歴史・時代小説作品一覧

  • ヤマピカリャーの島―西表島の自然と人間―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は東京出身であるが「イリオモテヤマネコ」をきっかけに西表島に住まいを移してしまった小野紀之氏。自然の写真を撮影しながら、子どもたちへの環境学習を行ってきた。現在は東京に拠点を移し特定非営利活動法人地域パートナーシップ支援センター理事長として全国で活躍中。 そんな著者が27年前、西表島の大自然を残したい、西表島を広く多くの人に知ってもらいたい・・・そんな熱い思いを胸に手掛けた作品が本書である。 「ヤマピカリャー」これは山で光るものを意味する。1965年にイリオモテヤマネコが発見される前、島の人々はヤマネコをヤマピカリャーと呼んでいた。本書にはヤマピカリャーをはじめ愛らしい西表島の動物たちがたくさん登場する。西表島を心ゆくまで堪能できる1冊が電子書籍として復刻した。 「イリオモテヤマネコの発見によって、一躍世界中にその名を知られるようになった秘境西表島。本書はヤマネコをはじめとする多くの珍しい生き物たちを、筆者の体験に基づくエピソードを交えながら楽しく紹介している。また最新の資料をもとにつくられた詳細な地図と解説によって、男性から女性まであらゆる読者に西表島と体験してもらえるように配慮がしてある。読むガイドブックから体験するガイドブックとして、多くの皆様に本書を利用していただきたい。(1985年初版発行時の作品紹介文より)」
  • ボルネオ・サラワク王国の沖縄移民
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は、法政大学沖縄文化研究所国内研究員として活躍する一方で、古書などを取り扱うオンラインショップ「ヤシの実ブックス」の代表も務める異色の経歴を持つ望月雅彦氏。本書は新たに著者本人によるあとがきを加えた電子復刻版である。 「沖縄移民」という言葉を聞いて、いつの時代のどんな人が、何をしたのかを理解している人はほとんどいなくなったのではないかと思われる現代。海外への移民政策は、様々な戦争を経験し、領土拡大を図っていた大正~昭和の日本において、国が進めた欠かすことのできない日本史の一部である。 しかしながら、本書が記す「沖縄移民」は、一般的に想像されるブラジルへの移民などとは経緯が異なり、それらの経過は大変興味深い。送り出した「日本」と受け入れた「サラワク王国」、そして「実際に移民した人」…。「過去の歴史」として世間に知らされていた事実を記しただけでなく、実際に移民体験をした人の生の声を収録した本書により、「外側から考察した歴史」と「内側から見た当時の現場」の姿がリンクし、サラワク移民を広く深く理解することができるだろう。初版発行から18年の時を経て、サラワク王国から戻り「現場の真実」を語れる人が少なくなってしまった今だからこそ、知って欲しい歴史がここにある。 「昭和七年、旧伊平屋村(現在は伊是名島と伊平屋島に分島)よりボルネオ島のサラワク王国(現マレーシア・サラワク州)に向け合計二四家族一一四名の出移民があった。この移民団は同地域への日本人移民としては嚆矢であり、米作を主目的とした農業移民という点でも興味深い。本書は入植地日沙商会サマラハン農園の現地調査・史料調査・移民聞き書きを加え、沖縄移民史の中でも空白部分であったサラワク移民の全体像を解明したものである。(1994年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 沖縄の文化―美術工芸の周辺から―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 東京出身である著者・渡名喜明氏が、公平な目で外から、中から見つめた「沖縄の文化」。本書には、芭蕉布や紅型といった沖縄好きなら若者たちも知っている題材も登場することで、いわゆる「美術品」「工芸品」への知識に浅い読者でも読み進めていくことができる「沖縄文化論」である。  本書の初版が発行されて26年。下記の作品紹介文が記された時代から、さらに多くの各分野の専門家達が、「沖縄の文化」について議論を交わしてきた。著者がかつて柳宗悦の論理から沖縄の美術工芸、文化を検証していったように、現在は本書をもとに展開する議論もあるだろう。沖縄返還から40年。沖縄の歴史上、かつての大和と最も同化している現代において、もう一度「沖縄の文化」、本当の美について考えさせられる電子復刻版。 「「沖縄の文化」の特質は何か。各時代、各分野の人々がこの問いに答えんとしてきた。古くは羽地朝秀、近代に入って伊波普猷、柳田国男、柳宗悦、戦後は岡本太郎。そして沖縄に関わる多くの学者、作家、文化人がこの問題に何らかの発言を続けている。本書も、特に美術工芸の分野からこの課題に迫らんとするものである。柳宗悦の論理を<今>という時代に、沖縄の<内側>から検証しつつ、物の作り手・使い手のいきざまや民俗に気を配り、一方で、中国・日本本土からの文化伝播とその受容の形まで問おうとする本書は、従来の「沖縄文化論」あるいは「沖縄の美」論とは一味違った涼味を添えてくれるはずである。(1986年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 琉球政府―自治権の実験室―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 かつて琉球政府がこの島に存在したという事実だけでも誰かが後世に語り残しておかねばなるまいと著者自ら語り部となり米軍統治下にあった沖縄の政府の実態に迫る。著者は本シリーズ2作品目となる大城将保氏。当時の行政主席、5名の名セリフの背景で沖縄、アメリカ、日本という奇妙な三角関係がどのように発展し変化していったのか、戦争と占領という未曽有の災難によって奪われた自らの権利を回復する為に沖縄県民がどれほどの悪戦苦闘をくぐりぬけてきたのかを琉球政府という実験室の中で見事に再現してくれる電子復刻版。また本書は『琉球政府』の存在を知らない若者たちへ送る遺言書でもある。 「戦後27年におよんだ米軍統治時代の沖縄には二つの奇妙な“政府”が存在した。「琉球政府」は一国なみの政治機構をそなえてはいたが、実態は統治権を一手ににぎる「米国民政府」にあやつられた下請け機関にすぎなかった。だがやがて、県民の自治権要求のエネルギーが琉球政府を“改造”していく。無権利状態のどん底から立ち上がった沖縄民衆が、あの手この手の戦術を駆使して、自由と権利を一つ一つもぎ取り、ついに主席公選をかちとって琉球政府に自由の旗を掲げるまでのプロセスはスリルにみちた歴史のドラマを思わせる。沖縄民衆の自由権獲得運動は、祖国復帰運動と車の両輪をなして沖縄戦後史を推進する巨大なエネルギー源であった。復帰二〇年の今、歴史のページをめくりかえして、民衆にとっての自治権とは何か、沖縄の真の自立とは何かを考えてみたい。(1992年初版発行時の作品紹介文より)」
  • レダの末裔―アイルランド・ポリネシア・沖縄―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 長期の海外生活経験を持ち、琉球大学の名誉教授である著者・米須興文氏。沖縄の本土復帰から40年という節目の年に、戦時下の世界を知る著者がかつて語った「民族のアイデンティティー」に対する問題提起書が電子書籍として復刻した。  本書は、タイトルどおり「アイルランド」「ポリネシア」「沖縄」の3地域を舞台に展開される。美しく激しい言葉で綴られた文章は、それぞれの土地の情景やそこに息づく民族文化、そして著者の思いなどを、優しく読者に語りかけてくる。旅行記のように読みやすく、臨場感溢れる描写に自然と引き込まれていくだろう。  著者自身が巻末の「復刊に寄せて」で記したように、初版発行時から26年という月日を経た今、当時と考え方が異なった部分もあるとのこと。しかしながら、それぞれのストーリーで絶えず問いかけてくる「民族のアイデンティティーとは?」という、現代もなお解決の糸口を見せないこの問題は、難しく構えることなくとも自然と読者に訴えてくる。そして、現在の著者の本意ではないかもしれないが、語られる言葉には何度もハッとさせられるはず。決して考えを押し付けるわけではない、だが、これまで考えたことのなかった角度からフワリと舞い降りた言葉たちは、読者に「違う角度から物事を考えてみる」という、当たり前のようで難しい、とても大切なことを教えてくれる。 「英文学者なかんずくイエイツ研究家として令名高い著者の「意識の流れ」は、アイルランドそしてポリネシアの地にあっても、たえず沖縄へ行きつ戻りつ、外からのインパクトにより激しく翻弄される民族の現実を鮮やかに抽出してみせる。本書は、戦後沖縄最高の知性の魂の遍歴であり、久しぶりに「活字がおいしい」書に接する読者の至福は如何ばかりであろう。(1986年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 近代沖縄の糖業
