あらすじ
私はこの世界の出口を見つけなくてはならない――。女性を主人公にした初の長編小説。「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」 26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。しかしそれから彼女の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる。
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Posted by ブクログ
一文いちぶんが愛おしい。ストーリー展開は作者らしい進行を示している。
ある新聞の書評にあったような、ストーリーの構成を追うのが楽しみ方ではないと思う。
突拍子もないストーリーを通して、作品が醸し出すアトモスフィーを楽しむのが、この作品の味わい方だと思います。
Posted by ブクログ
今作は個人的には非常に読みやすく面白い作品でページを捲る手が止まりませんでした。
現実と非現実(現実と夢)、自分自身の中でも物語の世界があるように思えて余計に引き込まれました。だからこそ、何か考えさせられ、大いに共感出来たように思います。
Posted by ブクログ
わたしには、こう感じました。
現実世界を描いているようでいて、登場人物も含めてすべて非現実の世界を描いている作品。村上春樹さんのアタマの中のできごとであると。
夏帆に対して、ある言葉を言い放つ男性。それを受けて、ありくいをイメージする夏帆。
冒頭から、わたしには、そこは現実世界を乖離して上滑りするイメージの世界だと映りました。つまり、「こんな人たちは居ないよ」と。(ものすごく違和感を持ちました。。。)
(わたしが現実だと思っている)世界と並行している(かもしれない)パラレルワールド。そんな世界を見せられている気がしました。
それが村上春樹さんが意図して描く世界。ムラカミ・ワールドなのかもしれません。
ある種のファンタジーと割り切って、ムラカミ・ワールドに分け入ってしまえば、あとは進むだけです。読み切るしかありません。
物語を絵空事だと否定的に捉えて評価しない方もあるでしょうし、片や物語の中にこそ普遍的な真理を読み解くことができると高く評価される方もあるでしょう。
村上春樹さんの小説は、さらにそれを超越して、普通の物語とはまた別の時空軸の世界を描いていると、わたしには思えるのです。
そんなムラカミ・ワールドは、どのように評価されるべきなのでしょうか?
その辺りが、村上春樹作品は読まないと最初から決めている層と、ノーベル文学賞受賞を待ち侘びるようなハルキストの両極が存在する所以なのかもしれません。
評価は、今となっては世代や性別によっても偏るのかもしれません。
あなたは、村上春樹さんの意図を、ムラカミ・ワールドをどう受け止めるでしょう?
わたしは否定派の方を否定するつもりは全くありませんよ♡
例えば、何が面白いか解説してもらわないと笑えないような漫才は、聞いていてもツラいだけですからね。。。
相性というものでしょうか?
あなたは、村上春樹はお好き?♡
〔作品紹介〕
私はこの世界の出口を見つけなくてはならない――。女性を主人公にした初の長編小説。「正直いって、君みたいな醜い相手は初めてだよ」 26歳の絵本作家、夏帆は初対面の男にいきなりこう告げられた。とびきり美しくも賢くもなく、ただ少しばかり好奇心の強い彼女は、怒りよりもショックよりも、ただ純粋に驚いた。しかしそれから彼女の周りでは、実にさまざまな奇妙な出来事が起こりはじめる。
Posted by ブクログ
私のベスト・オブ・村上春樹を更新しました。
非常に読みやすく平易な文体にもかかわらず、その根っこはあまりに複雑で、今でも「あれはどういうことただったのか」と考え続けてます。
私が夏帆と同じく浦和生まれで、母に対して複雑な感情を抱いているから、というところも大だとは思うけれど。
Posted by ブクログ
村上春樹の女性主人公ってどんなもんかなって思ったんですけど、面白かったです。なお「やれやれ」はない。
主人公は絵本作家なんですが、自分の経験した少し不思議な出来事を絵本として昇華していく形が心地いい。一番最初の自分の顔を探す絵本の話が好き。
Posted by ブクログ
面白かった。村上春樹はわくわくする。今回も。
「とぎや」で、母親と待ち合わせしたときは、怖くてドキドキして、無音に耐えられずテレビをつけた。笑
現実のほうが作りもので、存在しないものに存在感を感じる…よくわかる。
終わり方も、人生が続いていくかんじでよかったな。
Posted by ブクログ
村上春樹作品、今まで途中やめしてしまうことが多くて、なのに新刊気になって買っちゃって、、、読めるかな〜なんてちょっとばかしの不安を抱えながら読み始めたけれど
おもしろかった!!!!ライトめだし、特に難しい表現もなくて、すんなり村上春樹ワールドに没入できた!イッキ読みしちゃいました!嬉しい!!
