ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
3pt
過酷な労働に耐え、明治の富国強兵政策を底辺で支えた無数の少女達。その女工哀史の真実とは。四〇〇名に及ぶ元工女を訪ね、歴史の闇に沈んでいた近代日本の民衆史を照らし出す、ノンフィクションの金字塔。
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
明治〜昭和初期の工女たちに寄り添い、その知られざる日々の生活に迫った記録文学。著者のヒューマニズムと、当時を知る先人たちの膨大な証言が、本書全体を人間味溢れる温かい作品に仕上げてくれている。工女を襲った悲劇だけに終わらず、「工場側・経営者側はどういった状況だったのか?」まで掘り下げてくれているのも先...続きを読む進的である。興味深かったのは著者が取材した際、工女の多くが誇らしげに証言してくれたというエピソード。辛く苦しい工女生活であっても、そこで仲間達と懸命に生き抜いた思い出は、美しい記憶として色褪せないのである。 明治時代の息づかいを間近に捉えることができる、歴史好きにはたまらない一冊。最高でした。
映画やドラマは見たことは無いですが、話だけは聞いていました。雪の深い峠の山道を小さな女の子たちが仕事のために死に物狂いで歩き、そして死にそうになるくらいまで製糸工場で働かされるというお話だと。 こういう聞いていた苦労話と違って、当時の日本の歴史的背景が詳しく書かれていて、明治維新から世界へと進出す...続きを読むるための経済的費用をまかなうためでもあったということも知れて勉強になりました。そして当時の日本人の勤勉さに改めて頭が下がる思いがしました。 一方で、やはり今のように労働基準法、安全衛生法などといわれる世の中ではなかったため、想像以上の職場環境、生活状況だったことも分かりました。 当時の日本経済や世界に向けて発信する日本の状況を、本当に支える女工さんたちのような働く人々の目線で、もっと知りたいと思いました。
悲しい。でも約100年前の工女さんたちが今の日本の基盤を支えてくれたのだなぁとありがたく思う。 外部から見たら悲惨な環境に見えても、当事者たちは意外とそうは思っていなく、むしろ感謝しているフシもあるという点は、現代のサラリーマン生活にも似たようなものを感じる。(当時に比べて現代は格段に恵まれているが...続きを読む。。。) 現在の新興国からのニュースでも、本書と似たような状況が報じられている。近代化するのに通らなくてはならない道なのだろうか。
雪と氷の峠を越えて生糸紡ぎに励んだ女工哀歌。壮絶な生き様が描かれるが、明治大正の飛騨の娘たちにとっては生きるための必然だった。現代で言えば残業過多のサラリーマンか、あるいは日本人のために魚の骨をとるアジア諸国の女工さんか、はたまたミニカー組立の。。。
少しでも家族の助けになる為に過酷な製糸工場で働き続けた少女たちの史実。 「稼いだお金を生活の足しにしたい」「家族の喜ぶ顔を見たい」と思う少女たちの純粋な気持ちが文章から滲み出ています。 しかしその純粋な気持ちと裏腹に収益のほとんどは戦争の資金に使われている残酷さ。 教科書には戦勝と産業革命で明治...続きを読む時代の日本が急成長した事ばかり書かれていますが、その陰で過酷な労働環境、ペナルティで増える借金を抱え最終的に結核で命を落とした少女たちのこと忘れてはいけない。
どういう経緯で読もうと思ったのかもう忘れてしまったけど、戦争時代に勝利を築けたその影には女工たちの犠牲があったことを知り、心が苦しくなりました。
小説かと思ってましたが史実書でした。 工場で朝から晩まで1年間働いた報酬が 上履き1足とか何も無かったとかは、 ちょっと考えられない。しかし、女工さんに してみれば米のご飯を食べられるだけマシと いう方もいたらしい。 今では考えられない労働環境や条件は想像を 絶する。 読み終わった後は、自分の仕事の...続きを読む辛さが大した 事のないような気がして感謝の気持ちと 頑張ろうという気持ちが湧いてきました。 著者が靴を何足も履き潰して探しまわった話は とても興味深かったです。
持たざる日本が外貨を稼ぐにはここまでしなくてはならなかったのか、と改めて。女工哀史は小学校の社会科で初めて知ったが、富岡製糸場を実際見たのはつい最近。峠を越えるという言葉を実感出来る話だった。
正確な表題は『あゝ野麦峠 -ある製糸工女哀史-』 (1968) 山本氏の主張には共感できる。 製糸女工史を、単なる哀しい出来事として記憶してはならない。確かに、女工の中には辛い思いをした方もあっただろう。しかし、彼女達のその経験を悲惨な昔話として捉えてはいけない。むしろ、未来に対する重要な教訓とし...続きを読むて、彼女達の汗と涙に溢れる経験は積極的に語り継がれて行くべきだ。それこそが、当時を生きた女工さん達の努力を無駄にさせないための、私たちのやるべきことである。
「ああ、飛騨が見える……」 故郷を前に野麦峠で死んだ若き製糸工女みね。富国強兵政策に押しつぶされていった無数の娘たちの哀しい青春を描く、戦後ノンフィクションの名作。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
あゝ野麦峠 ある製糸工女哀史
新刊情報をお知らせします。
山本茂実
フォロー機能について
「角川文庫」の最新刊一覧へ
「ノンフィクション」無料一覧へ
「ノンフィクション」ランキングの一覧へ
松本連隊の最後
ヤマケイ文庫 喜作新道 ある北アルプスの哀史
「山本茂実」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲あゝ野麦峠 ある製糸工女哀史 ページトップヘ