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 沖縄大学・琉球大学の非常勤講師を務めた著者・金城功氏は、生まれも育ちも生粋の沖縄人。幅広い分野に精通し活躍する著者が24年前にまとめた、近代沖縄糖業の入門書の電子復刻版。  沖縄の原風景として現代人が想像する景色には、必ずと言って良いほどサトウキビ畑が登場するだろう。風に揺れるサトウキビ畑は、青い海へと続いていく…。風景として捉えるとのどかなイメージのサトウキビ畑だが、沖縄の人々と共に歩んできた道は、決して平坦ではなかった。  糖業は、琉球王国から日本となり、明治・大正・昭和という激動の時代を、沖縄の主たる産業として人々の生活を支え続けてきた。国の政策に翻弄されながら、それでも糖業と生き続けてきた沖縄の農民たちの姿を、本書から知ることができるだろう。貴重なデータを収集し、様々な文献を照らし合わせて丁寧な説明を繰り返してくれる本書は、発行から24年経った現在も、決して色あせることのない内容だ。近代沖縄糖業の流れを掴む「基本」の「基」とも言える一冊である。 「沖縄の伝統的な基幹産業である糖業は、四百年近い歴史の中でさまざま変遷を重ねながら現在に至っている。糖業がたどった歴史は、沖縄の人びととその社会の足跡を語る重要な「顔」である。本書は二十年にわたって沖縄糖業史を研究してきた著者が、とくに、明治・大正・昭和の糖業をめぐる状況について解説したものである。近代沖縄糖業史の入門書として、同時にまた、今後の沖縄糖業の在り方を考える参考書として、必読の一書といえよう。(1988年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 嘉永六年の奄美―解説『嶋中御取扱御一冊』―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は鹿児島県奄美市出身で奄美の古文書研究家、山下文武氏。 今年86才になる現在でも古文書解読学習会の講師を務め、古文書解読の中から奄美の歴史を学び取ると共に、古文書が読める人材養成に力を注いでいる。 嘉永六年(1853年)といえば我々はアメリカのペリーが黒船軍艦四艘を率いて浦賀に来航した幕府に通商や開港を求めた事を想起するだろう。あわただしかった当時の海外情勢の中で我国は開港論と攘夷論に分かれ騒然とした時代であった。 こうした時代に『嶋中御取扱御一册』は公布された。本書は原文に訳文・読み下し分を加え、わかりやすく解説されている。当時の薩摩藩の奄美支配体制を知ることができる重要な史料が電子書籍として復刻。 「本書は幕末開港期の奄美大島に関する根本史料である。与人(よひと)・横目(よこめ)と呼ばれる島役人の職掌についてはもちろんのこと、末端の支配構造、階級配置についても具体的に知ることができる。本書によって私たちは、歴史の横断面を目のあたりに見ながら、幕末開港期の奄美社会を生き生きと、しかも科学的に語ることが可能になったわけである。(1988年初版発行時の作品紹介文より)
  • 沖縄の神社
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は琉球銀行勤めを経て神社へ奉仕する神職となった加治順人氏。現在は沖縄国際大学非常勤講師として『沖縄の宗教』も担当している。 沖縄にも神社、お宮と呼ばれる場所が存在しお正月などには多くの人々が参拝に訪れている。しかし沖縄と本土の神社を比べると何か違う雰囲気が感じられる。沖縄の神社は、14世紀から15世紀頃、本土から琉球に渡ってきた僧侶や商人らの手によって“外来の強いカミ”として伝えられたのが始まりとされている。 本書は筆者が大学院の修士論文をまとめた内容で、研究者としての視点から本土から入ってきた「神社」がどのような変遷をたどって「沖縄の神社」となったのかを明らかにしてくれる。そして「信仰」を守っていくことの大切さを教えてくれる1冊である。 「沖縄の神社は、身近な存在でありながら、発祥の由来や役割については案外しられていない。著者は伝統的な信仰についても造詣が深く、本書では神職としての経験と研究者の視点から、沖縄の神社の歴史を分かり易く述べている。沖縄の神社の神は、ほとんど熊野三神であるが、神社発祥の由来と歴史について考えると同時に、御嶽(ウタキ)信仰との関わりについても解明している。本書によって、沖縄の神社に対する理解が深まり、研究が進展することを願っている。(2000年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 戦後沖縄の通貨 上
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第4弾。 著者は琉球銀行取締役調査部長、総合企画部長、常任監査役を歴任後99年から8年間、沖縄県副知事を務めた牧野浩隆氏。 本書は著者が琉球銀行時代に通貨問題に関する著書が欠如していることをかんがみて『戦後沖縄経済史』をもとにまとめられた貴重な資料であり記録である。 沖縄本島は沖縄戦後米国統治下にあり、通貨の流通はなく取引は物々交換であった。その後米国B円を公式通貨とするも二転三転し6回もの通貨交換が行われてきた。本書は通貨政策についての事実関係を解明し一連の通貨政策が沖縄の経済展開にいかなる影響を及ぼすことになったのかを明らかにしてくれる。 「米国統治下において実に六回もの通貨交換がなされているが、本書はその変遷を描いた壮大なドラマである。通貨制度の影に潜む論理は、戦後経済復興の初期条件となり脆弱な経済構造を形成する枠組みとなったが、その真相は必ずしも解明されていない。著者は厖大な米国の沖縄統治極秘文書を渉猟し、変遷きわまりない通貨政策がいかなる国際情勢下でどのような統治効果をねらって決定されたかを見事に解明している。著者の深い洞察力は上質の推理小説のように読む者に知的衝撃をあたえずにはおかない。(1987年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 南の島の新聞人―資料にみるその変遷―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は戦後の石垣島ローカル紙「海南時報」の記者を振り出しに沖縄新聞「沖縄タイムス」の八重山支局長、東京支社長などを歴任し、今年米寿を迎えた現在も意欲的に執筆活動を続けている。初版から24年の時を経た電子復刻版。 「大正ロマンの中で自由奔放に筆を振っていた新聞人も昭和十年代から「特別高等警察署の思想対策」「軍事保護法」等で新聞戦時統制次代へと巻き込まれていく。本書は大正六年から昭和二一年の戦後の再生に至る、三〇年の「南の島・八重山」における新聞の興亡消長の変遷と資料を纏めた画期的記録である。「半ペラ新聞」に過ぎないこれらの地域紙と、そこに生きた新聞人たちが時代をどのように据えていたか、新聞にみる八重山世相史である。沖縄新聞史の欠落した部分を補完する、貴重な資料でもある。(1988年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 沖縄の踊り―琉舞とつきあう法―
    5.0
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は沖縄県の地元紙である沖縄タイムス社・文化事業局次長兼出版部長として活躍中。琉舞(琉球舞踊)とは沖縄県内で継承されている踊りの総称。当時筆者が新聞記者として知り得た琉球舞踊の楽しみ方を綴った貴重な1冊である。 24年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「本書は、沖縄の新聞者の芸能担当記者として6年間、琉舞をはじめとする沖縄伝統芸能を見つめてきた一人の若者の記録である。琉舞の一つひとつを丹念に観察するなかから、その代表作の鑑賞のポイントを紹介するばかりでなく、琉舞隆盛といわれるなか、新しい伝統芸能と取り巻く状況を厳しく分析している。若い世代の観客の一人として取材記者のメッセージが伝わる。(1988年初版発行時の作品紹介文より)」
  • もうひとつの沖縄戦―戦争マラリアの波照間島―
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 もうひとつの沖縄戦とは砲煙弾雨の沖縄戦の延長線上における戦争体験を表現したものである。本書は沖縄国際大学・石原昌家名誉教授が当時指導員を務めた「石原ゼミナール」と「戦争体験記録研究会」の共同編集作品。戦争体験を時代の証言として記録したものである。本書があらゆる戦争を拒む平和なこころを持続させる一助となるよう期待したい。29年の時を経て監修者である石原昌家名誉教授による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「『戦争体験の継承』が言われて久しい。本書に携わったひとは、1960年前後生まれの若者たちである。したがって、本書は、戦争体験が次代へ正しく継承された先駆的な書として評価を受けることになろう。しかも、戦争体験がこれまでの単なる聞き書きだけではなく、戦争被災の実態を数量的にも把握して、被害の全体像を解明していったことは、初の試みである。また、このような調査は、ヤングパワーと集団のパワーでしかできないものである。ここに、戦争体験の記録運動が、ひとつのハードルを超えたことを示している。(1983年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 沖縄の心を求めて