再読するたびに世界の見え方が変わってくるんだろうなと思うから、何度でも読みたい!
楽しい時間でした!
村上春樹初心者にオススメです!
春樹噺
初期の村上春樹作品ははっきりしない
終わりでもやもやしてましたが、
最近の村上春樹作品はファンタジー?
御伽話?的なはっきりしないけど
終わりは明確で今作も村上春樹噺でした
新作をありがとうございました
Posted by ブクログ
お母さんにおすすめされて買った本です
村上春樹さんの本は結構たくさん読んでて
読んでみたんですけど あたしには少し
難しかったです !!
でも この本が1番読みやすい本だったかな
と思います ‼️
話にすぐ入れました 〜
あと 村上春樹さんの本という感じが出ていてとっても面白い本でした ♩♩
Posted by ブクログ
人生の中である日突然脈絡もなく邪悪なものが現れて自分を酷く傷つける。その心の傷を受けた日を境に、自分の生活や人生のこれまで見ていた風景が変わっていってしまう。順風満帆とはいえなくても平穏だった日々が不穏なものに変わってしまう。まるでそれは境界を踏み越えて、見た目はいままでと同じ世界なのに別の世界に入り込んでしまったように。戦争や災厄、事件事故、家族や友人との死別のような極端な悲劇ではなくても、例えばSNSへの投稿に会ったこともない人から心ないコメントを書き込まれたり…誰しもがそういう自分の人生の中で危機的な状況を迎えたことはあるのではないだろうか。物語(ストーリー)の中にピンチやサスペンスや試練や苦悩が用意されていて、主人公がそれに打ち克ち大団円を迎えるように、現実の自分の物語(ナラティブ)を描いていかなければならない。それも自分の力で。それが「自分が主役の物語」=「人生」なんだということを書いた作品だと思った。
自分が人生を送っている時代や国の、無数の人生の物語の中に自分の物語もあり、その中には詐欺まがいのありもしない物語(フェイク)もある。虚実入り混じった無数の物語の中で自分の物語を作っていく中で、自分の物語に現れるさまざまな登場人物のうち、誰が自分の物語を良き方向へ導くための助けとなるか、誰がさらなる不穏な世界に引きずり込もうとする悪しき存在であるか、自分で見極めること、そして自分のとるべき行動を自分で選ぶこと、そういうことを誰しもが日々の中で行っていることの「構造」を表したものが本作のように感じた。
敵も味方も、やがて自分の物語での役割を終えると、自分が主役の物語からは順次クランクアップしていってしまう。ラストで主人公夏帆が縁側で抱いた感情は、深い味わいがあった。
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以下は最近読んだ、東畑開人著『カウンセリングとは何か』からの引用です。
"誰もが自分の人生についての小説家である。陳腐な言い方に聞こえるかもしれないけど、本当にそうだと僕は思っています。物語のない人に、僕は出会ったことがない。"
Posted by ブクログ
村上春樹作品ならではの幻想的な世界観と、店舗の良い展開が進む一作だったので一気読みで楽しめた。
主人公・夏帆の周囲で起こる不思議な出来事やユニークなキャラクターたちに引き込まれながら、一方で、物語の核っぽい「母と娘」の歪みや葛藤の描写に最終的にどこに向かうのか気になって読み進めてしまった。
ただ、結末が少し唐突、一気に丸め込まれた感じがあって最後が少し残念だった。
Posted by ブクログ
読み始めた瞬間から村上春樹さんの空気感、今回は絵本作家の女性が主人公。ふとしたきっかけから好ましからずの事態に巻き込まれていることを知る、アリクイの導きや不思議な守護者、目の前に迫る試練、現実と空想の世界を行き来しながらの村上春樹ワールド。
どんな相手でも、どんな出来事でもいつかは消えていく。今あるもの、今いる人々に向き合っていこうと思えた本。
Posted by ブクログ
村上春樹作品らしく読み終わった後に何か心に余韻を残す物語であった。今回はウイスキーの話はなかったが、昔の小説、レコードは出てきて、村上作品の雰囲気を漂わせていた。心に残る余韻とは、もしかしたらこんなモヤモヤ自分の中にもあるかなもな、と思わせることなのかなといつも何かふわっと考えさせられる。時間をおいて再読してみるとまた違うモヤモヤを感じることができるのかもしれないな。
Posted by ブクログ
