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公爵家の長女でした
血がつながっているだけの人、さようなら――。 公爵家の長女に相応しくあるため、幸せを諦め、勉学に励んできたローザリンデは、ある日婚約者から一方的に婚約破棄されてしまう。父からも手酷く見捨てられ絶望するなか、前世でも『長女だから』と搾取される過酷な人生を送っていたことを思い出し……。 「私だって、逃げてみせる」 記憶と共に不思議な力を手に入れたローザリンデは、家出を決行。その先で正体を隠した他国の皇太子と出会い!? これは、自分らしく生きることにした『公爵家の長女』だった私の物語。 【登場人物】 ・ローザリンデ 全てが平凡で「努力だけ」と冷遇されてきた令嬢。家出して迷い込んだ森で、アーノルドと出会う。 ・アーノルド 大帝国の皇太子。敵襲から逃れる最中に出会い、助けてくれたローザリンデに恋に落ちる。 -
かくして魔法使いノイ・ガレネーは100年後、花嫁となった
国一番の魔法使い・ノイは、魔王を宿す少年・カルディアの監視を命じられる。ノイは心を閉ざした彼に寄りそい、穏やかな日々が始まった。 だが、運命の日。ついにカルディアの中の魔王が目覚めてしまう。ノイはこの日のために編み出していた浄化魔法を展開し――世界から消えた。 あれから100年、一人の少女が美しい男の呼びかけで目を覚ます。名を尋ねられ、少女は答えた。「ノイ」、と。 これは、運命に翻弄されながらも孤独だった二人が希望を紡ぐ物語。 -
そして、あなたは私を捨てる
竜の血を引く王族特有の病に罹った恋人のシリウスを救うため、自らを代償に死に戻ったアリアーナ。しかし、回復した彼が自分の姉に愛を告げる場面を目撃してしまう。 実家の公爵家では蔑まれ、二度目の人生でも恋人を失ったアリアーナは国を出ることに。だが数年後、竜の住む谷で暮らす彼女のもとをある人物が訪れたことで、二人の運命は再び動き始め……。 聡明で一途な青年だったシリウスはなぜアリアーナを裏切ったのか。彼の秘めたる愛が時を超えて明かされていく。 -
さようなら王子様、どうか私のことは忘れてください
婚約者だった王太子ルミナスに悪女として断罪された公爵令嬢のオリヴィアは、気が付くと事件前に時が戻っていた。一度目の人生で、自身の存在が最愛の彼をも破滅に導いたと知った彼女は、周囲の幸せのため自ら姿を消すことに。 数年後、新たな地で充実した日々を送っていたオリヴィアは、ルミナスと再会する。自分が身を引いたことで幸せになったはずの彼から告げられたのは、「ずっと探していた」という意外な言葉で――。 そして明かされた事件の真相と彼の本当の想いとは? 不器用な二人のやり直しロマンス。 -
元戦闘用奴隷ですが、助けてくれた竜人は番だそうです。
何も持たない奴隷少女は、生まれて初めて愛を知る。 戦闘用奴隷として悲惨な毎日を過ごしていた少女・八番。ある日警備隊として闘技場の摘発に向かった美貌の竜人・セレストは、戦う八番の姿を一目見て、神が定めた運命の相手「番」だと気付く。 保護された八番は、セレストと共に暮らすか選択を迫られることに。本能で番に激しく焦がれながらも、八番の気持ちを誰より慮るセレストに、ただ甘えるだけでいいのか八番は逡巡し――。 種族も寿命も異なる2人がゆっくり愛を育む姿を描く、限りなくピュアで温かな溺愛ストーリー。 番外編「青いクマの理由」を書き下ろし収録。 -
拝啓見知らぬ旦那様、離婚していただきます
『拝啓 見知らぬ旦那様、8年間放置されていた名ばかりの妻ですもの、この機会にぜひ離婚に応じていただきます』 商才と武芸に秀でた、ガイハンダー帝国の子爵家令嬢バイレッタ。彼女には、8年間顔も合わせたことがない夫がいる。伯爵家嫡男で冷酷無比の美男と噂のアナルド中佐だ。 しかし終戦により夫が帰還。離婚を望むバイレッタに、アナルドは一ヶ月を期限としたとんでもない“賭け”を持ちかけてきて――。 周囲に『悪女』と濡れ衣を着せられてきたバイレッタと、今まで人を愛したことのなかった孤高のアナルド。二人の不器用なすれちがいの恋を描く溺愛ラブストーリー開幕! ◇◆登場人物◆◇ 【バイレッタ】 商才に溢れ、武術も得意な才女だが、それを妬む周囲により『悪女』とあらぬ噂を立てられている。 16歳のときに父により無理やりアナルドと結婚させられてから8年、一度も夫の顔も見たことがなかった。 【アナルド】 スワンガン伯爵家の嫡男で、ガイハンダー帝国の陸軍騎兵連隊長。 冷酷な策士で、戦場の灰色狐の異名を持つ。 他人への興味が薄く、上司命令でバイレッタと結婚をしたはずだが……。 -
0能者ミナト
科学が隆盛を極める現代。だが、その片隅にひっそりと息づく異形のものたちがいた。存在を知る一部の者たちは、それを 「怪異」 と呼んだ。 当然、怪異を相手にする生業もある。修験者、法力僧、呼ばれ方は様々だが、その中でひと際変わった青年がいた。九条湊── どこか斜に構えたクセのある青年だが、彼が同業者から疎まれているのはそこではない。霊力、法力、神通力、彼はそんな力を一切持っていない。それにもかかわらず怪異を倒すという。その手腕は驚くべきものだった──。 -
黒狼王と白銀の贄姫 辺境の地で最愛を育む
惜しみない優しさをくれるこの方を、わたしは知らない。 春を迎えれば贄姫エデルが辺境の国オストロムの黒狼王に嫁してきて丸三年になろうとする頃。義理の妹リンテと訪れた領主の館で、謎の占い師にオストロムに来てからの記憶を封じられてしまう。記憶が戻らないエデルに変わらない愛情を向ける黒狼王オルティウスだったが……。 ――彼の人が愛しているのは、記憶を失う前のわたし―― もどかしい思いと不安に苛まれる中、さらなる困難が降りかかる! 運命の恋を取り戻す、波瀾万丈のシンデレラロマンス新シリーズ第1巻。 -
龍の贄嫁
「ああ、やっと見つけた。俺の唯一の“番”」 神世と呼ばれる特区に十二の神々とその眷属が暮らす現代日本。彼らは穢れの多い現世で堕ち神とならないよう、ひとりの巫女を選ぶ。 名家に生まれながら「無能な名無し」と虐げられた鈴は、異母妹の使用人として巫女見習いが集う女学院に通っていた。しかし、巫女選定の儀で冷酷無慈悲と名高い十二神将がひとり〈青龍〉に、何故か巫女以上の存在である“番”として選ばれてしまい――。 これは、不遇な少女が奪われた大切なものを取り戻し、幸せを掴む和風シンデレラ物語。 -
いずれ傾国悪女と呼ばれる宮女は、冷帝の愛し妃
不吉の象徴と忌まれる白髪を持つ、林王朝の公女・紅玉。ある日彼女は、反乱で後宮を焼け出され全てを失った。 それから五年――紅林と名乗り、貧しい平民暮らしをしていた彼女は、かつて反乱を起こした現皇帝・関ショウ(※)の後宮に入ることに。公女時代の知識を使い、問題だらけの後宮で頭角を現す紅林は、変わり者の衛兵にまで気に入られてしまう。だが彼の正体こそ、後宮に姿を現さない女嫌いと噂の冷帝・関ショウで……。 互いの正体を知らない二人が紡ぐ、新・後宮シンデレラロマンス! (※関ショウ:「ショウ」は「王へんに召」) 《登場人物紹介》 ◆紅林 前皇帝の娘。正体を隠し、ただの宮女として静かに生きようとするが、 後宮の問題に巻き込まれては解決してしまう。 ◆関ショウ 翠月国の若き現皇帝。冷帝と畏れられるが、実際は情に厚い青年。 とある理由から後宮に立ち入ろうとしない。 -
ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~
鎌倉の片隅にひっそりと佇むビブリア古書堂。その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。そしてその傍らには、女店主にそっくりの少女の姿が--。ビブリア古書堂の「その後」を描くシリーズ最新刊。 -
だって望まれない番ですから
番(つがい)――それは生まれ変わってもなお惹かれ続ける、唯一無二の運命の相手。 パイ屋を営む天涯孤独な娘アデリエーヌは、竜族の第三王子の番に選ばれた前世の記憶を思い出した。長命で崇高な竜族と比べて、弱く卑小な人間が番であることを嫌った第三王子に殺された、あの時の記憶を。再び第三王子の番候補に選ばれたという招待状がアデリエーヌのもとに届いたことで、止まっていた運命が動きはじめ――。やがて、前世の死の真相と、第三王子の一途な愛が明かされていく。 【登場人物】 ・第三王子 とある理由で名を奪われた竜族の王子。前世のアデリエーヌとは関わろうとしなかったが……。 ・アデリエーヌ 第三王子の番として、竜族の王宮で暮らした人間の娘。生まれ変わり、今はパイ屋を一人で営んでいる。 -
氷の侯爵令嬢は、魔狼騎士に甘やかに溶かされる
こんな温もりは知らなかった。 あなたに出会うまでは――。 生まれながらに「大聖女」の証を持つ侯爵令嬢エリーゼ。しかし、自身を疎む義妹と婚約者である王太子の策略によって全てを奪われてしまう。 辺境に追放される道中、魔獣に襲われ命の危機に瀕した彼女を救ったのは、その美貌と強さから「魔狼」と恐れられる騎士・ギルベルトだった。彼は初めて出会ったエリーゼの願いを真摯に受け止め、その身を匿ってくれると言う。 彼の元で新しい人生を送るエリーゼ。優しく温かな日々に、彼女の凍えた心は甘く溶かされていくのだが……。 -
あなたたちに捨てられた私は、ようやく幸せになれそうです
アリアンヌは生まれながらに精霊の強い加護を受け、共に育った公爵令息のリオネルと結婚の約束を交わしていた。 しかし突然、生家の伯爵家に第二王子との望まぬ婚約を強いられ、幽閉されてしまう。 リオネルとの再会を信じ孤独に耐え続けるが、精霊の加護も奪われ追いつめられていくアリアンヌ。さらに、彼女を厭う妹の策略によって第二王子との婚約は破棄され、平民の商家に嫁がされることに。 一方、リオネルは愛するアリアンヌを取り戻すため、密かに動き出していて――。 -
好井まさおの怪談を浴びる会
怪談YouTubeチャンネル界でトップクラスの再生数を誇る「好井まさおの怪談を浴びる会」。その仕掛け人・好井まさおが贈る初の実話ホラー短編集! ◆好井まさおの最恐傑作怪談を厳選収録! 好井まさおが人生で一番恐怖を感じた体験や親族にまつわる不思議体験、年間数千本届く視聴者投稿から選び抜いた至極の怪談など、これまでのベスト版ともいえる実話怪談を厳選収録。ゲスト回からはピース又吉の不思議な実体験を収録しています。 ◆書籍でしか読めない特別コンテンツも多数収録! ・YouTube未公開の新作怪談 ・YouTubeで合計350万回以上再生された「ガンバレルーヤら元住民が語る大阪の幽霊マンション体験談」に、新たな取材内容を加えた完全版 ◆本編より そこには異様な光景が広がっていました。トンネルの天井は約3メートル。その天井に近い、いや天井に付いてる……そんな高さまで大量の花が手向けられていました。(絶対に行ってはいけなかったトンネル) 黄色い男。黄色い、シャカシャカしたナイロン素材のランニングウェアのようなものを着た若い男でした。その男がキョロキョロ、キョロキョロとあたりを見回しています。(黄色いパーカーの男) 実家へ向かおうと駅を歩いている時でした。サヤカちゃんに似ている人とすれ違ったのです。 (不思議な友達) ◆好井まさおの怪談を浴びる会とは 好井まさおが実際にあった怪談を話したり、ゲストを招いて怪談を聞いたりするYouTubeチャンネル。2023年の開設直後からチャンネル登録者が急増し、2024年には怪談YouTube界でトップクラスの再生数に。チャンネル登録者40万人超、総再生回数1.3億回超(2024年12月時点)。 -
冴えない王女の格差婚事情
大国カザックの美しく聡明な王太子フェルドリックから小国ハイドランドに舞い込んだ突然の縁談。それは美貌の姉姫ではなく、政務に長けた地味な妹姫ソフィーナへの話だった。甘いプロポーズに喜ぶソフィーナだが、「着飾らせる必要もない都合がよい姫だ」と話す王太子と鉢合わせてしまう。幼い頃から密かに想いを寄せていた王太子の正体は、計算高く意地悪な猫かぶり! そうして最悪な始まりで迎えた政略結婚生活。だけど、王太子にもソフィーナへの隠された特別な想いがあって!? 【登場人物】 ◆ソフィーナ ハイドランド王国第二王女。政務に通じている聡明な姫ながら地味な容姿がコンプレックス。 ◆フェルドリック カザック王国王太子。誰をも魅了する美青年だが、内面は辛辣。実はとある葛藤を抱えている。 -
後宮の弔妃
中津国の後宮で、一人の貴妃が二〇ヶ月ものあいだ身籠り続けていた――。先代帝の呪いと噂されるその怪異を解くため、皇帝はある人物の元へ向かう。それは三〇〇年もの時を生きる不老不死で、「弔妃」と呼ばれる少女だった。 -
迷子宮女は龍の御子のお気に入り
第7回カクヨムWeb小説コンテスト、〈恋愛部門〉特別賞受賞の新・後宮恋愛ファンタジー! 失踪した姉を捜すため、龍華国後宮の宮女となった鈴花。ある日彼女は、銀の光を纏う美貌の青年・コウレン(※)と出会う。官正として働く彼の正体は、皇位継承権――《龍》を喚ぶ力を持つ唯一の皇族だった! そんな事実はつゆ知らず、とある能力を認められた鈴花はコウレンの側仕えに抜擢。後宮を騒がす宮女殺し事件の犯人探しを手伝うことに。後宮一の人気者なのになぜか自分のことばかり可愛がる彼に振り回されつつ、無事に鈴花は後宮の闇を暴けるのか!? ラブロマンス×後宮ファンタジー、開幕! 【登場人物】 ・鈴花(りんか) 人の纏う「色」が視える不思議な目の持ち主。 健気で努力家だが方向音痴が悩みの種。 ・コウレン 皇位継承権を持つ絶世の美青年。しかし現皇帝との関係は微妙なようで……。 心優しい鈴花に次第に惹かれていく。 ※コウレン:「王へんに光」「王へんに連」 -
温かい手を持ってる【完】