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は元那覇地裁所長、現在は美ら島沖縄大使である。当時は現職の判事が法律意外の本を出版する事は考えられない時代であった。そんな中、著者の目で見たままの「沖縄」を一気に書き上げたのが本作品である。「沖縄病のカルテ」と評され、会社のオリエンテーションでのマニュアルにも使用された本書は現在でも十分に通用する。 28年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「『おきなわ大好き』人間は多い。が、著者は出色の存在。沖縄を終の住家にしてしまった。一年十カ月という短期間の沖縄在勤中に島嶼県沖縄をことごとく踏破し、島の営みと人の心を、暖かくそれでいて確かな眼で据えた『沖縄を見直す』ための格好の書。(1984年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 沖縄戦を考える
    -
    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者はNPO法人沖縄県芸術文化振興協会理事長を初め多くの役職をもつ。 デイゴの花が散る頃にやってくる6月23日は沖縄慰霊の日である。沖縄戦の戦没者の霊を慰めて平和を祈る日として制定された。本書は「沖縄戦とは何か」、「集団自決」「住民虐殺」はなぜ起こったのか、これらを検証する為の貴重な1冊である。29年の時を経て著者本人による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「沖縄戦にはナゾが多い。戦場の実相はあまり知られていない。著者は十年の歳月をかけて沖縄戦の調査・記録・研究に取り組み、従来の戦争伝説をくつがえし、沖縄戦の実像にアプローチした。本書は研究者としての研究成果の上に立って、作家としての自由な立場から自在に筆をふるった沖縄戦研究の入門書である。(1983年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 「沖縄」批判序説
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は「おきなわ歴史物語」に続いて電子2作品目となる高良倉吉教授(琉球大学・琉球史)。著者は沖縄が好きである。しかし沖縄に含まれる「あの傾向」だけは好きになれないと言い放つ。本書はその理由や言い分を集めたエッセイ集。 15年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを加えた電子復刻版。 「被害者意識を根幹とする『ウチナーンチュ(沖縄人)による沖縄論』の問題点を冷徹な歴史家の目で批判したエッセイ集。歴史認識のあり方、沖縄問題のとらえ方などを通じて、知性のバランス感覚の必要性を訴え、沖縄にとっての主体的実践課題とは何かを問いかける。(1997年初版発行時の作品紹介文より)」
  • おきなわ感懐録―ある日銀マンのメモワール―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年である。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は日本銀行第8代那覇支店長。沖縄を愛するひとりのヤマトンチューとして主に地元紙への寄稿文をまとめた貴重な1冊である。 23年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを加えた電子復刻版。 「日銀那覇支店長として二年半、沖縄で暮らした著者の活動は県民各界・各層の耳目を集めた。ひとづきあいの良さ、しなやかな個性、明朗と知性を同居させるその人格など、実に県民に愛されたエコノミストであった。 求められてエッセイを書き、迎えられて演壇に立った。こうした多彩な活動の一端を集めたものが本書である。一読して、仕事、ひと、文化風土を愛する著者の息吹がさりげなく伝わってくる。「沖縄」を見るたしかな視点がまた一つ加わったのである。(1989年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 糸満アンマー―海人の妻たちの労働と生活―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年を迎える。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は法政大学沖縄文化研究所国内研究員として活躍中。本シリーズでは貴重な女性執筆者の一人である。タイトルにある“アンマー”とは沖縄の方言でお母さんの事。22年の時を経て著者本人による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「著者は東京生まれである。本書は徹底したフィールドワークの勝利の記録である。追込網漁法で南方まで雄飛した糸満漁民と共にしたたかに生き抜いてきた糸満アンマーたちの生活と祭祀空間とりわけ『門(ジョー)』の存在を追って、著者の足跡は本島はもとより宮古・八重山さらには周辺離島にまで及ぶ。「カミアチネー(魚の行商)」「ワタクサー(私財)」はもとより「イチマンウイ(沖縄県にかつて存在していた年季奉公制度)」の実態も精密な聞き取りと厳密な資料検証により、その本質が浮かび上がってくる。日本の昭和史を沖縄の地より逆照射したといえる本書によって、我々はまた百年の知己を得た。(1990年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 金門クラブ―もうひとつの沖縄戦後史―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年を迎える。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は元琉球銀行常務取締役。沖縄がまだ米軍統治下で呻吟していた頃のお話。“金門クラブ”とは米国国防省の援助で渡米したエリート留学生が帰国後に組織した親睦団体である。24年の時を経て新たに著者本人による電子版あとがきを追記した電子復刻版。 「かつて“米留エリート集団”として沖縄戦後史の1ページを華々しくかざった金門クラブ。自らが米留体験者であり、かつエッセイストとして名高い著者は膨大な資料と精力的な聞き取りを駆使して“金門クラブ”の本質に肉迫していく。いまだに記憶に新しい“自治神話論”の裏話、さらには米国流リベラリズムの洗礼を受けたウチナーンチュとしてのゴールデンゲイターの今後の可能性に論及。バランス感覚に優れた著者の面目がここにある。(1988年版発行時の作品紹介文より)」
  • 私の見た沖縄経済―ある日銀マンの沖縄へのラブレター―
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    沖縄県発・おきなわ文庫シリーズ第3弾。 2012年5月15日は沖縄県本土復帰40年の節目の年を迎える。 沖縄をめぐるテーマにこだわり、多彩な執筆者を得て沖縄本としては最も大きな森を形成してきたおきなわ文庫シリーズ。 本書の著者は日本銀行第14代那覇支店長。沖縄を愛して止まない著者が12年の時を経て新たに「変わる沖縄、変わらぬ沖縄」をテーマに追記した電子復刻版。 「著者の沖縄への想い入れは半端ではない。日銀那覇支店長として在勤2年。泡盛を愛し、三線に親しみ、県内の至る所に出没し、実に多くの人と語り合い、多くの公演をなし、沖縄の人々に深く愛されてきた。しかし、著者の沖縄経済に対する視点は厳しい。沖縄の得意分野への「選択と集中」を説き、若者の意識改革を促し、人材育成こそが沖縄に課された最重要課題とする、その提言は示唆に富む。我々ウチナンチュは、またひとり百年の知己を得た。(2000年初版発行時の作品紹介文より)」
  • 山本周五郎中短篇秀作選集 1 待つ
    4.8
    【ご注意】※お使いの端末によっては、一部読みづらい場合がございます。お手持ちの端末で立ち読みファイルをご確認いただくことをお勧めします。 「待つ」とは未来を信じること、あるいは明日へ向かう強い意志。ひたむきに人を待つ美しさ、ひたすらに期(とき)を待つ凄まじさ…生に期する力を捉えた充実の名作11篇。『内蔵允留守』『柘榴』『山茶花帖』『柳橋物語』『つばくろ(燕)』『追いついた夢』『ぼろと釵』『女は同じ物語』『裏の木戸はあいている』『こんち午の日』『ひとでなし』収載。
  • 決戦!熊本城 肥後加藤家改易始末
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    寛永9年6月、外様大名の加藤家は幕府より改易を命ぜられる。幕藩体制の秩序がいまだ確立されておらず、これを是としない家臣団が籠城する懸念が広がる。改易に隠された幕府の計略の真実に迫る長編時代小説。第6回朝日時代小説大賞優秀作。
  • もののけ、ぞろり
    3.5
    宮本武蔵の弟子・伊織は亡き母を蘇らせる外法に失敗、弟が白狐と化してしまう。人間の姿に戻るべく、本物の外法使いを探す兄弟が辿り着いたのは、夏の陣に揺れる大坂城だった。妖術で徳川家康に応戦していた淀殿は、豊臣秀吉や織田信長を復活させ大騒動に。襲いかかる物の怪から弟を守るため、伊織は妖刀村雨でもののけたちをメッタ斬り! 愉快痛快、新感覚時代小説。
  • 眠り首 介錯人・野晒唐十郎〈十四〉
    3.5
    奇妙な辻斬りが相次ぐ。死骸の顔が穏やかなため、町方は「眠り首」と名づけた。 その鮮やかな斬り口から、唐十郎に嫌疑がかかる。だが、それは唐十郎を陥れる罠だったのである。 町方に執拗に追われ、さらに「眠り首」の下手人の必殺剣「鬼疾風」が襲ってきた。 唐十郎に迫る最大の危機!
