高野秀行のレビュー一覧

  • またやぶけの夕焼け

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    大好きなノンフィクション作家、高野秀行が、何をとち狂ったか、児童文学なんて書いている。要らんことに手を出さずに、今までどおり辺境作家としてノンフィクションを書いてりゃいいのにと思いつつも無視できずに手に取りました。そうしたら、まるっきりのフィクションというわけではなく、自分の子ども時代を基に描いた小説の模様。

    舞台は1970年代。主人公のヒデユキは八王子の小学校に通う4年生。近所に住む兄貴分のカッチャンをはじめとする仲間と過ごす日々。草野球、探検、プロレスごっこ、秘密基地、クワガタ捕り、粘土遊び、化石探し、ゴルフコースづくり。同級生にちょっと気になる子がいたり、思いもよらぬ子から告白されたり

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    2017年05月10日
  • 謎の独立国家ソマリランド

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    ソマリアといえば映画「ブラックホーク・ダウン」のとおり、民兵がウヨウヨして無政府状態を想像するのだが、北部のジプチ・エチオピアの国境付近にソマリランドという独立国家がある。
    大統領も議会もあり、方法は日本より進んでいるところもある。

    著者は2度にわたり、ソマリア、ソマリランドを訪れ人々の生活やソマリアが今の混乱に至った経緯を現地人の目線で取材、ソマリア人に半分以上染まってしまった状態である。

    ソマリアは氏族が支配する国だが、日本や欧米での報道では氏族がほとんど出てこないので「なぜ混乱が続くのか?」が理解しづらい。

    著者は氏族を日本の武士にあてはめ、わかりやすく解説、終始氏族と切っても切れ

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    2017年03月05日
  • 【電子特別カラー版】恋するソマリア

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    今のソマリアの現状を書いたルポドキュメントというか、旅行記というか、そのようなもの。
    どうやら別の本の続編のような扱いになるようだが、これだけ読んでも面白い。
    ライターでもカメラマンでもある著者が、ソマリアに知人を作り、ソマリ語を勉強し、「ソマリアの日常・普通を知る」ために奮闘するエッセイ。
    現状のソマリア、ソマリ人の特徴、政治のあり方、ソマリアでのイスラム、そして著者の念願でもあった家庭料理を学び、食べるレポート、モガディシュ以外の南部ソマリアへの旅。
    知ることのできないソマリアを知ることができる。
    想像すらできなかったソマリアを知れて面白い。

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    2017年02月18日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    ネタバレ

    早稲田大学探検部出身の辺境ライター、高野秀行と角幡唯介の対談集。10歳違いの二人は、それぞれ世界の珍しい場所に旅をしたりそこで暮らしたりして、その体験を書くノンフィクション作家である。角幡唯介氏の著作は読んだことがないが、そういう作家がいることは知っていた。
    対談の内容は、探検家になった理由や、探検部での活動、作家としてのキャリア、各作品について、探検の現場や、探検ノンフィクションについてなど。
    対談集はあまり好きなジャンルではないが、高野氏の著作を数冊読んでいたので、楽しく読めた。

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    2017年02月10日
  • またやぶけの夕焼け

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    少年時代の冒険、独自のルールで遊んだあの頃を思い出す一冊。なんでそんなことをそんな詳しく書くのか、というような感じで話は進み、大人にはわからないはずの感性が、大人であるはずの自分をくすぐる。こうゆう遊び心を持っていたいし、それをいまの視点なしに一冊ぶち抜きで語れるヒデはすごい。副隊長を自称していたが、軍団においての歴史を世に残す大事な大事な書記長であった。読ませる力とはこうゆうこと。

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    2017年01月07日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    高野さんと後輩の角幡さんの対談。初めて角幡さんの名前を知りました。こちらの著作も読んでみようと思います。同じ探検部出身でもアプローチの仕方や文章の雰囲気、構成の考え方は全然違うとのこと。でもいわゆる会社にフツーに就職するのが、負け組、枠からはみ出して自由に行動するのが王道という価値観は一致というのが笑えました。あと東大の探検部が「探検とは何か」というテーマを突き進めて議論するあまり、「今の地球上に探検はない」の結論に至って解散してしまった、という話が面白かったです。

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    2016年12月10日
  • 未来国家ブータン

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    内容紹介
    ブータン政府公認プロジェクトで雪男探し!!
    「あの国には雪男がいるんですよ!」。そのひと言に乗せられて高野氏はブータンヘ飛んだ。雪男を探しながらも、「世界最高の環境立国」「世界で一番幸せな国」と呼ばれる本当の理由にたどりつく。

    ちょっと前にイケメン国王が来日して話題になったブータン。幸福の国という事できっといい国なんだろうなと漠然と捉えておりましたら、さすが高野氏も訪れておりました。そうかー、国が国民の事を物凄く大切に考えているのか。まるでおとぎ話ですが本当の事らしいです。今の日本にいるとフィクションみたいに感じますね。

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    2016年11月29日
  • 地図のない場所で眠りたい