愛しさ、切なさ、辛さ、苦しさ――全てを詰め込んだ超話題作をラストまで完全書籍化! 憧れて、穢されて、あなたに触れ、愛を知った。街で評判の不良・コータを慕う高校1年生のマキ。遠くから見つめるだけの毎日だったが、ある日コータに声をかけた事から、マキの運命は大きく変わっていく。コータの生きる暴力の世界に思いもよらない形で巻き込まれたマキは、消えない傷を背負う。心も体も傷ついたマキは、拒絶されながらもコータの世界に自ら飛び込む事を決意した。ゆっくりと進んでいくふたりの関係。しかし前の彼女の死を知り荒れるコータを見たマキの心には、大きな不安が広がっていく――。 -
神様の御用人
神様たちの御用を聞いて回る人間──“御用人”。ある日突然、フリーターの良彦は、狐神からその役目を命じられた。膝を壊して野球の道を諦め、おまけに就職先まで失った良彦は、古事記やら民話やらに登場する神々に振り回されることになり……!? 特殊能力もない、不思議な道具も持ってない、ごく普通の“人間”が神様にできること。それは果たして、助っ人なのかパシリなのか。けれどそこには、確かに神々の「秘めたる願い」があった。 -
君が最後に遺した歌
田舎町で祖父母と三人暮らし。唯一の趣味である詩作にふけりながら、僕の一生は平凡なものになるはずだった。 ところがある時、僕の秘かな趣味を知ったクラスメイトの遠坂綾音に「一緒に歌を作ってほしい」と頼まれたことで、その人生は一変する。 “ある事情”から歌詞が書けない彼女に代わり、僕が詞を書き彼女が歌う。そうして四季を過ごす中で、僕は彼女からたくさんの宝物を受け取るのだが……。 時を経ても遺り続ける、大切な宝物を綴った感動の物語。 -
後宮の呪術女官
呪術師には向いていないはずだったのに――。 皇室で相次ぐ病を呪いのせいとし、凡帝国の皇太后は南方の山岳地帯に住む呪術師を捕らえるよう青年将軍・泰峻に命じる。そうして後宮に連行されたのは呪術師見習いの少女・珂玲。お人よしがすぎて呪術に一度も成功したことがない彼女は、あろうことか処刑免除の代わりに呪いを封じる儀式を課せられる。そこで泰峻が目撃したのは、呪いが巻き起こす怪異と、珂玲の「本当の姿」だった――。 後宮にはびこる呪いの謎を解き明かす、中華後宮呪術ミステリ。 -
わたしは名前がない。あなたはだれ? エミリー・ディキンスン詩集
「薄明の窓辺に置かれた言葉のジュエリー。エミリーの詩は読むたびに新しく誕生する。」――谷川俊太郎(帯のことば) 英文の構造が変則的で、それゆえ訳すことが難しいといわれるエミリー・ディキンスンの1775編の詩のなかから、73編を選んで、7つのジャンルに分けて構成した。ディキンスンを愛してやまない詩人で翻訳家の内藤里永子氏が、「ディキンスンの詩に親しみをもってもらえるように」との願いを込めた渾身の訳。内藤氏は『まぶしい庭へ』(ディキンスンの詩にターシャ・テューダーがイラストをつけた絵本)を訳し、好評を博した。7つのジャンル分けは以下のとおり。 1、わたしは名前がない。あなたはだれ? (日々の暮らしを宇宙のものとともに) 2、ほんとうに目が見えなくなってしまう前に (心の目で見て、心の耳で聴く) 3、魂には逃亡を企てる時がある (舞い踊る衝動、噴火を秘めたエネルギー) 4、自分自身を信じるの! 神秘を信じるの! (詩人の姿のあらわれ) 5、朝がドアを叩いた、別れのとき。どちらももう強くはなかった (いのちの真紅の多量のしたたり) 6、あのような方も死ぬ、ということが わたしの死を穏やかにする (死の眠りと別れ) 7、「希望」は背中に翼をつけている (癒しのことば) -
恋とはどんなものかしら
冷たくなった婚約者の王太子に悩むヴィクトリアはある日、“舞踏会で婚約破棄される当て馬令嬢”に転生していたことに気づく。ここは前世で攻略した乙女ゲームの世界。そして自分を待つのは、公衆の面前で婚約を破棄された上、幽閉という最悪の結末!? 未来を変えるべく逃亡計画を企てる中、ヴィクトリアは同級生の男爵子息シグルドに出会う。凄腕冒険者として活躍する彼の手を借り逃亡準備を整えていると、特待生(ゲームのヒロイン)に夢中になっていた王太子が何故か距離を詰めてきて──!? 「カクヨムコンテスト10」ファンタジー恋愛部門《大賞》を受賞した、身分差から始まる一途な溺愛ロマンス。 -
ワケあり男装令嬢、ライバルから求婚される
選ばれしものしか入ることが許されず、貴顕紳士を育てる場であるアダマント魔法学校。魔法を愛し、深く学びたい伯爵家の令嬢・リオニーは女性であるため、そもそも入学することを許されていなかった。一方、入学試験を受ける資格があり、父から入学を嘱望されている弟・リオルは絶対に行きたくないと言う。 利害が一致したふたり。リオニーは男装して弟の代わりに、魔法学校の試験を突破。晴れて首席として入学することになった。 しかし、入学したその日からなぜか公爵家の嫡男・アドルフに目をつけられてしまう。何かとライバル視してくる彼に嫌気が差していたある日、父親から結婚相手が決まったと告げられた。その相手が、まさかのアドルフで――!? 「最悪だわ……」 婚約を破棄させようと我が儘な態度をとるリオニーだったが、アドルフは全てを優しく受け入れ、更には大切に扱ってくれて……? “こんなはずではなかった!!” 偽りから始まる溺愛ラブストーリー、開幕! ■書籍版には、書き下ろし番外編「アドルフのライバル」を収録! -
萌梅公主偽伝
十八歳の螢月は、静かな村で穏やかに暮らしていた。しかし、近隣一の美少女と評される妹・月香が突如行方不明となり、平穏な日々は崩れ去ってしまう。途方に暮れる螢月だったが、そんな彼女の前にかつて怪我の手当てをしてやった男が現れる。 「螢月殿に、婚姻を申し込みに参った」 その男は、なんとこの国の次期国王・世太子だという。戸惑いながらも王宮へ連れられた螢月が目にしたのは、偽名を使い、国王の娘・公主として傅かれる月香の姿で――? -
からくさ図書館来客簿
京都の一角にある「からくさ図書館」は、優しげな館長さんと可憐な少女が二人きりで切り盛りする、できたばかりの小さな私立図書館。 紅茶か珈琲を味わいながら読書を楽しめるアットホームな佇まいのこの図書館には、その雰囲気に惹かれて、奇妙な悩みと出会ったお客様が訪れる……。それぞれに悩みを抱えたお客様に図書館長・小野篁が取り出すのは、解決法が書かれた不思議な書物。そう、彼こそは現世で道に迷った道なしたちを救う冥官だった――。 悠久の古都で綴られる、ときにほろ苦く、けれど暖かなライブラリ・ファンタジー。 -
犬を拾った、はずだった。
ボロボロに傷ついた犬を拾ったマリスは自宅で一緒に生活することに。そんな中、ある事件をきっかけにマリスの犬がなんと失踪中の「救国の英雄」ゼレク・ウィンザーコートだということが判明する! 普段は無口で無関心なゼレクがマリスにだけは独占欲を露わにしていることに周囲は驚きを隠せずにいたが、マリスは別の意味で驚いていた。 「私にはどこからどう見ても犬なんですけど!?」 摩訶不思議な二人の関係は、やがて王家の伝説にまつわる一大事件に発展していき――!? -