各章のタイトルは最初は意味不明なのだけれど
本を読み終わると見ただけでその章の世界が
驚くほど見えるようになるから面白い
モーターサイクルの音は
自然と頭の中に再生されました。
老人や動物が出てくる絵本は
意外と本当にありそうな絵本でこれまた面白く
出てくる登場人物(人ではない事が多いな)は
素敵かつ魅力的で夏帆が羨ましくなってしまうほどでした。
タテヨミ
Posted by ブクログ
内容はファンタジーというか
こんな世界をよく考えたなという感じでした。
アリクイ、シロアリの女王、モータサイクルの男・・・
本当はいろいろ深く考えて読むものかもしれませんが
あまり考えずに「こういう世界でのお話」として
読んだら、最後がどうなるのか気になって
最後まで面白く読めた。
Posted by ブクログ
初期の村上ワールドを彷彿させるファンタジックな冒険譚。
最近の著者の長編は、小難しい哲学や淡いラブストーリーがファンタジックながらも大人臭い感じがしていたのですが、本作は原点回帰という感じでしょうか。
主人公は女性ながら「風の歌を聴け」「1973年のピンボール」「羊をめぐる冒険」に通じるような、メタファーを感じさせる魅力的な登場人物(動物?)も盛りだくさんで、うれしかった。
本当に文章がきれいなので、するする一気読みしてしまって、もったいなかったです。
Posted by ブクログ
とにかく読みやすかった。ノルウェイの森の次ぐらいかな。わけわからん世界設定はあるものの、読み進めるのに苦労しなかった。いずれ身近な人やペットはいなくなるがテーマかな。
Posted by ブクログ
前作や過去作が強めの異世界系だったのに対して今回は"現実が不思議な世界になっちゃった系"だったのでライトで読みやすかった。とはいえもっとファンタジー要素が強くてもよかったと思う。キャラクターがみんな魅力的だった。動物が多いのは嬉しい。村上春樹が児童書を書くとこんなかんじになりそう。
Posted by ブクログ
イラストや挿絵を描く仕事をしている夏帆は母にとっては満足でない娘だったのかもしれない 二人の間にはよそよそしい感情がある 知人から紹介された佐原は第一印象から二度と会いたくない男だったが…夏帆を取り巻く世界がこの時から別次元の世界へと蠢いていく
Posted by ブクログ
物語が物語を暗示しているのはとても面白かった
現実(?)に似ている世界があり、どちらがそうなのか本人にも誰にも証明できるようでできない、でもちゃんとした世界に戻らなくてはならないその話は読むにつれわくわくさせられた
Posted by ブクログ
面白かった。それは間違いない。
内容、概要については多くの人がシェアしてくれているだろうから特に書かない。
いつも通り、大量の象徴と大量のメタファー。しかも今回は主人公の夏帆が絵本作家ということで、さらにメタ的な視点が加わる。
もちろんそれでも読みやすいのが村上春樹。ちょっと読みやすすぎるかもという印象もある。3時間くらいで読めてしまった。
人間というのは、年を重ね、出会いや学びを経て成長していく。村上春樹だって例外ではない。
もともと十分に優秀な方ではあるが、何十年もの作家生活の中で技術はもちろん、持っている知識もアップデートしていく。
そしてそれはもちろん、作品に現れてくる。
本作を読んではっきりと気がついたことは、村上春樹は河合隼雄と出会う前と出会った後で、彼の物語の主戦場でもある深層世界の解釈が変わってしまっているのだということ。
変わっているという言い方は良くないな。私の仕事の世界の言葉を使わせてもらうと、河合隼雄以前の彼の描く深層世界はわりと不確実(uncertain)で確率的(stochastic)なニュアンスが残るものであったのに対し、河合隼雄以後の深層世界は決定論的(deterministic)なものになっているように思える。
今回彼が描いた異世界は誰がどう読んだって青年期の若者の親殺し(精神的な意味での)がベースだし、今回出てくる象徴すべての背後に河合隼雄とユングが透けて見える。
親離れ、子離れとはということだという決定論的なものを物語化している。これはもう間違いない。誰がどう読んだってそう思える。
そう考えると「騎士団長殺し」の異世界とかもそう。すごく決定論的な臭いがする。
