世界観の深淵さと濃密度が増して良かった印象があったけど、今回は性別も年齢も違うからか、著者の試行錯誤の跡が垣間見えた気がしたり。

作家さんが歳を経ると、より寓話的な話になる傾向はありがちだけど何でだろう。一周回って村上春樹初心者にも読みやすい仕上がりになっていたと思う。私個人としては物足りなかったけど。やっぱり主人公の立場と考え方、他者との関係性の描き方がなんかなー

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2026年07月04日

Posted by ブクログ

自分の母親を鏡として、そこに映っている「夏帆」との対話、及び解放、そのように受け取りました。
そもままストレートな作品ではなく少し考えさせる内容だと思います。

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2026年07月04日

ネタバレ 購入済み

愛と感謝

いったい、なんの意味があって女性が母親の性的な姿を思い浮かべねばならないのだろう?
読みながら「母親」という言葉から自分の母親を想像してしまったのは私だけではないのでは?
村上春樹は大勢にそんなことを想像させたかったのだろうか?
途中から本と自分の世界を切り分けて読んで、客観的に映像を見るかのように読み進めたものの、
なぜ、娘が母親の乳房を観察しなくてはならないのか?と少々不愉快だった。生理的に不愉快だった。
寝てたらどんなに形の良い乳房でもふっくらはしない。

女性には描けない物語だったろう。

読むんじゃなかった。
それともどこかに高尚な解釈でもある?

子供が山で置き去りにされるところも、なぜ多くの日本人が(村上春樹の読者は少なくない)少女が山で1人きり…ってイメージを想像することになってしまうのか。潜在意識で大勢がイメージしたことって現実になりやすいのに。

まして、読者は何回、キリのような刃物を寝てる他者の胸に刺すことを脳内で再生させられただろう?

ディズニーが買い取ってからのスターウォーズみたいに、大切な私たちのヒーローが息子によって殺されるのとおんなじような不快感と残念さだった。

娘が母親を殺すのはなんのメタファーなの?
どんな意味がこの物語にあるの?

作家に倫理を求めるわけじゃないけれど、どうして村上春樹がこれを書いたんだ?シロアリの女王が彼に書かせた?

読み終わった全ての読者の心に愛と温もりが訪れますように。

#シュール #怖い #ダーク

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2026年07月10日

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