今夜、世界からこの恋が消えても
僕の人生は無色透明だった。日野真織と出会うまでは――。 クラスメイトに流されるまま、彼女に仕掛けた嘘の告白。しかし彼女は“お互い、本気で好きにならないこと”を条件にその告白を受け入れるという。 そうして始まった偽りの恋。やがてそれが偽りとは言えなくなったころ――僕は知る。 「病気なんだ私。前向性健忘って言って、夜眠ると忘れちゃうの。一日にあったこと、全部」 日ごと記憶を失う彼女と、一日限りの恋を積み重ねていく日々。しかしそれは突然終わりを告げ……。 唐突にやってくる衝撃の瞬間。その先に待つ驚きの結末に、読む人すべてが感動に包まれる! 第26回電撃小説大賞《メディアワークス文庫賞》受賞作! -
レッドスワンサーガ
私立赤羽高等学校サッカー部『レッドスワン』。新潟屈指の名門は崩壊の危機に瀕し、選手生命を絶たれた少年、高槻優雅は為す術なくその惨状を見守っていた。 しかし、チームが廃部寸前に追い込まれたその時、救世主が現れる。新指揮官に就任した舞原世怜奈は、優雅をパートナーに選ぶと、凝り固まってしまった名門の意識を根底から変えていく。 誰よりも〈知性〉を使って勝利を目指す。新監督が掲げた方針を胸に。『絶命』の運命を覆すため、少年たちの最後の闘いが今、幕を開ける。 -
ちょっと今から仕事やめてくる
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。 同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。 なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――。第21回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。 スカっとできて最後は泣ける“すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー” -
後宮の夜叉姫
後宮の奥、漆黒の殿舎には人喰いの鬼が棲むという―― 泰山の裾野を切り開いて作られた綜国。十五になる沙夜は亡き母との約束を胸に、夢を叶えるため後宮に入った。 しかし、そこは陰謀渦巻く世界。ある日沙夜は後宮内で起こった怪死事件の疑いをかけられてしまう。 そんな彼女を救ったのは、「人喰いの鬼」と人々から恐れられる人ならざる者で――。 『座敷童子の代理人』著者が贈る、中華あやかし後宮譚、開幕! -
新装版 タイム・リープ
高校二年生の鹿島翔香はある日、昨日の記憶を喪失していることに気づく。そして彼女の日記には、自分の筆跡で書かれた見覚えのない文章があった。 “あなたは今、混乱している。――若松くんに相談なさい” 日記の言葉に従い、クラスメートの秀才・若松和彦に助けを求めると、半信半疑ながらも協力してくれることに。だが、翔香はただの記憶喪失ではなく、あるルールに則って時を移動しているようで――? いまもなお語り継がれる、タイムリープものの金字塔作品が、遂に新装版として登場! -
レゾンデートル
安楽死が合法化された未来の日本。 安楽死を希望する者は人命幇助者〈アシスター〉との最低十回の面談が義務付けられていた。 新人アシスターの遠野眞白は、神奈川県・江ノ島の〈ラストリゾート〉で、死に救いを求める安楽死希望者と出会い、向き合っていく。 暗闇の奥底に「生きたい」があると信じ、希望の光を照らしたい。もうあの日の後悔を繰り返さないために。 話題沸騰の命の物語。書き下ろし短編「約束の花」を加え、待望の文庫化。 -
【合本版】ちょっと今から仕事やめてくる
ブラック企業にこき使われて心身共に衰弱した隆は、無意識に線路に飛び込もうとしたところを「ヤマモト」と名乗る男に助けられた。 同級生を自称する彼に心を開き、何かと助けてもらう隆だが、本物の同級生は海外滞在中ということがわかる。 なぜ赤の他人をここまで気にかけてくれるのか? 気になった隆は、彼の名前で個人情報をネット検索するが、出てきたのは、三年前に激務で鬱になり自殺した男のニュースだった――。 第21回電撃小説大賞<メディアワークス文庫賞>受賞作。 スカっとできて最後は泣ける“すべての働く人たちに贈る、人生応援ストーリー”が合本版で登場。 ※本電子書籍は、『ちょっと今から仕事やめてくる』、『ちょっと今から人生かえてくる』全2巻を収録しています。 ※本商品は1冊に全巻を収録した合本形式での配信となります。あらかじめご了承ください。 -
ビブリア古書堂の事件手帖
鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋 「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない、若くきれいな女性だ。だが、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。だが、古書の知識は並大抵ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。これは栞子と奇妙な客人が織りなす、“古書と秘密”の物語である。 -
死に戻り雑草令嬢は愛する旦那様と別れたい
\!「カクヨム恋愛小説大賞【ナツガタリ'25】異世界で働く女性の恋部門」《特別賞》受賞作!/ もうあの手に触れられなくてもいい。もう二度と会えなくてもかまわない。 ──だから、ローレンス様に生きていてほしい。 ローレンス様を喪うくらいなら、私の恋は叶わなくていい。 貧乏男爵家の娘・サラは完璧な美貌を持つ若き公爵・ローレンスと結婚し、愛される幸せな日々を送っていた。しかし、事故に遭い彼はサラを庇って絶命してしまう。 絶望の中サラが目を覚ますとそこは彼と出会う前の 世界だった。二度と愛する彼を不幸にしないため、今世はひっそりと生きようとするサラ。でも、彼女の前になぜか再びローレンスが現れ、甘く執拗に求めてきて……? 絶対に結ばれてはいけない二人の、胸焦がれる死に戻りラブストーリー! -
物産展の女
老舗百貨店かねた屋の食品バイヤー・蓮見春花は、社運をかけた九州物産展を担当することに。張り切る春花の前に突如、謎の上司が現れた。 「あなたにバイヤーの資格はない!」 真っ赤なスーツにサングラス。奇妙な姿に圧倒的オーラを纏う女、御厨京子。どんな気難しい店主も口説き落とし、関わる物産展は軒並み大成功。本物を見極める厳しい目と強引な手法で恐れられる、伝説の〈物産展の女〉だった――! 型破りな御厨に振り回されながらも、人の心を動かす彼女の哲学に春花も変わっていく。 伝説の女が、食を通して、人を、世界を変える! 老舗百貨店を舞台に、食のプロたちが命がけで見つける、極上のおいしいグルメ。 -
おにぎり処のごちそう三角
