中島岳志のレビュー一覧

  • 「利他」とは何か

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    先日、ボランティアに参加する機会があった。
    その時の相手の反応が、自分が思い描いていたものとはちょっと違っていて、一人でモヤッとしていた。
    そう感じた気持ちの答えが、この本には書かれていたように思う。
    5人の著者の中で、伊藤亜紗さんが書かれた内容が一番しっくりきた。
    「他者のコントロールが利他の一番の敵」
    誰かの為に行動する→プラスの反応が返ってくると、知らず知らずのうちに期待してしまっていたのだと思う。
    「利他」という漠然としたものの輪郭が見えてきたようで、すっきりした。

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    2025年02月15日
  • 「利他」とは何か

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    ネタバレ

    5人がそれぞれ違う専門分野から利他の解釈を論じる。その発想の違いは面白い。「おわりに」でも中島氏が「うつわ」と表現しているが、私は自然と生まれる見返りを求めない人間性、と解釈した。

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    2025年01月16日
  • 「利他」とは何か

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    遊びと利他を読んで、利他を、もう少し知りたくて。
    後半になるにつれて、どう利他に関係するんだろうとかわかりづらくて飛ばし飛ばし読んでしまった。

    数値的利他は、違和感を感じた
    数値ですぐに結果がでない社会課題への支援や関心を廃れさせてしまうのかなぁと。、

    利他というと何か押しつけがましく、意識高い系に思ってしまっているけど、
    うつわ的利他、、、
    自分のやったことをいいでしょ、ではなくて、
    その結果自分に戻ってまた変化の可能性がある余白があるものとして捉えた方がよいのでは
    ということかなぁと。この考えはしっくり来るし、自分のボランティアのスタンスと同じだなぁと思った。

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    2024年12月22日
  • 「利他」とは何か

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    「利他」について様々な分野の方が論じた本。
    ちょっと「利他」との結びつきがよく分からないとか取って付けたようとか思うところもあったが、それが利他という概念の広さや説明の難しさということか。
    結論としては、利他とは「うつわ」とか「余白」であるということのようだ。

    中動態についての話の中で「人間的因果性(=そ人が加害者として行う行為)」と「神的因果性(=運命の被害者としての行為)」は混じり合うが混同されない、というヴェルナンの定式が紹介されている。どういうことかというと、「人は加害者であり被害者であるという二律背反が肯定されている」ということ。被害者性をとらえることで、加害者性もとらえられるよう

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    2024年10月09日
  • 「利他」とは何か

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    伊藤さんの内容が読みやすく面白かった。
    特に、測りすぎたり数値で細かくすることで、人々の別の意識を生み出してしまうというところに、実感を持って共感。
    毎日の労働時間を日によって変えて管理することで、働くことの大らかさがなくなってくるという皮肉を目の当たりにしたから、特に刺さった。

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    2024年10月02日
  • 「利他」とは何か

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    利他の本質はは余白であり、それを作るためのうつわになることこそが重要であるという本書の見解には納得できるものがあるかと思います。

    正直、後半になればなるほど訳が分からなくなってくる点は否めませんが、伊藤さんの数値化という欠点や中島さんの意思が介在しすぎる世界というものは示唆に富んでいるのではないでしょうか。

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    2024年09月23日
  • 別冊NHK100分de名著 宗教とは何か

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    4人の作家がそれぞれ宗教についての学びの深い本を1冊ずつ取りあげて紹介・解説している本。とりわけ各章末の考察欄が非常によい。

    「宗教は社会や家庭と対話を重ねながら価値観をすり合わせて共に成熟していくことが重要」
    「宗教に対して疑いがあって当然、逆に100%疑いがない方が危うい」
    「信仰は信じる・信じないの間で揺れ動くが、離れられないと思った時に本物になっていく」
    「論理を超えた妄信があるからこそ宗教と呼ぶ。」
    「宗教には体感できる非日常性がなければならない。」
    「念仏とは与えられるもの(与格的)であり、自分の無力さに絶望し祈ろうという気さえ起きないようなときに初めて他力が開かれる」
    要約する

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    2024年09月05日
  • 「利他」とは何か

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    利他とは器である。関わる人々への余白、予定しない意外性を受け入れる。最初から計算された利他、見返りを早退した利他は利他ではない。

    そういえことを5人の人が異なる領域から語る。

    個人的には中動態のことをもう少し読んでみたい。

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    2024年08月17日
  • 「利他」とは何か

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    難しかった。利他というものに様々な考え方でアプローチされたもの。所々面白いところがあったし、なるほどと勉強にはなったが、全体としては理解できていない。再読が必要だとは思うが、多分もう一度手にすることは無い気がする。

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    2024年07月16日
  • いのちの政治学 リーダーは「コトバ」をもっている

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    半分わかったって感じ。
    難しかった。。。偉人の言葉は重みあるのに対し、現代の言葉が軽くなってる は同意。

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    2024年06月01日
  • 「利他」とは何か

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    冒頭の伊藤さんの話は分かりやすく読めたが段々、理解が追いつけず、最毒が必要と感じた。
    全体を通しての印象は「利他」も含め、一見、善い言葉も使うときには正しく理解しなくてはならないということ。特に利他はその最たるものの一つ、と思った。

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    2024年04月03日
  • 保守と立憲 世界によって私が変えられないために