  • 闇同心そぼろ
    4.0
    八丁堀同心の猪山主水之介、通称“そぼろ”は、北辰一刀流の凄腕にもかかわらず、閑職に追い込まれ自堕落な日々を過ごしていた。そんな折、同僚の坂木が相対死で発見され、主水之介は切り捨て御免の闇仕置きを行う「五稜組」に転出を命じられる。坂木の死の真相を探る主水之介が暴いたのは、阿片と大奥女中の売春が蠢く江戸の暗部だった――。
  • 桶狭間の勇士
    3.0
    今川義元を討った信長の家臣の数奇な運命 桶狭間の戦いで今川義元の首級を挙げた毛利新介と服部小平太。天下統一を目論む信長の裏で、二人の武将は数奇な運命を辿ることに
  • 新撰組秘帖
    3.5
    新選組隊士九人の苛烈なる生涯が蘇る! 寡黙な巨漢・島田魁、近藤勇を撃った男・富山弥兵衛、最後の新選組隊長相馬主殿など、隊士の生死に宿る光と影を描いた傑作小説集
  • 新装版 捨て童子・松平忠輝(上)
    4.5
    捨て童子とは、この世ならぬ途方もないエネルギーを持ち、人を戦慄せしめる人物! 徳川家康の第六子でありながら、容貌怪異なため、生まれ落ちてすぐ家康に「捨てよ」と言われた"鬼っ子"松平忠輝の異形の生涯を描く、傑作伝奇ロマン小説。新鮮な発想や史観、壮大なスケールで完結をみた、著者最後の長編。
  • 風雲児・前田利常 われに千里の思いあり(上)
    3.5
    加賀百万石前田家の繁栄をきずいた風雲児の一生 前田利家と洗濯女の間に生まれながら三代目藩主となり、加賀百万石の基礎を築いた利常。前田家三代の華麗なる歴史絵巻の第一巻
  • 島 左近 義を貫いた闘将の生涯
    3.5
    筒井順慶の侍大将・島左近は、明智光秀を裏切った主君に仕えるのを潔しとはせず、退去して浪人となる。しかし、戦国の世に生まれたからには、一度は天下を賭けた舞台で戦いたいと考え、彼の力量を買い家老として迎えてくれた石田三成の参謀として関ヶ原に駒を進めた。卓抜した実力を持ちながら、義を貫き敗戦必至の戦いに挑んだ闘将・島左近の壮烈な生涯をつづる渾身の長編歴史小説。

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  • 長宗我部 最後の戦い(上)
    3.5
    一時は四国一円を平定し、全国に武威を轟かせた土佐の戦国大名・長宗我部氏。その強豪が歴史の渦に巻き込まれ消滅した史実を、最後の当主・盛親の生涯から辿る大河小説。一族の骨肉相食む争い、非情な粛清、そして滅亡。歴史小説家・近衛龍春が膨大な史料をもとに奏でる長宗我部氏の鎮魂歌。文庫書下ろし
  • 闘鬼 斎藤一
    3.5
    新選組組長として激動の幕末を生き抜いた 男の生き様を描く渾身の時代小説 新選組三番組組長として、芹沢鴨暗殺・池田屋襲撃などの事件に関わった斎藤一。弱冠25歳の局長として臨んだ会津戦争後は捕縛され、後に警察官となる。激動の幕末を生き抜き、明治の世まで命をつないだその生き様を鮮烈に描き出す書下ろし時代小説。瀬戸際での命のやりとりの果てに何を見たのか! [内容] 一 覚醒 二 壬生の狼 三 芹沢局長 四 凶行 五 新選組 六 剣士の命 七 池田屋 八 闘と争 九 異物 十 面従腹背 十一 御陵衛士 十二 油小路 十三 濁流 十四 闘いの形 終節 魂は死なず
  • 童貞
    -
    はるか古代、荒ぶる大河の岸辺の邑は、洪水を恐れ、巫女が全てを司る女権社会だった  女たちに支配されたその邑(むら)で、河の神の気紛れな氾濫を治めるため治水事業に立ち上がった男がいた。生贄にされることを拒み女たちに逆らってこの難事業に挑むが失敗し、処刑される。この光景を心にとどめ、女たちへの復讐を決意した少年がいた…。  男にとって女とは何か。古代史の世界に男の生きる姿とロマンを描く。 ●酒見賢一(さけみ・けんいち) 福岡県生まれ。愛知大学卒業。1989年『後宮小説』で第1回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(「雲のように風のように」の題でアニメ化)しデビュー。1992年『墨攻』他で中島敦記念賞を、2000年『周公旦』で、新田次郎文学賞を受賞。その他、『陋巷に在り』『泣き虫弱虫諸葛孔明』など著書多数。
  • 皇后ジョゼフィーヌの恋
    3.0
    フランス領の貧乏貴族の娘ローズ。贅沢な暮らしに憧れて、妹の縁談を巧みに奪い取り、パリの子爵と結婚。上流の素敵な生活を手に入れたと安心したのもつかの間、夫から衝撃の事実を突きつけられる。さらに、革命の中、後の皇帝ナポレオンに愛され、ジョゼフィーヌと名付けられるが……。“女”を武器に恋の遍歴を繰り返し、皇后になった女。最後に見つけた真実の愛とは? 波瀾万丈の生涯を描く歴史小説。
  • 草原の記
    4.1
    史上空前の大帝国をつくりだしたモンゴル人は、いまも高燥な大草原に変わらぬ営みを続けている。少年の日、蒙古への不思議な情熱にとらわれた著者が、遥かな星霜を経て出会った一人のモンゴル女性。激動の20世紀の火焔を浴び、ロシア・満洲・中国と国籍を変えることを余儀なくされ、いま凜々しくモンゴルの草原に立つその女性をとおし、遊牧の民の歴史を語り尽くす、感動の叙事詩。
  • 三国志 完全版 上巻
    3.0
    1~2巻660~1,650円 (税込)
    吉川英治作品シリーズ第一弾として『三国志』を刊行! “稀代の碩学”渡部昇一氏(上智大学名誉教授)による豪華解説(書き下ろし)付き! 後漢末の3世紀、世はすでに朝廷の令は届かず、黄巾賊が人々への収奪を繰り返していた。 漢室の裔孫である劉備と、関羽・張飛が出会い、義兄弟の契を交わす。 天下無双の豪傑・呂布は帝を軽んじ、董卓の寵姫である傾国の美女・貂蝉に恋をしてしまう。 一方、軍神・孔明の噂を聞いた劉備は、その孔明のもとに通いつめ、蜀軍に誘うのだが……。 吉川英治による「三国志」、一巻から五巻まで収録! 【著者プロフィール】 1892年8月、神奈川県生まれ。小説家。様々な職を経て作家となる。『鳴門秘帖』などで人気を博し、1935年より新聞連載が始まった『宮本武蔵』は読者を魅了、大衆小説の代表的作品となる。『三国志』、『新・平家物語』、『私本太平記』『新・水滸伝』など後世に残る大作を執筆。
  • お髷番承り候一 潜謀の影
    3.8
    将軍の身体に刃物を当てることが唯一許されるだけに、かえって絆が深くなるお髷番(まげばん)。四代家綱は、秘命を託すのに最適なこの役に、かつてお花畑番として寵愛した深室賢治郎を抜擢した。謹慎が解け、帰藩する紀州大納言徳川頼宣の、「我らも源氏でございます」という言葉の真意を探らんがためだった。務めを遂げんとする賢治郎の前に、将軍位略奪を巡る徳川家重鎮らの姦計が立ちはだかる!