愛する妻に先立たれ、二人の思い出が詰まった店を畳んだ元料理人の秋宗。 傷心を癒やそうと料理から離れ、見知らぬ土地で一人暮らしを始めることに。 だけど、引っ越し先の御石荘に「おにぎり処 バーベナ」という看板が……。 最近になって経営者が年若い女性に変わったらしく、歪なおにぎりが並ぶこの店は潰れかけていて――? ひと口頬張れば笑顔になれる、三角の形に結ばれた幸せの物語――はらぺこの心でお召し上がりください。 -
世界一ブルーなグッドエンドを君に
『どうか、彼女が死にますように』に続く、衝撃と感動のラブストーリー! 天才サーファーとして将来を嘱望されつつも、怪我により道を断たれてしまった湊。 そんな彼のスマホに宿ったのは見知らぬ不思議な女の子、すずの魂だった。 実体を持たず、画面の中にのみ存在するすずは言う。 「私は大好きな湊くんを立ち直らせるためにやってきたの」 それから始まる二人の奇妙な共同生活。やがて明らかになるすずの真実は、湊を絶望させる。だが、それでも――。 広がる海と空。きらめくような青。これは出会うはずのない二人が紡ぐ、奇跡の物語。 -
切手がとっても高い郵便局で
「切手代として、百二万円をお願いします。相手から返事がほしい場合、さらに百二万円分の切手が必要です」 亡くなってから四十九日までの間なら、天国へ手紙を送れるという不思議な郵便局。そこでは、手紙を送りたいと願う人の年収や貯金によって切手の値段が決まる。 推しを失った会社員。恩人を裏切ってしまった男。恋人が自殺した社長……。高額な切手を買ってでも、天国の大切な人に想いを伝えたい――。生者と死者。もう二度と会えない者同士の最期の“文通”。 -
きみが死んだ八月のこと
大学生の春木初は、失踪した恋人・有森夏希の訃報を知る。突然のことに整理がつかないまま、初は東京を飛び出し彼女の遺影と対面。しかし、そこに写っていたのは恋人とは全くの別人だった――。 自分は彼女のことを何も知らなかった……。打ちひしがれる初に、夏希の親友を名乗る忽那冬佳は冷酷に告げる。 「あなたの恋人は今も生きています。本物の夏希から全てを奪って」 彼女の正体は? あの愛は本物だった? 二人は真相を探す旅に出る――。 -
スターティング・オーヴァー
二周目の人生は、十歳のクリスマスから始まった。全てをやり直す機会を与えられた僕だったけど、いくら考えても、やり直したいことなんて、何一つなかった。僕の望みは、「一周目の人生を、そっくりそのまま再現すること」だったんだ。 しかし、どんなに正確を期したつもりでも、物事は徐々にずれていく。幸せ過ぎた一周目の付けを払わされるかのように、僕は急速に落ちぶれていく。――そして十八歳の春、僕は「代役」と出会うんだ。変わり果てた二周目の僕の代わりに、一周目の僕を忠実に再現している「代役」と。 ウェブで話題の新人作家、ついにデビュー。 -
奈良町ひとり陰陽師
古都・奈良にあって、歴史的な趣きを残した町家が立ち並ぶ「奈良町」。奈良町の一角にある「くすば菓子店」の息子・楠葉シノブは、奈良ではもう最後となる、由緒正しい陰陽師だった。シノブが取り仕切るのは、奈良で起こる不思議の一切。祭りの夜を待つ青衣の女人、ご機嫌ななめな女神様、走る大黒様まであらわれる奈良町で、猫又の墨香や幼馴染のゆかりに見守られながら、シノブは今日も不思議を解きほぐす――歴史薫る古都から贈る、優しいあやかしファンタジー。 -
最終増補版 餃子の王将社長射殺事件
2013年12月19日早朝、王将フードサービスの社長・大東隆行氏が本社前で何者かに射殺された。1年経っても捕まらない真犯人とその黒幕を、関係者への極秘取材から明らかに! 文庫化にあたり最終章を追加! -
ミステリ作家 拝島礼一に捧げる模倣殺人
謎に包まれた天才ミステリ作家・拝島礼一の代表作「絵札の騎士」を模倣した連続猟奇殺人事件が発生。 新米週刊誌記者の織乃未希は、唯我独尊な拝島に半ば強引に協力を求められ、秘密裏に事件を調査することになる。 ”原作者”としての強みと推理力で事件を紐解いていく二人だったが、模倣犯が仕掛けた狡猾な罠や、世間に渦巻く”正義”という呪いが容赦なく襲い掛かってくる――。 壮絶な頭脳戦の果てに、二人が辿り着く驚愕の真相とは? -
ミミズクと夜の王 完全版
紅玉いづきデビュー15周年記念・3か月連続刊行【第1弾】 伝説は、夜の森と共に――。完全版が紡ぐ新しい始まり。 魔物のはびこる夜の森に、一人の少女が訪れる。額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。願いはたった、一つだけ。「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」 死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。全ての始まりは、美しい月夜だった。それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。 加筆修正の末、ある結末に辿り着いた外伝『鳥籠巫女と聖剣の騎士』を併録。 15年前、第13回電撃小説大賞《大賞》を受賞し、数多の少年少女と少女の心を持つ大人達の魂に触れた伝説の物語が、完全版で甦る。 -
私はただの侍女ですので
魔法使いの名門公爵家に生まれながら魔法の才を持たないと虐げられてきたイレイナ。屋敷では侍女扱いだが、その正体は古の女王の前世を持つ最強の魔法使いだった! 前世で国と民に尽くしたものの悲惨な最期を迎えたイレイナは、今世は目立たず自分のために生きようと力を隠していた。しかし、参加させられたパーティーで出会った騎士王・アスノトに婚約者にならないかと迫られて――!? ひっそり生きたい最強令嬢と彼女を手に入れたい騎士王様のチェイスラブロマンス! -
幻花の婚礼
吸血鬼であることを隠して生きるクロウ伯爵家の令嬢・フィーネ。ある夜の舞踏会、彼女は美しい神官・クラウスに正体を暴かれてしまう。 「――お前は今夜から、俺の恋人で、婚約者だ」 一族の秘密を守る代償としてクラウスが求めたのは、フィーネを婚約者にすること。吸血鬼を憎む彼は、復讐に彼女を利用するつもりだった。 策略から始まった婚約関係だが、互いの孤独を埋めるように二人は惹かれあい……。禁断の恋はやがて、クロウ家の秘匿された真実に辿り着く。 -
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 完全版
「君を世界で一番×してる。……嘘だけど」 クラスメイトの御園マユ。まず第一に、とてつもなく美人。他人を寄せつけない孤高の存在。そして、これが大事なんだけど……実は僕の恋人。 ――そう、表向きは。 最近、小学生の誘拐事件が街を騒がせているらしい。 僕はずっと不思議なんだ。マユ……いや、まーちゃん。 君はなぜあの子たちを誘拐したんだろう。 すべての読者を騙し、慟哭と衝撃の真実を突きつけるミステリーが、完全版で蘇る。 【本編の前日譚にあたる、書き下ろし掌編も収録】 -