一方、河合隼雄以前の彼が描く異世界は、ねじまき鳥もそうだしもっと遡れば羊三部作も世界の終わりと〜もそうだと思うのだけれども、井戸だったり暗闇だったりを通じて個人の精神世界を表しているのだけれども、その精神世界は最近のそれよりももっと答えのない不確実なものだったように思える。不確実なものの中であがき、何が正解かはわからないのだけれどもなにかが正解で、その結果光が射す。彼にとっては深層世界というのはそういうものだったのかなと。
いや、別にそれが河合隼雄との出会いがきっかけというわけではないのかもしれない。ただまあ彼との出会いの中で学んだことは多いと思うし、そしてそれが作品に反映されているのは間違いない。
あとはもう好みの問題かな。私は同じ深層世界でも、昔の方がよかった。不確実な分読みにくかったけど、それでもその不確実なところの余白を想像する楽しみみたいなものがある。
最後にもう一度言っておくけど面白かったよ。わかりやすいし、誰にでもオススメできる。物語としては一流です。
Posted by ブクログ
平凡な女性描いてみたかったんだわ!俺が佐原さんなんだわ!ってノリで書いたのかしら?と妄想していたら、あまり本文に集中できないうちに終わってしまいました。
その時が来るまで物事を一旦寝かせておくという技術は結構大事で、夏帆さんの強みだと思いました。
Posted by ブクログ
毎作ストーリーについていけなくなるのですが、今作は振り落とされずに読み終わることができました。
不思議な現象が連続するなんとも村上作品っぽい感じがします。おもしろいか、おもしろくないかで判定するとどちらでもないです。
猫の名前がスカーレット・ヨハンソンは笑った(しかも名付け親はあの俳優を知らない)。
Posted by ブクログ
村上春樹初の女性主人公。
うーん、やっぱり私には村上先生の作品はすこし難しいかもしれない。もっと年齢を重ねたら、理解できるようになるのだろうか。
モーターサイクルの危険性がよくわからなかった。
Posted by ブクログ
初の女性主人公ということで、どんな作品なんだろうと読み始めたら、衝撃的な台詞から始まり、武蔵境にありくい夫婦がいたりと、絵本作家の主人公が現実と非現実を行き来するお話でした。村上春樹ワールドもしっかりと味わえて、さらっと読み易く、万人受けな印象。読み終わったらきっと武蔵境に行きたくなるはず…
Posted by ブクログ
いつもながら難解。冒頭章の「夏帆とモーターサイクルの男」ではBMWの1800cc大型二気筒だし、その他にもレクサスなんかも出てきて、村上さんの車/バイク好きなところが今回も垣間見えました。
登場する動物やキャラがなんのメタファーなのか、このストーリーは何を訴えているのか、、発刊から3週間たってそのうち解説めいたものでてくることを期待!
Posted by ブクログ
出だしはよかった。
村上春樹ほど、好き嫌いが分かれる作家も珍しいかも。
これは、何をいいたいのかよくわからなかった。結局…?と、放りだされた感じ。
この人、わざわざ謎めいて書いてるの?村上春樹は、数作品しか読んでないから、私的には理解不能。
でも、全くつまらないわけではないから、そこも不思議。猫飼いとしては、ホルのエピソードが好き。
Posted by ブクログ
独特の文章運びと、日常の中へ少しずつ非日常が入り込んでくる感覚が印象的な一作。括弧を使った補足や説明が多い文章なのに不思議と読みやすく、夏帆の周囲で次々と起こる奇妙な出来事が気になって、最後まで読む手は止まらなかった。
アリクイやシロアリなど、知っているようで実際にはよく知らない生き物の描写も面白く、想像力をかなり刺激された。夏帆を時々気にかけて電話をくれるおじさんも印象的で、近すぎず遠すぎない、こういう存在が人生には必要なのかもしれないと思わせてくれる。
一方で、終盤は「あれは結局何だったのだろう」と感じる要素も多く、余韻のある終わり方というより、少し風呂敷を畳みきれていないようにも感じた。また、非日常への切り替わりがあまりに突拍子もなく、時々、置いていかれる瞬間もあった。
すべてを理解できたとは言えないけれど、一人でいることの気楽さと、それでも誰かとつながっていたい気持ち、その間にある距離について考えさせられる作品だった。
#2026年
Posted by ブクログ
【娘が対峙する母親との闘い】がテーマの作品だと受け取った。女であり娘であり、母でもある私(ついでに美大出身)は、物語自体はスルスル読めたものの、深く没入することはできなかった。