  • [新装版]真田三代記
    3.0
    「それがしはもと信州上田の城主真田左衛門佐幸村と申す者。ここにあってお首を頂戴いたそうと待っており申した」家康は顔色を変えた。もっとも恐れていた幸村が出たのだ。無言のまま、馬に鞭をくれて逃げ出した。(本文より抜粋)いかなる劣勢にあろうと、神算鬼謀を尽くして数万もの軍勢を翻弄した真田家の智将たち。武田家の興亡から天下分け目の関ヶ原合戦、そして運命の大坂の陣へと続く「昌幸・幸村・大助」三代の活躍は、天下に覇を唱えた信長をはじめ、最終的に江戸幕府を開いた家康など、時の権力者に立ち向かう“国民的英雄”を望んだ民衆により、“華々しい伝説”へと昇華していく。江戸の元禄期以降に書かれ、猿飛佐助・霧隠才蔵・三好青海入道らの奇想天外な活躍で明治から大正期にかけて爆発的な人気を呼んだ「立川文庫」真田編の“種本”となる『真田三代記』が、土橋治重の名訳で現代に甦る! 2016年大河ドラマの世界を愉しむ一冊。

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  • 項羽と劉邦(上)
    4.2
    紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。
  • 項羽と劉邦(上中下) 合本版
    4.4
    紀元前3世紀末、秦の始皇帝は中国史上初の統一帝国を創出し戦国時代に終止符をうった。しかし彼の死後、秦の統制力は弱まり、陳勝・呉広の一揆がおこると、天下は再び大乱の時代に入る。――これは、沛のごろつき上がりの劉邦が、楚の猛将・項羽と天下を争って、百敗しつつもついに楚を破り漢帝国を樹立するまでをとおし、天下を制する“人望”とは何かをきわめつくした物語である。 ※当電子版は『項羽と劉邦』(上)(中)(下)の全三巻をまとめた合本版です。
  • 怪談と名刀
    3.2
    名物警視として活躍後、実業界に転じて通信事業の世界で風雲児となった著者が、その晩年、刀剣研究を志し著した幻の名著。名刀妖刀にまつわる怪談奇聞の数々を、物語的興趣を湛えて活写している。昭和10年初刊以来、史上初の再編復刊なる!
  • 梟の裂く闇
    値引きあり
    4.0
    十二年前、肥後の村で記憶を喪い、村人に助けられた谷五郎。妻女と子に恵まれ、平穏な一生を送る筈だった。だが、村に兵が押し寄せた時から、彼の運命が、大きく変わりはじめる──。書き下ろし時代長篇。
  • ニコライ盗撮 剣豪写真師・志村悠之介
    値引きあり
    4.3
    来日中のロシア皇太子が襲われるという事件が勃発。襲撃現場を目撃した北辰一刀流の達人にして写真師の志村悠之介は事件の真相を追うが……。明治政府を震撼させた大津事件の謎に挑む、長編時代小説。 ※本書は二〇〇一年八月、新人物往来社より刊行された単行本「ニコライ盗撮」を改題し、文庫化したものが底本です。
  • 佐和山炎上
    値引きあり
    3.5
    佐和山城で石田三成の三男・八郎に講義をしていた八十島庄次郎は、三成が関ヶ原で破れたことを知る。家康に城が攻め込まれるのも時間の問題…はたして、庄次郎の取った行動とは……。(『忠直卿御座船』改題) ※本書は、二〇〇一年八月、講談社文庫より刊行された『忠直卿御座船』を改題したものが底本です。
  • 赤まんま 髪ゆい猫字屋繁盛記
    3.6
    木戸番のおすえが面倒をみている三兄妹の末娘、まだ四歳のお梅が生死をさまよう病にかかり、照降町の面々は、ただ神に祈るばかり――生きることの切なさ、ままならなさをまっすぐ見つめる人情時代小説第五弾!
  • 落葉の虹 留守居役日々暦
    4.0
    横須賀藩の留守居役・高田兵衛の許に、藩士の中沢が妻女と中間の男を斬ったとの知らせが来た。中沢が婦道の罪で二人を処断したというのだが、兵衛には腑に落ちない点があった──。書き下ろし時代小説。
  • 顎十郎捕物帳 一
    -
    1~6巻110~220円 (税込)
    仙波阿古十郎は特異な容貌の持ち主。長大な顎ゆえ顎十郎と揶揄される。甲府勤番していたが、飽きては辞めてしまいその後、北町奉行所に勤めるがあまり仕事はしない。その代わり難事件を解決しては筆頭与力の叔父に小遣をせびるナマケモノ。実は卓越した推理力を持つ名探偵だった。顎十郎が鮮やかに解決する。「捨公方」「稲荷の使」「都鳥」「鎌いたち」の四話を収録。
  • 必殺闇同心
    -
    役人の横暴と金持ちの専横…それが江戸庶民を苦しめる「天保の改革」の実態だった。新南町奉行・鳥居耀蔵によって閑職に追いやられていた元定町廻り同心・仙波直次郎。「闇の殺し人」となって、腐敗した悪党どもを極意の剣術で退治する。痛快無比、時代活劇の決定版!
  • 三国志 第一巻
    4.1
    宮城谷文学の集大成。現代日本の『三国志』決定版! 後漢王朝の衰亡――。建武元年(西暦25年)に始まる後漢王朝では、幼帝が続き、宮中は皇太后の外戚と宦官の勢力争いに明け暮れていた。正義の声は圧殺され、異民族の侵入が頻発し、地震や天候不順が続く。6代目の帝に皇子が生まれた時、守り役に1人の幼い宦官がついた。その名は曹騰(そうとう)。後に8代目順帝の右腕となった彼こそ、曹操の祖父である。
  • 斬ばらりん3 薩摩炎上編
    -
    最後のサムライが疾駆!幕末痛快活劇第3弾! 文久二年(1862年)、港には諸外国の軍艦、攘夷や佐幕を声に志士たちは血気にはやっている時流。東海道は生麦村のはずれで、英国商人四名が島津久光率いる薩摩藩の行列と鉢合わせ殺傷された。現場近くから横浜の外国人居留地へ連行されたのは、土佐勤王党を脱藩した坂本龍馬、そして元薩摩藩の鉄炮指南・斬(しばし)善次郎とその妻子だった。英国人襲撃の疑いは晴れず、過激派の住民に殴打される善次郎。反撃に転じ、愛刀の剣先を銀髪の大男に突きつけたとき、善次郎の一子・爽が両手を広げて立ちはだかる。――刀をお納めください。われらは争ってはなりませぬ。  善次郎らは横浜から江戸に勝麟太郎(海舟)を訪ね、勝の名がレンズに浮かび上がる望眼鏡を差し出したところ、勝は故島津斉彬から預かったという懐中磁石を爽に託す。そこには一首の漢詩が彫りこまれていた。これが斉彬公からのメッセージなのか。善次郎は、勝が洩らした斉彬公の死に隠された真相を糺すべく、島流しにされたと噂の西郷吉之助(隆盛)へ書状を認めるが……。  くすぶる薩摩藩と英国との火種、爽を連れ長崎から戦地へ急ぐ善次郎。激動の時代を最後のサムライが疾駆する書き下ろし痛快幕末活劇第3弾。
  • ジパング大乱 伊達・上杉決起す!
    3.0
    上杉謙信の嫡子景勝の重臣直江兼続は、伊達政宗からの使者の口上に我が耳を疑った。東軍に与していたはずの伊達が、関東攻略に打って出る、ついては上杉・直江との同盟を結びたいと驚愕の申し出をしたのだ。この日、関ヶ原では天下分け目の激戦で東軍が圧勝、西軍は壊走した。その報を受けて、伊達政宗が腹をくくったのだ。奥州が連合して関東を制する──ここから歴史の大転換が始まる!