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    執筆当時のタイムリーネタが多く2024年現在では古く感じたが、他の本でも書いてる政治家のスタンスを四分割して理解しやすくする手法は好き。
    一般に先人の叡智を利用している現状を表すのに巨人の肩の上という表現を使うがこの本ではストレートに「死者」という言葉を使う。独裁国家や安倍晋三元首相(今は死者)を例に今を生きる政治家が過去の叡智を無視してやりたいようにやることへの批判。また、憲法は死者たちが過去の経験を基に作り上げてきたもので、変えていく必要はあるものの変化は漸進的であるべきと語る。

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    2024年03月05日
  • 「リベラル保守」宣言

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    「戦争を知る世代が持って欲しい良識」

    本書で語られる保守は自分の持っていたイメージとは違っている。
    理性の完全性を疑い、歴史の検証に耐えた伝統などを重視する態度が保守のおそらく本質で、単なる反左翼の思想ではないようだ。
    リベラルと保守は相反する概念だと思っていたが、「自由」と「寛容」を重んじるリベラルと保守は親和性が高いようだ。

    ある概念はその歴史性を踏まえて認識される必要がある。リベラルと保守は、異なる物を排除しようと血みどろの争いをしてきた歴史の反省に立ち、その歴史を積み重ねてきた。

    昔、保守派と目される元作家で都知事を務めた大物政治家が、目をパチクリさせながら「北朝鮮が拉致被害者を

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    2024年01月22日
  • 自分ごとの政治学

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    「保守」「リベラル」「右翼」みたいな言葉の意味がはっきり言ってよくわからなかった私ですが、明快で読みやすかったです。いわゆる右派・左派が現代では元々の立場を離れて近づきつつあり、あまり意味がないことや、その代わりの軸としての「お金・価値観」の提案は、現実に今ある課題との向き合い方をうまく説明していると思いました。
    バークの主張と日本国憲法のつながっている部分「過去に学ぶ・死者を背負う」というのはかなりしっくりきますし、必要性を感じます。

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    2023年11月10日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の世界というのはわたし自身にとっても明確にいろいろな意味でそれまでと変わりました。
    わたし自身は50代半ばですがワクチン接種は拒否しています。
    コロナウイルス自体に関しましては、日本人にとってはもともと大騒ぎをするほど大して問題ではなかったのですが、健康な人達までもがコロナワクチン注射を受けてしまうことによって、ワクチン注射を打った人たちの体内で悪いウイルス・菌が増殖をしてしまい、その悪いウイルス・菌を周り・周囲や日本中にばらまいてしまうことになるという説を信じています。

    そしてコロナ以前にはわたし自身では、「何とかコツコツと学び続けてさえいけば、生きていく道はあるのではないのかな」

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    2023年10月23日
  • 保守と立憲 世界によって私が変えられないために

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    保守とパターナル、リスクの個人化/社会化で見る政治の姿勢。
    確かに論点は多様化し、個別政策の差は大きくないかもしれないが、優先順位、手順に違いが現れるものか。

    ・特定の時代・時間に制約され、能力的限界に規定されているという謙虚で積極的な「諦念」を持つこと

    ・歴史の風雪に耐えてきた伝統・慣習・良識を頼りとしがら、永遠の微修正を続けていく

    ・中庸とは、二つの激烈な感情の静かな衝突

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    2023年01月09日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    様々な分断が派生したコロナ禍において、民の声が政治の力へと昇華されているのか、疑問が浮かぶ。為政者の判断はもちろん過ちも含まれよう。しかしそのまま看過するのではなく、修正していく判断力が現在も問われ続けている。さらに大切なのは私たち有権者の関心であり、声あげる人を中傷するのではなく、その選択肢に取り組んでみる姿勢が大切ではないか。誰も未来の結果なんてわからない。ならば、否定は現状の惰性でしかない。そこに救われる道程があるのだろうか。過ちよりもタチが悪い。

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    2022年12月01日
  • 「利他」とは何か

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    他社への関りはとても難しい。傍目に困っているように見えてもその人にとっては日常で、助けてもらう必要が無いと思っている必要もあります。
    せっかく助けてあげようと思ったのにと、どうしても善意を踏みにじられたような、恥ずかしい思いをさせられたような気になる事もあります。
    そんな他社への介在をどうやって考えていくか考えさせられる本です。

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    2022年11月30日
  • 「利他」とは何か

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    利他という言葉を最近になってラジオで耳にし興味を持つようになりました。なんとなく自分よりも相手や周りのために尽くす意味合いかと思っていましたが、利他にも色々あるらしいです。
    本の内容は全体的に難しく感じましたが、利他について考える行為自体がとても大切な事なのだと感じた。何のための利他なのか、誰のための利他なのか。
    一章 伊藤亜紗さんの
    ・利他は自分のためになる?
    ・数値化によって消える利他の感情
    ・他者のコントロール
    ・信頼と安心
    が良かったです。
    利他的な行為を行う上で自身が気をつけること、利他的な行為を相手から押し付けられた時の考え方等自分と相手の関わりの中で客観視するヒントを貰えたように

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    2022年11月22日
  • 「利他」とは何か

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    利他について、さまざまな専門家がさまざまな視点で。
    利他とは自分の中にあり、本能的なものというのが私の受け取り方。

    全体の内容とは関係がないが。
    ブルシットジョブという仕事があることには気づいていて、それが単語化されていることに驚いた。

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    2022年10月30日