角川文庫の検索結果
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トウェイン完訳コレクション 王子と乞食
素直でやんちゃな乞食のトム・キャンティと利発で思いやりあふれる英国皇太子エドワード。ある日二人は出会い、戯れに衣服を交換すると、王子は乞食として追い払われ、乞食は王子と誤解される羽目に……。なんとか宮廷生活をこなしながら、家族が恋しくてたまらないトムと、無慈悲な世間に驚きつつも、かわらず威張り調子のエドワード王子。やがて国王の崩御によって、トムは王となり、慈悲深い名君としてあがめられる。そして王子は連れの浮浪者とともに捕らえられ、牢獄で窮地に立たされることに。二人に待っている結末とは――?! 子供の姿を通して富と貧困と心の尊さの根源を説く、児童文学の先駆者としてのマーク・トウェインの傑作! -
ガラスの絆
美しい蔓薔薇と高麗芝の敷かれた洋館で、治子は五歳になる一人息子の信之と建材メーカーの社長である夫と明るい家庭を築いていた。だが、この家庭にも不安があった。それは、結婚後、数年たっても妊娠のきざしがないことから人工授精を受けて生まれた信之の本当の父親は、夫なのかドナー(精子提供者)なのか不明なことだった。そして、ある日――ドナーと名乗る男の出現によって平穏な家庭に大きな亀裂が生じていった……。治子の心を支えたのは脆い一本の試験管につながれた母と子の強い絆だった。表題作ほか日常生活のなかで遭遇する事件をテーマに、女性の微妙な心理を描いた作品集。 -
ドーム 人類の箱舟
東大研究生として来日したアメリカ人女性ジュディ。核実験地で幼少時に被曝し、二四歳の若さで白血病に冒された彼女の切実な願いは、全面核戦争から、人類の絶滅を防ぐことだった。そして、ジュディと設計技師・吉田司郎との愛が、現代のノアの箱舟「ドーム」を発想させた。この巨大な施設が完成すれば、地球が“核の冬”に覆われても、尊い命を救うことができる――。ジュディの死を看取った吉田の活動で、「ドーム」の建設は多くの人々の共感を呼ぶが、背後では各国のイデオロギーや陰謀が複雑に絡みあっていく……。人類存亡をテーマに描いた感動の物語。(『ドーム―終末への序曲』改題) -
遙かな坂
大手スーパー〈マイウェイ〉の凍結庫で店長が凍死体になって発見された。東京四部長の逢坂常平は、早朝、警察からの電話で事件を報らされる。捜査は、自殺、他殺、事故死のいずれも決め手のないまま難航した。――逢坂の家庭では、妻千鶴を中心に、ひとり息子剛の東大合格だけを目標に生活を組みたてていた。少しでも入試に有利な条件を得るためのコネや情報、有能な家庭教師。だが、常平の九州への単身赴任、膨らむ教育費を補うための千鶴のアルバイト等により、家庭は大きな亀裂を生じていった……。家族全体を巻きこむ受験地獄と苛烈な流通戦争を描き、学歴社会を鋭く告発する社会派推理の力作長編。 -
果しなき流れの果に
巨大な剣竜や爬虫類がいた六千万年も前の中生代の岩層から、奇妙な砂時計が発見された。その砂は、いくら落ちても減らず、上から下へ間断なく砂がこぼれおちて、四次元の不思議な世界を作り出していた。常識では考えられない超科学的現象……! さらに不可解な事件が起きた。この出土品の発見場所の古墳へ出向いていた関係者が、次々と行方不明となり、変死を遂げてしまったのだ――。強大な内なる闇に対抗するための、遥かな時間と空間を超えた壮大な戦いを、迫力に満ちたイマジネーションで描く日本を代表するSF長編作。偶然発見された、貴重な創作メモを収録。作家の思考の流れを詳細に辿り、創作の原点を明らかにするエキサイティングな特典解説つき! -
紀州 木の国・根の国物語
紀州、そこは、神武東征以来、敗れた者らが棲むもう一つの国家で、鬼らが跋扈する鬼州、霊気の満ちる気州だ。そこに生きる人々が生の言葉で語る、”切って血の出る物語”。隠国・紀州の光と影を描く。 -