あなたが眠るまでの物語
緩和ケア病棟で看護師をする倉田さんの仕事は、余命宣告をうけた患者さんのケアをし、その最期の時まで寄り添うこと。チームカンファレンス、介助、エンゼルケア。ときに複雑な事情を抱える患者と家族に向き合いながら、いくつもの死を見送ってきた。 この静かな病棟で、ある日起きた幽霊騒ぎ。出所不明の噂は、患者、主治医、新人看護師、配達中の売店スタッフまでを巻き込んで、棟内に波紋を広げていき……。誰にも等しく訪れる〈最後の夜〉を描いた、号泣必至の感動作。 -
私が大好きな小説家を殺すまで
突如失踪した人気小説家・遥川悠真。その背景には、彼が今まで誰にも明かさなかった少女の存在があった。 遥川悠真の小説を愛する少女・幕居梓は、偶然彼に命を救われたことから奇妙な共生関係を結ぶことになる。しかし、遥川が小説を書けなくなったことで事態は一変する。梓は遥川を救う為に彼のゴーストライターになることを決意するが――。才能を失った天才小説家と彼を救いたかった少女、そして迎える衝撃のラスト! なぜ梓は最愛の小説家を殺さなければならなかったのか? -
愛に殺された僕たちは
恋人に貢ぐために、義理の母から保険金殺人の標的にされている高校生・灰村瑞貴。 父親の身勝手な愛情により虐待され、殺される瞬間をただ待つだけの少女・逢崎愛世。 歪んだ愛に苦しむ彼らが見つけたのは、連続殺人の予定が記された絵日記だった。 共犯関係になった二人は、絵日記を利用して殺人鬼に親たちを殺させる計画を立てる。 しかし、愛を憎んでいた瑞貴は、愛世に対して生まれたある感情に気づいてしまい――。 彼らが選択する結末とは? 真実の愛を問う衝撃の青春小説。 -
君と過ごした透明な時間
勉強もピアノも中途半端で挫折ばかりな高校生・中村朱莉は、熱心に絵に打ち込む同級生・染谷壮吾に憧れていた。 遠巻きに眺めるしかない片思いの毎日。そんなある日、染谷が階段から落ち意識不明の重体で発見される。 悲しみに暮れる朱莉だが、入院中のはずの染谷によく似た人物を校内で目撃してしまう。 「……俺が視えるの?」 それは幽体離脱した染谷本人だった。 失われた染谷の記憶を取り戻し事故の真相を明らかにすべく、朱莉は協力を申し出ることに。 ちょっと不思議な二人の透明な一ヶ月が始まる――。 魔法のiらんど大賞2020 小説大賞〈青春小説 特別賞〉受賞! 夏の終わりを告げる切ないラストに心打たれる純愛青春ストーリー。 -
猫曰く、エスパー課長は役に立たない。
小生は猫であります。名前はらっきょ。主人の千川兆介は、恐妻家のしがないサラリーマンです。だがお待ち頂きたい。小生の鼻がひくひく動く。どうやら主人には、傷に触れるとその過去が分かるという“超能力”なるものがあるようで。はて、これは? 食い逃げ事件に非行少年、OLの恋愛相談。主人が語る愚痴によりますと、何やらいつも大変な目に遭われている様子。だがしかし。主人に関わった人々は皆、なぜかちょっぴり救われているようで? 疲れた心に贈りたい、あったか人情物語。 -
三日間の幸福
どうやら俺の人生には、今後何一つ良いことがないらしい。寿命の“査定価格”が一年につき一万円ぽっちだったのは、そのせいだ。 未来を悲観して寿命の大半を売り払った俺は、僅かな余生で幸せを掴もうと躍起になるが、何をやっても裏目に出る。空回りし続ける俺を醒めた目で見つめる、「監視員」のミヤギ。彼女の為に生きることこそが一番の幸せなのだと気付く頃には、俺の寿命は二か月を切っていた。 ウェブで大人気のエピソードがついに文庫化。 (原題:『寿命を買い取ってもらった。一年につき、一万円で。』) -
逢う日、花咲く。
13歳で心臓移植を受けた僕は、それ以降、自分が女の子になる夢を見るようになった。 きっとこれは、ドナーになった人物の記憶なのだと思う。 明るく快活で幸せそうな彼女に僕は、瞬く間に恋をした。 それは、決して報われることのない恋心。僕と彼女は、決して出逢うことはない。言葉を交すことも、触れ合うことも、叶わない。それでも―― 僕は彼女と逢いたい。 僕は彼女と言葉を交したい。 僕は彼女と触れ合いたい。 僕は……彼女を救いたい。 -
あゝ野麦峠 ある製糸工女哀史
過酷な労働に耐え、明治の富国強兵政策を底辺で支えた無数の少女達。その女工哀史の真実とは。四〇〇名に及ぶ元工女を訪ね、歴史の闇に沈んでいた近代日本の民衆史を照らし出す、ノンフィクションの金字塔。 -
愛して愛して愛してよ
地方のなんでもない町に生まれた少女、尾崎愛。 人見知りで口下手なため、不遇な学生生活を送りながらも、作家になることを夢見て東京で暮らし始める彼女は、愛を求めて、波瀾万丈の人生を経験することになる。 愛って、どこにあるんだろう? 愛って、なんだろう? -
愛してるとしかいいようがない
23歳、OLのつぐみ(独身)。ある日、高校の同級生から【梶原薫が死んだ】という訃報が届く。薫は、つぐみの元彼でもあり、今世間で大人気の若手俳優。街を歩けば、至るところでその姿を拝むことができ……(本当に拝まなきゃ――って違う!)。そんなの悪い冗談!と気にも留めていなかった…が、死んだはずの薫が部屋に上がりこんでいて!?!?(しかも超くつろいでる!) 「俺、死んだんだ♪」と、明るく振る舞う薫。その翌日から、不思議な同居生活がはじまった! 青春時代の“恋”は終わったハズだったのに……。 元カレが幽霊になって現れたワケはいったい!?!? -
アイドルとマーケティングの4P
契約数減に悩むケータイキャリア『セルラーコム』の営業マン・中林雅史は最近の仕事に手応えを感じず、暇があればスマホで転職サイトを覗く日々を送っていた。しかし、ある雑誌広告グラビアの撮影立ち会い時、彼は仕事熱心なアイドル・歌織と出会った。大人たちがただの小さい案件と割りきって「こなす」中、唯一ひたむきに仕事に向き合う歌織に雅史は心を打たれ、彼女のグラビアを良い物にしたいと行動する。結果完成した広告の評判がよく、宣伝部に引きぬかれた雅史は、歌織を広告塔とした、プロモーションプロジェクトを本格的に担当することになり……!? -
AIに負けた夏
成功率百パーセントの恋愛があります――。失恋に落ち込む大学生、秋山明はAIによる恋愛シミュレーションを受ける。その相手は実在する女性のデータをインプットしたアンドロイドだった。「――私は切れてしまった赤い糸をつなぐためにここに来ました」 システムのバグで“消失”したという秋山の運命の相手に関するデータ。彼女の行方を探すために始められた疑似デートをきっかけに、複雑に絡んだ赤い糸が紐解かれていく。ひと夏の恋愛ミステリー。 -
アオハル・ポイント