  • 特命 身代金
    -
    南町奉行でありながら、随筆集『耳袋』などを著し、文人としても有名な根岸肥前守鎮衛(やすもり)。彼は江戸府内の捕縛率が上がらないのを憂慮していた。そこで奉行所内でも、特に一騎当千の強者(つわもの)二人を選び、兇悪な犯科の検挙に当たらせている。ある日、屋台の燗酒屋を営むお島の娘千代が拐(かどわ)かされた。犯人は、お島にではなく、なんの縁(ゆかり)もない当代きっての千両役者嵐菊之丞に千両を払えと言ってきた……。
  • 幕末銃姫伝 京の風会津の花
    4.0
    戊辰戦争末期、自ら銃を取り大砲を指揮して戦った女性がいた――激動の幕末を生き抜き、自らの手で未来を切り拓いた山本八重の前半生を描く歴史長篇。

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  • 長宗我部元親
    3.0
    色白で目が大きく、「姫若子(ひめわかこ)」と渾名されていた長宗我部家の若殿、元親(もとちか)は、初陣の日に意外にも勇敢な荒武者ぶりを発揮。やがて縦横の機略をめぐらし、周到な駆け引きによって、四国全土を掌握した。 しかし、豊臣秀吉の台頭により、せっかく手に入れた三国を奪われ、もとの土佐一国にもどされる…。全国統一を夢みた男の野望に満ちた生涯を描く力作。
  • 夢と承知で(上・下合冊版)~鼠小僧と遠山金四郎~
    -
    将軍暗殺計画探索の密命を受けた若き日の遠山金四郎は、怪盗・鼠小僧次郎吉を相棒に選んだ。だが徳川家に恨みをもつ盗賊・葵小僧はこれみよがしの残忍凶暴な犯罪をくり返した。対抗策に窮した金四郎は、千葉周作らを集め、将軍暗殺を阻止する策を練ったが……。襲撃が予想される、将軍の増上寺参詣の日が迫る!
  • 崖っぷち侍
    4.3
    本屋が選ぶ時代小説大賞2014「異国合戦」より面白い! 理不尽な形で主家を滅ぼされた下級武士・金丸強右衛門。戦国から江戸に世の中が変わっても逞しく生きる道を探す新しい武士像を描く!
  • 覇王の贄
    4.0
    「一対一での勝負で此奴を殺せる者を連れて来い」。覇王・織田信長が拾った、最強の剣客。誰にも負けない。殺すまでやめない。その男を、殺せという。秀吉、長秀、勝家、利家、嘉隆、そして光秀。命を受けた信長麾下の名将たちが、次々と刺客を差し向けるが……。圧倒的な強さを持ち、馴れ合うことを拒絶する、血に飢えた化け物。信長が惚れ込んだこの男・新免無二斎に、死角はないように見えた――。ド迫力の格闘時代小説!
  • 勝負(ガチ)!
    -
    深夜の牢獄で。鬱蒼とした森の奥で。焼け落ちんとする家の中で。騙されて飛び出した、夜闇の狭間で。戦死者の折り重なる戦場で。舌舐めずりする観衆の面前で――。一対一、素手。物語は全編決闘のみで綴られる。様々な時代・場所で、やむにやまれぬ事情によって、人生のすべてを賭けて展開される真剣勝負。戦闘描写の鮮烈さで注目される時代・歴史小説の新星がディテールにこだわりぬいて書き上げた、異色の格闘時代小説連作集。
  • 合本 三国志【文春e-Books】
    4.5
    徳を失い腐敗した後漢王朝の悲劇から、壮大な叙事詩がはじまる――。月刊誌「文藝春秋」に連載され、その緻密さと迫力で大反響を呼んだ宮城谷版「三国志」が、ついに合本となって登場! 正史に基づいた、かつてない「三国志」の第1巻から12巻まで全12冊を収録。
  • <北条五代と戦国時代>難攻不落!最強要塞 小田原城と戦国の城
    -
    戦国乱世を果敢に戦い、関東に覇を唱え続けた北条家。その五代百年におよぶ栄華を支えた居城――小田原城を徹底解剖! 策略家・豊臣秀吉も舌を巻いた鉄壁要塞の秘密とは? 北条家と幾度も刃を交えた上杉謙信ゆかりの城についても同時収録!
  • <武田信玄と戦国時代>歴史シミュレーション信玄存命 怒涛の西上作戦
    -
    武田信玄が死なずに西上作戦を遂行していたら――歴史の「もしも」をシミュレーション! 包囲網への対応に四苦八苦する織田信長の間隙を突き、信玄は全身全霊をかけた西方への大規模侵攻を開始。天下取りのビッグチャンスに甲斐の虎が咆哮する!
  • <上杉謙信と戦国時代>歴史シミュレーション謙信健在 悲願の上洛戦
    -
    上杉謙信が死なず上洛戦を開始していたら――歴史の「もしも」をシミュレーション! 毛利・本願寺ら反信長勢力を糾合し、足利幕府再興を目指す中世の守護者・謙信と近世への改革者・信長との最終決戦の行方は? 謙信の義戦を詳細に予測!
  • <毛利輝元と戦国時代>歴史シミュレーション中国大返し 毛利の追撃
    -
    本能寺の急報を受け、中国地方から大返し中の豊臣秀吉を毛利軍が襲ったら――歴史の「もしも」をシミュレーション! 秀吉との対決から中央への進出、そして日本を東西に割る決戦まで、毛利輝元の天下取りを大胆予測する。
  • <武田信玄と戦国時代>インフラ整備で躍進! 武田信玄の巨大プロジェクト
    -
    軍神・武田信玄の戦略を支えたのは、整備されたインフラ網だった!? 信玄が手掛けた巨大プロジェクト、「信玄堤」「棒道」「狼煙台ネットワーク」を解説。難治の国、甲斐を発展させた、信玄の領国経営者としての一面にスポットを当てる!
  • <真田幸村と大坂の陣>不落の砦出現す! 真田丸の奮戦
    -
    大坂冬の陣、幕府軍の心胆を寒からしめた真田幸村の秘策・真田丸を解説! 大坂城を囲んだ幕府軍二〇万に反撃を――大砦・真田丸を築いた謀将・幸村は、真田家伝統の用兵術と一糸乱れぬ統率力で大軍を翻弄する。日本一の兵と称された幸村の奮戦に刮目せよ!
  • <戦国時代>秀頼生存?幕府転覆? 戦国異聞録
    -
    勝者が作った歴史の裏に、真実の歴史がある――定説の影に埋もれた異聞を紹介! 秀頼は生存していた? 真田十勇士のモデルとは? 大久保長安事件の真相は? 家康は影武者だった? 疑惑の数々を独自の視点から検証する!