ラス・マンチャス通信
少年時代の終わりの日、僕は姉を犯そうとする「アレ」を撲殺した。執着と断絶を繰り返す異形の家族のサーガを既存の枠組みを踏み越え、ガルシア・マルケスにも擬えられるマジックリアリズム的手法で描く壮大な物語。 -
雲から贈る死
世界初の小型電卓の開発で驚異的な成長をとげたOAメーカー〈ルコー〉は白藤三兄弟を中心とする同族によって経営されていたが、今日の繁栄をもたらした最大の功労者である天才的研究家・末弟の起人の不可解な死の後、次々と惨劇に襲われる。社長・隆太の自ら操縦する軽飛行機が墜落、死亡。その葬儀の席で、起人のかつての愛人で最近は隆太と親しかった常務の弥栄子が変死――。不吉な予感のなか、一族につながる女子大生・透子は起人の息子・秋人との出会いに運命的なものを感じ、急速に傾斜してゆく――。“死後の完全犯罪”の謎と悲劇的な愛が交錯する、会心のロマンティック・ミステリー。 -
消えた島
多発性骨髄腫――末期癌の中でも最も激しい痛みを伴うこの悪魔が、日邑勘造の全身を蝕んでいた。日々苦痛に顔を歪める夫を見るたびに、妻は“安楽死”ばかりが脳裡に浮ぶ。そこへ“古い友人”と名乗る老人が見舞いに現れた。妻が老人を残し病室を空けた一瞬、老人は日邑に何かを注射して忽然と消えた。目撃した看護婦が、事件を公にした。担当の医師は毒物注射を疑い検査を始めるが、予想に反し日邑は恢復の兆しを見せた……。突然姿を消した老人とは何者か。そして、極限の苦痛から解き放つ奇蹟の薬とは。現代医療の矛盾と安楽死問題に、一石を投じる長編ハードサスペンス。 -
魔界
そのとき、ブレーキの軋みと、若い男の叫ぶと、衝突音が同時に起こった。“はねてしまった……!”道路に倒れている男は動かない。が、彼は辺りに誰もいないことに気付いた……。車体の傷から轢き逃げの発覚を恐れた彼は、車を修理に出した。が、あとで、車の損傷部分をカメラに納めて帰った男がいることを知らされた。そして、その男の正体が、会社の陰険な部下であることを知ったとき、彼は心にどす黒い殺意が吹き上げてくるのを覚えた! ある日の出来事をきっかけに、平穏な日常から恐ろしい魔界に落ち込む、人間の恐怖と戦慄を描くブラック・ロマンの世界。全5篇収録! -
デビルズ・アイランド
瀬戸内海に浮かぶ小島・黒島で、不可解な死体が発見された。場所は砂礫岩の裸地帯・北峠。死体の状況は、50メートル前後上空からの墜落死と思われた。自殺なのか、他殺なのか。もしくは事故なのか。被害者は85歳になる島の老人で、航空機やヘリコプターに乗っていた痕跡はない。また周囲には一本の高木も生えていなかった。それではどうやって……? 直後、再び老婆が変死体で発見された。今度は百舌の速贄さながら、木の枝に串刺しとなっていたのだ。即日設置された捜査本部は色めき立った。そして、多くの謎を残したまま第3の犠牲者が――。人類の大罪を問う傑作幻想長編。 -
老人と狩りをしない猟犬物語
南アルプスの荒涼とした岩山を中心に、ひとりの老猟師が“荒野の王者”と名付ける三頭の獣が棲息していた。巨大な犬鷲、狂猛な巨熊、長大な牙を誇る猪……老猟師は、いつしかすべての王者たちと闘う日が来るとは思っていた。が、とりわけ怨敵と考えていたのは、可愛い嫁や孫をはじめ猟犬の“隼”までも鋭爪にかけた巨熊だった。そんな折、老猟師は一匹の仔犬を拾い、二代目“隼”と名付けた。王者たちとの対決の日は刻一刻と近づいてくる……。最後の闘いに残り少ない命を燃やす老猟師と、一匹の犬との交流を描き、生命の不思議と悲しさを謳い上げた壮大なドラマ。作家・西村寿行の幻の処女長編であり、原点ともいえる名作。
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