人には「ポイント」がある。ルックス、学力、コミュ力。あらゆる要素から決まる価値、点数に、誰もが左右されて生きている。人の頭上に浮かぶ数字。そんなポイントが、俺にはなぜか見え続けていた。 例えば、クラスで浮いてる春日唯のポイントは42。かなり低い。空気が読めず、友達もいない。そんな春日のポイントを上げるために、俺は彼女と関わることになり――。 上昇していく春日のポイントと、何も変わらないはずだった俺。これはそんな俺たちの、人生の〈分岐点〉の物語だ。 「どこまでもリアル。登場人物三人をめぐるこの話は、同時に僕たちの物語でもある」イラストを手掛けたloundrawも推薦。憂鬱な世界の片隅、希望と絶望の〈分岐点〉で生きる、等身大の高校生たちを描いた感動の第3作。 -
赤と灰色のサクリファイス
北信越地方に浮かぶ離島、翡翠島。過疎化に悩む小さな島で、突如、凶悪な事件が発生した。次々に著名な建造物が燃やされていき、最後には死者まで出てしまう。殺されたのは、誰もが憧れていた少年、『ノア』のたった一人の家族だった。父を殺され、親友にさえ別れを告げずにノアが島を去って十年。二十五歳になった真翔と織姫の前に、長く音信不通だったノアが不意に現れる。彼との再会をきっかけに、未解決に終わった連続放火事件の陰惨な記憶が蘇っていく……。哀切の赤い炎が焼き尽くす、新時代の恋愛ミステリー。 -
悪女公主のはかりごと
栄華を誇る大国・玖に祖国を攻め落とされ、ひとり生き残った小国の公主・魅音。 捕虜として玖の後宮に入った魅音は、禁忌の霊廟に封印された龍神と出会う。龍神は鬼怪の“音”を聴き取る魅音の能力を知り、望みを叶える代わりに彼の巫となって不離一体の契りを交わせと迫る。 「復讐を。この国を亡ぼす復讐の力を、わたしに!」 美しい青年の姿となった龍神・天祐と手を結び、玖の皇帝への復讐を企てる魅音。だが後宮では、鬼怪絡みの不穏な事件が彼らを襲い――。 -
明けない夜のフラグメンツ
将来を誓い合った恋人を事故で失った燈は、心の傷が癒えないまま高校生となった。 彼女の唯一の居場所は誰もいない図書室。日々読み終えた本の感想を共用の「読書ノート」に書き込んでいた燈はある時、同じノートを使う、顔も知らない生徒と文章を介した交流を始める。不思議と気の合う相手との文通に安らぎを感じる燈。ところがその相手が死んだはずの恋人「翼」だったことが判明し――? 最愛の恋人との文章だけの再会によって、止まっていた時間が今、再び動き出す――。 -
アゲもん 破天荒ポテトチップ職人・岩井清吉物語
令和に生きる私たちは、あらゆる企業間競争において、「規模こそ正義」の洗礼を受けてきた。規模はスケールメリットを生み、物の値段を安くし、効率化を促進し、経済を発展させた。結果、小さな存在は小さな存在のままでは存続できなくなった。小は大に呑み込まれ、その大も、より大きな大に呑み込まれる。資本主義の行き着いた先だ。 しかし、小さな存在が小さな存在のまま存続する方法があるということを、岩井清吉は生涯をかけて証明した。壊滅的敗戦から経済大国に成り上がったものの、そこから再び脱落しつつある現在の日本で、清吉の「破天荒な」生き様に視線を向けることには、何かしらの意味を見いだせるものと信じる。 なお、「破天荒」は誤用の多い言葉で、本来の意味は「誰も成し得なかったことを初めてすること」だが、現代においては「豪快で大胆、奔放で型破り」の意味で使用する人があまりにも多いため、それはそれで一定の市民権を得てしまっている。そのような誤解も孕んだイメージの揺らぎ、辞書の正しい定義を越えて人々に与える印象の幅広さも含めて、「破天荒」は岩井清吉という人物に相応わしい形容であるように思う。 地を這う蟻の目から見た、日本人の国民食たるポテトチップスの誕生譚。手触り感のある戦後大衆史。正史に綴られざる口伝の秘話。そして、ひとりの破天荒な菓子職人の物語に、しばしお付き合いいただきたい。 (序章「蟻の目」より) 【目次】 序章 蟻の目 第1章 馬山村 第2章 東京 第3章 チップ屋 第4章 巨人 第5章 ゲリラ 終章 一時 -
朝日堂オーダーメイド製本工房
製本会社朝日堂の屋上にひっそりと建つ小さな工房。生真面目な野島志乃はそこで、本を一冊だけ作ってほしいという個人の依頼を受けている。 「志乃ちゃんは本が大好きですもんね」 「私が好きなのは『本を作る仕事』です」 見習いの田中哉太とともに志乃は、特殊製法も駆使し、依頼人の想いが込もった本を丁寧に手作りしていく。 メーテルリンクの『青い鳥』、宮沢賢治の『セロ弾きのゴーシュ』にまつわるエピソードが詰まった、本好きには堪らない、心にしみる物語。 -
明日から本気出す人たち
さっぱり売れない地下アイドル、残業ばかりの契約社員、引きこもりの大学生、借金を恋人に隠す中間管理職―― 「あなた、あまり幸せそうではありませんね」 彼らの前に現れたのは、未来予報士と名乗る黒ずくめの怪しい男。彼は独自の観測によるちょっとうさんくさい未来予報をもとに、依頼者の心を少しだけ動かして、新たな一歩を踏み出すための道しるべを示します。今日とは少し違う明日にしたいあなたに贈る物語。 -
明日も彼女は恋をする
『過去の改変』 から戻ったわたしに待っていたのは、彼の消失だった。そして、もうひとつ。わたしの歩けなかった足が、元通りになっていた。歩いている。わたしが、進んでいる。自分の足で。わたしが歩き回る姿に、島の住人は誰も驚いていない。慣れきっている。この世界の 『現在』 では、彼は九年前に死んでいた。その蔓延する常識が、わたしを苛み、蝕んでいく。わたしが歩ける毎日。それは彼が死んだ現代。まるで別の星へ飛んできてしまったようだった。決めた。わたしは必ず取り返す。わたしと彼がいた世界を。必ず。 『昨日は彼女も恋してた』 と上下巻構成。 -
仇花とグランドフェイク
超常現象が在るところに、人の想い在り――。 幼い頃から人の残留思念を読み取る力をもっていたために人間不信を極めてしまったサイコメトラーの鹿野 晶。 「君のような優秀な人材をもとめていたんだ」国家公務試験の面接中に突然、厚生労働省の特務局員・宍戸理人からスカウトを受ける。この男、イケメンだが、胡散臭さ120%。かつて「グランドフェイク」として名を馳せた凄腕奇術師だ。 全くかみ合わない凸凹バディが、奇術とサイコメトリーを駆使した時、超常事件に関わる人々の切なる願いが明かされる! 驚愕と感動の超常現象ミステリー! -
あなたと式神、お育てします。
かの安倍晴明に連なる陰陽師「桔梗家」の跡取りとして生まれた青年・晴人は、京都は哲学の道で不思議な和装美女・茜と出逢う。 彼女が西陣で営む「かんざし六花」には式神を「育てる」裏の仕事があった……故郷の神様との約束、西陣に迷うこけしの思い、会津で「祇園祭」を守る女性の決意。 珊瑚玉から生まれた式神・さんごを連れて、晴人は京都と一族にまつわる不思議に触れる―― 古都・京都が式神と陰陽師を育む、優しいあやかしファンタジー。 -
あなたの思い出、なおします。 ~宰相おもちゃクリニック~