  • 鬼平秘録
    -
    永遠のベストセラー「鬼平犯科帳」シリーズ。「鬼平」こと火付盗賊改方長官・長谷川平蔵と手下の与力・同心、そして個性豊かな密偵たちの活躍を人情味豊かに描いた同作は、作者の池波正太郎さんが亡くなって25年経った今も、人気が衰えることはありません。 鬼平犯科帳が生まれた舞台裏から、作家が見た鬼平と池波さんの凄み、そして現代を生き抜くための鬼平の名言まで、これまで「オール讀物」誌が掲載してきた鬼平にまつわるすべてを凝縮したのが本書です。 各界の熱烈鬼平ファンが選出した傑作4作品と、さいとう・たかをさんの劇画コミック「鬼平犯科帳 第一話」も収録。興味はあるけどまだ鬼平を読んだことがない方、何度も読み込んだ方、中村吉右衛門さん主演のドラマで鬼平を知った方――あらゆる読者におすすめの1冊です。 【※この電子書籍に収録されている漫画「鬼平犯科帳 第一話」は、1ページずつの画像として収録されています。小さな端末で文字が読みづらい場合、拡大操作をしてご覧ください。】 【主な内容】 鬼平犯科帳傑作選「暗剣白梅香」「兇賊」「本門寺暮雪」「穴」 現代を生き抜くための鬼平の名言/青木逸美 さだまさし、鬼平を語る。 長谷川平蔵の秘密/池波正太郎×江國滋 鬼平を書く楽しみと苦しみ/池波正太郎 鬼平ゆかりの地を訪ねて/松本英亜 鬼平「テレビ」の名台詞/春日太一 鬼平の凄み/逢坂剛×諸田玲子 作家が見た池波さん/渡辺淳一、井上ひさし、藤沢周平 私にとっての長谷川平蔵/中村吉右衛門 劇画「鬼平犯科帳 第一話」/さいとう・たかを 「鬼平犯科帳」全巻ブックガイド
  • 必殺剣虎伏 介錯人・野晒唐十郎〈十三〉
    3.7
    切腹に臨む侍が唐十郎に投げかけた謎の言葉「うぬも、虎の餌食になるがいい」。 その男は、誅殺組と称し、旗本を惨殺する一派であった。「虎」とは何か? やがて、幕府の小人目付や目付が次々と斬られていく。背後に渦巻く幕閣の陰謀。 鬼刻の剣も及ばぬ必殺剣「虎伏」とは! 手に汗握る緊張、全編凄絶なる闘い。剣豪小説の白眉!
  • 霧のワルキューレ(1)チャーチル戦時内閣
    -
    1~5巻550~660円 (税込)
    1939年9月……チェコスロバキアを手中に収めたナチスドイツの独裁者アドルフ・ヒットラー。勢いを得た彼はポーランドに侵攻。翌年の五月フランス国内への史上空前の『西方電撃戦』を開始する。ネヴィル・チェンバレンの宥和外交は崩れ去った。 「やつは狂犬だ」長きにわたり失脚していたウィンストン・S・チャーチルは閣僚に返り咲いたのはその時のことだった。
  • 妾屋昼兵衛女帳面 側室顛末
    3.3
    世継ぎなきはお家断絶。苛烈な幕法に苦しむ大名旗本は、秘かに妾屋を訪れた。そんな稼業を営む山城屋昼兵衛の元に、ある日、仙台藩主の側室の求めが。だが、それを機に将軍継嗣にも絡む大規模なお家騒動が勃発。巻き込まれた昼兵衛は、側室を守る大月新左衛門と共に、大藩との熾烈な暗闘を繰り広げる。 人気沸騰の著者が放つ新シリーズ第一弾!
  • 武田信玄
    -
    戦国乱世にその名を轟かせた希代の戦術家・武田信玄。武田家嫡男として生まれながら、「異相の子」として父・信虎に冷遇された晴信(のちの信玄)は、二十一歳にして父を駿河に追放、甲斐国の領主として立つ。北に上杉謙信、西に織田信長、南に若き徳川家康。無敵の武田軍を率い、割拠する勇将たちと覇を競いあったその野望と栄光の生涯を、雄渾な筆致で描く。

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  • 三国志武将百傑
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 中国だけでなく日本でも人気の三国志といえば綺羅星のごとく登場する武将の魅力なくして語れない。あまたの人物から厳選の百人を選び出し、その評伝を収録する。また映画の画像や兵器の再現イラストなどで当時の合戦の様子も髣髴とさせる。
  • 秋霖(しゅうりん) (上)
    -
    時代は戦国乱世、織田信長らが天下制覇の野望に燃えているころ、かつての西国の覇王・尼子氏は、毛利の謀略のために一族滅亡してしまっていた。しかし、一族でただひとり、孫四郎だけが生き残り、仔犬の悪太郎とともに成長していた。一方、中山鹿之助ら、尼子十勇士を中心とする尼子の残党は捲土重来を期し、孫四郎を擁立して一族再興のときをねらっていた。かくして血で血を洗う抗争の火蓋は切っておとされた…! 巨匠・西村寿行が放つ、波乱万丈の戦国伝奇アクション・ロマン巨編!
  • 牛馬解き放ち
    -
    奴隷のようにこき使われているひとりの飯盛女に同情した男・文吉。彼は女をさらい、徒手空拳で、地元の代官、果ては幕府への反抗を開始した。山中にたてこもり砦をつくり……が、たったひとりで何ができるのか……? しかし、時代は変わりつつあった。時は幕末、変革の波は地方の山の中にもやって来つつあった。ふつふつと湧いてくる民衆たちの抵抗の気運は、やがて大きな波となって文吉をそして幕府を巻き込んでゆく。民衆のエネルギーと、男と女の引かれあう情念を見事に描ききった西村文学の傑作。
  • <伊達政宗と戦国時代>政宗弟・小次郎生存説を追え!
    -
    母・お東の方による伊達政宗毒殺未遂事件ののち、誅殺されたはずの政宗実弟・小次郎に生存説あり!? 検証を進めるなかで浮かび上がった不可解な事実、そして政宗の弟と名乗っていた謎の僧侶の存在――歴史の闇に隠された疑惑を追う!
  • <真田幸村と戦国時代>勇将幸村の礎 人質生活の実態
    -
    武田家滅亡の混乱を乗り切るため、真田昌幸は次男幸村を人質に出すことを決断する。上杉、豊臣と人質先を転々とした幸村だが、景勝、秀吉ら一流の武将たちと交流するなかで、自らの将器を磨いていく。勇将幸村の基礎となった人質生活の実態に迫る!
  • <戦国時代の天才軍師>知勇兼備の名参謀 海北綱親と上井覚兼
    -
    戦国時代を代表する軍師、海北綱親と上井覚兼を紹介! 浅井氏の重臣にして、豊臣秀吉に「我軍法の師なり」と言わしめた綱親と、島津義久に従い九州統一戦に参陣した覚兼。後世にも語り継がれる天才軍師たちの活躍を解説する!
  • <織田信長と戦国時代>天下統一の鍵 織田信長の国人衆支配術
    -
    下剋上の戦国時代、上昇志向が強く叛服常無い国人衆は大名たちにとって両刃の剣だった。国人衆の統率という課題に対し、勢力拡大を目指す信長が導き出した答えとは? 信長の没後、秀吉と家康が天下を争った「小牧長久手の戦い」についても同時収録!
  • <戦国時代の女たち>戦国女傑伝説 天下人の妻妾
    -
    戦国乱世に覇を唱え、天下を制した織田・豊臣・徳川家の女たちを紹介! 夫からの寵愛を受け子宝に恵まれたもの、政略の駒として利用されたもの、戦陣にあって男顔負けの活躍をしたもの――波乱万丈だった戦国の女たちの生涯とは?
  • <徳川家と江戸時代>政略の駒となったお江の娘たち
    -
    生涯で二男六女を生んだ、徳川秀忠正室・お江。男子二人と千姫、和子は著名だが、他の四人もまた、将軍家の縁者としての宿命を背負っていた。完子、珠姫、勝姫、初姫――徳川家の繁栄のため、政略の駒となって有力者に嫁いだ四人に待っていた運命とは?
  • <武田信玄と戦国時代>乱世に裂かれた絆 武田義信と武田家の女たち
    -
    乱世に翻弄された武田義信と武田家の女たちの生涯を解説! 武田信玄の跡取りとして期待された義信は、なぜ悲壮な謀反を計画したのか? 信玄の野望成就のため、政略に利用された女たちがたどった運命とは? 覇道の裏で涙を呑んだ人々に光をあてる。
  • 江戸剣客遊戯 一 侍ふたり、跳ねて候
    値引きあり
    3.0
    大名笠原家の江戸詰めの柊虎之介兼信は、主君から呼び出され「わしの四人目の男子を守ってくれ」と懇願される。おりしも嫡子が病没して家中では派閥争いが苛烈を極める中の密命。虎之介は渋々動き出すのだったが……
  • 駆け出し同心・鈴原淳之助 : 1 赤鍔の剣
    3.3
    お役目中に殺された父の遺志を継ぎ、同心となった鈴原淳之助は、鏡新明智流免許皆伝の腕前だが、弱冠十八歳だ。勢津、茜の友人たち、岡っ引きの繁蔵、例繰り方の与力で伯父の悦次郎らに助けられながらお役目を果たす。父の死の真相を暴き、その仇を見つけることはできるのか? 新シリーズ第一弾!
