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Posted by ブクログ
鷹見瞭一は表現者として世に出る夢を捨てかねていた――つまり、いまだ作家として生きて行くことを諦めきれずに無味乾燥な毎日を送っていた。そんな時、高校の先輩であり、唯一出版の世界のコネクションを持った人物である船井に、とんでもない計画をもちかけられる。DNA鑑定をも欺き通せる方法があるから、わざとやってもいない事件の容疑者となり、後で無実の罪を証明して、自分自身が冤罪事件の当事者となってその出来事を記事に書かないかというのだ。突拍子もない話だったが、容疑者といっても、被害者は架空の人物だし、何よりそれが作家としての最後のチャンスだと思った鷹見は、その計画にのることにする。だが、いざ捕まってみればなんと被害者は実在する人物で、容疑はレイプ殺人、DNA鑑定で鷹見以外犯人はありえないという事態に!
この事件を担当することになったのが弁護士の森江春策。事件の真相と、法廷でのやりとりが主となるが、やはり他と違うのが、この裁判が陪審制であること。専門家たちだけでやる裁判とは違い、何気ない言葉が陪審員たちの心の動きに左右してしまうことに、森江は四苦八苦。ただでさえ、容疑はレイプ殺人、容疑者が訴えているのは冤罪計画という突拍子もない話なのだ。だが、読んでいる方にはそこがおもしろいところ。森江の攻め方に感心、最後まで楽しめた。
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小説・文芸
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