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総ルビつきの原文、中野孝次のわかりやすく、かつ洞察に満ちた現代語訳、そして共鳴する想いを込めた深く真摯な解説が、平家と源氏が争った時代を生きた鴨長明の肉声を今の時代に鮮やかに蘇らせる。大地震、大火、大飢饉、辻風、さらに遷都を体験し、ついには方丈の住居暮らしに本当の安心を得た生き方が心に沁みる。
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Posted by ブクログ
方丈記の無常観と「すらすら読める」の効率的なイメージが反してるように思うかもしれませんが、訳文と解説が良かったです。方丈記への理解がよりしやすくなりました。
おすすめの読み方は、1〜3段落読むごとに、原典(岩波文庫版など)と本書を行き来するやり方です。
ネットで全文翻訳があるかもしれませんが、方丈記は和歌の引用がふんだんにあります。背景を読むとだいぶイメージが変わると思います。理解した後に改めて素読すると、味わい深いですよ。
中野氏といえば「ブリューゲルへの旅」ですが、その硬派な筆致とは違い、長明への人称も揺れていました。「ブリューゲルへの旅」がもう古書以外で手に入らず、古典の解説が市場に残っていることを残念に思います。それでも、人間・鴨長明への深い愛と研究に基づいた解説は、一般読者により深い理解をもたらしてくれるでしょう。
Posted by ブクログ
入院した母が、方丈記に共感しているようだったので本をプレゼントしようと購入。その前に自分でも読んでみた。
「ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」という書き出しは暗記しているが(させられたが)、その後の内容まで知らなかった。
鴨長明は、波乱万丈。そしてそれに翻弄されることなく自分の生き方を貫いた結果の方丈記だったんだなと理解。
そしてその生き方は現代の人の指針にもなるなぁ。
出だしの文章も好きだけど、
「世にしたがえば、身、くるし。しがたはねば、狂せるに似たり。いづれの所を占めて、いかなる業をしてか、しばしもこの身を宿し、たまゆらも心を休むべき。(世のしきたりに随えばこの身が苦しい。随わなければ狂人と見られよう。どんな所に住み、どんなことをしていたら、この短い人生をしばらくも安らかに生き、少しのあいだでも心を休めることができようか」
時間がなくて、訳文だけ読んだが、本当にすらすら読め、方丈記が伝えたい内容になっていたと思う。
Posted by ブクログ
-ゆく河の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず。
という無常をぴたりと言い表した文章で始まる。
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-埋み火をかきおこして、老の寝覚めの友とす。
など、長明さんが独創性よりも知識や教養を共有することの奥深さを、中野さんの簡潔で熱い解説で肌に感じることが出来た。
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-世にしたがえば、身、くるし。したがはねば、狂せるに似たり。
など、自分の心に素直であることなんて、普遍的で現代でも愛読者がいることが頷ける。
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方丈記は愛読者にとってはどの訳でも面白いそうだが、自分は中野さんの原文の掲載・現代語訳・解説に先ず触れたのは良かったように思う。
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