国内文学作品一覧

  • 田辺聖子の古典まんだら(上)
    4.0
    1~2巻1,232円 (税込)
    女でも男と対等の生活をしたいという夢を描いた『とりかへばや物語』。女手だからこそ子を失った悲しみを綴ることのできた紀貫之。おませな少女の会話をリアルに描いた『浮世床』。『古事記』『万葉集』から『枕草子』『平家物語』『徒然草』、さらに江戸文学まで、古典をこよなく愛する田辺聖子が、その魅力を縦横無尽に語る。

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  • 壁を破る 【小田実全集】 世界のなかの体験と思想
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    本書は1962年から64年にかけて著者が、日本と世界とが積極的に結びつき、その上で日本独自の立場を築き上げようと志して書いた国際関係論だ。かつてのフルブライト留学生たちを訪ね歩くことで、自分にとって、また私たちにとって、アメリカとは何か、日本とは何かを考えた。作者は、日本が「アメリカのつくったもう一つの日本」であることを欲しない。日本は、かつて自分たちが侵略したアジア・アフリカを避けて通ることは出来ないことを、初めての韓国訪問の中で考えた。
  • 明後日の手記/泥の世界 【小田実全集】
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    1巻1,100円 (税込)
    戦争によって、回復不可能なほどに深く傷ついた魂を抱き、闘いながら生きる10代の高校生群像を描いた『明後日の手記』は、著者17歳の処女作。主人公とその家族、そして観念と現実の距離に身もだえする若者たちの世界を、早熟な才能と筆力によって活写した。『泥の世界』は、1965年頃、掃き溜めのような大阪と瀟洒な芦屋に住む中年男たちの、一見平和で幸福そうな日常生活の裏側に潜む荒涼たるニヒリズムの謎が、「難死」と「特攻隊」の経験であったことを解き明かす思想小説。
  • 日本の知識人 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    本書は、日本人自身が現代の日本をどう考えるかを書いた自己認識の書だ。1964年、欧米で日本が流行った頃に出されたこの本が、他に類を見ない厚みをもつ「日本論」であるのは、まず比較の対象に「インドの場合」を置き、日本が植民地にされなかった特殊性を浮上させ、さらに「古代ギリシャの知識人像」を描き出すことで、今もなお西欧社会の根底に残る「判断者」としての知識人観にせまる。知識人にとって、思想は書物の中だけの言葉ではなく人間の行動を支えるものだという。
  • 平和をつくる原理 【小田実全集】
    -
    1巻1,100円 (税込)
    1945年、一人一人の文学者がどのように8月15日を迎えたか、で始まる本書は、著者がベトナム反戦運動に深く関与する思想的根拠を示した文集だ。「難死」の思想を源泉にたくわえた鋭利な眼は、国家と人間、社会と個人について深い洞察を加え、戦争のメカニズムをあぶり出した。「平和の倫理と論理」で展開された、国家によって戦争に駆り出された個人は、被害者であるにもかかわらず加害者になるという自己認識だ。この新しい思考の原理は、日本の反戦平和運動の基本ともなった。
  • アメリカ 【小田実全集】
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    1巻1,320円 (税込)
    前途有望な商社員の主人公が留学の地で見たものは、摩天楼の、田舎町のフェア(市)の、自由と民主主義の、テキサスの砂漠の、ゲイの、現代文明の、H・ミラーの、T・ウルフの、白人、黒人、黄色の、男と女の、そして空爆のアメリカ。それらアメリカを深く抱いた著者が、人間の性と人種差別の問題を、広大な大陸に降り注ぐ雨のように全編にわたってしたたらせた。その技巧は、世界文学そのもの。『何でも見てやろう』の生まれる前から構想、書かれていたというフィクションの巨編。
  • 何でも見てやろう 【小田実全集】
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    1巻1,320円 (税込)
    26歳のフルブライト留学生が、欧米・アジア22ヵ国を貧乏旅行したこの旅行記は、ユニークな「世界現代思想講座」である。著者が欧米のスマートな知識人と媚びることなく対等につき合い、垢だらけの凄惨なインドの貧困にも目をそむけることなく向き合う姿は、爽快で頼もしい。アメリカの豊かさとその病根、人種差別を直視する痛烈で優しい眼は、ヨーロッパやアジアにも向けられる。若者らしい痛快な笑いとセンチメンタルな涙、本物の、上等な知性と勇気のベスト&ロングセラー。
  • 戦後を拓く思想 【小田実全集】
    -
    1巻1,540円 (税込)
    本書にある「難死の思想」は、戦争を体験していない人にも、戦争の本質を想像力によって思想的に体験させてくれる戦後文学論だ。作者は、「散華」に対して「難死」、「特攻機の出発」に対して「特攻機のゆくえ」といった、戦争の出来事がもつ時間と空間の流れのゆくえに想像力をもつことで、人間や世界のしくみ、戦争の本質を見抜こうとした。極限における戦争の死を、観念や情緒に流れることなく、徹底した事実に基づき書いた本書の名評論の数々は、時代を越えて読み継がれている。
  • わが人生の時 【小田実全集】
    -
    1巻1,540円 (税込)
    この小説は、敗戦後の占領期、朝鮮戦争下の講和と安保が締結された激動の時代を背景に、20歳の著者が、5年をかけて当時の大学生たちの魂の彷徨と愛、闘いを描いた。3人の主人公のひとりは、優柔不断な性格で弟の恋人を愛して彼を悲劇へ追いやり、自分の立身出世のために活動家仲間を裏切る。もうひとりは、医学生で、回復不可能なほどに傷ついた日々を送っている。あとひとりは、自らの出自を〈朝鮮人〉と宣言し、血のメーデーに参加して牢獄へとつながれる。著者の青春の墓碑銘。
  • 大地と星輝く天の子 【小田実全集】
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    1巻1,650円 (税込)
    ソクラテスを裁いた古代アテナイの市民。無罪から一転して死刑判決へと心変りした80人の陪審員たちがこの小説の主人公。民主制度のもとでソクラテスの考えを押し進めると全体主義を孕む危険性があった。彼を裁いた人間の中には、誇り高い抵抗運動の闘士アニュトスがいた。が、彼は陪審員を買収した第一号だ。社会は、善と悪と堕落が切れ目なく結びついている人間で充満していて、その人間はある瞬間にどれが善で悪かを決めなければならない。現代社会の混迷を撃つ、古い未来の長編。
  • 野菊の墓
    -
    愛し合う二人が結ばれず、悲劇的な最後を迎える青春小説『野菊の墓』を読んで泣かない人はいない。山口百恵主演でテレビドラマ化、松田聖子主演で映画化された永遠の名作だが、100年以上も前の小説なので理解しづらいところも多い。特に会話は不自然な言い回しが目立つ。そこで、すらすら読め、小説としての感動がより深まるような現代語に超訳した。【登場人物】◎政夫(「りんどう」の花のように凛(りん)とした心優しい15歳の少年)◎民子(政夫と幼なじみの従姉。「野菊」の花のような可憐で美しい17歳の少女)幼なじみ政夫と民子は、いつしか心ひかれ合うようになるが、周囲の反対で民子は好きでもない男のもとへ嫁がされる。それでも互いのことを思慕し続ける二人に悲劇的な結末が……。

