あらすじ
日本橋は木原店の一膳飯屋塩梅屋。梅雨時のある日、主の季蔵と三吉が茗荷料理の仕込みをしていたところに、戯作者の華多屋徳次郎と名乗る男がやって来た。「あなたの料理の腕をもってして、生ウニ料理を流行らせてはいただけませんか?」と季蔵に深々と頭を下げた。その数日後、同心の田端と岡っ引きの松次が店にやって来て、大伝馬町の生糸長者・華多屋徳右衛門が大川の上から忽然と消えたという……。季蔵は美味しい料理で市井の人々を喜ばせる一方、町の事件の真相を追う。大ベストセラー書き下ろしシリーズ、二幕目第六弾。
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蓮の花が….….
「蓮の花が、ぽーん」のからくり菓子。最後は、良かったな。紛い物のキリシタン信仰を隠れ蓑にした殺人の請け負い業。恐ろしい事件だった。今回の季蔵は、寅吉と瑠璃に、助けられた。寅吉、凄いぞ!
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内容(「BOOK」データベースより)
日本橋は木原店の一膳飯屋塩梅屋。梅雨時のある日、主の季蔵と三吉が茗荷料理の仕込みをしていたところに、戯作者の華多屋徳次郎と名乗る男がやって来た。「あなたの料理の腕をもってして、生ウニ料理を流行らせてはいただけませんか?」と季蔵に深々と頭を下げた。その数日後、同心の田端と岡っ引きの松次が店にやって来て、大伝馬町の生糸長者・華多屋徳右衛門が大川の上から忽然と消えたという…。季蔵は美味しい料理で市井の人々を喜ばせる一方、町の事件の真相を追う。大ベストセラー書き下ろしシリーズ、二幕目第六弾。
令和2年10月27日~11月2日
Posted by ブクログ
大量な収穫でミョウガが安く出回った。
季蔵と三吉は茗荷で色々な料理を試作。
その時入店して依頼されたのが、当時は流通していなかった生ウニと、塩をされて遠くから運ばれる塩ウニとの食べ比べの料理。
毎回恒例の美味しい描写だ。
と、その依頼をした旦那が殺されて発見される。
そこには二重の暗殺計画があった。
謎に重ねて、一見無関係と思われる殺人が立て続けに。
今回は禁じられているキリスト教を模した、偽の宗教で、殺し屋を雇いたい大店を集め金儲けをする集団が敵。
Posted by ブクログ
料理人でもあり、隠れ者でもある季蔵のシリーズ。
今作は表題の通りうに料理。
江戸時代はまだ冷蔵や運搬技術がなかったために、生のうにを食す習慣がなかった。
越前うにの塩漬けが主とされ、高級品として上の身分の人が食べていたと言う。
生うには、漁師やその子供たちが海で採り、おやつとして食べていたと言う。
その塩漬けのうにと、生のうにを使った料理を依頼され、それを作ることになったのだが、そこから事件に巻き込まれていく。
今回は、「隠れキリシタン」も絡んだ大掛かりな事件だが、組織などよくよく読んでいると現在のSNSを使った犯罪に似ている。
史実に似たような事件があったかはわからないが、現代と似ている部分が江戸時代にあったかもしれないと思うとちょっと面白い。
隠れキリシタンが実際にどのような感じで隠れて信仰していたのか知らない部分もあったので、勉強になった。