一番の理由は、女性主人公の視点で描かれる母像の解像度が粗く感じられたこと。
女の臭みって、こんなもんじゃない。
『ねじまき鳥クロニクル』に登場するクミコ、加納マルタ&クレタ、笠原メイ、赤坂ナツメグといった、男性主人公を囲む女性たちが束となって露わにする女性像のほうが、はるかに鮮烈で本質を突いているとわたしは感じる。
そのことも含めて、『ねじまき鳥クロニクル』を越える村上作品はない、そう思う一読者です。
Posted by ブクログ
早くもなく遅くもなく、たぶん『羊をめぐる冒険』が文庫化した時に
同時に平積みされていた『風の歌を聴け』を19歳の時に読んで以来
村上春樹はよく読む作家の1人になりました。
ただ私が年を取ったせいか、村上春樹だけではなく
小説を読む体力がなく
というのも小説の世界観に入るという体力と
その世界観に入ったら出る体力(出たり入ったりという体力と言ってもいいかもしれない)
がなく、あまり小説そのものを読まなくなったのが実際です。
それに村上さんは
『ねじまき鳥クロニクル』が頂点じゃないのかなと思ったりもしました。
いずれにせよ今回も買ってしまい読み始めたのですが
寓話ですよね。これ。
母娘の関係性
これは父と息子の関係性と同様に
エディプスコンプレックスなどを含めて考えるべきなのかどうか、
アリクイだけど
「夢を食べる」と言われる生き物はアリクイではなく、中国に伝わる伝説の霊獣「獏(バク)」
だから関係ないかもしれないし、あえてアリクイにしているのかもしれない
一方、夢占いだと「アリクイ」は、
執念深さやトラブル解決の糸口(長い舌で問題をすくい取る)、あるいは特定の物事に執着しすぎている心理状態を象徴している
。
一方シロアリは陰謀論が流布する社会のようなイメージがあるし
それを広めようとしている女王というのも何か象徴的かもしれない。
というか何の意味もないのかもしれない。
原因と結果が等価ではないというのが重要な話なんだろうけど、もう少し社会にコミットした話として書いてほしかった人もいるかもしれませんね。
アーレントあたりも混ぜているんだろうか。
ま、寓話ですから。
どう読み取るかはそれぞれでしょう。
守護天使というのをアリクイの奥さんは知っていたのに
夫は近づけないようにしているところがよくわかりにくい。
で、そのうざい守護天使。
なんだか鼠は自殺せずに、いわゆる高度資本主義に乗っかったとすると、こんな人間になるんじゃないかなと思った。
もう少し、いわゆる初期の「風の歌を聴け」あたりの風情を守護天使のところで書くとおもしろかったかもしれないけど、ペリエで充分かもしれない。
アリクイの絵本はなぜか「もりのへなそうる」が浮かんだのはなぜだろう。
Posted by ブクログ
「ねえ、みんなそうやっていつかはいなくなってしまうのよ」
え、終わり?と思った。
欲しかったもの⬇
①騎士団長殺し のような深層世界への探検か、ブラジルの描写
②女性主人公として、1Q84の青豆を想起させる性描写
愛と感謝
いったい、なんの意味があって女性が母親の性的な姿を思い浮かべねばならないのだろう?
読みながら「母親」という言葉から自分の母親を想像してしまったのは私だけではないのでは?
村上春樹は大勢にそんなことを想像させたかったのだろうか?
途中から本と自分の世界を切り分けて読んで、客観的に映像を見るかのように読み進めたものの、
なぜ、娘が母親の乳房を観察しなくてはならないのか?と少々不愉快だった。生理的に不愉快だった。
寝てたらどんなに形の良い乳房でもふっくらはしない。
女性には描けない物語だったろう。
読むんじゃなかった。
それともどこかに高尚な解釈でもある?
子供が山で置き去りにされるところも、なぜ多くの日本人が(村上春樹の読者は少なくない)少女が山で1人きり…ってイメージを想像することになってしまうのか。潜在意識で大勢がイメージしたことって現実になりやすいのに。
まして、読者は何回、キリのような刃物を寝てる他者の胸に刺すことを脳内で再生させられただろう?
ディズニーが買い取ってからのスターウォーズみたいに、大切な私たちのヒーローが息子によって殺されるのとおんなじような不快感と残念さだった。
娘が母親を殺すのはなんのメタファーなの?
どんな意味がこの物語にあるの?
作家に倫理を求めるわけじゃないけれど、どうして村上春樹がこれを書いたんだ?シロアリの女王が彼に書かせた?
読み終わった全ての読者の心に愛と温もりが訪れますように。