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    ネタバレ

    「探検は土地の物語、冒険は人の物語」

     早稲田探検部OBにしてノンフィクション作家の探検家二人の対談集。

     この時代に、なぜ探検家を目指したのか、
     早稲田大学探検部とは、どういう連中なのか、
     その上で作家として生きていくとは、


     特に探検部とは、というところが面白かった。
     他の大学には負けられない。

     そういう空気が、東京バカ大学サイクリング同好会(神楽坂)にもあったことを思い出す。

     今時、薪を積んで夜通し走る合宿するのは、都内だと俺たちだけだ。
     軟弱者だなぁ。
     京大サイクリングの連中は冬しか北海道を走ったことがないらしい。あちぃな!
     このルートを行くには、担ぎだな。

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    2016年11月21日
  • 腰痛探検家

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    内容(「BOOK」データベースより)
    他人の行かないところへ行き、他人のしないことをする、が信条の辺境作家。なんと腰痛に!地獄からの生還を期して地図なき旅が始まった。カリスマ治療師からも見放され、難病の可能性まで急浮上。画期的な運動療法で自力更生ルートを選んだり、はたまた獣医や心療内科の扉も叩き…。腰痛という未知の世界に迷い込み、腰痛治療という密林で悪戦苦闘。とことん腰痛と向き合った、前代未聞の体験記。

    大好きな高野秀行さん腰痛だったんですね。アクティブなので体は頑強なのかと思っていました。
    こんなに色々な所通っても結局改善しないなんて・・・。お気の毒です。

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    2016年11月18日
  • 怪獣記

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    ネタバレ

    なにしろ楽しい。
    一人でボートに乗ってワン湖に漕ぎ出していくところなんて最高!

    写真も良いです。

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    2016年11月13日
  • 未来国家ブータン

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    題名の通りUMAの話はちょっと控え目。鎖国状態で近代化に乗り遅れたブータンは、他のアジア諸国のように自分達の伝統や生活様式、価値観を捨て去って発展し、それを再評価する時には取り戻せないという状態にならずに発展している。周回遅れのトップランナーという言葉が言いえて妙でした。日本はこうならなかったのが残念なような気がしないでもない。今回も高野さん秘境を旅し、お酒を飲みUMA話を聞き大活躍でした。

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    2016年09月14日
  • 未来国家ブータン

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    タカノの幸せの国探検記。

    ブータンのことは知っているようで知らない。小さな国、若い国王夫妻が来日、GNHを提唱している、環境に配慮した国。筆者のブータン旅行記は、ノスタルジックなようで、実に刺激的。ブータンにだって、ネガティブなところはある。でも、小国の利を活かして、変えていくのだ。

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    2016年08月09日
  • 異国トーキョー漂流記

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    自分がその気にさえなれば、東京を一歩も出なくても世界中の文化に触れることができるってことを教えてくれた。

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    2016年08月06日
  • 怪談実話系/愛 書き下ろし怪談文芸競作集

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    やっぱり生霊の話が一番怖いな。今回はまさかの高野秀行さんが寄稿されていたので、私にとっては二度おいしい本でした。

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    2016年06月12日
  • 移民の宴 日本に移り住んだ外国人の不思議な食生活

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    こんなにも様々な国の人たちが日本に暮らしているということに気づいていなかった私にとって、たいへん興味深い内容でした。様々なキッチンにずんずん入っていく高野さんは、辺境に行くときと同じくらいすごいと思う。

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    2015年12月23日
  • 【カラー版】未来国家ブータン

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    ブータンといえば幸福であるの国、というイメージしかなかったからどれも新鮮で面白く読んだ。ディズニーランドのような国というのが印象的。そして国王様すごすぎ!一ヶ月かけて全てを見て回れる規模というのは国土的にも、王と民との距離的にもちょうどいいんだろうな。教育と伝統の話もだし、西洋医学と伝統医学の話もだし、現地雇用のビジネスの話も、本当興味深い。

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    2015年11月23日
  • 世界のシワに夢を見ろ!(小学館文庫)

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    「ヤングチャンピオン」に連載されたコラムをまとめた本。高野秀行や辺境に興味があるわけでなく、長い文章や難しい文章、思索することが苦手な若者が面白く読めるよう、おもいっきり軽く、笑えるように書いてある。私はもっと掘り下げて書いてほしかったが、そういう依頼だったんでしょう。好きなように書きたいだけ書けるのは村上春樹と大江健三郎くらいだろうし。
    しかし、最後の下ネタは笑えなかった。据え膳食わぬは、とは言えAIDS怖くないの?
    読者の青少年が、オレもコンゴで!と思わないことを願う。コンゴ遠いから大丈夫だとは思うけど。

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    2015年11月14日
  • 【カラー版】辺境中毒!

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    前半に、面白い内容盛りだくさん。

    「アヘン王国ー」のあとに、そんなに大変なことになっていたとは!
    一歩間違ってたらとんでもないことにと、他人事ながらヒヤヒヤしました。

    バイクの話とかも、さすが高野さんです。

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    2015年09月28日
  • アジア未知動物紀行 ベトナム・奄美・アフガニスタン

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    未知の動物を探して世界中のどこにでも行ってしまう高野さん。「もう危ないからやめて」という気持ちと「面白いからもっと行って!」という気持ちが入り混じって複雑です。UMAあるところに米軍ありってエピソードが興味深い。

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    2015年07月18日
  • 【カラー版】未来国家ブータン

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    ネタバレ

    幸せの国ブータンを垣間見える一冊。
    構成に少し難があるかな。
    著者のお気楽加減もあるしまあいいか。

    再読するかといったらしないかな。

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    2015年06月02日