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  • さよならを言うまえに
    4.0
    1巻240円 (税込)
    生れて、すみません――三十九歳で、みずから世を去った太宰治が、悔恨と希望、恍惚と不安の淵から、人生の断面を切りとった、きらめく言葉の数々をテーマ別に編成。太宰文学のエッセンス!

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  • 秋の森の奇跡
    値引きあり
    3.3
    1巻462円 (税込)
    輸入家具店店長の裕子は42歳、夫、娘と何不自由のない毎日を送っていたが、実母が認知症になったことから、その人生が大きく暗転する。母親の介護を巡る実兄との諍い、夫の隠された過去への不信感から逃れるように、裕子は妻子ある男との関係を深めていく。不倫ではない、浮気でもない、真の恋愛を求める裕子にとって、その男は、人生の秋に巡り会う“奇跡の恋愛相手”となるのだろうか。魂が触れ合う真の恋を、裕子は掴むことができるのだろうか。絶妙な舞台設定とハプニング続出のストーリー! “林真理子恋愛文学の最高傑作”と呼ばれる珠玉の純愛小説。

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  • 教科書に載ってた日本の古典
    -
    1巻330円 (税込)
     学生のころ,悩みのタネだった「古文」。「思い出すのもイヤ!」なんて言わないで,試験と関係ない今,ぶらりと『古典の窓』をのぞいてみませんか。私たち現代人と同じ顔をした,「昔の日本人」と出会えるかもしれません。 1000年前の『竹取物語』(かぐや姫の話)から芭蕉の紀行文『おくのほそ道』(江戸時代)まで,ポピュラーな日本の古典15作品から選び出した文章。読みやすい現代語訳で「古文の解釈」に悩む必要は全然なし,原文はみな短文ですが,昔の日本語の「力」を感じさせてくれます。 2~3分で一話読めます。かんたんな作品・作者解説もつけました。

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  • 男読み 源氏物語
    3.5
    もつれた愛は、恨まれずに終止符を打つ。人脈と情報を駆使して出世競争を勝ち抜く。逆境で友情と忠誠心をしみじみ感じる。交わされなかった和歌が語る、愛の濃さ……。人生の達人・光源氏を通して恋と出世と人間関係の綾を描き、宮仕えの男女を魅了した『源氏物語』。現代を生きるサラリーマンにも通じる、波乱と哀切のドラマがある。気鋭の古典文学研究者が案内する、『源氏物語』の世界へ、ようこそ!

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  • 源氏物語補作 山路の露・雲隠六帖 他二篇
    6/27入荷
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    源氏物語の続きが読みたい――昔も今も変わらない愛好家たちの熱い想いが,物語として結実.夢浮橋巻の後日譚として,薫と浮舟の〈その後〉を美しく語る「山路の露」.幻巻には描かれない光源氏の出家と死を辿る「雲隠」.本居宣長が光源氏と六条御息所の馴れ初めを書いた「手枕」ほか,源氏愛に溢れる四篇を編む.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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