中島岳志のレビュー一覧

  • 自分ごとの政治学

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    ネタバレ

    ちょっと前に随分評判だった政治学の本。政治について全然知らないので読んだ。

    四章立てになっており、
    一章では左派右派では現代日本の政治は捉えられないことを、
    ではどう分類するのかというと二章でリベラル/パターナル、リスクの社会化/個人化の四象限で描けると語る。
    三章ではガンジーを引き合いに自分の生活が政治へ結びつけることが出来ると説き、
    四章では民主と立憲の対立や、立憲は死者からの信託であるが近年軽視されていると締めくくる。
    という理解をしました。

    民主主義の脆さについても紙面が割かれていた。
    最近「人間は愚か」という考えがネットミームとして出てきているが、これが社会の隅々にまで浸透した時

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    2021年10月17日
  • 自分ごとの政治学

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    なんと易しい言葉で、多くの気づきを与えることか!
    政治学の基本(右派、左派、保守、リベラルなど)、民主主義と立憲主義、死者の存在の仕方。
    食べる、移動する、買う…日常生活を丁寧に生きることで、政治問題に必ずたどり着く。
    ガンディーの例にも見る通り、日常の延長線上に政治はある。。

    著名なリベラル・パターナル、リスクの社会化・リスクの個人化の表も出てきます。

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    2021年08月24日
  • 自分ごとの政治学

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    右とか左とか、リベラルとか、今までは分かったようで分かっていなかった言葉の意味がちゃんと理解できた。

    政治学の本だけど、難しいことは書いてなくて、だからわたしみたいに言葉の意味が分からない人にこそ楽しんで読んでもらいたいし、この本の存在を知ってもらいたい。

    わたしは、モノやサービスを選んでお金を支払うことは、投票することだと思っているんだけど、これも政治だったんだな。
    自分の本当に身近なところに、政治は存在している。

    でも、やっぱり選挙はちゃんと行かなきゃいけない。
    いまを生きるわたしたちや未来のためはもちろん、過去の人たちが礎を築いてくれたおかげで、少なくとも日本は戦争のない国になって

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    2021年07月27日
  • 自分ごとの政治学

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    これからを考えるべき若い人にも、過去過ちを許したことがあるかもしれない大人にも読んでほしい一冊。

    過去と未来を見据えた政策を支持していきたい。
    そして憲法の絶対的権力を守っていかなければならない。

    近年の政治的決定は全て利権で動いてるいるような印象。
    私たちのお金と私たちの権利が奪われていること、それに対し選挙で介入できることを国民一丸が自覚しなければいけないと思う。

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    2021年05月19日
  • 自分ごとの政治学

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    文章が平易で簡単に読み終えたが、色々と考えさせられた。

    特に第4章の立憲主義の、死者によって制約された民主主義という考えは良かった。

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    2021年05月01日
  • 自分ごとの政治学

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    政治なんて難しくて分かんない、と決めつけてきた。だけどこの本は、そんな苦手意識をガラッと変えてくれた。ちゃんと政治家を見る目を養って選挙に行きたいと思うようになった。

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    2021年04月24日
  • 自分ごとの政治学

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    非常にわかりやすく「右派と左派」「おおきいせいふあと小さい政府」「リベラルとパターナル」などの言葉が解説されている。確かに今の時代は「生きている人」が中心であるかのような世の中だと思う。自分もそういうイメージを持っていたが、その考え方が大きくなると良くないなと思った。今まで世の中に関わってきた「死者」の積み上げたものを踏まえて物事を選択する必要があるのだと思う。政治学に詳しくない人でも読めて面白かった。

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    2021年02月07日
  • 自分ごとの政治学

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    ネット上で個人の政治的思想を揶揄するときに用いられる「右派」「左派」といった対立軸で政治を語ることの無意味さ、そして、どのような対立軸で政治的思想を捉え直すべきか、がわかりやすく理解できた。
    また、「立憲」「民主」の正確な理解とそのバランス感覚を活かすことで、憲法のより深い学習ができると感じた。

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    2021年01月31日
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス

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    安倍さんの次の総裁選の時にお勉強として。
    こういうタイプの本読んだことないけど、各政治家の思想がまとまってて分かりやすい!

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    2020年10月06日
  • 保守と大東亜戦争

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    右=保守のイメージがあるけど、そうではない。
    もともと戦前の「保守」は今の自民党のような思想とは全く異なるものだった、ということ。
    人間を不完全な存在とみなし、人間の意思決定を全て理論的で正しいとする見方に懐疑的であることから保守思想はスタートする。

    “本来の保守はリベラルと価値観を共有する。このリベラルとは左翼ではなく、多様な価値観に対する「寛容」と思想信条に対する「自由」だ。”

    政治思想の勉強に読んだけど、日本が戦争に突き進んだ「時代の空気感」みたいなのも見えて怖かった。

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    2020年10月06日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    ネタバレ