大人になっても手放せない思い出のおもちゃ、あなたにはありますか――? そんな愛しいおもちゃが壊れてしまった時は『宰相おもちゃクリニック』におこしください。端正な顔立ちながら無愛想。けれど腕はたしかな宰相先生が、きっとなおしてくれるはず。時に傷ついた持ち主の心まで治してくれる彼のもとには、今日も大切な思い出が持ち込まれ――。 おもちゃとともに心を癒やし、誰しもがもつ、優しい思い出をよみがえらせる。込められた愛がつむぐ感動物語。 -
あなたの恋、やり直します。江ノ島恋愛レンタル店
恋に悩む人達が集う、江ノ島にある白い石造りの一軒家。そこでは、金髪碧眼燕尾服、怪しい微笑をたたえた店主のノアが、過去の恋愛をレンタ ルさせてくれるらしい。「あなたの恋──やり直しましょう」 -
あなたのために、ネコはゆく
ゴルフ練習場でボール磨きのバイトをしている子ネコ「ねむりっこ」。仕事の合間に食べる昼飯がチャーハンとわかめスープという、とても人間くさいにゃんこでもあります。人間に喜んでもらうことが何よりも大好きなねむりっこは、それがたとえムチャな願いであっても、叶えてあげようと必死にがんばるのでした。 そんなねむりっこが、あるとき、死に神に出会います。この死に神がまた、妙に人間くさく、あまりに人間に尽くすねむりっこを見て、ついつい心配してしまい──。 身体は小さくても、健気で純粋な心をもつ子ネコの、愉快で切ない物語──。 -
あの女(オンナ)
オセロ・中島知子さんのことは他人事とは思えない。私も占い師の女に洗脳されていた! 岩井志麻子自ら「これを書くのが私のライフワーク」と語る、虚言占い師の女との驚愕の実話エピソードの数々。渾身の書き下ろし百枚を追加! 解説はノンフィクション作家の工藤美代子氏。 -
あの日見た流星、君と死ぬための願い
時を繰り返す世界で、僕はもう一度君に恋をした。でも―― 「一番幸せな時のまま、終わらせたいと思うのは、いけないことかな」 12月14日。高校2年生の雪は、自分が何度も同じ一日を繰り返していることに気が付いた。だが、今まで孤独に生 きてきた雪にとってその世界は望ましいものだった。 しかしある日、変化が起こる。今まで登場しなかった女の子に出会ったのだ。ループ世界の中で起こった異変。逃 げ出す彼女を追いかけて話をすると、彼女もまたこの世界をループしていると言い――。 そこから次々と判明する驚愕の事実。ループする世界で二人が導き出した答えとは、一体。 これは、痛みを抱えた少年と少女の、「生」と「死」の物語。 -
アフターライフレストラン
ある街の外れ、あまり人が寄りつかない寂れた一角に、そのレストランは建っている。 世界各地のどんな料理もお手ものという天才オーナーシェフ、日辻。お客の料理にも手を出してしまう食いしん坊のウェイトレス、みづき。二人が働くその店は、立地の悪さにもかかわらず、今日も大勢の客で賑わう。美味なる料理に舌鼓を打ちながら、客たちはみな、楽しい顔つきで食事を楽しんでいる。 その店の名は、不老不死を意味する「ELIXIR」――。 これは、腹を空かせた幽霊たちがやってくる、風変わりなレストランの物語。 -
甘党男子はあまくない
ごく平凡なOL・胡桃のストレス発散方法はお菓子を作ること。ある日失恋のショックで大量に焼き上げたお菓子をお隣さんに差し入れをすることに。口も態度も悪いお隣さんだったが、胡桃の作ったお菓子を大絶賛。どうやら彼は甘いものをこよなく愛する甘党小説家だったようで? それ以降、胡桃はお菓子を作るたびにお隣さんに差し入れをするように。お菓子代として話を聞いてもらうことで失恋の痛みを忘れていき――。 不器用な恋模様に胸キュン必至の、じれ甘ラブストーリー! ☆★登場人物★☆ 佐久間 凌(28) 胡桃の隣人にして人気小説家。 傍若無人だが大の甘党で、お菓子に敬意を払っている。そのため、合わせる紅茶や食器にもこだわりが強い。 胡桃が作るお菓子をどこか心待ちにしているようで? 糀谷 胡桃(25) 恋人から突然別れを告げられたOL。 お菓子作りが趣味で、失恋の悲しみを乗り越えるためにうっかりタルトをワンホール作ってしまう。 お隣さんとの持ちつ持たれつの関係が心地よく、どうやら特別な感情も抱き始めているようで……? -
雨あがりの印刷所
仕事で大きな失敗をし、故郷の岐阜に戻ってきた元印刷会社勤務の青年・光。就職活動をしながら、兄の営む喫茶店で時間を潰す毎日だ。ある日、光は妻の誕生日に自費出版の詩集をもう一度贈りたいという男性客と出会う。思い出の詩集を復活させるため、光は倒産した印刷所を訪れ、一文字一文字を手作業で拾う、昔ながらの活版印刷を始めるが――。和菓子屋を救う伝統技法を使った手紙、世界に一冊だけの写真集。光の作る印刷物が、人の心を繋ぐ三つの物語。 -
雨ときどき、編集者
出版不況にあえぐ大手出版社『仙葉書房』。そこに勤める中堅文芸編集者・真壁のもとに、一通の手紙が舞い込んだ。それは、新人時代からいがみ合いながら共に成長してきた担当作家・樫木重昂からの『遅れてきた遺言』。「真壁、俺の本を親父に届けてくれ――」。 樫木の父親は生粋のドイツ人。日本文学は読むことができないため、作品を翻訳する必要があった。真壁は『遺言』を胸に、超マイナー言語である日本語で書かれた『名作』を、世界に羽ばたかせる決意をする。出版業界と翻訳業界の狭間で東奔西走する文芸編集者の苦悩、その行く末は……!? -
あやかし飴屋の神隠し
「俺は、多分、なんだって、視える」 「僕は、大体のものは、つくれますから」 皮肉屋の青年・叶義は幼い頃、あやかしの神隠しに遭って以来、いかなるものも“視えないものはない”という。妖しい美貌を持つ飴細工師・牡丹はその手で“つくれないものはない”という――。 二人の青年が営むは、世にも不思議な妖怪飴屋。奇妙な縁に惹かれた彼らは、祭り囃子の響く神社で今宵も妖怪飴をつくりだす。人と寄り添うあやかしの、形なき姿を象るために。あやしうつくし、あやかし飴屋の神隠し。 -
アヤカシ絵師の奇妙な日常
憧れだった美大に通うことになる白川実乃里。しかし実際に大学生活を送るうち、理想とはかけ離れた現実を知り、彼女は落胆する。教師からの厳しい指摘、友人の才能への劣等感――次第に自分の夢に対して迷いが生じてくる……。そんなある日、彼女は大学近くにある池で、不思議な青年と出会う。学内で「妖怪画家」と噂される彼の名は、一色真澄。その本業は、人間との共存が難しくなったアヤカシたちの悩みを解決することだというのだが――!? -
あやかし会社の社長にされそう。
ブラックなアパレル企業から逃げ出したOL、萩原優奈。父親の薦めにより再就職した先は……なんと「顔が見えない」のをいいことに、現代の妖怪たちが働く不思議な『電話受付センター』だった! 雪女や天狗、カッパやらがヘッドセットを装着して電話応対する会社……そんなおかしな光景が広がる「九十九コールセンター」だが、センター長の妖狐(ちょっと格好いい)・稲野さん曰く、肩身の狭い妖怪たちのために父が立ち上げた会社なのだという。次期社長として期待される優奈は、問題児だらけの会社を救うべく立ち上がる――!?(……え? ……ホントに?)