あらすじ
風薫る初夏、日本橋にある一膳飯屋・塩梅屋を、さと香という艶やかな芸妓が訪ねた。気性がまっすぐで誰からも好かれる彼女だが、訳あって父親と絶縁しているという……。その頃、塩梅屋の主・季蔵は、端午の節句に呉服・太物問屋の京極屋で起きた跡継ぎ殺しについて耳にする。塩梅屋を訪れた同心は、京極屋の主の妾・おいとがお縄になったと語るが――。笹の香りがたまらない粽、父の思い出がつまった空豆、新緑の川面に見立てた葛ひき椀……目にも愉しい初夏の口福の数々が登場する、心温まる大ベストセラーシリーズ、待望の第二十弾。
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切ない….….
色んな家族…親子や兄弟ーや、想い会う男と女が居て、色々な愛憎劇が有る。目を覆いたくなるほどのどろどろした話も有るが、瑠璃を想う季蔵、季蔵を想うおき玖、切なくなる….….そんな話も有る。
Posted by ブクログ
内容(「BOOK」データベースより)
風薫る初夏、日本橋にある一膳飯屋・塩梅屋を、さと香という艶やかな芸妓が訪ねた。気性がまっすぐで誰からも好かれる彼女だが、理由あって父親と絶縁しているという…。その頃、塩梅屋の主・季蔵は、端午の節句に呉服・太物問屋の京極屋で起きた跡継ぎ殺しについて耳にする。塩梅屋を訪れた同心は、京極屋の主の妾・おいとがお縄になったと語るが―。笹の香りがたまらない粽、父の思い出がつまった空豆、新緑の川面に見立てた葛ひき椀…目にも愉しい初夏の口福の数々が登場する、心温まる大ベストセラーシリーズ、待望の第二十弾。
令和2年8月22日~25日
Posted by ブクログ
季節は初夏。
さと香という芸妓が塩梅屋を訪ねて来るところから始まる。
勘当された父親との仲直りを望む彼女、彼女の幼馴染、彼女の父親との関係から、呉服問屋の京極屋の跡継ぎ殺しまで全く関係ないように見えた事故、事件がラストでつながりびっくりする。
伏線に全く気付かずに読んでいたので、後半で出てきた名前が誰を指すのかわからず戻ってしまった。
親子をテーマに書かれた物語。
親が子を思う気持ちに切なくもあり、身勝手さもあり、それぞれの心情を考えさせられる。
粽、空豆、葛ひき腕など、初夏にぴったりな料理が登場し、それが物語にいい味を添えている。