    1人めの養老先生の「私の人生は「不要不急」なのか?」という問いでガツンと来る。数に限りがある人工呼吸器を若い患者、高齢の患者どちらに使うかで、現実にトロッコ問題が発生しているとは。「トライアル・アンド・エラー」ではなく「トライ・アンド・エラー」という表現は相変わらず気になる。伊藤隆敏さんのページにもあるように現金給付は一律じゃなくてもよかったんじゃないかと思う。ブレイディみかこさんのページにあるように普段質問しなかった子がオンラインだと質問するようになったみたいな予想していなかった変化は今後も起こるだろう。

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    2020年09月22日
  • 保守のヒント

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    耽美派の世界観に入り込めるようになったのは、人間の理性に懐疑的になったからだと気づいた。そしてわたしが好きな物語の多くが、合理的なグランドデザインvs人間の不完全性、という構図があることに気づいた。政治に現れるからには当然だが、右派と左派というのは日常のあらゆる局面に転がってるなぁ。以下、学んだこと
    ・保守は「保守するための改革」に積極的。過去を単純に理想化するわけではなく、改革を否定するわけではない。自分たちの行動を縛るものに意味を見出し、その社会関係を大切にするため、排除のない安定したコミュニティの構築を目指す。保守と寛容は両立し得る!
    ・安倍さんが自称する保守は「反左翼」に端を発している

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    2020年09月15日
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス

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    ・自民党の有力政治家について、価値とリスクの観点からマトリクスに整理させている
    ・それぞれの政治家がどういう経緯を辿って、どのような思想をもっているかを理解することで、今後の政治の見方が変わるように思える

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    2020年09月01日
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち

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    世論調査に関わっていたこともあり、「世論」、「空気の研究」は読んだことがあったが、表現が難解で最後まで読み切ることができなかった。
    今回、大澤真幸さんらの解説を通じて、ようやく内容を理解することができ、爽快であった。

    それと同時に、国単位での集団心理の特性は、今も昔も大きくは変わらないのだなと改めて感じた。

    昔と比べると我々が接するメディアの種類は増え、かつ、メインに接するメディアも新聞TVから移り変わり始めている。
    そのため、皆が同じメディアから情報を得て、同じように意見を形成していく形ではなく、それぞれがそれぞれのメディアから情報を得て、それぞれの意見を形成していくようになってきたと思

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    2020年08月30日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    推薦者による解説から4人の対談形式で本を色々な切り口で語るのは古典のブックガイドとしては新鮮で面白かった。

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    2020年04月23日
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス

    購入済み

    読後もマトリクスが頭に残る

    政治家を分析した本を読むことが初めてでしたが、その点で初めての書籍がこの本で良かったと思います。また、今後も政治家を捉える際に、ヴィジョンと価値のマトリクスは非常に有効だと感じました。

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    2020年01月19日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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     なかなか骨太の内容の本なんだが、とても読みやすい。
     4名の論客が、マスコミとメディアと世論の関係について、実に刺激的に論理を進めてくれている。しかも、その論理を進める際に引用しているのが、ちょいと昔の本なのだから、おもしろい。
    ・ハルバースタム著『メディアの権力』
    ・トクヴィル著『アメリカのデモクラシー』
    ・ベネディクト・アンダーソン著『想像の共同体』
    ・ブラッドベリ『華氏451』
     それぞれの方の文章の後には、その内容に関する座談会の様子も収録されていて、これもまた私たちの理解を助けてくれる。
     ここにあげられている本も読みたくなったなあ。

     まったく本書の内容の紹介にはなっていないな

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    2019年10月12日
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える

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    【問いかけて30年】「怒涛の時代」とも称される平成の世を、「生きづらさ」をテーマとして、主に宗教面から読み取ることを試みた作品です。著者は、東京工業大学でリベラル・アーツを教える上田紀行ら4名。

    「そんなこともあったなぁ」と読み進めるうちに、平成の一側面をわかりやすく解説してくれる一冊でした。難解なところはまったくなく、コンパクトでありながら同一テーマに関する複数名の指摘を合わせて読み進められるため、頭の中で比較をしながら考えることができる点も高評価です。

    〜私たちを取り巻く社会はさまざまな問題を抱えています。それらの問題の根底には,日本でも世界でも,若者を中心にして広がる「生きづらい」と

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    2019年03月27日
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える

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    「平成」という時代を、「宗教」という視点から分析した本です。社会の変化とそれをうけた宗教界の変遷が、相互に影響しあって平成の「空気」を作り上げた様子がわかりやすくまとめられています。

    「激動の昭和」につづく平成の30年は、「失われた20年」などともいわれるように、閉塞感のある時代だったような印象があります。
    もっとも、平成生まれの私にとってはこれが「フツウ」でしたから、そこまでネガティブなイメージではないのですが…。
    ただ、阪神淡路大震災やオウム真理教のサリン事件、9.11同時多発テロや3.11東日本大震災など、多くの「事件」が印象に残っている時代ではあると思います。
    それぞれの事件によって

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    2019年03月10日
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち

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    ジャーナリズムについて各テキストによって論じているが、これが簡潔だが深い。放送時に説明が薄かった点も確実に補完されており、この四冊以上の内容だと思う。「世論」と「イスラム報道」は未読だが、他二冊は見事なようやくと解説だった。放送と併せるとより理解でき、記憶も固定される。まさに蒙を啓にうってつけであり、以降のスピノザ、オルテガも楽しみだ。

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    2019年02月09日