  • 剣の四君子 小野忠明
    5.0
    多数の敵に囲まれても決して負けることはなかった剣の達人。若き神子上典膳は伊藤一刀斎に試合を挑み散々打ちすえられ、自分の未熟さを知り一刀斎に弟子入りし剣を学ぶ。兄弟子の善鬼を破り後継者に選ばれ徳川家に推挙される。柳生但馬守とは好敵手だった。柳生家と並び徳川家の剣術指南役となる。柳生家と違うのは激しい稽古にあった。ただひたすら剣の道に生きた生涯。
  • 耳袋秘帖 四谷怪獣殺人事件
    3.3
    四谷大木戸の水門に竜が現る!? 田安徳川家の四谷の下屋敷で、奇っ怪な出来事が頻発しているという。八本足の犬から腹切り大根まで、難事件に根岸肥前守が挑む!
  • 新装版 落日の宴 勘定奉行川路聖謨(上)
    4.4
    江戸幕府に交易と北辺の国境画定を迫るロシア使節のプチャーチンに一歩も譲らず、国境画定にあたっても誠実な粘り強さで主張を貫いて欧米列強の植民地支配から日本を守り抜いた川路聖謨。軽輩の身ながら勘定奉行に登りつめて国の行く末を占う折衝を任された川路に、幕吏の高い見識と豊かな人間味が光る。
  • 秋山久蔵御用控 生き恥
    3.0
    金目当てと思われる辻強盗が出没。怪しいのは金遣いの荒い遊び人の大名の若様や旗本の部屋住みなど。久蔵は手下を使って真相に迫る。 好評シリーズ第23弾!
  • 対馬丸
    4.5
    戦局傾いた昭和一九年八月、沖縄から本土に向かった学童疎開船「対馬丸」はアメリカ潜水艦の魚雷攻撃を受け、深夜の海に沈んだ。乗船者一六六一名、うち学童八〇〇余名。生き残った学童は五〇余名に過ぎなかった。戦争完遂のため、次代を背負う若き国民を護るため、という大義名分のもと、国策として実施された疎開事業における最大の悲劇である。その歴史的全貌を伝える名著。(解説・佐藤優/作家・元外務省主任分析官)
  • 花篝 御探し物請負屋
    -
    手習い師匠の息子藤井文平は齢十六。小柄で元服前の前髪立ちのためよく子供扱いされるが、二年ほど前から「御探し物請負い屋」の看板をかかげている。知り合った二枚目の哲哉とごつい岩五郎が、暇つぶしの助っ人を買って出てくれている。二人とも旗本家の部屋住みだが剣の腕はあり、秀才でもある。蒔絵の文箱、消えた盆栽……請負い屋の本領は、失せ物が見つかってからにある。江戸に生きる人々の機微を切なく描く連作時代小説。
  • <伊達政宗と戦国時代>万事に通じた教養人・政宗
    -
    独眼竜伊達政宗のもうひとつの顔――和歌、茶道、能楽などあらゆる知識を身につけた教養人としての側面を紹介! その見識の広さは豊臣・徳川政権下での処世に大いに役立ち、将軍の饗応も難なくこなすほどであったという。政宗の新たな魅力に迫る!
  • <剣豪と戦国時代>『独行道』に学ぶ! 武蔵の処世訓
    -
    『五輪書』の執筆を終えた宮本武蔵が病身をおして記した『独行道』。二十一箇条に渡る武蔵の遺訓は、泰平の世を生きる武士たちに広く浸透し、処世訓として重用されたという。己の剣術のみで身を立てざるを得なかった武蔵が後世に遺した信条や自戒の念とは?
  • <剣豪と戦国時代>知っておきたい! 刀剣キーワード
    2.0
    戦国・江戸時代を語る上で欠かせない刀剣に関するキーワードを解説! 剣、太刀、打刀の違いは? 業物、古刀、新刀って何? といった基礎知識から、今さら人には聞きづらい剣豪小説お馴染みの用語までを網羅。これさえ知っておけば、通の仲間入り!
  • <武田信玄と戦国時代>智勇比類なし! 武田軍師列伝
    -
    武田信玄の軍師は山本勘介だけじゃない! 甲州法度之次第の草案者にして優れた外交官だった駒井高白斎、信虎追放を首謀した板垣信方、信玄の信頼厚き実弟武田信繁、不死身の馬場美濃と畏れられた馬場信房――宿将たちの比類なき活躍を解説する!
  • <今川義元と戦国時代>今川家の屋台骨 太原雪斎と岡部元信
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    義元の時代に今川家の隆盛に貢献した、太原雪斎と岡部元信を紹介! 智謀神の如しと畏れられた雪斎は、武田・北条家との三国同盟締結に尽力。猛将・岡部元信は小豆坂・桶狭間合戦で勇名を馳せた! 屋台骨として今川家を支えた両名の活躍を解説する。
  • <上杉家と江戸時代>頭痛のタネは吉良家 色部又四郎と上杉家懐事情
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    米沢藩主上杉綱憲の実父、吉良上野介への財政援助は藩の経済を大きく傾けた。米沢藩江戸家老の色部又四郎にとって気の休まらない日々が続くなか、上杉家を揺るがす大事件が発生する! 元禄赤穂事件の舞台裏を解説!
  • <上杉景勝と戦国時代>比較大将論 景勝vs家康
    -
    戦国後期を代表する名将、上杉景勝と徳川家康を徹底比較! 弱きを助け、悪しきは討つ――養父である軍神謙信の遺訓に従う上杉景勝と、天下への欲をむき出しにした徳川家康。両者はどのような経緯で対立し、武力衝突にまでいたったのか?
  • <直江兼続と戦国時代>直江兼続の大減封克服策
    -
    関ヶ原合戦の決着後、上杉家に下されたのは領土を四分の一に減封するという厳しい懲罰だった。執政の直江兼続は、家臣団の維持と城下町の新設という軍事・民生両面の課題に対し、どのような施策をほどこしたのか? 米沢藩上杉家の基礎を作った改革を解説!
  • <元禄赤穂事件と江戸時代>スッキリ解決! 忠臣蔵のなぜと謎
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    関ヶ原合戦から百年後、泰平の世を震撼させた元禄赤穂事件にまつわる疑問と謎をスッキリ解決! 事件の発端、浅野内匠頭と吉良上野介の確執とは? 討ち入りまでの浪士たちの暮らしぶりは? 事件後の幕府と世間の反応は? 『忠臣蔵』の真実を徹底検証!
  • 古の女王
    -
    「ようこそ、古びた歴史図書館へ」 その台詞から始まる彼方とアベルの物語。 まず彼はスペイン王国の誕生の切っ掛けのレコンキスタから語っていく。 そして、徐々に明らかになっていく事実。 そして、アベルは今世でイメージされているものを消そうとフアナの事を語っていく。 語り終えた時、彼はどうなるのか?
  • 浪花ふらふら謎草紙
    3.3
    商人の町として賑わう大坂の旅籠「さと屋」の看板娘・花歩は十七歳。実は幼い頃、さと屋に置き去りにされた娘だ。父親らしき男が残した数枚の風景画に描かれた景色を探して町のあちこちを歩くうち、すっかり町に詳しくなり、町の人たちにも何かと親切にしてもらえるようになった。それを生かして、花歩は大坂の名所案内を始めることにするのだが……。浪花の人情溢れる書き下ろし時代小説。
  • 果心居士の幻術
    3.7
    超人的な力の持主であるがゆえに、戦国時代の武将たちの運命を左右しながらも、やがては恐れられ殺されていった忍者たちの不可思議な生き様を描いた「果心居士の幻術」「飛び加藤」。そのほか、日本建国の神話に題材を取った「八咫烏」から、幕末・新選組の裏面史を扱った「壬生狂言の夜」まで、歴史の中に埋もれた興味深い人物・事件の数々を掘りおこした作品集。

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